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  • 涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki(避難所)
  • 第十二部 「猫耳」

涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki(避難所)

第十二部 「猫耳」

最終更新:2020年03月13日 11:40

haruhi_vip2

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だれでも歓迎! 編集
            プロローグ
(*゚ー゚)「おいでおいで」
うるさい、声をかけるな。
(*゚ー゚)「おいでおいで」
いやだ。俺は行きたくない。
(*゚ー゚)「こっちの世界は楽しいわよ」
お前のような気持ちの悪い生物がいる世界の、どこがいいんだ。
(*゚ー゚)「おいでおいで」
な!?か、体が………勝手に…………。
(*゚ー゚)「おいでおいで」
ひ、引き込まれていく……助け………。
(*゚ー゚)「おいでおいで」
う、うわぁーーーーーー………………………。

             本編
…………鳴り響く目覚ましの音。
気がつくと、俺はベッドの上にいた。
どうやら、ここは自分の部屋らしい。とすると、あれは夢だったのか………。
しかし、俺もまだまだ子どもだな。化け猫に声をかけられる夢を見るなんて、どれだけ精神年齢が低いんだ。
5月に見たあの夢といい、まったく俺も変な夢をよく見るもんだ。
フロイト先生が見たら、すぐに俺は先生の夢観察対象になってしまうだろう。

寝ぼけ眼で、俺は洗面所へと向かう。
俺が朝一番にすることは、まず顔を洗うことだ。俺の一日はここから始まっていると言っても過言ではないだろう。
谷口なんかは、朝はまずトイレに行くとか言ってたが、朝一番に俺が排泄欲を欲することはあまりない。
国木田は、歯を磨くと言ってたが、それは朝食の後にするものだろう。
そんなことを考えながら、俺は階段を下りていく。微かな朝日の光がまぶしい。


「あ、キョン君おはよ~」
ああ、おはよう。
「キョン君今日は一人で起きれたね」
その言い方、バカにされてるようにしか思えないのだが。
「そんなことないって。あ、……フフ」
お前、やっぱりバカにしてんのか!?
「いいから、早くお顔洗っちゃいなよ」
言われなくても分かってるよ、やれやれ……。

俺は洗面台の前に立ち、適当に水で顔をぬらした後、石鹸を探そうとして鏡の周囲を見回した。
そのときに鏡に映された俺の顔をふと見ると、とんでもない発見をしてしまった。
俺の頭には、寝ぐせどころじゃない、とんでもないものが立っていた。
それは、一般的に言う、猫耳だったのだ。

「キョン君、お顔もう洗ったの~?」
そんなことはどうでもいい。お前にちょっと話がある。
「な~に?」
お前、いつの間にこんな悪戯を仕掛けたんだ?
「え……わ、わたし何もしてないよ」
とぼけたって無駄だ。今正直に話せばお兄ちゃんは許してやろう。
「だって、キョン君今日は自分で起きたでしょ?わたし、今日はキョン君の部屋にはまだ入ってないよ」
な……じゃあ、なぜ俺の頭に猫耳がついているんだ!?
「知らないよ。キョン君が寝てる間に生えてきたんじゃないの~?」


妹よ、覚悟しておけ。お兄ちゃんはもうキレたからな。
まずはこの忌々しい耳をはずして……あれ?どうなっているんだ?
俺の頭に生えた猫耳は、何度引っぱってもはずれない。それどころか、痛みさえ感じる。
いやな予感がして、俺は本物の耳のある場所を撫ぜてみた。

……ない。俺の、俺の耳がない!
どうやら、この猫耳は人為的につけられたものじゃないらしい。
いや、本来あるべき人間の耳が、猫耳に変化した、と言うべきだろうか。
とにかく、俺の身体に異常事態が発生していることは確かだ。

しかし、親に学校を休ませくれと言う俺の訴えは、見事にスルーされた。
どうやら、体調が悪くなったわけでもないのに学校を休むのはおかしい、という考えらしい。
身体の一部は、すでにおかしくなっているんだがな。
まあとにかく、俺は学校へ行かなければならないようだ。
さすがにこの耳を露出するのは気が引けるので、帽子を被って登校することにした。


