「歌の力を、信じるしかない。歌を力に変える。――そう、このライブのテーマは、『March Into The Force』」
一言ずつ、自他に言い聞かせるように強く言葉を張った那珂ちゃんは、そうして
御坂美琴と視線を重ねていた。
第三回放送の最後を、江ノ島盾子の嘲笑に奪われ、静まり返っていた『HHH』――ヒグマ島希望放送の中で、唯一力強く気炎を吐いているのが、その傷だらけの軽巡洋艦、那珂だった。
「歌を響かせよう。第四回放送は、私たちの歌で始まり、世界を救った、私たちの快哉で終わるんだ!」
那珂の言葉を、御坂美琴はゆっくりと解釈して、言葉を紡いだ。
「歌……。プロパガンダを覆すには、更なるプロパガンダを。
江ノ島盾子の虚偽報道じゃなくて、私たちがこの島の事実を、歌に乗せて注目させながら、伝える、ということよね?」
「そう! 御坂高級技官殿の仰る通り!」
「でも、だからといって……、全世界に江ノ島盾子のアルターエゴが散ってるなら……、もうどうしようもないんじゃ……」
那珂は力強く主張するが、傷だらけで、体力も電力も底を尽きかけている美琴はとても弱気になっていた。
そこにハッとして一石を投じたのは、
初春飾利だった。
「……いえ! 本当にこちらも全世界のネットの注目を得られるなら、むしろそちらに関しての手立てはあります」
初春は持ってきていたノートパソコンを開き、今一度皆に自作のプログラムを見せる。
「私のプログラムを、島だけではなく、世界中に流せばいいんです!!」
それは、初春が
モノクマに執拗に狙われる原因となっていた、『対江ノ島盾子用駆除プログラム』だった。
例えば、ネット配信の動画にそのプログラムを載せながら流すのだ。
全世界でアクセスが回りさえすれば、その拡散と同時に、ネットワーク上に散らばった江ノ島盾子の存在も抹消できる。
「なにか、外部への連絡手段って無いんですか……!?」
初春はHIGUMAの設備内部を見回し、美琴に尋ねる。
美琴は満身創痍の体を億劫に動かし、このアスレチックのマウンドで拾ったスマホを初春に差し出した。
「一応、たぶんここのアスレチックにいた人のスマホはあるんだけど、電源は充電したけどロックが解除できなくて……」
「貸して下さい!」
ケーブルを探してそのスマホをパソコンにつないで初春が操作すると、1分もせずにスマホのロックが解除される。
一同がどよめく。
「えええ!?」
「これくらいで驚かないでください。スマホのパスワード解析くらい普通にできますよ」
学園都市で『守護神(ゴールキーパー)』とまで呼ばれるハッカーである初春にとっては造作もない事だった。
「初春、高級技官殿……!?」
「こんなにすごかったのね貴女。ぜひとも鎮守府に居て欲しい人材ね……」
那珂と
天津風が息をのむ。
するとたちまち、ロック解除されたスマホには山ほどの通知が連続して届く。
瑞鶴が
武田観柳たちに倒されたことで、通信妨害が解除されたため、電源が切れていた間や通信妨害中の連絡がまとめて届いたのだ。
その通知のほとんどは、アプリからの不在着信だった。
表示の大半には『川﨑宗則』と書かれている。
「え? まさか川﨑宗則って、まさかあの元ホークスの川﨑宗則さん……?」
「……というかこのスマホって誰のだったの?」
美琴の問いに、スマホの設定画面からプロフィールを確認して、初春は驚愕した。
「ふ、
古館伊知郎さんのスマホじゃないですか!! あの超有名キャスターの!!
え、このアスレチックの実況解説とかで呼ばれてたとか言うことなんですか……?」
美琴と顔を見合わせた初春は、恐る恐るその連絡先に折り返しをいれてみる。
『あ、古館さん!? ようやく繋がった! 心配してましたよ!』
即座に電話口から聞こえてきたのは、はきはきとした快活なスポーツマンの声だった。
『明け方から例のHIGUMAの企画、挑戦者一人目《
クリストファー・ロビンの決闘!ストラックアウト7》の解説の途中で音信不通になっちゃいましたし。
その場所ももう、今ニュースになってるヒグマの島だってんですから……! テレビ局の人も気が気じゃなかったみたいですよ!』
「か、川﨑宗則さんですね!? すみません、私たちは古館さんじゃないんです!」
『え……!?』
ビデオ通話に切り替えて、初春は画面にヒグマ島希望放送の面々を映し出す。
自宅でくつろいでいた川﨑宗則の顔は、通話先の画面で驚きに眉をひそめた。
「日本政府から依頼を受けてこの島の調査・救援に派遣されてた、『常盤台の超電磁砲』・御坂美琴よ。
すまないけど、私がここに辿り着いた時には、この『HIGUMA』っていうアスレチックは爆破されてた。
たぶん古館さんはその時亡くなったんだわ」
「学園都市、柵川中学の初春飾利と申します! この島は今、決してヒグマに占拠されているとかそういう訳じゃないんです!
今されている報道は誤りです! 即刻、ミサイルの発射を中止するよう、日本政府に掛け合ってください!
