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  • 涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki(避難所)
  • St. Ballantine's Day

涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki(避難所)

St. Ballantine's Day

最終更新:2020年03月14日 04:20

haruhi_vip2

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だれでも歓迎! 編集

「ふう……」
 俺は溜息一つついて外を見上げた。俺の気分は憂鬱まっしぐら、絶賛鬱々中である。
 うちの学校の校長のエゴで行われる地獄の補習期間に辟易し、これが終わったら終わったで無駄に体力を奪われる球技大会にも閉口し、おまけに今冬最大イベントである期末試験も構えている。
 そのため俺のテンションはリニアモーターカー並みに低空滑走中であった。これらイベントを思い浮かべる度にフィールソーバッドは拡大し、溜息をつく。そんな無限とも思われるループを繰り替えしていた。
 そんな中、俺は空に流れる一縷の雲を目で追っていた。どこかの団長さんと違って、授業中にはそんなことしてないぞ。現在は休み時間だ。
 その団長さんは今、俺の後ろの席で俺の背中をシャープペンシルでつついたり、思い付いた事を逐一ノートにメモったり……していなかった。休み時間はどこかフラフラと出かけて行方不明になるから……これも少し違う。
 実はハルヒは先ほど――昼飯からずっとだな――姿を眩ましていたのだ。
 突然姿を消してしまうのは今に始まった事じゃないし、どうせ何か思い付いて部室でコソコソと悪巧みをしているんだろうと俺は楽観視していた。
 こう言う時の俺の勘はよく当たるんだ。忌々しい事に。
 ハルヒの姑息な企みは今に始まった事じゃないし、それ俺たちは散々振り回されて来た。中でも一番振り回されているのは圧倒的高ポイントで朝比奈さんであり、俺は次点であるものの、一位である小柄なメイドさんとはその差は歴然である。
 どちらかと言えば、ハルヒよりも他の奴等に振り回されているからな、俺の場合。寡黙な宇宙人や、グラマーに成長しきった未来人や、隠密活動が趣味の超能力者達に。
 俺がハルヒに振り回されたと言えるのはあいつと一緒に閉鎖空間に閉じ込められた時が過去最高であり、今後もトップであり続けると自負している。
 ……ええい、あの時のことを思い出すと、いまでも自己嫌悪に陥る。世界を救うためだったとは言え、あいつにあんな事をしてしまったからな……しかも無理矢理……
 いやいや、あれは夢だったんだ。そうでなければ、俺があいつに好き好んであんな事をするはずかないな。
 ん? だが待て。夢ってのは自分の妄想を具現化する症状だって聞いたこともあるな。そうすると俺はハルヒにキスをしたがっているとでも……?
 馬鹿言え、それこそナンセンスだ。俺はあいつに手出しするほど欲求不満では……
「なぁにバカ面引っ提げてぼーっとしてるのよ、キョン」
 突如、涼宮ハルヒが俺の視界を遮った。
「突如じゃないわよ。さっきから話しかけているのにあんたは上の空で何にも反応しなかったじゃない」
 はて……俺はそんなに反応が鈍くなってしまったのだろうか? 第一確かにハルヒはここにいなかったからな。少し前まではな。
「ちょっと前に戻って来てたのよ。悪い?」
 そんなことはないが……
「まあいいわ、それよりあんた、今日は必ず部室に来ることね。今日来なかったら人生の63%くらい損をするんだから。分かったわね?」
 そんなことを言わなくても行くから安心しろ。一日一回は目の保養と美味しいお茶を飲まなければ、SOS団でやって行く自信が無いからな。お前が来るなと言っても行ってやるさ。朝比奈さんさえいればな。
 そんな俺の本心は一切顔に出さずああわかったよと頷くと、ハルヒはご機嫌なのか不機嫌なのか分からない、微妙な顔をして自分の席に座ったのだ。