教室に入り、机にかばんを置くと、すぐさま俺は岡部を探した。
いくら猫耳とはいえ、授業中に帽子を被ることが許されないのは分かっている。
だから、俺は岡部に頼んで、先生方から特別に許しを受けてもらおうと判断したのだ。
こういう場合に頼れるのは、なんだかんだで担任しかいないからな。
しっかし、こんな時の頼みの綱があのハンドボールバカだとは、まったく頼りないものだなあ。

先生。ちょっとお話があるのですが。
「どうしたキョン。お前から話を持ちかけてくるなんて珍しいな」
実は、しばらくの間俺が学校生活で帽子を被っているのを許してもらえませんか?
「理由を聞こう。それは何故だ?」
えと……その……実は………。
「どうした?答えられないのか?」
…………それは、こちらの都合でちょっと……勘弁させてもらえませんか?
「ダメだ。お前の勝手な都合で簡単に特別措置を取るわけにはいかんな。ちゃんとした理由がなければ」
実は……俺……こんなんなってるんです!

そして俺は、帽子を脱ぎ、猫耳を岡部に見せた。
「これ……本物なのか…?」
引っぱっても取れませんよ。
「どれどれ………?お、本当だ」
いてて……そんなに引っぱると痛いですって。
「す、すまん。さて、どうしたものか………」


岡部はしばらく考えた後、先生の一存では決められない、お前はここで少し待ってろ、と言い残し、クラスへと向かった。
先生の一存では、ということは…ほかの先生と相談するのか?
やめてくれ、これ以上俺の恥ずかしい耳のことを人に知らせないでくれ。
せめて校長先生とだけで相談してくれえええぇぇぇ……………。

そんな俺の願いもむなしく、俺は職員会議にかけられることとなった。
全職員の前で猫耳を見せる俺の顔は、おそらく国産リンゴのどれにも劣らない位の顔色になっていたことだろう。
耳を引っぱられ、本物だという証拠まで見せてしまった。
はてさて、俺はどうなるのかねえ……………………。

教師1「うーん、どうしたものか……」
教師2「第一に、あの猫耳が知らないうちに生えていた、ということが怪しい」
教師3「おい君、どうやってその耳を創りあげたのかね?」
え………い、いや俺はただ……。
教師4「君の母親は、育毛に関する職業に就いていないかい?」
教師2「いや、育毛のノウハウを応用してこれを創ったとは考えがたい」
教師5「校長先生はどう思われますか?」
校長「うーん、真相は分からないが…問題なのは、彼が帽子をつけなかったとして、授業などに影響が及ぶかどうかだ」
教師5「生徒や教師の、授業に対する集中力がなくなるかもしれませんね」
教師3「しかし、そんなもんは数日もすれば慣れるだろう」
教師5「確かに、そうかもしれません。しかし、彼が笑いものにされる可能性も…」
教師1「高校生といっても、もう大人ですから、そこらへんは大丈夫でしょう」
教頭「じゃあ、○○君が帽子を被って学校生活を送ることを許す、という懇願は却下の方向でいいですね」
教師一同と校長「「「「「「そうですね」」」」」」


結局、俺はみんなに猫耳を晒すという結論で職員室を出た。
クラスに着くなり、みんなが俺の、いや俺の耳のほうに注目した。
しかし、今は休み時間。この時間をそれぞれが有効活用をしようと、みんなの視線はすぐ元に戻った。
もっとも、それが当てはまらない奴も二、三人いた。誰って、まあ察しはつくでしょ。

「よおキョン。お前どうしたんだその髪型」
うるさい谷口。俺も好きでこんなにしているんじゃないんだ。
「なんか可愛いねこれ。本物の肌なの?」
「うっわ、国木田お前キョンに欲情してんのか?言うまでもなくやめたほうが…」
お前のその妄想をいい加減やめにしてもらいたいんだがね、俺は。
「ははは、冗談だよ二人とも」