全部、江ノ島盾子って人が仕組んだ計画なんです! この島を攻撃したら、全世界が江ノ島盾子に蹂躙されます!!」
『ちょ、ちょっと待ってくれ! 事情がわかるようにゆっくり整理して話してくれ! 各所に出せるように会話を記録しとくから!』
「ありがとうございます!」
学園都市から北海道に移ったSTUDYの計画で製造された生物兵器『ヒグマ』。
そしてその強さを確かめる実験として様々な場所から集められた『参加者』。
当初はその生き残りを掛けた戦いが行なわれていたが、ヒグマがSTUDYに反旗を翻し、帝国を建国。
しかしそれも全ては生物兵器と研究成果をかすめ取ろうとした『江ノ島盾子』の計画の一環だった。
江ノ島盾子は、生物兵器となった自分自身のクローンを大量に世界中で生産し、地球全土を絶望に陥れようとしている。
そして唯一の生き証人であるこの島の生存者を、島ごと消滅させようとしている。
今や島内は江ノ島盾子の操作する機械やその配下に蹂躙されており、ヒグマと参加者は協力して、江ノ島盾子を打倒し生き残る方法を模索しているのだ。
かいつまんで初春たちが説明したこの島の状況に川﨑宗則は、通話をレコーディングしながら電話口で息をのんだ。
『すさまじすぎる……。にわかに信じがたいけど、お嬢さんたちの言葉に、嘘はないと感じるよ。それに本当に、ヒグマがしゃべってるんだもんな……』
通話先から、二足歩行でしゃべるヒグマそのものであるクックロビンや、
くまモン、安室嶺の姿をしげしげと眺め、彼は嘆息する。
川﨑宗則が語るには、彼も古館伊知郎も、有冨から面白い企画があるとのことで実況解説に呼ばれただけなのだという。
(この場にはいないが、ある意味、
黒騎れいと似たような立ち位置のジョーカーだったということになる。)
特に現地に来てもいない川﨑は、過激すぎるアスレチックの内容も、企画のテーマであるヒグマも、今の今まで番組の演出の一環だとしか思っていなかったのだ。
「すいません、ヒグマ帝国とか言ってますけど、マジでそんな大したもんじゃなくて……。
普通に、自分たち人間も大好きなんで。ほら、アイドルとか、ラブライブとか……」
『ヒグマがラブライブ見てんのかぁ……』
平謝りするクックロビンの姿に、川﨑は苦笑した。
『いや、でもむしろ悪いイメージを払拭するには良いかもしれないね。アイドルのライブ』
気を取り直した彼は、そう言ってヒグマ島希望放送の面々を見回す。
『助けに行けないのが心苦しいが、できる限り僕からも情報を報道機関や政府に流しておく。古館さんもこんな事態は望んでないはずだ。
もし何か新しい情報があったら、いつでも取れるようにしておくから連絡して! 生配信とかも受けてもらえるかもしれないから!』
通話をしながら、既に彼は自宅のパソコンを開いて、テレビ局や所属チームなどへのメールの文面を作成し始めていた。
そして彼は、画面の向こうから一行を励ますように、力強くガッツポーズを見せた。
『いいかい。何があっても諦めないこと、全ての可能性を信じれば、必ずチャンスはそこにあるんだ。
まだ日付が変わるまで何時間もあるんだ。手はあるはずさ。あとは――』
だが突如、彼との通話は瞬間的に途切れた。
スマホの画面をみれば、アンテナ表示はいつの間にか圏外になっている。
美琴が頭痛に顔を歪める。
「……川﨑さん? 川﨑さん!?」
「……例の瑞鶴ってヤツがまた通信妨害を復旧させたんだわ。操真と武田って人が倒したのかと思ったけど、倒しきれてなかったのね……」
初春の焦った叫びに、頭を押さえながら美琴が呻いた。
那珂と天津風が顔を見合わせる。
「誰かがまた瑞鶴ちゃんを斃さないといけないの!?」
「そういうことになるわ。でも、だいぶ風向きは良くなってきたんじゃないかしら? 少しでも状況を島外に知らせられたというのは大きいわ。
私はもう一度、旗を掲揚してくる」
すり抜けても、瞬いた希望は確かにつながった。
天津風は強く頷き、第三回放送を聞いて集まってくるだろうはずの人々の目印になるよう、今一度外へ旗を掲げに出た。
軽やかなスケートボードの音が離れていく中、美琴、初春、クックロビン、安室嶺、くまモン、
夢原のぞみは顔を突き合わせて相談をし始める。
「ライブをして全世界に放送するとなると、さっきの放送の何倍もの莫大な電力が必要になるわよ……?」
「配信は古館さんのスマホからテザるとしても、パソコンの充電も心もとないですしね……」
「アイドルのライブっつったら、もっと照明とか充実させたいし! 自分たち頑張ってタービン回しますよ!?」
「それだけじゃ賄えないと思うわ……」
「そもそも瑞鶴の通信妨害を先にどうにかしないといけない。飛行機が残っていれば良かったんだが……」
――必要消費電力を概算しておくモン。
「大丈夫だよ! 川﨑さんの言ってたように、なんとかなるなる!!」
その相談のさなか、那珂の肉体で、
呉キリカがハッと顔を上げた。
「誰かがすぐ近くに来た! 魔法少女の魔力だ!」
@@@@@@@@@@
第三回放送から1時間弱。
ヒグマ島希望放送の元に、一番最初に到着した参加者は、その『魔法少女』だった。
旗を掲揚しに行った天津風が発見し迎え入れた『男性』を見て、那珂の体のキリカが驚きの声を上げる。
「みんな、この人が、さっき瑞鶴と戦ってたっていう人よ」
「オイオイ、男でも魔法少女になれるもんなのか……! まさに無限の可能性だな……!」
「大商人、武田観柳と申します。ぜひお見知りおきを」
白いジャケットとシルクハットをベースに、金のチェックのキルトスカートを纏った紳士は、その豪奢な装いも見るからにボロボロになっていた。
戦闘を辛くも切り抜け、肉体的な傷だけ治癒させたばかり、といった出で立ちの彼は、目だけを決意に爛々と光らせ、ハットを取って礼をする。
やってきたのが彼一人、という状況に、美琴が焦りながら声をかけた。
「放送で言ってた、他の人たちは……!?」
「……こちらが、私を最期まで守り、ここまで逃がしてくれた
操真晴人さんです」
美琴の問いに目を落とし、武田観柳はおもむろに、デイパックから斬り落とされた男の右腕を取り出した。
指輪をはめた土気色のその手を見て、一同は絶句する。
「……
フォックスさん、阿紫花さん、
キュゥべえさん、操真さんは、みな殺されました。
ケレプノエさんとシャオジーさんには逃げてもらいましたが、果たして今どこにいらっしゃるのかわかりません。
通信が妨害されていなければ、私がお渡ししている金の胸飾りの魔力を追えるのですが……」
島南方の戦場から離脱してきたばかりの武田観柳は、疲労の濃い表情で首を振る。
続けて、彼は衝撃的な名前を口にした。
「……犯人は、江ノ島盾子、という女性です」
「江ノ島盾子が!?」
武田観柳の一行と対峙し、彼らのほとんどを虐殺した犯人は、この島の異常事態の黒幕であった。
ヒグマ島希望放送の面々と武田観柳は軽く自己紹介をし合い、自分たちの敵が共通の人物であることを改めて認識する。
特に、江ノ島盾子が今夜にもこの島を核ミサイル(明治時代の概念では理解できなかったため、超強力な爆弾と説明した)で焼き尽くそうとしているなどという事実を知った観柳の危機感はいや増しに増した。
ひとしきり互いの状況を確認し合った後、一応同じ魔法少女仲間であるキリカが、観柳に助けを求める。
「急ですまないが、私は呉キリカ。体の持ち主は那珂だ。魔力かグリーフシードに余裕があれば、回復魔法をかけてもらえないか?
