「何考えてプラン作ってんのよバカキョン!」
TDL(東京ディズニーランド)への入場を待つ列にSOS団全員で並んでいるときに、
ハルヒは一言の元に俺が苦心して作った不思議探索ツアー案を却下した。
俺の作った案と言うのは
TDL(東京ディズニーランド)への入場を待つ列にSOS団全員で並んでいるときに、
ハルヒは一言の元に俺が苦心して作った不思議探索ツアー案を却下した。
俺の作った案と言うのは
8:00 TDL入園
8:00-10:00 園内探索
10:00-11:00 パレード参観
11:00 TDL退園
11:00-13:00 昼食(朝比奈さんの弁当)
13:00 TDS(東京ディズニーシー)入園
13:00-15:00 園内探索
15:00-16:00 催し物参観
16:00-18:00 園内探索
18:00 TDS退園
18:00-20:00 夕食
22:00 バス乗車
8:00-10:00 園内探索
10:00-11:00 パレード参観
11:00 TDL退園
11:00-13:00 昼食(朝比奈さんの弁当)
13:00 TDS(東京ディズニーシー)入園
13:00-15:00 園内探索
15:00-16:00 催し物参観
16:00-18:00 園内探索
18:00 TDS退園
18:00-20:00 夕食
22:00 バス乗車
というようなものだった。
「なんでアトラクションが一個も入ってないのよ!」
それはな、ハルヒ、古泉の予想では、おまえがアトラクションに行くとすごいことなることだそうだからだ。
「あんた、プラン係クビ!」
というわけで新たな役割分担は
「なんでアトラクションが一個も入ってないのよ!」
それはな、ハルヒ、古泉の予想では、おまえがアトラクションに行くとすごいことなることだそうだからだ。
「あんた、プラン係クビ!」
というわけで新たな役割分担は
探索プラン作成係:長門
記録係(カメラマン):古泉
食糧係:みくる
探索団長:ハルヒ
その他・雑用:キョン
記録係(カメラマン):古泉
食糧係:みくる
探索団長:ハルヒ
その他・雑用:キョン
となった。なんで長門の時は単なる「その他」だったのに俺になると「雑用」がつくんだ?
「だって、キョンだから。当然でしょ」
なんなんだ一体。
長門の作ったプランは以下の通り
「だって、キョンだから。当然でしょ」
なんなんだ一体。
長門の作ったプランは以下の通り
8:00 TDL入園
8:00-9:00 ジャングルクルーズ
9:00-10:00 ウェスタンリバー鉄道
10:00-11:00 ホーンテッドマンション
11:00-12:00 マークトゥエイン号
12:00-13:00 ミクロアドベンチャー
13:00-14:00 TDL退園、昼食(朝比奈さんの弁当)
14:00 TDS入園
14:00-15:00 海底2万マイル
15:00-16:00 センター・オブ・ジ・アース
16:00-17:00 ストームライダー
17:00-18:00 インディージョーンズアドベンチャー
18:00-19:00 TDS退園、夕食(朝比奈さんの弁当)
19:00 TDL入園
19:00-20:00 パレード参観
20:00-21:00 スターツアーズ
21:00-22:00 スペースマウンテン
22:00 TDS退園
8:00-9:00 ジャングルクルーズ
9:00-10:00 ウェスタンリバー鉄道
10:00-11:00 ホーンテッドマンション
11:00-12:00 マークトゥエイン号
12:00-13:00 ミクロアドベンチャー
13:00-14:00 TDL退園、昼食(朝比奈さんの弁当)
14:00 TDS入園
14:00-15:00 海底2万マイル
15:00-16:00 センター・オブ・ジ・アース
16:00-17:00 ストームライダー
17:00-18:00 インディージョーンズアドベンチャー
18:00-19:00 TDS退園、夕食(朝比奈さんの弁当)
19:00 TDL入園
19:00-20:00 パレード参観
20:00-21:00 スターツアーズ
21:00-22:00 スペースマウンテン
22:00 TDS退園
めまいがした。よりによって現実化したら生命の危険に晒されそうなアトラクションばかり
ずらっと並んでいる。
「長門、状況理解してプラン作ってるか?」
さすがは、有希、ベストプランよ、とか言って盛り上がるハルヒを横目で見ながら、俺は言った。
「している」
「じゃあ、なんでこんな危険そうなアトラクションばっかり選ぶ?」
「涼宮ハルヒが満足しない場合、あまり好ましくない状況が出現する可能性がある」
「どんな?」
「我々がTDRから出られなくなり、探索ツアーが無限に続く可能性」
宿題をみんなでできなかったというだけで15000回、夏休みを繰り返す奴だからなハルヒは。
つまり、残るも地獄、進むも地獄、ってことか?
