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  • 涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki(避難所)
  • エイリアンズ1 side-A

涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki(避難所)

エイリアンズ1 side-A

最終更新:2020年03月13日 13:35

haruhi_vip2

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だれでも歓迎! 編集


涼宮ハルヒが常に凡人たる俺などには理解の及びもつかない事を考え、行動しているのかと問われれば、そうではないと確信を持って言える。
いくら奇人変人コンテストで優勝を飾りそうな女と言えども、常時トップギアでは身が持たない。
何せ、その近くに居る俺ですら溜息と共に幸せとストレスと大切な何かを放出し、
それでもなお身心の疲弊は免れない状況である事を鑑みれば、涼宮ハルヒという人間がどんな燃料を積んでいたとしても
人間である以上、それは当たり前の事なのである。

だが、そんな俺の思惑も虚しく、日々の大部分を全開フルスロットルで過ごすハルヒは、
宇宙人、未来人、超能力者ですら想像の及びもつかない事件をまるで太陽が東から西へと傾くかの如く当然のように、
無自覚なまま起こしてくれちゃったりするわけだ。
本当、このポジティブバカは一体いつ休んでいるんだろうね。
古泉風に言えば、まさに「神のみぞ知る」というところなんだろうか。

さて、今回の事件は。
などと言おうものなら、事件はもう既に日常の中に組み込まれている様な感じがして誠に遺憾ではある、が
SOS団発足のあの日から本当にあれやこれやとやってきた思い出を振り返れば、こんな事件などは将来
ああ、そんな事もあったよね、などと笑い飛ばせるレベルなのかもしれないのだが、
毎度毎度頭を悩ませ、また身体を疲弊させている俺としては、
どの様にカテゴライズすればいいのかは不明だが、間違いなくコメディではないと言える。

何故ホワイトなのかわからないホワイトデーも、
何故ホワイトなのかと聞けば小一時間うんちくを披露してくれそうな古泉一人が奔走する結果となって無事終わり
久しぶりに平穏無事なイベントを満喫した俺は、いつものようにSOS団アジト兼文芸部室にて朝比奈さんのお茶を啜っていた。
古泉は誰も見てないのに爽やかスマイルで詰め将棋をやっているし、朝比奈さんは今日も完璧な萌えメイドだし
長門はいつかの日より幾分柔らかくなった瞳で読書をしているし、ハルヒは何やらニヤニヤしながらパソコンを弄っている。
SOS団ただ一人の良心を自負している俺としては、ハルヒがニヤニヤしているのが気にかかるが、
先日ホワイトデーを終えたばかりだし、そのホワイトデー効果もまだ持続していると信じたい、古泉もあんなに頑張った事だしな。

あらためて部室を見回す、束の間の静かな時間である。
こんな事を思うと決まってハルヒという名の巨大台風が猛威を振るうのだが、
予想に反し、今回の台風の目はハルヒではなく、突然現れた一人の男子生徒だったのである。
俺が当てのない思考の旅へ旅立とうとするのを引き止めるように、
この一年、何度ハルヒのキックを受け止めたかわからず、
そろそろ蝶番が外れるんじゃないかと危惧していた文芸部室の扉をノックする音がした。
この扉がノックされる時、面倒事にならなかった事は数数えるほどしかない気がするのは気のせいではないだろう。
長門の仲間疑惑の濃厚な喜緑さんに、復讐に燃える隣人、古泉の仕込みの生徒会長、
そのどいつもこいつもが、ハルヒにイベントを提供するためにわざわざこの扉をノックしてくださったわけだ。
さあ今回は誰が来るんだろうね、できれば鶴屋さんがいい、あの人の持ち込むイベントならこちらも楽しめそうだ。
椅子に座りぼんやりしていた朝比奈さんは俺たちを見回すと、数秒思考してから客人を出迎えに行った。
だが、朝比奈さんが返事をする前にその扉は開かれ、見知らぬ男子生徒が妙に慣れた様子で部室に入って来た。