全員大ケガでね。那珂は腹が裂けてたし、のぞみは手足を刺されてるし、御坂美琴は左肩がぶっ壊されたし、天津風は下半身が吹っ飛んでる」
「ええ!? 下半身が!?」
ゴスロリ衣装に隠れているが、スケートボードの上に腹這いになっている天津風のスカートの下は、言われてみれば、何も無いかのようにぺしゃんこだった。
武田観柳は、支給されていた防災救急セットなどの物資を取り出しながら、面々の処置にあたろうとする。
「見てもしょうがないわよ。この耐久性が私の能力だから大丈夫。私より、御坂さんや夢原さん、那珂を優先して。初春さんも鼻が折れてるし」
「そうですか、昔から船には女神が宿っていると言われていましたが、先ほど戦った方と同様、やはり凄まじい権能をお持ちなのですねぇ……」
「瑞鶴は特に正気を失っているみたいだったから……。こちらの通信網も乱されて困ってた。
本当、あの江ノ島盾子にまで直接襲われて、あなただけでも良く無事に辿り着いてきてくれたわ」
下半身がねじ切れても普通に活動している天津風や、腹が裂けた状態でさらに別人の魂も肉体に同居させるなどしている那珂を見て、武田観柳は感嘆するばかりだ。
先ほど辛酸を舐めさせられた瑞鶴と同類の存在だということに、多少思うところがないでもないが、敵対せず協力関係を構築できるというなら、観柳にとっても損はなかった。
「ちょっとお待ちください、ぐりぃふしぃどを……、いや、こちらはもうダメでしたね。阿紫花さんのを使わないと……。
あと、処置のお手伝いをどなたかお願いしても良いですか?」
――ボクがやるモン。救急セットを使わせてもらうモン。
くまモンの補助を受けながら、負傷者の治療が始まる。
阿紫花英良――人形遣いの魔女のグリーフシードで魔力を回復させながら、武田観柳はめいめいの傷を回復させていく。
だがその前に取り出され脇に置かれた、濁りの溜まり切ったグリーフシードを見て、呉キリカは瞠目した。
那珂の体で、彼女はむしゃぶりつくようにそれに飛びつく。
「あ、ちょっと那珂さん! いや、呉さん? そっちはもう濁りが溜まり切ってますので、魔女が出てきかねません!
危ないですので、私の処置が終わりましたらこれを使って……」
「私にはわかる。これは別の世界の、『私』のグリーフシードだ……!
は、はは、話には聞いていたが、本当に魔法少女は魔女になるんだな……!」
呉キリカは、那珂の顔に狂気の表情を浮かべて、笑っていた。
観柳の制止も、耳に入っていないかのようだった。
「ならばこの行為も、無限の中の有限にすぎない……!!」
そして唐突に、キリカはそのグリーフシードを丸のみにしていた。
隣にいた夢原のぞみが、突然のキリカの奇行に目を見開く。
「え!? なんでそれ飲み込んだの!?」
「私は、私として、改めて生まれ直す……!!」
恍惚として呟いていた那珂の表情は、そして急に、焦りと驚きのものに変わる。
呉キリカの魂が表から引っ込み、精神が那珂ちゃんに戻ったのだ。
那珂ちゃんの両耳についていた、白い貝殻の小さなイヤリングが、黄金の輝きを放ちながら回転し始める。
武田観柳の眼には、そのイヤリングの周囲に、膨大な魔力が回っているのが見えた。
那珂ちゃんは、今から自分の身に何が起ころうとしているのかを察して、悲痛な声を上げた。
「もぉ~!! なんでまた那珂ちゃんの体から生まれようとしてくるの!? もう本日二回目だよ!! やめてよ~!!」
「え!? 那珂さん経産婦なんですか!?」
「さっき、浅倉さんって人に、その人そっくりの女の子を産まされちゃって……。ねえ、心の準備くらいさせてよキリカせんせぇ~!!」
「え……、浅倉さん!?」
聞き覚えのある名に観柳が驚く中、那珂ちゃんのお腹は妊婦のように膨れ始める。
観柳が慌てて、治療を待っていた少女たちに呼び掛けた。
「ど、どなたか! 産婆の経験あるかたいらっしゃいませんか!?
というか女性陣女性陣! あなた方が早く介助してあげて!」
「わぁ~!?」
少女たちが準備する間もなく、のけぞった那珂の腹から、何かが服を押し上げて出現してくる。
リボン付きの黒いシルクハットを被った、洒落たマネキン人形のような肉塊がぞろぞろと伸び上がる。
それは那珂の腹腔から出てきたというより、彼女の細胞が増殖して生えてきた、と言った方が近かった。
「ひえええ~!」
「なんですか、何なんですか一体! これも魔女!?」
半地下の放送局の天井一杯に、人形が伸びあがっていく。
数時間前に
浅倉威を産まされた時とは違い、痛みなどもほぼ無く、那珂にも比較的余裕があったが、意味不明さと気持ち悪さではどっこいどっこいだ。
武田観柳を始めとした周囲の人々も、理解を逸した光景に戸惑うしかできない。
「騒ぐな……、私だよ」
だがついに、瞠目する一同の前に、その肉塊は全ての姿を現し、聞き覚えのある声でしゃべった。
正確には、その人形のような姿を、さらに胸から生やした少女が、那珂の腹から生え、出てきていたのだ。
「フフ、フフ……! まさしく、生まれ変わった気分だよ……!」
那珂の腹から完全に分かれて出てきたのは、黒い魔法少女衣装を纏った呉キリカ本人だった。
反動で後ろにたたらを踏んだ那珂ちゃんを、のぞみと初春が慌てて支える。
放送局の地に立ち、大きくのけぞったキリカの胸からは、明らかに魔女のように見える、異様な雰囲気の金属質の人形が生えている。
それは、魔女のように周囲に襲い掛かったりはせず、ただ針と糸のような触腕を蠢かせるだけで佇んでいた。
《篭絡のドッペル Latria(ラトリア)
その姿は、針。
この感情の主は、自身を救ってくれた恩人に対し、絶対的な忠誠を誓っている。
ドッペルが穿つ針が貫くのは、何も退治する敵のみに限ったことではない。主の運命すらも貫き、縫い付けてしまう。
それはまさに、すべてを捧げ、命すらも委ねている恩人への忠誠心の表れであり、他者に依存することでしか己を保つことができない危うさを象徴している。