 そして放課後。俺は一人部室へと向かっていた。ハルヒはホームルームが終わるや否や、過給器を効かした高性能モータースポーツの如き加速度で部屋を後にしたため一緒にはいない。
 どうせ何か企んでいるのだろうし、俺は部室に来いと言われただけなのでいつもどおりいけばいいやと思い、普通に歩いて旧館までの廊下をのそのそと歩いていた。
 当然ではあるが、廊下で特別なイベントが起きるわけでも無く、すんなりと文芸部室の部屋の前にたどり着く。イベントが起きたのはこの後からだ。
 ノックをしようとして入ろうとすると中で声が聞こえてきた。
「……ってね、……じゃん!」
「……ごい。……すね……」
「にゃはっ…………っさ!!」
 中から聞こえて来たのは数人の女性の声。すべて聞き覚えがある声ではある。が……
「おや、どうされましたか? あなたがここに滞在しているということは、現在朝比奈さんがお着替え中ということでしょうか?」
 俺が少し考えごとをしていると、横から見た目爽やかな好青年がいつものように微笑を携えて登場した。いや、多分違うと思うが……。
「着替え中で無いのであれば、ささ早く中に入りませんか? ここに長時間滞在するのは心身共に冷えきってしまいそうですからね」
「ああ」と俺。だが何故かこの部屋に入ることをためらっていた。何故かと言われれば説明しづらいのだが、何と言うか、中にいる女性陣の何やら楽しそうな声に、少し不安に感じるものがあった。
 またしてもハルヒが俺の予想を越えた、突拍子もつかぬ事を考えているんじゃないかと思ってだな……
「大丈夫ですよ。言い争っているのであればともかく、談笑ならば問題ないでしょう。涼宮さんの機嫌が悪いというわけではありませんしね。それに……」
 それに、何だ?
「今日くらいは涼宮さんの思いつきに乗ってもらわないといけませんね。でなければ、僕達に甚大な被害を被る可能性がありますから」」
 僕達……ってことは、俺も入っているのか? 何でだ? 俺がそう言うと古泉は怪訝そうな顔をして、
「まさか、今日が何月何日かお忘れですか?」
 おいおいふざけるな。健忘症になるにはまだ早いぜ。今日は二月……
「……あ」
「くくくっ、どうやらお忘れのようでしたね。今日の事を忘れる男子高校生も珍しいですね。絶滅保護種に認定してもいいかも知れません」
 うるさい、黙れ。思いだしたからいいじゃないか。
「ならば早く部室に入りましょう。あまり待たせすぎますと叱られてしまいますよ」
 確かに今日という日の事を失念していた。去年の件も合わせたら、俺はIUCNからCRクラスの絶滅危惧種に指定されるかもしれない。が、古泉にそれを指摘されるとムカつき度が当社比3.2倍ほどアップしてしまうので、無視してドアノブに手を掛けることにした。
 刹那、辺りに漂う甘い匂い。噎せ返すかのようなカカオの香りが部室中に広がっていた。長机の中心にはステンレス製のボールだか鍋だかが置かれ、その中には茶色い液体が鎮座していた。これがこの香りの元凶だ。
 そしてその横に並べられた様々なフルーツ、ビスケット、ウェハース、アーモンド……
「やっときたわね、キョン!」
 ハルヒの声に俺は我に返る。ハルヒ、何だこれは?
「今日はバレンタインだから、今からチョコレートフォンデュ大会をやるわよ!」
 ハルヒの宣言に、横にいた朝比奈さん、そして名誉顧問の鶴屋さんがニッコリと笑った。
「去年はケーキをつくったけど、あれって結構時間がかかるのよね。面白かったけど。だから今年は簡単に作れるのにしたの。チョコは溶かすだけだし、他のものは特別な用意は必要ないしね」
 ハルヒは得意気に自慢かつ解説を続けた。鶴屋さんから材料を特別手配し、昼一から準備をし始めたらしい。だが意外と時間が掛かったようで、休み明けの授業をさぼって一人準備をしていたそうだ。
「さっき少し味見したけど、めっちゃ美味しいのよ! 鶴屋さんが持って来てくれた、特製調味料のおかげね!」
 特製調味料?
「にゃはははは! これっさ! あたしの家に置いてあったんだけど、誰も使わないから持ってきたっさ! チョコやコーヒーに入れると美味しいんだよっ!」
 そう言って鶴屋さんは琥珀色の液体が入った瓶を見せてくれた。なんですか、それ。どういった調味料なんですか?
「ちっちっちっ、ダメダメ。何かは教えてあげられないね。鶴屋家秘伝の調味料ってことで勘弁してけろっ!」
 鶴屋さんは含みのあるようでしかし軽快な笑い声を上げつつ言葉を濁した。
「みくるちゃんや有希もちゃんと手伝ったんだから、ちゃんと感謝して味わうのよ。古泉くん、キョン」
 俺は古泉に目配りをすると、古泉は分かってますよと言わん許りの表情をして、
「皆さん、ありがとうございます。それではお言葉に甘えまして早速頂くことにします」
 近くにあったビスケットをチョコレートに入れて一口食べた。
「……!」
「どう、古泉くん?」
「あ……、はい、とても美味しい……ですが……」
 おやっと首を傾げる。古泉にしては歯切れが悪い。いつものスマイルも陰り気味だ。
「そうでしょうそうでしょう! あたしたちが心を込めて作ったんだからまずいはずは無いわ。ほらほら、キョンも食べなさい! ちゃんとあたしへの感謝も忘れずに!」
 ハルヒはそんな古泉の表情に全く気付かないようで、俺にも様々なフルーツに彩られた茶色い液体の喫食を薦めてきた。少し気にはなるが、別段毒や薬が入っているわけでは無さそうだし、食べないと後が怖い。
 それにハルヒの顔を見ていれば、何か余計なことを企んでいるかなどすぐ分かる。あの満足げな顔からして、今回はこれ以上の仕込みは無いだろう。朝比奈さんはニコニコしているし、長門だっていつもどおりの無表情だ。ならば安心して頂くことにしよう。
 へいへい、あざーす。頂きますよ。
「ち、ちょっと待ってください!」
 しかし、俺が手にしたイチゴをチョコにつけようとした瞬間、待ったをかけたのは古泉だった。 どうしたんだ古泉?
「あ、いえ……」
「本当にどうしたの古泉くん。さっきから様子がおかしいわよ? もしかして不味かったとか?」
「そ、そんなことはありません。とても美味しゅうございました。ですが……その、なんというか、少し独特の味が、僕には初体験でして……」
 困った顔で言い繕う古泉。どうやら味が変だと言いたいのだが、ハルヒにそのようなことを言うのは古泉にとっては自殺行為である。だから言葉を選んで柔らかく嗜めようとしている。そんな感じだ。
「ははぁ、なるほど! 一樹くん、それは鶴屋家特製調味料の味だよ! 食べ慣れて無いとちょろーんと気になるかもしれないけど、ナノ気にしなくていいっさ!」
「は、はあ……」
 なんだ、ただの食わず嫌いか。心配して損したぜ。
「気を取り直して頂くぞ」
「あ、はーい、どうぞ」
 俺は朝比奈さんから渡された苺を手に取り、チョコの中に沈めた。ハルヒと鶴屋さんは満面の笑みで、長門はポーカーフェースで、そして未だ困った顔の古泉を視界に入れながらそれを口に運ぶ。
 一口、二口……噛みしめて……