「え、あ」
「うぃ…ああ、朝比奈さん、こんにちは」

その男子生徒は朝比奈さんの知り合いなのか、親しげな目を向けて挨拶した後、
俺へと目線を移し、誰だこいつ?、とでも言いたげな目を向けてきた。
お前こそ誰だよ

「ええと、あの、どちらさまでしょうか…?」

朝比奈さんがオロオロしながらその男子生徒に問いかけた
待て、彼女の知り合いでなければ誰だ? 知り合いでなければ彼が彼女に向けた親しげな目はなんだ?
この状況はなんだ、またハルヒの変態パワーで世界がエキセントリックな事になっているのか?
真っ先にこんな事を危惧する俺も、傍から見れば大分エキセントリックに見えるかもしれない。

「冗談きついですよ朝比奈さん、またハルヒにけったいな命令でもされたんですか?」

なんだか冴えない顔をした男子生徒は苦笑しながら言い、こちらへと歩いてくる、
やはりその顔には、「お前誰だよ」というような訝しげな目が俺に向けられている。
お前こそ誰だ

「誰よアンタ、いやに馴れ馴れしいわね、こんな冴えない顔の男と知り合った覚えはないんだけど、
しかも、神聖不可侵の象徴たるSOS団団長の私をいきなり呼び捨てなんて、サンタさんにだって許した覚えはないわよ!」

今の今まで我関せずだったハルヒは、自分の名前を呼び捨てにされた事に即座に反応し、早口で男子生徒をまくしたてた。
サンタにはさん付けなんだな、だったらサンタもお前の事を呼び捨てにしちゃいけないだろうよ、と思う俺はハルヒに毒されているんだろうか。
しかし、その男子生徒のハルヒを呼ぶ声は、何年間も顔を付き合わせてきた悪友を呼ぶときのような親しみが込められている。
何故だろうか、彼の事を子供の頃から知っているような気がするのは。

「今度はなんだ、また妙な思い付きでもしたのか? あとこの人は誰だ?」

俺の方を指差して言う、人を指差しちゃいけませんって親に習わなかったのかこいつは。
それにお前こそ誰だ

「まるでキョンみたいな口の聞き方ね、さっきも言ったけど、私はアンタの事なんか知らないわ
悪いけど、何も用がないならさっさと出てってちょうだい、私達も暇じゃないの」

ハルヒは一年前とちっとも変わっていない――少しは丸くなったかと思っていたが――口調で言ってから、男子生徒を睨みつける。
まあノックはしたものの、事実上勝手に入って来た見知らぬ男子生徒にいきなり呼び捨てにされれば当然の反応とも言えるんだが。
未体験の人間なら少しくらいは威圧されるであろうハルヒの睨みを、その男子生徒はにべもなく無視すると、
長門を見つめて、やれやれと言わんばかりに溜息をついてから、眉根をこれでもかという程寄せ、こめかみに手を当てた。 
何か考え込んでいる様子だ。

俺は拭いきれない違和感を感じていた、こいつは朝比奈さんとハルヒを知っている。
朝比奈さんには親しみを感じさせる視線を送っていたし、ハルヒには諦念を滲ませた視線を送っていた。
それに気にかかるのは、ノックをしたにも関わらず、こいつは返事を待たずに入ってきた。
ノックという行為は、中に居る人間に自分が来た事を知らせる為にするわけで。
普通なら、誰かが出てくるまで待つだろう、部外者としてノックをする人間は大概そうだ。
ハルヒはノックなんて殊勝な真似はしない、朝比奈さんと長門と俺はする必要がない。
古泉はSOS団の一員だし、部室の中から誰の返事もなければ勝手に入るだろう。
そう、この冴えない野朗の行動は古泉と同じだ、ノックをして、数秒たって誰の返事もないから勝手に入った。
そして、朝比奈さんとハルヒに向けられたあの目。
そうだ、考えればわかる、ハルヒの巻き起こす事件にいつもあの様に頭を悩ませていたのは誰だったかを。
ハルヒを止める事を早々に諦め、開き直って楽しんでいたのは誰だったか、朝比奈さんの完璧なドジっ娘っぷりに頬を緩ませていたのは誰だったか。
このアホの巻き起こす騒動の中心でわけもわからず右往左往するのは誰の役割だったか。