針に鋭さが宿れば宿るほど縫い目は増え、容易に離れることはできない。しかし、それはまさに主の願望を表すことに他ならない。》
「フヒ、ヒ、おりこ、オリコ、オリコ……ミテテネ……!!」
だが、のけぞったキリカの顔は、徐々に白い仮面のようなものに覆われてゆく。
声が上ずって狂気を帯びていく。
明らかに自我が乱れているように思えた。
背面のソウルジェムにひびが入る。
観柳が慌てて、ブリッジしている彼女の腰の下に入り、車の修理工のように仰向けでソウルジェムを押さえた。
「私が『調整』します!! 気を確かに持ってください!」
ぼこぼこと変形し、ひび割れ始めるキリカのソウルジェム本体を抑えるように、観柳が座金のフレームを追加して引き絞り、ソウルジェムを補強する。
割れないよう金継ぎされたソウルジェムは、ある種のビー玉のように、より綺麗になったようにも見えた。
それと同時に、キリカの胸部から出芽していた魔女のような肉塊は増大を止め、徐々に彼女の胸の中へ戻っていく。
その全てがキリカの体内に消え去った時、彼女のソウルジェムはすっかり浄化され切っていた。
ブリッジの姿勢から戻ったキリカは、ゆっくりと膝をつく。
「フゥ……、実に心地よくスッキリとした疲れだ……」
それは神浜市にて『ドッペル』と呼ばれる、特殊なソウルジェムの自動浄化システムであった。
本来はソウルジェムをグリーフシードにして、魔法少女を魔女化させてしまう絶望のエネルギーを、キュゥべえを介さずに『回収』、『変換』、『具現』することで、魔法少女の肉体から部分的に顕現・発散させる技法。
この技法により、神浜市においては、魔法少女は魔女化の危険性から当面の間、解放されていると言って良かった。
マギウスと呼ばれる特殊な魔法少女集団が3人がかりで構築した、世界の法則をも誤魔化すこのシステムと同様の現象が今、キリカの身に奇跡的な条件が揃ったことで成し遂げられたのだ。
平行世界の自分自身のグリーフシードが絶望を『回収』する。
そして、『全く同じで全く違う』ものを複製する、
穴持たず50・イソマの能力で作られた白い貝殻の小さなイヤリングの無限の回転が、そのエネルギーを『変換』する。
そのエネルギーを、進化によって姿を変える、那珂に含まれていたHIGUMA細胞が『具現』する。
呉キリカは、HIGUMA細胞を元にしたドッペル化と同時に、自分の肉体をもその細胞から再構築し、改めて肉体を取り戻していたのだ。
「……ありがとう、キミのおかげで愛は死なずに済んだよ」
「いえ、どういたしまして……! こちらこそ素晴らしいものを拝見できました。これは資金浄化ですね……!」
爽やかに汗を拭って握手を求める黒い眼帯の少女に、白ジャケットと金のキルトの紳士が応える。
握手のまま呉キリカを助け起こした武田観柳は、今の事態を思い返し、感慨深げに頷いていた。
理解が追い付かず固まったままの女性陣からは、夢原のぞみの口が、一番初めに疑問を零した。
「……なにそれ?」
「税の取り立てや摘発、差し押さえを逃れるための技法ですよ!
汚れた資金を架空の会社などに『預入』し、複数の取引を仲介させることで大元の犯罪行為から『分別』し、最終的に綺麗にして正規の資金と『統合』する……!
今、呉さんが行なった魔力の浄化は、私たち悪徳商人が常日頃やっていることと全く同質!!」
その質問に、観柳は興奮気味にまくしたてた。
彼はキュゥべえとの会話で魔法少女と魔女の関係性を看破し、それを経済の流れと同質のものだと把握していた。
そして今彼は、呉キリカに発生していた魔力の流れを見たことで、希望と絶望の相転移から、更なる直接利益を得る手段に、気づいてしまったのだ。
彼が説明したのは、今でいうマネーロンダリング(資金洗浄)の手法だ。
ドッペル化に必要な『回収』、『変換』、『具現』の三要素。
それは奇しくも、観柳たちの十八番である『預入』、『分別』、『統合』と同質だったのだ。
彼の脳内には既に、この機構を利用した起死回生の奇策ができていた。
「悪徳って……。そうだとしても、例えがちょっと悪すぎるんじゃない?」
「そんなことはありません! 澄んだ空の下では、見つけられないものだってあるんです。
どんな手を使っても、最終的に浄化してしまえば、それは綺麗なんですから善も善!!」
御坂美琴の苦言に、武田観柳は大真面目に反論する。
ドッペル化もマネーロンダリングも共に、法の抜け道をかいくぐって利益を出す、危険で不安定な手法だ。
神浜市でもドッペル化を安定させるには、『調整屋』という、専門の技術に長けた魔法少女の支援が不可欠だった。
この一連の事態で武田観柳は、長年の商人としての才覚を活かし、『調整屋』としての才能をも開花させたのだと言えるだろう。
「素晴らしい……! なんということでしょう、私ともあろう者がこんな簡単なことに思い至らなかったとは!
ならば魔法は、魔法少女は、更なる奇跡を成し遂げられる!!」
興奮したまま、観柳はウキウキとした様子で、ヒグマ島希望放送の人々の負傷を治療した。
御坂美琴の、粉砕されていた左肩から腕が固定される。
那珂の帝王切開の傷が綺麗に溶け合わさり、栄養補給のために、鮭のおにぎりが渡される。
穴が穿たれていた夢原のぞみの手足の傷が継がれてふさがる。
折れて歪んでいた初春飾利の鼻がすっきりとする。
『医者を雇って治療に当たらせた程度の回復しか望めない』武田観柳の治癒魔法ではあったが、その治療は最高のものだった。
「……真実だけをすくいとって並べましょう!
アシハナが、操真さんが、フォックスさんが……、皆様の信じた今日は、必ず希望に浄化できる!!」
くまモンたちが治療後の彼女たちの処置をする中、観柳は天を仰いで拳を握りしめる。
決意と共に、彼はヒグマ島希望放送の一同に向きなおった。
「皆様、今まで私が皆様に施した治療や情報・物資の提供は、全て皆様への投資です。
私はこれまで数多くの商戦を生き延び、一代で財を成してきました。
この島の商戦でも勝ち残るため、その私を信じ、是非とも、ご協力にて返礼をいただきたい!
