一流の仕事


崖がある。
そうこの会場は崖に囲まれている。
だから脱出を目指す者なら、崖を超えるのは必須条件。

「うわああああああ!!!」

そしてまた一人崖に挑み死んだ。

【エレン・イェーガー@進撃の巨人】死亡

崖に立体軌道のワイヤーを引っ掛け、上手くバランスを取りながら下に降りようと試みたようだが失敗し死んだ。

「こんな崖を降りられる奴なんて人間じゃねえ!!」

タケシは絶望した。
この殺し合いに逃げ場は無い。そうこの崖から落ちて死を選ぶ以外は。

「普通の人間ならな」

否。

その男は否。違うと。
諦め全てを投げ出し、敗北を認めようとしたタケシを否定するかのごとく男はそう言った。

男はあろう事か自ら崖に近づき、端を掴むと体を梯子を降りる要領で下へ下へと移動させていく。

グッ グッ

「このくらいのとっかかりがあれば、一流のロッククライマーなら難なくクリア出来るぜ」

スッ スッ

男が崖を降り始めて数分は経った。
まだまだ余裕を浮かべる男だが、その額には汗が浮かび上がる。
手を止め、休憩がてら男は地面までの距離を見計らう。

「ふふん、どうやら殺し合いからの初脱出者はオレ様のようだな」

バサッ バサッ

その時だった、何かの羽音が聞こえてくる。
鳥か? いや違う。鳥にしてはこの音は大きすぎる。
ならば、何だ?

「グオォォォォォォォォ!!」

クマだ。
クマが空を飛んでいた。

「うわあああああああああああああああああああ!!!!」

男はクマに食われて死んだ。


【一流のロッククライマー@HUNTER×HUNTER】死亡



そんな事はどうでも良くタケシは焦っていた。
取りあえず、空飛ぶクマは崖に近寄るものしか襲わないらしい。
なので今は放っておいても大丈夫そうだが、いずれはどうにかしなければならない。

「何とか作戦を立ててアイツを何とかしないと……」



【F-9崖/深夜】

【タケシ@ポケットモンスター】
状態:恐怖
装備:無し
道具:基本支給品、ランダム支給品0~2
基本思考:逃げる
1:脱出したいが……
※支給品は確認していません


【空飛ぶクマ】
状態:空飛ぶ
装備:羽
道具:なし
基本:崖に近づいた参加者を食う



No.039:ルールをいちいち気にする参加者の鑑 本編SS目次・投下順 No.041:熱闘殺し園
No.037:僕は肋骨がない 本編SS目次・時系列順 No.041:熱闘殺し園
エレン・イェーガー 死亡
一流のロッククライマー 死亡
No.23:あ!やせいのヒグマがとびだしてきた! タケシ No.78:俺は人間じゃない
空飛ぶクマ

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最終更新:2014年12月14日 21:30