「キョン。どこ行ってたのよ今日の朝」
あれ?岡部から話は聞かなかったか?
「HRの時はたいてい寝てるわよ、ふつう。それよりあんた、その耳どうしたの?」
え?あ、いや、これはだな…………。
「見たところ本物のようね……いつつけたの?」
断じて自分ではつけてない。朝起きたら、こうなっていたんだよ。
「そう………あんたにも、こんな萌え要素がつくなんてね……」
今、なんか言ったか?
「な、何も言わなかったわよ」


結局、その日は授業の注目の的だった。生徒と先生からの。
放課後の文芸部室でも、長門以外の全ての人の視線が俺の耳へと注がれていた。
………あの、朝比奈さん、そんな羨ましそうな目で見られると困るんですけど。
なんともいたたまれない気分で、家に帰る。
もうこの時間になってくると、どうでもいいや、という感じになってくる。
いちいち人の眼を気にしていたら、あまりの人の数の多さに、気が狂ってしまいそうだからだ。
開き直った、とでも言うべきかな。

あれから数日が経った。
あの猫耳は、いまだに俺の頭上でその存在感を示している。
少し小さく、ちょこんと佇んでいる二つの耳。国木田が可愛いと言っただけのことはあるな、と妙に感心してしまった。
しかし、職員会議での予想に反して、みんなが俺を見る目つきは変わらなかった。


(*゚ー゚)「おいでおいで」
うるさい、声をかけるな。
(*゚ー゚)「おいでおいで」
またかお前は。俺は行きたくないと言っているだろう。
(*゚ー゚)「おいでおいで」
ん?な、何だこの風は!?
(*゚ー゚)「おいでおいで」
く……………うまく立てない…………吹き飛ばされる………。
(*゚ー゚)「おいでおいで」
ぎゃあああぁぁぁーーーーーー………………………。

………
………………はっ!!
なんということだ。
またも、あの夢を見てしまった。
同じ夢を二度も見るなんて、そんなに俺は猫が嫌いなのか?
それとも、数日前にやってきたこの猫耳のせいなのだろうか?
困惑している俺に、妹が俺を呼ぶ声は当然聞こえるはずもなかった。


その日の、体育の授業。
俺たちは、新しい単元として長距離走をすることになった。
俺は短距離は苦手だが、長距離は意外にいけるほうだと思う。ゆっくり走れるところが俺に向いているような気がする。
しかし、今日は散々なものだった。何しろ、少し走ると足が滑って、こける。
ほかのみんなが悠々と走っている中で俺は一人、バカみたいにこけ続けていた。

当然、擦り傷の数は、養護の先生を呆れさせるほどに多かった。
消毒液の刺激が皮膚にくる。頼むから早く絆創膏貼ってください先生。
右腕の擦り傷の処置をしている最中に、俺は左手でなんとなく足の裏を触ってみた。
すると、そこはまるで低反発クッションのような弾力があった。正直、気持ちいい。
しかし、これはいったいどうなっているんだ……?
何故俺の足の裏が柔らかくなっているんだろう?

あの足の感触に慣れると、また新たな発見を俺はしてしまった。
どうやら、俺の走る速度は格段に速くなってしまったらしい。
ハルヒに「30秒以内で」と言って買出しを命じられても、本当に30秒以内で帰ってこられたのはびっくりしたね。
たぶん、今の俺は学年でも一、二を争う足の速さの持ち主だと思う。自分で言うのもなんだが。
ここで普通の人なら、陸上部などにでも入るだろう。だが俺はそうしない。
大体、朝比奈さんが所属していた書道部を勝手にやめさせたあの団長様がいる時点で、無理な話ではないか。

そして、俺がSOS団の買出し係になったことと、ハルヒの時間規制が厳しくなったのはまた別の話である。


(*゚ー゚)「おいでおいで」
うわ、またお前かよ。
(*゚ー゚)「おいでおいで」
気味が悪い。俺をもう呼ばないでくれ。
(*゚ー゚)「おいでおいで」
んっ?な、何だこの糸は?
(*゚ー゚)「おいでおいで」
引っぱられていく……チクショウ、離せ!
(*゚ー゚)「おいでおいで」
ああああぁぁぁぁーーーー…………。

……
…………っっ!!
気がつくと、やはり俺はベッドの上にいた。腕や足の傷がうずく。
それにしても、なんだこの気持ちの悪さは。
2回ならまだしも、3回も同じような夢を見て同様に驚くとは。
そういえば、夢が現実に影響するという小説はいくつもあったな。まさか、それが現実になってしまうのか…?