「そういうこと」
どうしてもこの危険なアトラクションを全部、クリアーして帰るしかないらしい。
めまいがした。長門、いざって時はお前だけがたよりだぞ。
「努力はする」
たよりない答えだなー、おい。
ずらっと並んでいる。
「長門、状況理解してプラン作ってるか?」
さすがは、有希、ベストプランよ、とか言って盛り上がるハルヒを横目で見ながら、俺は言った。
「している」
「じゃあ、なんでこんな危険そうなアトラクションばっかり選ぶ?」
「涼宮ハルヒが満足しない場合、あまり好ましくない状況が出現する可能性がある」
「どんな?」
「我々がTDRから出られなくなり、探索ツアーが無限に続く可能性」
宿題をみんなでできなかったというだけで15000回、夏休みを繰り返す奴だからなハルヒは。
つまり、残るも地獄、進むも地獄、ってことか?
「そういうこと」
どうしてもこの危険なアトラクションを全部、クリアーして帰るしかないらしい。
めまいがした。長門、いざって時はお前だけがたよりだぞ。
「努力はする」
たよりない答えだなー、おい。
どうやら、ハルヒはTDR(東京ディズニーリゾート)に来たことは一度もないらしく、
ジャングルクルーズの説明を見て勝手に盛り上がっている。
「ジャングルの中をボートで探検するのね。いかにも不思議だらけって感じがするわ」
列に並んでいるうちからすごい盛り上がり様だ。
ようやく順番が来て、俺たちはボートに乗り込んだ。ガイドがお決まりの口上を並べているのをよそに、ハルヒはボートの周囲の観察に余念がない。
「絶対、本当の不思議があるはずよ、ここには」
進むうちに、ボートは濃い霧に包まれた。こんな余興、ジャングルクルーズにあったかな、と思っている時には既に現実化が終わっていたのだ、今から思うと。霧を抜けると、SOS団以外のお客やガイドはかき消えたようにいなくなっていた。ボートが進んでいる川もさっきまでとはずいぶん雰囲気が違う。とうとうはじまったのか。当のハルヒはこれもアトラクションの一部と思い込んでいるようだ。
「キョン、さっさと舵をとりなさいよ。ぶつかるわよ」
舵をとる俺。ふと、自分を見下ろすと、着ているものがいわゆるサファリルックになっている。
「涼宮さんは何も気づいておられないようですね」
ビデオカメラを構えた古泉が話しかけて来る。
「ここはなんなんだ、古泉」
「一種の閉鎖空間でしょう。ジャングルクルーズというアトラクションのコンセプトが実体化したのです」
「じゃあ、いますぐ戻ろう。お前の力で」
「一向に構いませんが、その場合涼宮さんはまったく満足感を味あわれないでしょうから、不満から『別の』閉鎖空間を発生させ、あなたと二人で..」
「解った、もう言うな」
つまり、ハルヒが満足するまでこのへんてこ世界につきあわないといけないってことか。
「キャー」
朝比奈さんが突然、悲鳴をあげると同時に激しくボートが揺れた。
見たこともない様な巨大なワニがボートに体当りを喰らわしている。
「古泉、ここでボートが転覆して、俺たちがワニに食べられたらどうなるんだ?」
「難しい質問ですね」
「長門?」
「あなたたちの生命活動は停止すると思われる」
簡単に言ってくれるよなあ。
「古泉、ここは閉鎖空間なんだろう?お前の超能力でなんとかしろ」
「しかし、涼宮さんの前では」
「構いやしない。それもアトラクションの一部だと思うさ(洋服がサファリルックになっても驚きもしないんだからな)。やっちまえ!」
「それでは失礼して」
古泉が手をかざすと、閉鎖空間でカマドウマを撃退したときの様な赤い球体が手の上に出現した。
ボールのようにそれをつかんでワニに投げつける。
すさまじい水柱が上がり、ワニは一瞬で消滅した。
「すごい、古泉くん、どうやったの?私にもやり方を教えてよ」
ハルヒ、目が輝いてるな、満足したか?
