楽園の鍵 - はこじしょ

楽園の鍵

　ナキという一部では評判の高い創作家（画家であり詩人であり、他のものも作ったらしい）の一作。
　絵と詩が対となっている。

絵

　具象的な絵。画風はかなり昔のもの。ナキの最盛期の作品といわれる。
　ある村の日常風景が描かれており、人物は生き生きとしていて、その場の空気も伝わってくるかのよう。
　見るものに「故郷」を思い起こさせる。

詩

楽園への入り口を開く鍵はもたらされた。
幸運の実はすぐそこに。

けれど待て。
現世はそれほどつまらぬものか。
幸福の実はそれほど良いものか。
その楽園は、本当に楽園か。

──本当の楽園の鍵は、我らの手中に有るものだ。