ルールをいちいち気にする参加者の鑑


「Oh my god......Oh my god......」

 金髪で碧眼な白人男性は、頭を抱えていた。
 日本語以外で投下された場合は自動的に夢オチとして処理されるらしい。
 いまのところは大丈夫だが、一人称で描かれたらなかったことにされてしまう。

「Ha!」

 一しきり考えたあと支給品の存在を思い出して、とりあえずデイパックを開けてみた。
 出てきたのは、ぶよんぶよんしているコミックサイズの鼠色の物体。
 思わず眉をひそめるが、説明書を読んでみるとスゲーいま必要なものだった。
 っていうか日本語以外はNGのクセに、説明書はなんか五ヶ国語くらい分あった。
 かなり抵抗があったが、なかったことにされたくはないので、ぶよんぶよんのをパクッといってみた。

「うえ……っ、きっしょ……」

 どうにか飲み込んだものの、ついついそんな言葉を吐いてしまう。
 そして気付いた。

「説明マジじゃん! 翻訳こんにゃくってスゲーーーーーーー!」



 その声に誘われたヒグマに、いっそなかったことにしてほしいくらいなぶられて、白人男性は死んだ。


【白人男性@なんでもいいよ 死亡】


 いましがた仕留めた人間を食べるヒグマ。
 スゲーお腹減ってたもんだから、ガツガツ行っちゃう。
 内臓に消化しかけのぶよんぶよんしたのがあったけど、気にせず行っちゃう。
 全部食べて、ヒグマは咆哮をあげた。


「人間ってうめーーーーーーーーーーーー!」


 翻訳こんにゃくってスゲーーーーーーー!



【D2・森/黎明】

【日本語ぺらぺーら(穴持たず14)】
状態:翻訳できる
装備:
道具:なし
基本:うめーーーーーーーー!
※翻訳こんにゃく~


No.038:鎖国 本編SS目次・投下順 No.040:一流の仕事
No.038:鎖国 本編SS目次・時系列順 No.049:戦いの儀
白人男性 死亡
日本語ぺらぺーら※恐らく彼の番号は穴持たず14ではない No.70:人間という名の獣

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最終更新:2014年12月14日 21:26