「……うまいっ!」

 俺の言葉に、女性陣の笑みが色濃くなった。古泉。うまいじゃないか。普通のチョコより味が濃くて且つ食べやすいじゃないか。これが鶴屋家特製調味料の味なんだな。確かに素晴らしい。
 古泉、お前が変な顔をするから心配したぜ。何か変なものが入っているかと思ってな。
(え、ええ……ですが、何とも無いのですか?)
 古泉は声を潜めて俺に話しかけてきた。何がだ?
(これを食べて、体に異変は発生しませんか?)
 おいおい……流石に言わせてもらうぜ。ハルヒ達は俺たちのためにこれだけ美味しいチョコを作ってくれたんだ。いくらなんでもそれは失礼だろうが。お前が食べたくないんだったら俺が貰うぜ。
「あ……」
 俺は古泉の手にあるビスケットを奪い取り、そして食べる。
 お前のやつも食べて見たが、やっぱり変な味はしなかったぞ。お前の杞憂にしか過ぎんってことだ。朝比奈さん、長門。お代わりをください。
「はいはい。今たくさん作りますからね」
「…………」
 こんなに美味しいのに、食べなければ罰が当たる。古泉が食べたくないなら俺が食べてやるさ。見ろよあの満足そうなハルヒの顔。お前もあいつがあんな表情をしていた方がいいんだろ?
「ええ……確かに、そうですが……」
 どうしたんだ本当に。お前おかしいぞ?
「あなたが何とも無いのであれば、僕の杞憂ですみますが……」
 ないない。あるわけが無い。俺は至って正常だ。
「そう……ですか……」
「さあキョン! 古泉くんも。お代わりもって来たからジャンジャン食べなさい!」
 やたら心配性な古泉を差し置き、ハルヒはさらに大量のチョコレートを俺たちの前に用意してくれた。これはありがたい。では頂くとしよう。