その日の俺の身体は、明らかに変調をきたしていた。
いつもどおり、朝食を食べようとしたが、箸がうまく掴めない。
箸を使って無理に食べようとすると、箸が食べ物もろとも落ちてしまうのだ。
箸だけではなく、俺は手で物を掴むのが苦手になっていた。
手のひらが異常に柔らかくなっているらしい。なぜこうなったんだ?

さらに、身体の変調はこれだけではない。
俺が登校する途中に、なにやら焼き芋の匂いがした。
この辺りを見回しても、焼き芋を売っているところはない。何故だろうと思っていると、遠くから焼き芋屋が見えたのだ。
他にも、その日の谷口の弁当のメニューを全て言い当ててみることもできた。
どうやら俺は、嗅覚がものすごく良くなってしまったらしい。

そのほかにも、肉より魚がおいしく感じられたり、熱いものを食べると舌が火傷してしまう、いわゆる猫舌になっていた。
これらの特徴をざっと見て、気が付いた人もいるだろう。
……もしや、俺は猫になりつつあるのでは…………………?


その夜は、眠れなかった。いや、眠りたくなかった、と言ったほうが正しいんだろうか。
またあのいやな夢を見て、身体が猫に似てくるというのはごめんだからな。
しかし、朝まで何をするかという当てもなく、ただボーっとしていた。
ボーっとしていると眠りそうになるので、とりあえず勉強をすることにした。
しかし、それは逆効果だった。どの教科に取り組んでも分からないことだらけだったからだ。
次第に、まぶたが重くなり、とうとう俺は夢の世界へ行ってしまった……。

ここは……どこだ?
夢の世界にしてはあまりに周りのものがリアルだ。少し気味が悪い。
この感じは…例えて言うなら、閉鎖空間だろうか?またハルヒかよ。
早くここから出していただきたいものだ。

などと俺が思っていると、後ろから声がした。
(*゚ー゚)「やっと来てくれたわね」
突然の、しかもあまりに聞き慣れている声がしたことに、俺はびくりとする。
と言っても、その声は現実のものではないことは分かっていた。
お気づきの人もいるだろうが、それはあの夢の中の化け猫の声だったのだ。
……いや、実際に見たことはないんだが。
とにかく、俺がそのときからこの空間に戦慄を覚えたのは確かだ。
いったい俺はどうなってしまうのだろうか。


そのとき。俺の肩を何かが叩いた。
(*゚ー゚)「こんにちは」
うわっ!………………って、あれ?
俺の前に立っている物体は、化け猫などではなく、人間の形をしていた。
ただ普通の人間と違うことは、彼女の頭には俺と同じく猫耳が付いていたことだ。
さらに、尻のほうにはシッポらしきものが伸びていた。

あ、あなたは……………?
(*゚ー゚)「わたしはこの世界の創造主。ここから新しい世界が出来上がるのよ」
な、何言ってんだ?するとここは……。
(*゚ー゚)「新しい世界の一部よ。まだここまでしか広がっていないけど」
………………。
(*゚ー゚)「あら、わたしのこと信用してない?…まあそりゃそうよね」
(*゚ー゚)「こんな話急にされて、すぐに信じられる人はいないものね」
いや………それより、どうして俺はここに?
(*゚ー゚)「現実の世界から、最もここにいるのにふさわしい人をわたしが選んだのよ」
………少し、一人で考えさせてもらえませんか?
(*゚ー゚)「ええ、いいわよ。また来るわね。それと、あなたと同じ境遇にいる人はあと2人いるわよ」

