三日目[カヨウビ]
2人の長門が入れ替わって3日目。残された期間は今日を含めてあと3日だ。
まあ、あまり心配はしていない、いやしないようにしている。
じゃないと、今みたいにのんびり登校ルートを歩いちゃいねぇよ。
今日は昨日のように寝不足ではないおかげか昨日よりスイスイ上っていける。
俺も結構、体力ついたかな?
珍しく悩む素振りをみせるハルヒ。
と、ハルヒ。余りにも傍若無人だ。
「じゃあ、いってきます。」
制服に着替えて部屋から出てきた朝比奈さんに俺は長門のことを簡単に説明した。
あくまでも、簡単にだ。全てを教えると、この可憐な上級生は、無駄に慌てだすことだろうしな。
ある事情があって、今、この世界にいるのは、いつぞや一緒に行った、あの別時空の長門である、それしか教えなかった。
「そうなんですか?それなら、少しお話してみようかな。少し興味がありますしね。」
ある事情、という部分を気にしない朝比奈さん。
素直な聞き手だ。古泉とは大違いだ。