 長門が用意してくれたフルーツを、朝比奈さんがチョコレートにつけて手渡してくれる。そして俺はひたすら食べ続ける。対照的に古泉は先ほどから殆ど手を付けていなかった。古泉、もったいないお化けに祟られるぞ、そのうち。
 ハルヒも鶴屋さんも俺の食べっぷりをみて満足そうな表情をしていた。俺は食欲をエスカレートさせ、本気でここの食材を全部食べてやろうかと言う気になってきた。出来そうだ。すごく調子もいい。低空飛行だったテンションもストップ高だ。
 だが同時に俺の身体に異変が起きてきた。体が熱い。少し虚ろな感情も現れてきた。なんだろうな、このポワーッとした感じは。なんだかとっても気持ちいい……
「おやぁ? チョコレートが切れかかってきたっさね。まだ残りがあったはずだから、あたしの教室まで一緒に運びにいってくれないっかな?」
「オッケー、鶴屋さん。行きましょう! キョンの食べっぷりがなかなか豪快だし、チョコが尽きるのが早いかキョンの食欲が尽きるのが早いか、勝負ね!」

 ――このハルヒ達の会話を聞き取ったのが、俺の最後の記憶であった。




 ――さあサッサと取りに行って、ガンガン作るから待ってなさい、キョン――
 涼宮さんの溌溂とした声が廊下中に響き渡りました。彼女は鶴屋さんと共に材料確保のため鶴屋さんの教室に向かったようです。
 今しかありませんね。僕は彼に話しかけました。
「さて、これでおおっぴらに話せそうですね。しかし、このチョコレートフォンデュには参りましたね。まさかあんなものが入っているとは……」
「え……? あんなものって、なんですか?」
 キョトンとした目で、朝比奈さんは不思議そうな顔をしました。どうやら朝比奈さんは今回の一件には荷担していないようですね。
 それはですね……
「おい、古泉」
 ガタンッ
 僕の説明を遮るかのように、彼が椅子から突然立ち上がりました。僕は思わず彼を見上げ……
「うっ!」
 思わず声を上げてしまいました。彼のその表情に、思わず驚いてしまったからです。
「なぁに言ってんだお前はよぅ。あんまり作った喋りばっかしてるとそのうち禿げるぞ。くひゃひゃひゃひゃっ!」
 頬がほんのり紅く、そして目が座っています。おまけに口からはアルコール独特の匂いが漂って来ました。
 やはり、遅かったでしたか……
「え? え? な、何が起きたんですか? キョンくん、どうしちゃったの?」
「彼は今、酩酊状態、つまり酔っ払っています。原因は恐らく、チョコレートに加えられた例の調味料です。あれは恐らく蒸留酒の類……恐らくウイスキーでしょう。朝比奈さん、鶴屋さんから何か聞きませんでしたか?」
「えーっと、そう言えば鶴屋さん、バレンタインにちなんでバレンタインっさ、って言って涼宮さんにあの調味料を……」
「バレンタイン……ですか?」
 さて、少々困りました。僕の知識の中にバレンタインと言った酒に記憶がありません。言うまでもなく僕は高校生ですし、お酒に造詣が深いわけではありませんし……こんなことであれば、先週絡み酒をしてきた森さんに聞いておくべきでした。
「うーん、バレンタイン……じゃ無かったかも。少し違ったような……」
 朝比奈さんは過去の記憶を総動員してお酒の名前を思い出そうとしていましたが、やはり僕の記憶にある名称にはヒットしませんでした。
「バレンタラン……違うかな、バリンタイン……」
「バランタイン」
 ――口を開いたのは、長門さんでした。彼女はいつもの定位置に戻り、そしていつもどおり本を読み始めていましたが、いつの間にかその行為を中断し、顔をこちらに向けていました。
「バランタイン……ですか?」
「そう。モルトウイスキーとグレーンウイスキーを混合したブレンデッドウイスキーの一種。スコットランドを代表するウイスキーと言っても過言では無い。この風味からして数十年は寝かした逸材」
 な、なるほど……ブレンデッド、しかもアイラモルト風味が強いものなのでしょう。森さんにスペイサイドモルトウイスキーの薀蓄は沢山聞かせされていたので、そちらなら多少なりとも知識があったのですが……
「ブレンデッド故、アイラモルトのピート香が和らいだこと、そして長期熟成による風味緩和により、判断が遅れた可能性がある」
 さすがは長門さんです。ウイスキーに対する知見も深いですね。
「あの、それよりも、キョンくんをどうにかしないと……」
 っと、すっかり失念していました。彼は相変わらずチョコを食べながらウケケケケケと笑い声を上げていました。
「そうですね……さて、どうしましょうか」
 僕が対策案を練ろうとしたその時。豹の如き駿足を以て、朝比奈さんに迫る姿がありました。
「朝比奈さんっ」
「ひぇっ! な、なんですかキョンくん!?」
「貴女は罪な人だ。僕は貴女が憎くてならない」
「ど、どうしてですか? あたしなにか悪い事しましたか?」
「ええ……貴女は誰に対しても優しく、愛らしい。そしてその美貌を分け隔てなく振りまくのが堪らなく憎い」
「えええっ!!」
 なんと彼は爆弾発言をしでかしました。そして朝比奈さんの手を握り、言葉巧みに口説き始めたのです。
「出来る事なら僕が独り占めしたい……」
「ああっ! キョ、キョンくん、だめぇ! こんな所を涼宮さんに見られたら……!」
「なんてか細くも美しい手だ。肌も透き通るように白い。これほど美しいものは、重要文化財か特別天然記念物に指定すべきです」
「ひゃ……あ……あ……」
 彼の執拗な口説き文句に朝比奈さんは顔を真っ赤にしています。どうやら思考回路が暴走気味のようです。
「願わくば、あなたを一生守り続けるナイトであり続けたい。朝比奈さん、許可を……」
「は……はひっ!」
「……ありがとう。僕のだけのプリンセス」

