「アミロペクチン第一章-16話~ワーレッド橋~」


 「うむ・・・。読んでいるのはstarさんとはやぶささんとた~つさんのみ・・・」
「まあ、こんなもんじゃろ」
「ああ、過疎の原因は何だ!一体どこへ流出したんだ!
人工島か!みんなゾンビになっちまったのか!」
「おお、アンデット・フィフスか。ワシはまだプロローグしか読んでないんじゃが」
「先生も読んでいらっしゃったのですか!私は『G-3トゥルーデ』まで読みましたよ」
「僕もいままでの全部読んでますよ~」
フレシュが首を突っ込んできた。
「お前が本を読むとは・・・考えられない」
「失敬な!僕の読書量を甘く見てたらバチが当たる」
「罰なんか当たるわけがないだろう」
「そういえば人工島って本当にあるんですかね、先生」
「多くの建物を建てられるほど大きな島を人工的に作るというのは難しい」
「パウダーならそのくらいの技術は持ってるんじゃないのでしょうか」
「いや、所詮パウダーも我々ノーデン人と同じ技術力じゃよ。ウェンバスなら出来るかもしれんが」

 次の日、我々は宿屋を出た。もう川を渡ればノルニアである。
「もうスターライトから出るんだからラーメンくらい食べたいな~」
「何を言っておるのじゃフレシュ。スターライトといえば餃子じゃろう」
「ラーメンも餃子も麦を使ってるではありませんか。ここは炒飯でしょう」
「コメタリアンだからといって麦を喰ってはいけない訳じゃないでしょ」
「そうじゃ。フレシュの言うとおり。ではラーメンと餃子を喰いに行こう」
というわけでスターライト料理屋に出かけた。
私は炒飯を頼もうとしたが先生に無理矢理 麻婆豆腐にされてしまった。
しかしその麻婆豆腐は美味かった。

 「さあ、もうすぐノルニアじゃ」
スターライトとノルニアはクリーク川という大河が隔てている。
このガチャナの市はクリーク川上流に位置するため、まだ川幅が狭い。
そのため橋が架かっている。“ワーレッド橋”という。
今から約100年前、17世紀。まだノルニアが世界一の技術を誇っていた頃駆けられたらしい。

 我々はその橋の西詰めまでやってきた。ノルニアは目の前である。
馬を引きながらゆっくりと進んでいく。
「先生、ノルニアってどんな物が喰えるんですか~」
「フレシュもグルメになったなあ。ノルニアといえばカレーじゃ」
カレー。カレーは現在、世界各地に広まっている。
我がフルス王国では米にかけて喰う。少し辛いが美味いのだ。
しかし現地では“ナン”というパンのようなものに付けて喰うらしい。
これも農業革命麦食化後からである。その“ナン”も米で作らなければならぬ。
しかしそれはノルニアグループに任せるとしよう。

 そして我々は関所を越え、ノルニアへ入国した。




用語集

  • 17世紀・・・現在の18世紀の一世紀前。ウェンバス革命や植民地獲得争い、奴隷貿易など戦争、内乱が相次いでいた。


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最終更新:2011年02月19日 18:30