私が作戦を立てます!
何卒、よろしくお願いいたします!」
シルクハットを取り、深々とお辞儀をする。
慇懃だが、無礼ではない。それは最大限の礼節を尽くした、武田観柳の心からの真摯な願いだった。
包帯を外してもらった左手の動きはまだだいぶぎこちなかったが、その回復を実感した美琴が頷く。
「もちろん。これだけのことをしてもらったし、この島から皆を助け出すためなら、全力で協力するわ」
彼に治療してもらった一同が頷き、天津風が言葉を繋ぐ。
「確かに私たちだけでは作戦立案に不安要素があったところだわ。武田さん、あなた、提督の業務とかしたことがあるの?」
「艦船を率いてはおりませんが、商社を率いたことであれば幾度も!」
これまで情報を書き込み続けてきた地図の裏に、観柳は鉛筆を走らせる。
ヒグマ島希望放送が聞いた情報を総合し、これから深夜24時までに成し遂げられるべき指針が、そこに書き出された。
@@@@@@@@@@
一、島の生存者全てを救出する。
二、島の敵性存在全てを倒す。
三、全世界に散っている江ノ島盾子の複製・出現を未然に防ぐ。
(全世界に、歌に乗せた暗号文を電信で送る必要アリ)
四、この島の江ノ島盾子をその後に斃す。
(この島の江ノ島盾子の死が、全世界での江ノ島盾子複製の引き金となるため、この順番を前後させることはできない)
五、この島を狙う核爆弾の発射を防ぐか、着弾前に止める。
六、島から脱出する。
@@@@@@@@@@
これからの基本指針をヒグマ島希望放送に共有した武田観柳が、次に声をかけたのは、クックロビンだった。
「蔵人さんとおっしゃいましたっけ? あなたヒグマでありながら建築家ですとか!」
「い、いやまあそうなんだけど、どっちかっていうと専門は内装とか装飾品で……」
「ならばなおのこと好都合です!! 蔵人さん! 今すぐ、ぜひともこの貝殻の耳飾りを模造してください!!
あ、あと今後、この耳飾りは呉さんがつけておいてくださいね。よろしくお願いします」
言うや否や、観柳は那珂ちゃんの両耳から白い貝殻の小さなイヤリングのペアを外し、クックロビンに渡す。
「できる限り、素材にはヒグマさん由来のものを使ってください! あと、内部に生きた状態の血か肉を入れて。
耐久性は度外視で構いません。個数は……、ええと、魔法少女さんは何名いらっしゃったんですっけ?」
「私を抜いていいなら、さっきの放送では見滝原と風見野の連中が3人来てたぞ」
「あと私と、メルセレラさんとケレプノエさんで計6人。試作及び予備にまず1つ作ってみて、最終的に7組分お願いします!」
キリカに確認を取りながら、観柳は目を白黒させるクックロビンへ次々と注文を出す。
クックロビンは、渡された小さなイヤリングを見つめて唸った。
「ええ……? 要するに正反対のジャイロ回転をするペアの小物ってこと……? まあ、ここに原型があるからできなくはないか……」
「造形に必要ならこちらの金塊も使ってください。魔力を通せば変形させられますので」
ダメ押しのように、おもむろに金の延べ棒を出してくる観柳へ、クックロビンたちはいよいよギョッとした。
どういう考えがあるのか読み切れないが、とにかく彼が本気であることだけは伝わったのだ。
まごつくクックロビンを後押しするように、夢原のぞみが手を挙げた。
「クックロビンさん! 私も手伝うよ!」
「ああ……、のぞみちゃんだっけ。ありがとう。魔力は使えないから助かる」
「アクセサリー作るんでしょ? 楽しそう!」
――ヒグマが必要なら、ボクもやるモン。
そこにくまモンも加わり、三者は作業するために、イヤリングや金の延べ棒を持って半地下から外へ出ていく。
「武田プロデューサーさん……、アレって、さっきキリカ先生が那珂ちゃんの体から生まれてきた時のと、同じことを起こさせる装置を作ってもらうの?」
鮭のおにぎりの包みを破りながら、放送局の外に出ていくクックロビンたちを見つめ、那珂ちゃんが尋ねた。
観柳は頷く。
「そうです。分身魔女……独逸語でドッペルヘクセ、ドッペルとでも呼びましょうか。
魔力が枯渇した時に、絶望を資産として再利用できるあの機構を再現できれば、我々の大きな戦力になります」
治癒魔法の連続行使の疲労から、魔法少女化を解除して白いスーツ姿になっていた観柳へ、その時那珂はおにぎりを半分に割って差し出していた。
「プロデューサーさん。このおにぎり、デイパックじゃなくて懐に入れてたでしょ? 大切な食糧なんじゃないの?
那珂ちゃん、とっても嬉しいけど、武田プロデューサーさんも食べて。プロデューサーさんだって疲れてるはず」
「ええ……」
そのおにぎりは、武田観柳が、この島で初めて出会った人物である阿紫花英良から、託されたものだった。
彼らとの旅路を思い出し、
手品師の心臓が、きゅぅっと締まる。
指に嵌る、ソウルジェムの
金の指輪が、煌めく。
もうさわれない距離に置いていた関り。
影に隠れていた思い。
震える手で、彼は那珂から握り飯の半分を受け取った。
「那珂さんは……、芸妓さんか何かなのでしたっけ?」
「那珂ちゃんは、艦隊のアイドル、那珂ちゃんだよー!」
「そうですか、『愛取る』、強い感情である愛をつかさどるご職業ということでしたら、その心配りの強さも頷けます……。
……あなた、一流ですね。さぞや島の外では名の通った方なのでしょう」
「ありがとう! それほどでもあるかな? てへ☆」
切なく目を細めた観柳の心を、那珂がどこまで理解しているのかは、わからない。
だが、底なしの明るさと気配りを見せる彼女の姿は、今の観柳に、この上なく尊いもののように思えた。
ふと脳裏に、メルセレラのことがよぎる。
那珂さんの眩しい姿こそが、絶望という負債を、希望へと転じる感情資産の理想形なのではないか――?