「……!!」
「何と……」
「…………」
 ――彼は身の毛もよだつような臭いセリフを述べた後、事もあろうに、朝比奈さんの手の甲に誓いの口付けを施しました。

「…………」
 この三点リーダは長門さんのものではありません。朝比奈さんが延々と発しているものです。完全にオーバーヒートを引き起こしたのでしょう、顔中……いや、雪のように白かった手までいまや真っ赤に染まっております。
 彼のチョコによる唇型を残して。
 な、なんと言う破壊力……彼が本気で口説き始めたら、この程度の事など造作もないようです。朝比奈さんがああなったのも頷けます。……しかし、できることならそれを涼宮さんにしてくれれば僕たちは相当助かるんですが……

「…………」
 ――はっ! この冷たい目線はっ!!
 慌てて僕は冷凍ビームの発信源を見ました。言うまでもありません。案山子のように根を生やして動かなかった長門さんの目線です。
 いつもの視線とは異なります。冷たいだけでは無く突き刺すような視線を彼に向かって浴びせ続けていました。
「ん……? どうした、長門」
 完全に硬直した真っ赤なメイドさんから手を放し、長門さんに向かって行く彼。
「危ないです! 逃げてください!」
 長門さんは敵意むき出しのオーラに身の危険を感じ、僕は思わず後退りをしました。しかし彼は全く意に介さず、逆流に逆らうかのように長門さんの横手に近付きました。
「…………」
「どうしたんだ、そんな怖い顔をして」
「…………」
「もしかして、朝比奈さんにちょっかいをかけたのが気に食わなかったのか?」
「………………」
 長門さんの気が一段と黒さを増しました。これ以上長門さんを刺激しないでください! 下手をしたら消されてしまいますよ!
「……ふふふ、馬鹿だな、長門」
「馬鹿なのは、あなた」
 長門さんの目付きが傍から見ても分かるくらい強張りました! もうダメです! 僕は逃げます! 任務放棄による森さんのお仕置は怖いけど、長門さんの怒りはもっと怖い!!
 「俺はな……嫉妬してたんだよ。他の男とイチャつきやがって」
 ――そう思った矢先、彼はまたしてもサプライズアクションをしでかしました。何と彼は長門さんの肩に手を回し、耳元で囁き始めたのです。
「イチャ、っついて……など……いな……」
 言葉数が少なく噛みそうな言葉でもないのに、長門さんは何故か途切れ途切れに語りだしました。
 あからさまに動揺しています、あの長門さんが。
「嘘つけ。この前もコンピ研の奴等と楽しくおしゃべりしゃがって」
「あれは、新規製作ソフトに於けるバグの改善シミュレーションを……」
「バカ……そんなことは知ってるさ……だけどな、そんな会話すらして欲しくないんだよ、俺は」
「…………」
「なあ頼む……俺だけの長門でいてくれよ……後生だ」
 な、なんと言うわがままな……しかもさっき朝比奈さんに『僕だけのプリンセス』って言ったのに、その辺はどうなんですか!? そんなヒモ野郎なんかほっぽいた方がいいですよ、長門さん!
「……あなたが……そう望むなら……」
 な、長門さん!? 本気ですか!?
「ああ、それでこそ俺の好きな長門だ。こいつはお礼だ――」