猫人間がいなくなってから、俺は考えた。
新しい世界?どういうことだ。まるでハルヒじゃないか。
あの猫人間が、ハルヒと同じ力を持っているのだろうか。
それにしても、何故俺が現実世界から連れて来られたんだ?見たところ、あの人と俺との接点はなさそうだが。
そして、最後の言葉。あと2人って誰だ…?
あらゆる謎を並び立ててみたが、それらが俺に解けるはずもなかった。
そのとき後ろから、さっきとは違う声がした。


「おや、あなたもここにいたんですか」
振り返ると、そこには俺のあまりにも見慣れすぎた顔があった。
それより古泉。ここは今どうなっているんだ?
「できるだけ簡潔に説明しましょう。実は、世界が改変されようとされています。
それも、涼宮さんの力ではない、別の力で」
別の力?すると、あの力を持っているやつが他にいるのか?
「そうです。しかし、涼宮さんとその人との違いは、自分がそういう力を持っている、と自覚しているかです」
すると、あの話は本当だったのか……。
「あ、あなたはその人と出会ったのですか?」
まあな。しかし、やばいことになっちまったな……。
「我々も、こういうことは予想外でした………」

ところで、この世界はどのように変わっていくのか?
「彼女の趣味からして、おそらくは……猫の世界を創るのでは」
ね、猫の世界!?だからこんな………。
「猫耳以外にはどこが変わったんですか?」
手や足が柔らかくなったり、足が速くなっていたり、猫舌になったり…って何言わせるんだ。
「まあまあ。しかし、なぜこのような変化が現実世界にも……」
だが、ここは猫の世界なんだろう?お前はなぜ、俺みたいにはならないんだ?
「…僕の力を知っていますか?機関から通報があったので僕はここに来たんです」
そうか。
………ここが猫の世界だと簡単に信じてしまうあたり、俺も末期だな……。


そうだ古泉。あの人…つまりこの世界の創造主は、俺達の他にもう一人の人間がいると聞いたが?
「しかし、僕のほかには機関の仲間は来ていないはずですが」
「………………………」
うお、長門!?お前いつからそこに?
「……探してた、あなたたちを」
「どうやらもう一人の人間とは、長門さんだったようですね」
「それよりも、あなたたちに話したいことがある。これは異常事態」
まあ確かに異常だが…詳しく教えてくれ。
「時間がないので簡潔に言う。涼宮ハルヒの力とは違う力がこの世界に働いている」
それは古泉から聞いたが……。
「問題なのは、この世界の創造主、つまりこの力の持主の意思が働いていないこと」
「つまり、この世界の創造主は誰かに操られている、ということですね」
「……………そう」
ま、マジかよ!……じゃあ、その操っている人って誰なんだ?
「地球に存在する有機生命体にはこの行為は不可能。わたしが推測するには、この力を操作しているのは…朝倉涼子」
あ、朝倉だと!
「あら、もうバレてしまったのね。なんだかつまんないけど、さすがは長門さんね」


その声と共に、さっきの人が出てきた。
(*゚ー゚)「なんだ、キョン君と古泉君もおでましだったのね」
「あなたが操作している有機生命体への負担は増大している。力を悪用するのを直ちにやめるべき」
(* ー)「フフフ、あたしがあれから成長していないとでも思ってるの……」
そしてその人の影は薄れ、代わりに朝倉が出てきた。
「……長門さん。あたしはついに涼宮ハルヒの力に触れるのはやめた。何か文句でも?」
「あなたに地球を征服する権利はない。わたしがさせない」
「そう言われても、ここは本当にわたしの世界。あなたの力も、及ばなくってよ」
「情報総合思念体は直ちにその力を本部に帰還させることを望んでいる」
「それはあなた方の考え。急進派には、そんな古臭い考えなど通用しないわ」

「じゃあ、もう時間だし、おしゃべりはここまで。あなたたちには、消えてもらうわよ」
そう言うと、朝倉はさっきまでそこで喋っていた人の姿に戻った。
(*゚ー゚)「実は、わたしも猫が好きなのよ。この子と同様にね」
そして、朝倉のいる方向からたくさん猫が飛んできた。
(*゚ー゚)「キョン君知ってる?ネコ科の動物は、獲物を捕まえるのがうまいのよ」
俺たちに向かい牙を立てる猫は、数え切れないほどいた。
きっとすぐに、四方八方猫に囲まれる――――とかのんきに考えている場合じゃねえ!
俺は、向かい繰る猫を間一髪のところで避けながら何とか命を取り留めていた。