――これは是非、彼女にも教えて差し上げねばね……。
「……那珂さん、私と同行していた方で、追々ぜひご紹介したい方がいるのですよ。
もしよろしければ、一緒に舞台に立ってもらうのが良いかと……」
「え? 他にもアイドルの子がいるの!? そりゃもちろん来てもらって! 人は多い方が絶対注目してもらえるもん!」
那珂ちゃんは、満面の笑みで飛び跳ねた。
絶望の渦中の島に咲くその笑顔に、武田観柳は、とてつもない力を感じた。
彼は今一度決意する。
「……必ずやあなたがたの歌と舞台、この武田観柳が成功させてみせます!」
赤い鮭の握り飯を頬張る。
そのコンビニおにぎりの海苔は、まだ手渡された時と同様に、パリリとしていた。
希望のエネルギーが、満ちていた。
「あとは、今後の戦闘、舞台公演に向けての皆様の武装や機材を揃えていきましょう!」
那珂、天津風、呉キリカ、安室嶺、初春飾利、御坂美琴を集め、武田観柳は江ノ島盾子に対抗する対策会議を開く。
「金を作れるあなたの力は確かにすごいわ武田さん。それでも資材とか魔力、それに時間は足りるの?」
「足りないでしょうね! ですから製造過程を単略化し、より多くの武装を生産する方向で行きます!
多対多の戦闘に銘刀は不要! 数打ちのみに特化して作っていきますよ!!」
天津風の疑問も、当然承知済みであるように武田観柳は頷く。
宮本明に24金の日本刀を作ってやってしまった際の失敗を、観柳はもう繰り返さない。
ヒグマ島希望放送との共同商戦に向けて、放送局では詳細な打ち合わせが始まっていた。
@@@@@@@@@@
「さて……、請け負っちゃったのは良いけど、材料はどうしよう……」
――
メロン熊の体を、使ってやってくれないかモン?
「くまモンさん……」
放送局の外で、ちらつく雪を見ながらぼやくクックロビンに、くまモンは持ち帰っていたメロン熊の遺骸を差し出していた。
ゆるキャラとしての、ヒグマとしての友を、どうにか少しでも活かしてやりたかった。
くまモンの気持ちを汲み、クックロビンは、メロン熊の体を受け取って、頷いた。
「……じゃあまず、メロン熊さんの体から、ニカワと脂を取らせてもらう」
夢原のぞみが魔力で柔らかくした観柳の金に、白い貝殻の小さなイヤリングのペアを埋めて、上からさらに覆う。
上下をかたどって元のイヤリングを取り出せば、これでベースとなる金型が完成する。
その後、脂をこそぎ取ったメロン熊の皮を、金で作ったるつぼに入れ、アルカリ性の温泉水で溶かしながらクリスタルフルーレの熱と魔力で煮る。
抽出した膠を分離させ、金型の内側に脂を塗る。
そしてくまモンとクックロビンの血液を、溶かしたメロン熊の膠に合わせ、金型に流し入れる。
しばらく外気で冷やして固めれば、ハードグミのような固いゼリーとなった、薄赤い貝殻型のイヤリングが完成する。
クックロビンが周囲のバリを削って形を整える中、夢原のぞみはその出来栄えに目を輝かせた。
「わ~、かわいい! こんなアクセも作れちゃうんだね!」
「うん、一応回るわ」
黄金長方形の回転。
そのすべてが、自然の化身であるヒグマの素材で形成されたイヤリングは、貝殻の美しい螺旋のままに、整然と回転を続ける。
「いやはやこれは素晴らしい!!」
「武田さん!」
完成したイヤリングを見つめていた三者の元に、後ろから武田観柳が声をかけていた。
「もう、そっちの話し合いは大丈夫なの?」
「ええ、夢原さん。ここから諸々同時進行で進めていきますので!」
魔力を通してその流れを確認しながら、白いスーツの彼はうんうんと頷いて感嘆する。
「お美事です! まさにこちらの要求通り、いや、それ以上の出来栄え! これを胸飾りにつければ……」
「あ、えと、結局ゼラチン質でできてるから、すぐボロボロになっちゃうだろうけど……。大丈夫?」
「ええ、全く問題ありません。とりあえずまずは今晩、一回使う間だけ持てば良い! 改善と量産は日本本土に帰ってから考えればよろしい!」
クックロビンの背を叩き、観柳は満足げに笑う。
そして彼は、体格差の激しいヒグマの彼に向けて、朗らかに握手を求めていた。
「蔵人さん、あなたは素晴らしい職人だ! この調子で、注文通り制作をお願いいたします。
我々が無事に生還できた暁には、ぜひ今後とも末永いお付き合いをよろしくお願いしますよ!」
「あ、う……!」
クックロビンの眼には、覚えず、涙がにじんだ。
膝をついたクックロビンは、武田観柳の手を両前脚で包み、額を擦り付けるようにして握手していた。
「……う、嬉しいです! こちらこそよろしくお願いします! 武田さん!!」
それは、涙も迷いも、何もかも知らずに迷っていたクックロビンの仕事が、初めて正式に誰かに認められた瞬間だった。
@@@@@@@@@@
御坂美琴の脳内に、ずっとあったノイズが途切れたのは、その時だった。
同時に、武田観柳のテレパシー網が復旧する。
作戦会議の手を止め、クックロビンとの握手を止め、美琴と観柳は空を仰ぎ見る。
島を埋め尽くしていた通信妨害が消えたのだ。
それは、瑞鶴の通信装置が破壊されたか、彼女が死亡したことを意味している。
『――おい――、――誰か――、聞こえるか――?』
その、ほんの僅かな今、彼らのもとに、微かに声が聞こえた。
【A-5 滝の近く(『HIGUMA:中央部の城跡』) 夜中】
【武田観柳@るろうに剣心】
状態:魔法少女
装備:ソウルジェム(濁り:小)、魔法少女衣装、金の詰まったバッグ@るろうに剣心特筆版、テレパシーブローチ
道具:基本
支給品、防災救急セットバケツタイプ、紀元二五四〇年式村田銃・散弾銃加工済み払い下げ品(0/1)、詳細地図、南斗人間砲弾指南書、南斗列車砲、テレパシーブローチ×15、阿紫花英良のグリーフシード@からくりサーカス(残り使用可能回数2/3)、コネクトウィザードリングを嵌めた操真晴人の右腕、テレパシーブローチ改×7
基本思考:『希望』すら稼ぎ出して、必ずや生きて帰る
0:私が、この島の最後の希望……!