 ――ハミハミハミ――

 ――パサッ――

「…………」
 あまりの出来ごとに僕は絶句していました。
 とは言え、このまま硬直していても仕方ありません。甚だ遺憾ではありますが、解説する事に致しましょう。
 彼は長門さんに愛の囁きをした後、長門さんの耳を甘噛みし始めたのです。そして、その行動に驚いた長門さんが読んでいた本を落してしまったのです。
「…………」
 長門さんは本を落としたのにもかかわらず、先ほどから身動き一つ取っていません。朝比奈さんとは違い、顔色こそ変えていませんが、動揺具合は似たり寄ったりです。
「本……落としたぞ……」
 彼が甘噛みを止め、そう呟くと、
「そう……」
 と言って長門さんは本を拾いなおし、また読書に耽っているように見えました。傍目からはいつもと変わりないように見えます。しかし、長門さんはかなり動揺していました。何故か?
 それは長門さんの手足がカタカタと小刻みに揺れ、瞳は虚ろで焦点が定まらず、そして何より手に取った本が逆さまなのに、それを全く直そうとはしなかったからです。
「よし、よく出来たな。お利口さんだ」
「頑張ったから、ご褒美……欲しい……」
「そうかい、じゃあご褒美だ……」
 そうして彼は長門さんの耳に息を吹きかけました。
「……………」
 言葉こそ発していないものの、長門さんはなんだかとっても嬉しそうです。
「やれやれ……」
 あまりといえばあまりの光景に、僕はこのセリフしか発する事が出来ませんでした。ですが、このまま傍観するわけにはいきません。そろそろ止めさせなければ涼宮さんが帰って……

 ――バンッ!!――

 ……うかつでした。彼女がこんなに早く帰って来るとは……
 破裂音かと思うくらい大きな音を立てて、部室の入口である木製のドアが開かれました。そこにいたのはもちろん……
「キョン、あなた有希に何してんのよ!?」
 先ほどまではキリマンジャロの頂上にいるかの如くだった彼女の機嫌は、今やグランドキャニオンの谷底に飛び下りるかのように降下しました。
「早く止めなさいっ! 不潔よ不潔! みくるちゃんも固まってないで二人に……って、どうしたのみくるちゃん? カラスウリみたいに真っ赤になっちゃってさ……っ! なにその手のキスマーク! これはチョコレート……」
 ああっ! またしてもうかつでした! 朝比奈さんのことを失念していました!
「……ちょっとキョン。これはどういう事か、説明してくれる? 場合によっちゃあ、二階級降格処分で一生奴隷だからね、あんた」
 例えではなくリアルにゴゴゴゴゴと音を立てながら、涼宮さんの機嫌はついにマリアナ海溝の奥底にまで沈んでいきました。
 同時に携帯電話の着信が鳴りだしました。神人討伐要請の着信でしょう。これまでにないペースで閉鎖空間が広がっているのはこの場にいても分かります。
 正直この場から逃げ出したいのですが、そんな訳にもいきません。少しでも機嫌を直して頂き、少しでも閉鎖空間の拡大速度を抑制しなければ。万に一つの望みをかけて説得を試みることにしましょう。
「お待ちください、涼宮さん。これには訳が……」
「古泉くんは黙ってて。あたしはキョンに聞いているの」
「畏まりました」
 ……ヘタレなどと言わないでください。あれ以上言葉を続けたら指数関数的に閉鎖空間が加速してしまう可能性があったのです。本当です。嘘じゃないです。決して涼宮さんに恐れおののいた訳では……
「……んあ、ハルヒ? どうしたんだ、そんな怖い顔をして」
 僕が涼宮さんに睨まれ小さくなっていると、こちらのやり取りに気付いたのか、彼が長門さんへの甘噛みを止めて話しかけました。
 今ごろ何を言ってるんですかあなたは! 全てあなたのせいなんですよ! あなたが責任を持って沈静化してください!
「……わかったよ」
 彼は僕の方を見て何かを悟ったらしく、ニヤけた笑いを浮かべて合図を一つ送りました。まさか、僕の言わんとすることを理解したとでも……?
 彼はそのまま涼宮さんの方に歩みより、そして涼宮さんの顔をじっと見つめていました。そして……
「ハルヒ、すまなかった」
「なによ……言い訳なんて聞かないわよ。謝っても無駄よ」
 涼宮さんはその怒りを真っ正面から彼にぶつけていました。
「すまん、このとおりだ。謝る」
「ダメって言ったらダメ」
「どうしたら許してくれるんだ?」
「どうしても許さない。あんたは最低よ」
「そんな事言わないでくれ」
「言わないも何も、あんたが全部悪いんでしょ。もう部室に来なくていいわ。顔も見たくない」
 く……手遅れですか……閉鎖空間の拡大速度も休まる気配がありません。彼を持ってしても説得は不可能無理でしたか……
「あんたがあたしの団員達を傷物にした責任は重いわよ。みくるちゃんや有希だって自由に恋愛したいはすだったのに……」
「ハルヒ。お前何を言ってるんだ?」
「はぁ?何って……」
「俺は別に傷物なんかにはしてないぜ。二人にチョコのお礼をしただけだ」
「何下手な言い訳こいてんのよ! そんな嘘じゃあたしは騙されないわよ!」
「嘘じゃないさ。今日のお礼として、二人が俺にして欲しかったことを実行したまでさ。それが証拠に、二人とも拒絶してなかっただろ……そう言えばお前が指揮を取ってこのチョコレートフォンデュをつくってくれたんだったな。ありがとうな、ハルヒ」
「……っ、い、今更そんな事言っても遅いわよ……」
「お前にもお礼をしなきゃな」
「……んなっ!!! ちょ、キョン! 離しなさい!」
 彼はそういいつつ、涼宮さんを抱き寄せました。涼宮さんは必死になって抵抗するものの、彼は彼女を握り締めた腕を放すことはしませんでした。恐るべきは彼の抱擁能力です。あのパワーに溢れた涼宮さんが何もできずにもがいています。
「キョーン!! あんたこのあたしに何してるか分かってるの!! それ以上気まぐれで不謹慎な態度をしたら本気で許さないわよ!」
「……ふふふっ」
「何がおかしいのよ、キョン!」
「ふふふっ……いやなに、つまり生真面目で真摯な態度だったらOKってことだな?」
「なっ……!! ちょっと本気なの!?」
「ああ本気さ。俺はお前が好きなんだよ」
「!!!!」
「おーおー、顔を真っ赤にしちゃって。本当にかわいい奴だな」
「……ばかっ!!!」
 涼宮さんはとうとう我慢の限界に達したのか、彼を思いっきり突き飛ばし、束縛から解放されました。
「ってぇえな……そんなに釣れない態度をとるなよ、本当の事なんだしさ。特にお前がヤキモチ焼くところなんていじらしくて最高だぞ?」
「ななななななにいいっいいいっいてて……」
「いつだったか、俺が朝比奈さんと買出しにいくことになった時、お前が買出しの店を指名した店はムードもへったくれもない所だったな。他に近くて安いところがあったのに、恋人が良く行く店ってことだけで反発していたよな」
「……!」
「長門に何か面白い本を紹介してくれって頼んだ次の日に、お前がこれすっごく面白いからあんたも読みなさいって言って、ショルダーバッグに詰め込んだ書籍を俺に突きつけた事もあったよな」
「…………!!」
「まだまだあるぞ。市内探索の際、長門と同じものを注文しようとしたらお前に却下されたり、朝比奈さんと俺の服が似ていることに憤慨したり……そうそう、偶然佐々木に会って昔話をしてたらお前突然俺を……」
「ストーーーーップ!!!」
「どうした、ハルヒ」
「あ、あん、あんたななになに根も葉もにゃいことをいいいいいてってて言ってんんのよ……」
「いいや、全部実話だろ。俺が他の女の子にちょっかいかけるのが嫌なんだよな、ハルヒは」
「ち、違うって言ってんでしょ!! バカァ!!!」