「いえ、これにはちょっとコツがありまして誰れでもできるというわけには」
その後も、ハルヒが満足するに違いない、危機とスリルの連続だった。
岸に上陸してゴリラに追いかけられ、首狩り族に捕まって殺されそうになったり。
朝比奈さんが大蛇に巻き付かれて食べられそうになった時は本当にもう終わりかと胆を冷やした。
「もういいんじゃないか、古泉。戻ろう」
「はい、それでは。みなさん、手をつないでください」
(気持ち悪かったが)俺は右手を古泉とつなぐ。ハルヒは俺の左手を握ってきた。ハルヒの
左手を朝比奈さんが、朝比奈さんの左手を長門が、長門が古泉の右手を握って輪の
完成。気づくともう、SOS団の面々は終点に今、つかんとするボートの中に座っていた。
おきまりの、お子さんを忘れないでください、実は私も忘れられた子供なんです、
というガイドの口上を聞きながら、我々はボートを降りた。ハルヒはかなりの興奮状態だ。
「どうやら、ご満足頂けたようですね」
「しかし、ハルヒは本当にあれが全部アトラクションの中身だと信じてるのか?
どう考えてもバレバレだと俺は思うんだが」
「どうなんでしょうね。本当は気づいておられるかも知りませんが。
しかし、涼宮さんはあの力の持ち主ですし、変なことは日常茶飯事に
おきていたはずです。それをいちいち疑ったりするような方でしたら、
とっくに御自分の力に気づいておられるでしょう。
例えば、野球大会で長門さんがバットをホーミングモードに
変えたときなども涼宮さん程の知力の持ち主が本来なら異常に
まったく気づかないと言うのも奇妙な話でしょう。更に考えると....」
もういい、わかったよ。要するに、ハルヒが満足していて俺たちが生き残った。
それが大切だってことだろう?
「よくおわかりで」
はあ、アトラクション、あと何個あるんだっけ?