ふと、古泉を見ると、あの孤島の時のようなスマイルを俺に向けていた。

「僕はとっくに気付いていましたよ、もっとも、長門さんはまだ気付いていないようですが」

古泉は俺に小声で話しかけると、男子生徒、ここは言い換えておくべきだろう
「もう一人の俺」にひとさじの困惑の色を混ぜた瞳を向けている長門を流し見た。
このスマイル野朗に解って長門が解らないってのもおかしな話だな。
もう一人の俺は、俺の近くに突っ立ったまま、思考の旅から帰ってきていない。
ハルヒは険しい表情をして考え込むもう一人の俺を睨みつけている。
朝比奈さんはハルヒから立ち上るオーラを感じ取って小さくなってしまっている。
この状況を打破するにはどうしたらいい、このなんだか冴えない顔をしたもう一人の俺が
「キョンは俺だ」などと口走ってしまえば、きっとまた厄介な事になるのだろう、今の状況でさえこれ以上無いほどに厄介だと言うのに。
古泉は助け舟を出してくれないのかと目線を送ってみるが、爽やかスマイルから「最悪の事態になるまで動かない」という意思が読み取れた。
俺はいつのまにか長門表情一級鑑定士の他に爽やかスマイル一級鑑定士の称号まで獲得しているのかもしれない。
案外、このニヤケ野朗は俺が毎回走り回るのを横目で見て楽しんでいるんじゃなかろうか、くそ、腹が立つ。
古泉が役に立たないとすればここは俺一人で乗り切るしかない、また東奔西走するハメになるのだろうか。
いや、今回は俺がもう一人居るんだ、二人でやれば苦労も二分の一だ、きっと。

「あー、ハルヒ、こいつは俺の知り合いなんだ、そう、俺の知り合いで、悪ふざけが好きな奴なんだよ」

「そうなの? まあそんな事はどうでもいいわ、私は用がないならさっさと出てけって言いたいだけだから」

ハルヒはこの男にはまるで興味がないらしい、部室に混入した異物をさっさと取り去りたいと考えているようだ。
もう一人の俺が悪ふざけが好きなのかどうかは知らないが、まあいいだろう。
こいつを部室の外に連れ出すのが今の俺に課せられた最重要課題だ。

「ほら、さっさと来い」
もう一人の俺、いや、そろそろややこしくなって来たので、便宜的に「キョン」と呼ぶことにする。
俺は思考の海へ旅に出たきり帰らないキョンの手首を掴み、強引に部屋の外へと連れ出した。
こいつが居た世界では雑用係にでもされているのだろうか、微妙に荒れた手だった。

「お前は誰だ? なんだこれは?」

歩きながらこいつをどこに連れて行こうか思案していると、
いつのまに帰還を果たしたのか、キョンが真面目な声で俺に問いかけてきた。
俺に解説役は向いてないんだ、後で古泉あたりに聞いてくれ。
あいつならうんざりするくらい回りくどい説明をしてくれるだろうよ。
だがまあ、俺の正体くらいは明かしてやってもいいだろう。
こいつにとっては、去年の12月末に長門が暴走した時と同じような状況だろうからな。
なんの前触れもなかったのかどうかは定かではないが、
自分の知らない世界に迷い込んでしまった時の気持ちは、よく解っているつもりだ。
こいつを安心させてやろうと、いや、本心ではこいつを驚かせてやろうと思っていたんだろう。
俺は言った。