 ――バシンッ――

 涼宮さんは羞恥の極みに達したのか、叫び声を上げながら彼に平手打ちを喰らわせました。
「ってぇ!! 本気で叩くな!!」
「あんたが悪いんでしょうが!!!」
 さらにもう一回振りかぶって、彼の頬に――
『!!!』
 ――なんと驚きです。彼は涼宮さんの手首を掴み、神速ビンタを遮りました。何と言う反射神経でしょう。彼の潜在能力は、もしかしたら涼宮さん以上なのでは!?
「ちょ……離しなさい、キョン!!」
 刹那。彼は僕の方を振り向き、ニヤリと含みのある顔をしました。渾身の力を込めた涼宮さんの腕を掴みながら。
「……なあハルヒ。お前は怒ってる顔より笑っている顔の方が素敵だぞ」
「……え?」
「お前の笑顔は、明るく照らしてくれる太陽のように必要な存在なんだ。俺にとって。だから、笑ってくれよ」
「……あ、あんた何恥ずかしいことをしれっと……」
「なあ、だめか? お前の輝いている顔が見たいんだよ」
「う……」
 彼の説得により、涼宮さんの腕の力は見る見る減衰していくのが分かりました。今や彼女の腕には、生卵を握りつぶす力もこもっていないでしょう。
 しかし、あの気難しい涼宮さんをこうも簡単に沈静化させるとは……『鍵』としての本領発揮、といったところでしょうか。いつもこうであって欲しいものです。