古泉もこれには成す術もなく、ただ逃げるばかりであった。
古泉よ、ここは閉鎖空間なんだろう?お前の超能力は使えるんじゃないか?
「僕だって攻撃していますよ。しかし、こうも数が多いとねえ……」
よーく見てみると、確かに赤い玉が時々どこかから放出されている。
しかし、一回の攻撃に付き一匹の割合でしか倒せないらしい。
ある意味、神人より厄介なものだな。

長門を見てみると、通常の三倍、いやそれ以上の動きでよどみなく猫たちを倒している。
しかし、あまりの猫の多さに少々てこずっているのは俺にも分かった。
(*゚ー゚)「あらあら、長門さん。そんな攻撃じゃすぐに食べられちゃいますよ」
朝倉が操っている人は、不気味な笑いとともに猫を次々に召喚していく。
(*゚ー゚)「わたし、この人と波長が合うのかしら。今日は楽に召喚ができるわ」
これじゃ、俺たちは本当に朝倉に殺されてしまうのではないか………?

気づくと、長門が俺のそばに近づいていた。
「あの生物の弱点としているものを教えて」
猫の弱点……それを知って何になるんだ?
「それをこの世界に召喚し、あれらの生物を撃退する」
「なるほど。……僕が思うに、猫は犬を苦手としているのではないでしょうか」
「犬…それは有機生命体?」
「そうです」
(*゚ー゚)「こんなところで無意味な会議をするより、自分の命を守るほうが先決じゃない?」
「……犬の属性情報を入手。直ちにここへ召喚を望む」


「………召喚、開始」
長門が現実世界から呼び出した犬は、ゴールデンレトリーバーだった。
……こいつは呼び出す犬を間違えたか?シェパードあたりなら心強かったんだが。
しかし、ゴールデンレトリーバーといえども、犬は犬だ。
それが近づいていくたびに、猫は恐れをなして、次々と姿を消していく。
とうとう、4匹目の犬を呼び出した直後に、朝倉は降参した。

(*゚ー゚)「………分かったわ、長門さん。あたしの負け。もう手は出さないわ。
   しかし、猫が犬に弱いのは盲点だったわね」
いやそんなこと分かるだろ常識的に考えて……。
(*゚ー゚)「彼女の力についてはもう触れないわ。もちろん涼宮さんにも。
でも、わたしはまだ諦めたわけじゃないから」
「…………」
(*゚ー゚)「じゃあ、キョン君。また会う日まで………」
そういい残し、朝倉は去っていった。と同時に、さっきまでの光景も薄れていた。


「……閉鎖空間の解除と現実世界への帰還を実行する」
長門がそう告げると、足元が一瞬大きく揺れた。
そして、今までの灰色空間がなくなり、情景は俺の部屋へと変わった。

「やっと終わりましたね」
ああ。どうやら、あの猫耳も消えたらしい。
「それは良かったですね。まあ、あなたのあの姿をもう見られないのは、少し残念な気もしますが」
そんなことを言うのはやめてくれ。…それより、帰りはどうするんだ?
「一応、機関からヘリコプターは出ているはずです。あ、長門さんは僕が送っていきましょう」
「……その前に話しておきたいことがある。現実世界への帰還の途中、エラーが起こった」
エラーって?この通り、俺たちはちゃんと戻ってきているじゃないか。
「………あなたの体に異変が起こっている」
異変?そんなものにはどこにも………。
そう言いながら俺が体のラインをなぞると、その異変に気づいてしまった。
体は以前よりふくよかになっていて、特に胸には弾力と膨らみを感じられたこと。
そして、下のモノも見事になくなっていること。
俺は、猫耳を元に戻したかわりに、女になってしまったのだった。


【涼宮ハルヒの憂鬱 meets 星新一 第十二部 「猫耳」】
原作:ねーよwwwwwwwwwwwwww

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