1:阿紫花さん、必ずや連れ帰ります……。
2:この商戦の情報を、必ずや活かす……!
3:他の参加者をどうにか利用して生き残る
4:元の時代に生きて帰る方法を見つける
5:おにぎりパックや魔法のように、まだまだ持ち帰って売れるものがあるかも……?
[備考]
※観柳の参戦時期は言うこと聞いてくれない蒼紫にキレてる辺りです。
※観柳は、原作漫画、アニメ、特筆版、映画と、金のことばかり考えて世界線を4つ経験しているため、因果・魔力が比較的高いようです。
※魔法少女になりました。
※固有魔法は『金の引力の操作』です。
※武器である貨幣を生成して、それらに物理的な引力を働かせたり、溶融して回転式機関砲を形成したりすることができます。
※貨幣の価値が大きいほどその力は強まりますが、『金を稼ぐのは商人である自身の手腕』であると自負しているため、今いる時間軸で一般的に流通している貨幣は生成できません(明治に帰ると一円金貨などは作れなくなる)。
※観柳は生成した貨幣を使用後に全て回収・再利用するため、魔力効率はかなり良いようです。
※ソウルジェムは金色のコイン型。スカーフ止めのブローチとなっていますが、表面に一円金貨を重ねて、破壊されないよう防護しています。
※テレパシーブローチ改には、ヒグマの組織で作った白い貝殻の小さなイヤリング@ヒグマ帝国とその鏡像が取り付けられています。
※ドッペル化を引き起こす自動浄化システム@マギアレコードの仕組みを理解しました。
【穴持たず56(安室嶺)】
状態:健康
装備:なし
道具:なし
[思考・状況]
基本思考:ヒグマ、行きまーす。
0:これはもはや人類とヒグマの争いではない……。この島の生物全員で戦い抜かねばならない!
1:海上をパトロールし、周辺の空中を通るヒグマと研究員以外の生命体は、全て殺滅する。
2:攻撃を加えてくるようであれば、ヒグマのようであっても敵とみなす。
3:唯ちゃん……、もう君のような死者を出したくはない……!
4:墜としてしまった飛行機乗りのヒグマたちよ、君たちを惑わせたあのメスは、いつか必ず殺してあげるからな……!
[備考]
※シバから『コロポックルヒグマ』と呼ばれる程の、十数センチほどしかない体長をしています。
※オーバーボディなどの取り巻く物体を念動力で動かす能力を有しています。
※シバから『熟練搭乗員』と呼ばれるほどに、様々な機体の操作に精通しています。
※シバに干渉されていたため、
第二回放送前あたりまでのヒグマ帝国の状況は認知しているでしょう。
【御坂美琴@とある科学の超電磁砲】
状態:能力低下(小)、疲労(中)
装備:ゴシックロリータの衣装、宝具『八木・宇田アンテナ』
道具:ペットボトル、お粥
[思考・状況]
基本思考:友達を救出する
0:ライブ……、そう、か……。
1:よかった……、初春さんを助けられて……。
2:島内放送のジャック、及び生存者の誘導を試みる
3:完全武装の放送局、発足よ……! 絶対にみんなを救い出す……!!
4:佐天さん……! 黒子……!
5:相田さん……、今度は躊躇わないわよ。絶対に、『救ってあげる』。
[備考]
※超出力のレールガン、大気圏突入、津波内での生存、そこからの脱出で、疲労により演算能力が低下していましたが、かなり回復してきました。
※『超旋磁砲(コイルガン)』、『天網雅楽(スカイセンサー)』、『只管楽砲(チューブラ・ヘルツ)』、『山爬美振弾』などの能力運用方法を開発しています。
※『天網雅楽(スカイセンサー)』と『只管楽砲(チューブラ・ヘルツ)』の起動には、宝具『八木・宇田アンテナ』と、放送室の機材が必要です。
※『只管楽砲(チューブラ・ヘルツ)』は、美琴が起動した際の電力量と、相手への照射時間によって殺傷力が変動します。数秒分の蓄電では、相手の皮膚表面に激しい熱感を与える程度に留まりますが、『天網雅楽(スカイセンサー)』を発動している状態であっても、数分間の蓄電量を数秒間相手に照射しきれば、生体の細胞・回路の基盤などは破壊しつくされるでしょう。
【夢原のぞみ@Yes! プリキュア5 GoGo!】
状態:疲労(小)
装備:キュアモ@Yes! プリキュア5 GoGo!
道具:ドライバーセット、キリカのぬいぐるみ@魔法少女おりこ☆マギカ、首輪の設計図、観柳の生成した金塊
基本思考:殺し合いを止めて元の世界に帰る。
0:プリキュアが死んだと思われてるから、トランプ共和国との外交問題になってるんだ……!
1:みんなに事実を知らせて、集めて、夢中にして、絶対に帰るんだ……! けって~い!
2:参加者の人たちを探して首輪を外し、ヒグマ帝国のことを教えて協力してもらう。
3:ヒグマさんの中にも、いい人たちはいるもん! わかりあえるよ!
4:マナちゃんの心、絶対諦めないよ!!
[備考]
※プリキュアオールスターズDX3 終了後からの参戦です。(New Stageシリーズの出来事も経験しているかもしれません)
【クックロビン(穴持たず96)@穴持たず】
状態:四肢全ての爪を折られている、牙をへし折られている
装備:なし
道具:皮をはいだメロン熊の遺体
基本思考:アイドルのファンになる
0:初めて、仕事を認めてもらえた……!
1:御坂美琴主催の放送局を支援し、アイドルを応援する。
2:凛ちゃんに、面と向かって会えるような自分になった上で、会いたい。
3:
クマーさん、コシミズさん、見ていてくれ……。
4:くまモンさんの拷問コワイ。実際コワイ。
[備考]
※穴持たずカーペンターズの最後の一匹です
※B-8に新築されていた、
星空凛を題材にしたテーマパーク「星空スタジオ・イン・ヒグマアイランド」は
バーサーカーから伸びた童子斬りの根によって開園する前に崩壊しました。
【天津風・改(自己改造)@艦隊これくしょん】
状態:下半身轢断(自分の服とガーターベルトで留めている)、キラキラ
装備:連装砲くん、強化型艦本式缶、ゴシックロリータの衣装、クックロビン製のスケートボード
道具:百貨店のデイパック(ペットボトル飲料(500ml)×2本、救急セット、タオル、血糊、41cm連装砲×2、九一式徹甲弾、零式水上観測機、MG34機関銃(ドラムマガジンに50/50発、予備弾薬なし))
[思考・状況]
基本思考:ヒグマ提督を守る
0:希望は繋がったわ! 島外に向けて風は吹いている!