 その後も執拗なまでの口説きを施す彼に、とうとう涼宮さんが折れました。
「……だ、だめってわけじゃないけど……あ、あんたがそんなにいうなら……笑ってあげなくもないけど……」
「お願いだ、この通りだ」
「わ、わかったわ……笑ってあげるから、感謝しなさい……」
 そして、涼宮さんは不承不承ながらも少し照笑みを彼に披露致しました。
「……最高だ。ありがとう、ハルヒ」
「ちょ……また! 抱き付かないでよ!!」
「これは俺からの礼だ。さっきの分も含めて、特別大サービスだぜ」
 彼は涼宮さんの顔に近づき、ってまさか――!!
「え……ちょ……キョン! 顔近付けすぎ……むぐっ!」
 ――そのまさかでした。彼はお礼と称して、涼宮さんに……その……ディープなやつをかましたのです。
「むぐっ……むーっ……むふっ……ふぅん……ふんふん……んぐっ……」
 彼女は最初抵抗していたのですが、燦燦と輝いていた瞳に力が無くなり、彼の熱烈なテクニックの虜になってしまったようです。むしろ自分からねだるように体をくねらせ、彼を求めてきました。
 そして……
「うっ……はぁ……はぁ……キョン……もっとぉ……」
「続きは、皆が帰ってからな。それまで少し休んでな、ハルヒ……」
「うん……キョン、約束よ……」
 ……涼宮さんは彼の胸の中で、幸せそうな顔をして眠りについたのでした。


「どうだ古泉。俺が本気になればこんなもんだ。お前が恐れおののく涼宮ハルヒとて敵ではない!! 俺は最強なんだ覚えておけ!! アーッヒャヒャヒャ!!」
 彼は完全に『墜ちて』しまった涼宮さんを抱き抱え、意味不明な勝利の雄叫びをあげていました。なお、先ほどまで光の速さを以って拡大していた閉鎖空間はあっさりと崩壊をしたことだけは付け加えておきましょう。
 ――しかし、なんでしょうね、この忌々しい気分は。

「ハルにゃ~ん! ごめんよっ! ちぃーとばかり遅れちゃってさ! ……ん? みくる? 有希っ子? どうしたのさボーッと突っ立って? ハルにゃんとキョンくんもどうしたんだい? ……古泉くん、これは一体どういうことか、お姉さんに説明してくれないっかな?」
「まあ……セントバランタインデイ、ってところですかね。はははは……」
 タイミング悪くやってきた鶴屋さんには、僕は苦笑いをすることしかできませんでした……



 その後の事をお話ししましょう。酔いから醒めた彼は、やはり全ての記憶がきれいさっぱり無くなっていました。
 彼が記憶を失っていた間何をしでかしたのか教えて欲しいと言う打診がありましたが、本当のことを申し上げると彼は当分立ち上がれなくなってしまう可能性も否定できないため、すぐに寝てしまったと言葉を濁すことにしました。
 あのドランクンチョコレートの作製秘話については鶴屋さんから聞きました。味に物足りなさを感じた涼宮さんが、例の調味料をドバドバと、ボトルの半分程の量をチョコレートの中に入れてしまったのが原因のようです。
 ――名酒と言われるもの程注意が必要よ。あまりにも美味しいから飲みすぎてしまい、お金と自我、両方を失うことになるわ――
 森さんが僕に教えてくれた言葉を思い出しました。なるほど、確かにその通りかもしれませんね。
 そして我がSOS団の女性陣ですが、あれ以来チョコレート作りがここ暫くのブームになりました。そして鶴屋さんに秘伝の調味料……バランタインの年代物を無心するのもまたここ暫くの慣例となってしまいました。
 鶴屋さんは頭にクエスチョンマークを浮かべながらも用意をしてくださり、こうして彼専用アンチフラクラチョコレートは精練を重ね、一流パティシエをも凌ぐ出来栄えになっていきました。
 ただ……記憶がなくても何かを感じ取ったのか、彼はそのチョコレートを一口も食べようとはしませんでした。恐らく、酔っ払って記憶を無くしたことに対する恐怖でしょう。ですがそれしきの事で涼宮さん以下3名が許してくれるわけがありません。
 そして今日も……

「こらーっ、キョン! あたしが精魂込めて作ったチョコレートを食べなさい!!!」
「彼の弁当の情報操作開始。中身はすべてチョコレートになった」
「キョンくん……お茶どうですかぁ? ……え? ちょっと茶色い? 嫌ですねぇ。気のせいですよ。チョコレートなんて入ってませんよぅ♪」


 全く、やれやれですね……





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