「俺も、キョンだ」


気付けば口元が歪んでいた。
俺は楽しんでいるのか?
異世界、異次元、異空間、そのどれかは解りようも無いが、
そのどれかの世界から突然姿を現した自分自身と対峙しているこの状況を。
俺の言葉を受けて、キョンはマヌケ面を擬人化したらこうなるんじゃないかと思ってしまうくらいのマヌケ面を晒している。
このマヌケ面は俺の知らない世界でどんな日常を送っているんだろう。
案外、向こうの世界でこいつはハルヒと付き合っているのかもしれない。
いや、もしかしたら長門とそういう関係になっているのかもしれないな、こいつが俺と同じような体験をしていると仮定すれば、
長門に恋愛感情を抱いていたとしてちっとも不思議じゃあない。 だってそうだろう?
何度も命を助けられた事もあるし、俺にしかわからない表情の変化ってのもポイントは高い、
改変世界で見せた儚い微笑みなんて卒倒モンだ。
こんだけ材料があるんだ、こいつが長門と付き合っていてもおかしくない。
いや待て、ハルヒと一緒に閉じ込められた灰色世界で俺は何をした?
ハルヒは夢だと記憶しているようだが、その後のSOS団団員との会話で判明したが、あれは紛れも無い現実だ、
俺にとっては思い出したくない過去ベスト3には確実に名を連ねる出来事なのだが、
こいつにとってはどうなんだろうか、棚ボタ的なラッキーかと思っているかもしれない
それも考慮すればこいつがハルヒと付き合ってる付き合ってないに関わらず、意識はしている、これは間違いないな。
朝比奈さん? 考察するまでもないだろう、あの萌えメイドにときめかない男など日本のどこを探してもいない。
うん、こいつからは色々と面白い話が聞けそうだな。
脳内でこんな事を考えてしまうくらいの時間が経っただろうか、俺の勝手な思考を打ち切るかのように、
マヌケ面で呆けていたキョンが溜息と共に言葉を吐いた。

「すまん、良く聞こえなかった、もう一度言ってくれ」

あんな至近距離で、それもごく短い言葉が聞き取れなかったとでも言うのか。
いいや、こいつは信じたくないだけなのさ、目の前にもう一人の、しかも女の自分が立っているんだからな。
こいつの思考が手に取るように解ってしまい、思わず吹き出しそうになる。
事件の当事者ではない俺が、当事者の心境をこれでもかという程解ってしまうんだ、
楽しんでいるのかと問われたら、そうだと即答できるだろう。
当事者にとって、こんな迷惑な協力者もいないんだろうがな。

「だから、俺『も』キョンだ、って言ったんだよ、キョン君」

気持ち『も』の発音を強めにしてやった。
聞き間違いかもしれないという一点に望みを賭けていたんだろう。
悪いが、それはきっと間違いだ。
確信はまだ持てないが、なんとなくわかるんだ。
古泉風に言うなら、わかってしまうのだから仕方が無い、と言うような。

一縷の望みを打ち砕かれたキョンは、もうわけわがわからんと言った風情でまた考え込んでしまっている。
必死で否定意見を考えているんだろうか、それともそろそろ理解してくれるのだろうか、
こっちはもう一人の自分として少し不甲斐ない気分でもあるんだぜ。
いやまあ、無理もないかもな、いつぞやの世界改変の折に、
長門のヒントを発見するまで解決策を考えるのを放棄していたのは誰あろう、俺だ。

「それは、わかった。だが何故俺の正体を知っているんだ」

キョンは諦めと疑念の色を混ぜた口調で言った。
何故? それはお前があまりにも俺に似ていたからさ
SOS団内に巻き起こる騒動にいつも頭を悩ませていたのは誰だ?
ハルヒと朝比奈にあんな言葉をかけるのは誰だったか?
なんとなくわかるんだ、きっと立場が逆だったらお前がその事に気付いたんだろうよ。