1:あなたも狂ったか瑞鶴。しょうがないわ。こういう縁もあるのよね。
2:ヒグマ提督は、きっとこれで、矯正される……。
3:風を吹かせてやるわよ……金剛……。
4:佐天さん、皇さん……、みんなきちんと目的地に辿り着きなさい……!!
5:大和、あんたに一体何が……!? 地下も思った以上にやばくなってそうね……。
6:あの女が初春さんをこれだけ危険視する理由は何だ……?
[備考]
※ヒグマ帝国が建造した艦娘です
※生産資材にヒグマを使った為、耐久・装甲・最大消費量(燃費)が大きく向上しているようです。
※史実通り、胴体が半分に捻じ切れたままでも一週間以上は問題なく活動可能です。
【初春飾利@とある科学の超電磁砲】
状態:血塗れ、こうげき6段階上昇、ぼうぎょ6段階上昇
装備:叉鬼山刀『フクロナガサ8寸』、腕章
道具:デイパック(飲料水、地図、洗髪剤、石鹸、タオル)、研究所職員のノートパソコン、伊知郎のスマホ
[思考・状況]
基本思考:できる限り参加者を助け、思いを継ぎ、江ノ島盾子を消却し尽した上で会場から脱出する
0:白井さんの遺志は、私が引き継ぎます!!
1:……必ず。こんなひどい戦争は、終わらせてやります。江ノ島盾子さん……!!
2:ヒグマという存在は、私たちと同質のものではないの……?
3:佐天さんの辛さは、全部受け止めますから、一緒にいてください。
4:
パッチールさん……、みんな、どうか……。
5:皇さんについていき、その姿勢を見習いたい。
6:有冨さん、ご冥福をお祈りいたします。
7:布束さんとどうにか連絡をとりたいなぁ……。
[備考]
※佐天に『定温保存(サーマルハンド)』を用いることで、佐天の熱量吸収上限を引き上げることができます。
※ノートパソコンに、『行動方針メモ』、『とあるモノクマの記録映像』、『対江ノ島盾子用駆除プログラム』が保存されています。
※古館伊知郎のスマホから、島外の川﨑宗則に連絡がつけられるようになりました。
【くまモン@ゆるキャラ、穴持たず】
状態:疲労(大)、頬に傷、胸に裂傷(布で巻いている)、絶望感
装備:なし
道具:基本支給品、ランダム支給品0~1、スレッジハンマー@現実
基本思考:この会場にいる自分以外の全ての『ヒグマ』、特に『穴持たず』を全て殺す
0:――ボクは、人間を、殺してしまった……。
1:メロン熊……!! デビル……!!
2:クマー……、キミの死を無駄にはしないモン。
3:他の生きている参加者と合流したいモン。
4:ニンゲンを殺している者は、とりあえず発見し次第殺す
5:会場のニンゲン、引いてはこの国に、生き残ってほしい。
6:なぜか自分にも参加者と同じく支給品が渡されたので、参加者に紛れてみる
7:ボクも結局『ヒグマ』ではあるんだモンなぁ……。どぎゃんしよう……。
8:あの少女、
黒木智子ちゃんは無事かな……。放送で呼ばれてたけど。
9:敵の機械の性能は半端ではないモン……。
[備考]
※ヒグマです。
※左の頬に、ヒグマ細胞破壊プログラムの爪で癒えない傷をつけられました。
【呉キリカ@魔法少女おりこ☆マギカ】
状態:HIGUMA細胞で再構成された肉体
装備:ソウルジェム(濁り:なし)@魔法少女おりこ☆マギカ、呉キリカのグリーフシード@魔法少女おりこ☆マギカ
道具:白い貝殻の小さなイヤリング@ヒグマ帝国、白い貝殻の小さなイヤリング(鏡像)@ヒグマ帝国
基本思考:今は恩人である夢原のぞみに恩返しをする。
0:愛は、この島にあるだろうか……?
1:この那珂ちゃんって女含め、ここらへんのヤツはみんな素晴らしくバカだな。思わず見習いたくなるよ。
2:恩返しをする為にものぞみと一緒に戦い、ちびクマ達ともども参加者を確保する。
3:ただし、もしも織莉子がこの殺し合いの場にいたら織莉子の為だけに戦う。
4:戦力が揃わないことにはヒグマ帝国に向かうのは自殺行為だな……。
5:ヒグマの上位連中や敵の黒幕は、魔女か化け物かなんかだろ!?
[備考]
※参戦時期は不明です。
※武田観柳に支給されていたグリーフシードは、別世界の呉キリカ自身のものでした。
※自分自身のグリーフシード、白い貝殻の小さなイヤリング、HIGUMA細胞を揃えることで、『篭絡のドッペル@マギアレコード』が使用可能になりました。
※白い貝殻の小さなイヤリング@ヒグマ帝国は、ただの貝殻で作られていますが、あまりに完全なフラクタル構造を成しているため、黄金・無限の回転を簡単に発生させることができます。
【那珂・改(自己改造)@艦隊これくしょん】
状態:自己改造、呉式牙号型舞踏術研修中
装備:なし
道具:探照灯マイク(鏡像)@那珂・改二
基本思考:アイドルであり、アイドルとなる
0:ライブをしよう……。それが多分、ただ一つの勝利への戦略だ。
1:艦隊のアイドル、那珂ちゃんだよ!
2:お仕事がないなら、自分で取ってくるもの!
3:ヒグマ提督やイソマちゃんやクマーさんたちが信じてくれた私の『アイドル』に、応えるんだ!
[備考]
※生産資材にヒグマを使ってるためかどうか定かではありませんが、『運』が途轍もない値になっているようです。
※新たなダンスステップ:『呉式牙号型鬼瞰砲』を習得しました。
※呉キリカの精神が乗艦している際は、通常の装備ステータスとは別に『九八式水上偵察機(夜偵)』相当のステータス補正を得るようです。
※御坂美琴の精神が乗艦している際は、通常の装備ステータスとは別に『熟練見張員』相当のステータス補正を得るようです。
最終更新:2026年01月28日 12:25