生き残る自信がすっかりなくなったよ、俺。
なんでもいいが、難しい説明しながら、撮影するのはやめろよ、古泉、それも俺の顔を。
ジャングルクルーズの説明を見て勝手に盛り上がっている。
「ジャングルの中をボートで探検するのね。いかにも不思議だらけって感じがするわ」
列に並んでいるうちからすごい盛り上がり様だ。
ようやく順番が来て、俺たちはボートに乗り込んだ。ガイドがお決まりの口上を並べているのをよそに、ハルヒはボートの周囲の観察に余念がない。
「絶対、本当の不思議があるはずよ、ここには」
進むうちに、ボートは濃い霧に包まれた。こんな余興、ジャングルクルーズにあったかな、と思っている時には既に現実化が終わっていたのだ、今から思うと。霧を抜けると、SOS団以外のお客やガイドはかき消えたようにいなくなっていた。ボートが進んでいる川もさっきまでとはずいぶん雰囲気が違う。とうとうはじまったのか。当のハルヒはこれもアトラクションの一部と思い込んでいるようだ。
「キョン、さっさと舵をとりなさいよ。ぶつかるわよ」
舵をとる俺。ふと、自分を見下ろすと、着ているものがいわゆるサファリルックになっている。
「涼宮さんは何も気づいておられないようですね」
ビデオカメラを構えた古泉が話しかけて来る。
「ここはなんなんだ、古泉」
「一種の閉鎖空間でしょう。ジャングルクルーズというアトラクションのコンセプトが実体化したのです」
「じゃあ、いますぐ戻ろう。お前の力で」
「一向に構いませんが、その場合涼宮さんはまったく満足感を味あわれないでしょうから、不満から『別の』閉鎖空間を発生させ、あなたと二人で..」
「解った、もう言うな」
つまり、ハルヒが満足するまでこのへんてこ世界につきあわないといけないってことか。
「キャー」
朝比奈さんが突然、悲鳴をあげると同時に激しくボートが揺れた。
見たこともない様な巨大なワニがボートに体当りを喰らわしている。
「古泉、ここでボートが転覆して、俺たちがワニに食べられたらどうなるんだ?」
「難しい質問ですね」
「長門?」
「あなたたちの生命活動は停止すると思われる」
簡単に言ってくれるよなあ。
「古泉、ここは閉鎖空間なんだろう?お前の超能力でなんとかしろ」
「しかし、涼宮さんの前では」
「構いやしない。それもアトラクションの一部だと思うさ(洋服がサファリルックになっても驚きもしないんだからな)。やっちまえ!」
「それでは失礼して」
古泉が手をかざすと、閉鎖空間でカマドウマを撃退したときの様な赤い球体が手の上に出現した。
ボールのようにそれをつかんでワニに投げつける。
すさまじい水柱が上がり、ワニは一瞬で消滅した。
「すごい、古泉くん、どうやったの?私にもやり方を教えてよ」
ハルヒ、目が輝いてるな、満足したか?
「いえ、これにはちょっとコツがありまして誰れでもできるというわけには」
その後も、ハルヒが満足するに違いない、危機とスリルの連続だった。
岸に上陸してゴリラに追いかけられ、首狩り族に捕まって殺されそうになったり。
朝比奈さんが大蛇に巻き付かれて食べられそうになった時は本当にもう終わりかと胆を冷やした。
「もういいんじゃないか、古泉。戻ろう」
「はい、それでは。みなさん、手をつないでください」
(気持ち悪かったが)俺は右手を古泉とつなぐ。ハルヒは俺の左手を握ってきた。ハルヒの
左手を朝比奈さんが、朝比奈さんの左手を長門が、長門が古泉の右手を握って輪の
完成。気づくともう、SOS団の面々は終点に今、つかんとするボートの中に座っていた。
おきまりの、お子さんを忘れないでください、実は私も忘れられた子供なんです、
というガイドの口上を聞きながら、我々はボートを降りた。ハルヒはかなりの興奮状態だ。
「どうやら、ご満足頂けたようですね」
「しかし、ハルヒは本当にあれが全部アトラクションの中身だと信じてるのか?
どう考えてもバレバレだと俺は思うんだが」
「どうなんでしょうね。本当は気づいておられるかも知りませんが。
しかし、涼宮さんはあの力の持ち主ですし、変なことは日常茶飯事に
おきていたはずです。それをいちいち疑ったりするような方でしたら、
とっくに御自分の力に気づいておられるでしょう。
例えば、野球大会で長門さんがバットをホーミングモードに
変えたときなども涼宮さん程の知力の持ち主が本来なら異常に
まったく気づかないと言うのも奇妙な話でしょう。更に考えると....」
もういい、わかったよ。要するに、ハルヒが満足していて俺たちが生き残った。
それが大切だってことだろう?
「よくおわかりで」
はあ、アトラクション、あと何個あるんだっけ?
生き残る自信がすっかりなくなったよ、俺。
なんでもいいが、難しい説明しながら、撮影するのはやめろよ、古泉、それも俺の顔を。