「そう、か…」

キョンは溜息を吐きながら言う。
こいつは何度溜息を吐けば気が済むんだろうね、
幸せが逃げすぎてマイナスにまで食い込んじまうぞ。
そして何を思ったのか、俺のつま先から頭までを、何かを確認するように眺めた。
思わず背筋に悪寒が走る、何のつもりだこいつは。
言っとくがな、俺はハルヒや長門や朝比奈さんのようなスペックは持ち合わせていないぞ、
普通で平凡で一般的で普遍的で中庸的な女子高生だ、性格も外見もな。
俺の身体を見てぼーっと呆けていたキョンは、今度は何を思ったのか苦虫を噛み潰したような顔をした。
考えている事が顔に出る奴らしい、見ていて飽きない、長門風に言えばユニークだ。

さて、こいつが異世界からこちらに来た、そこまではいい、どうせハルヒか誰かが超人的なパワーでも使って呼び出したんだろう。
いや、もしかしたら向こうの世界の俺は超能力者なのかもしれない。
古泉の能力は何の前触れもなく発現したという話は聞いた、
そしてこいつがそうではないという反論は誰にもできない、
異世界を移動できるとかそういう感じの能力が発現したという事に無自覚なまま扉を開け、この世界に迷い込んだ。
というのもあり得ない話じゃ無いと思うのだが、こんな事を考えたからと言ってどうなるわけでもない。
正直、異世界の俺といえども、そんな能力がいきなり芽生えるとは思いたくないしな。
まず考えるべきは、こいつが誰と付き合っているかではなく、これから俺たちはどうするか、である。
こいつの百面相がユニークです、なんて言っている場合でないのだ。

「それで、これからどうするんだ」

俺の言葉にキョンはハッとなり、眉根を寄せてしかめっ面に逆戻りしてしまった。
まさかこいつは、今の今まで考える事を放棄していたんじゃないだろうな、全く、情けない事この上ない。
こんなけったくそ悪い状況も二度目なんだし、そろそろ学習しても良い頃じゃないか?
と思うものの、これは事件の当事者ではないという余裕から来る思考なのかもしれず、
もし立場が逆だったら、こいつの様に思考を放棄してしまうのかもな。

「わからん」

キョンの声からは余裕の色が微塵も感じられなかった、気持ちは解らないでもない。
やれやれ、二人でやればまあなんとかなるかもなと思っていたのだが。
とりあえずこんな往来で二人して悩む事もないだろう。
こいつをどっかに隠しておいて、部活ならぬ団活が終わってからまた迎えに来ればいい。
長い間席を外しているとハルヒや朝比奈さんにどう思われるか解ったもんじゃないからな。

「とりあえず場所を変えよう」

俺はこいつの手を取り適当な場所へと歩き出そうとする、が、
俺の手は既にしっかりとキョンの手首を掴んでいた、
要するに、さっきからずっとこいつの手首を握りっぱなしだったわけだ。
握りっぱなりで少し手汗をかいてしまっている、なんだか気恥ずかしい。
こいつはもう一人の俺と言えども、外見はまったく見たこともない男子生徒であり、
冴えない顔ながらも、コミカルに変わる表情は大変ユニークでもあり、
ああ、なんだろうねこの状況は。
解る奴が居たら出て来い、そして説明しろ。
飯は奢らん。



「悪いが聞かせてくれ。 
お前は、何度殺されかけた」

歩きながら、俺はそんな質問を投げかけた。
もしかしたらこいつのトラウマを掘り起こしているのかもしれないが、確認しなければならない、
この一年、こいつが俺と同じような体験をしてきたのかどうかを、確信にしなければならない

「…、2回だ」

しばしの沈黙の後、俺の意図を理解したのか、意外にあっさりとその応えは返って来た。
これで確信が持てる。 こいつは間違いなく、俺と同じ一年を経験している。
一年たらずの内に2回も殺されかける高校生なんざ、俺以外に誰が居るものか。

「この世界に朝倉は居ないんだろうな」

安心しろ、とっくの昔にカナダに行ったよ。

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