アットウィキロゴ

あなたはそこにいますか?

俺の名前は沖崎翔だ。
どこにでもいる血気盛んな高校生だ。
趣味は人間の肉体精神問わず壊すこと。好物は悲鳴を聞きながらのビールだ。
買ってる恨みも多いが、生憎それで危ない目に遭ったことは一度もない。

ひゅー。
初めから自己紹介する俺も格好いいな。みんなに優しすぎて泣けてくるぜ。
っつーわけでだ。
俺は今殺し合いというものに参加させられている。
けどよ、俺からしてみりゃあ陳腐な発想だよな、バトルロイヤルってもよ。
少なくとも俺からするとオリジナリティ・センス・クオリティとか全部赤点を下してやるぜ。
正直レベル低すぎだ。
チラシの裏にでも書いとけよ、なんつーはなしで、まあ俺はこの催しをそんぐらい過小評価している。
悪趣味だけどよ、けどそれまでだ。やっぱり俺の眼鏡にはかなわねーな。

んな堂々殺人ができるっても、別に殺しに美学を得れない俺にはどうでもいいことこの上ねーしな。
そんなことすんぐらいならどっかで女とっ捕まえて×××××したほうがまだマシってもんだ。
と、いけねいけね。ついつい俺としたことがケダモノの本性を現すとこだったぜ。

幾ら殺意はねーっつてもそんな簡単に自分の命を諦めきれる奇特な奴なんていねーよ。
つまりなにが言いたいのかてのは簡単だ。
俺は遠慮なく殺し合いに乗らしてもらうぜ。死にたくねーからな。
たまーに今でも通り魔やるし? まあ自信はある。
そういやここにあいつもいるんだよな。あの傍迷惑な殺人鬼ちゃん。
あいつが俺の行く先々にいて最近は面倒だし自重していた限りなんだが、
腕は鈍っちゃいねーだろうよ。
仮に鈍ってたところで俺の力があれば、わけなく阿鼻叫喚の惨劇を与えること可能だし。
あの殺人鬼でも赤子の手を捻るように殺してやるさ。
とはいや奴さんは相当バカげた野郎だからな。できれば遭いたくねーのもまた確かだがな。

まあ俺には化け物なんて大袈裟は呼ばれ方は似合わねえだろうし、他の能力者とやらもそこまでぶっ壊れた連中じゃあないのかもしれねえけど、
やっぱ妙な力持ってる奴等とはお近付きになりたかない。
面倒臭えなあ。
相手が人間ならぶっ殺せるからいいけど、吸血鬼とかそういうのはマジやめろよ?
少なくとも俺の力で落とせる範囲の敵にしてくれ、イージーモードで頼むぜ。
ちなみに俺を殺そうとした奴は老若男女問わず確実に許さねえ。
俺はさ、人が嫌がることは大好きだけど自分が嫌なことされるのは大嫌いなんだよ。
つい殺したくなるんだ、そういうことされるとさ。
いやあ、そそるねえ。まあ一回触れちまったらそれだけで俺は絶大なアドバンテージを得ることになるんだから、防御を確実に行って一瞬の隙を突くのが堅実だな。
女だったらもう一行程愉しみが追加されるけどな、はははっ。
悪いけど、俺は殺されてはやらないぜ。
強くてもその強さに誇りを持ってる奴はそこが隙になる。

そういう奴は自分のプライドに酔ってるから、プライドに反す行動を取れない。
でも俺はそんなつまらねえもんは微塵も持ち合わせていないんだ。
もしヤクザの若頭とかにすごまれたら土下座してお引き取り願う。
神様とやらが俺を裁くというなら、今までの行いを無様に懺悔するだろう。
俺は美学のない悪役なんだ。外道っていうのかね。
だからこそ俺は強い。手段を選ばないから、こと生き抜くことに物凄く秀でている。
死亡フラグも滅茶苦茶乱立するよ、でも俺は死なない。


「それが俺だ」


少しばかり格好つけて言ってみたところで、色々考えてみよう。
まだ殺し合いは開始したばかりだが、もう既に殺る気になってる奴はいると見ていい。


そこで俺は確信したね。
この殺し合いという小さな物語は、筋書き通りの優勝エンドで終わると。


さて、まあなんつーわけで、まだ自己紹介の途中だが、獲物を見つけた。
おかっぱ頭でモノクロ基調の服着たおっさん。
見ると相当なビビリでガタガタ震えてやがる。
ははっ、なっさけねーつーの。大の大人があんなんで大丈夫かよ、日本。
おおう、どうもこの俺はこっちに来てからやけに優しくなってんなー。
楽しくなってきてんのか? アドレナリン全快で分泌されてやがるぜ。
命がけのスリルってのとおびえる獲物の絶望が最高の銘酒ってことなんか? こりゃいいね。

とと話がどーにもずれてくね。
つーわけでおめでとう。この俺の第一の生贄はおめーさんだよ、おかっぱくん。
もっと喜んだっていいんだぜ、なにせ俺のために働けるんだからよ。っていうとさすがに言い過ぎか?
まあどうでもいっか。

なんて思いながら、俺は躊躇いもなくおっさんの方に歩みを向ける。
ちなみに素手だ。理由は簡単。邪魔だから他ないぜ。
俺は今からあのおっさんを殺すわけではない。実験台になっていただこうって算段だ。
もし不調子だったら、やってらんねー。それも知らずあの殺人鬼に遭ったりなんかしちゃーたまらんしな。
確認ってのは大事だぜ、世の中の諸君。

さて、とだ。そういうわけでだ。

「おい」

ある程度近づいたあたりで、俺は声を掛けた。どうせならおびえに奔る顔も見てみたかったしよ。
はっ、予想通りこのおっさんは相当チキンハートだ。
見てて、こう酒が欲しくなるね。

「な、なんだおまえは!?」
「俺は俺だろ」

こんなビビリを改造するか。
楽しみだぜ、な、みんな。……今俺は誰に向けて言ったんだ? 謎だ。
そんなこんなで、とうとうおっさんは俺の手の届く範囲にまで近づいていた。
いやまあ実を言うとこのおっさんさっきまで逃げようとしてたんだけど、
足に力がはいんねーのか、ろくに走れず転んでしまっていた。
そっから起きあがることもなく、俺に背を向けて這うように逃げようとしている。
ちなみに俺はまだノータッチだ。さすがにこれには俺も苦笑を隠せなかったのは秘密……にすることもねえか。
まあここまでくりゃ後は簡単だ。
抵抗するおっさんをはねのけ、身体を裏返してから胸ぐらを乱暴に掴む。

するとますます狂ったかのように声を荒げ、俺に非難の声を浴びせる。
ちっ、唾が頬に当たった。
女ならまだしも小汚い男の唾とか誰得だ。
あーあマジでテンション下がった。やっぱこいつには地獄を見てもらうおっか。
どうせなら派手な花火を打ち上げようぜ。……ま、花火だから散る前提だけどな。

「わたっ……、私はまだやらなければならないことがあるんだっ!
 よくわからんが二度目の命を無駄にするわけにはならないんだ! くそう!」

はあ?
二度目の命? なんだそりゃ。あほくさ。
なーんか興が醒めた。相手がこんなだと燃えはしねーよな。どうでもいいがな。
まあイージーモードに願った通りになってるわけだし、文句は言えねえか。
ただ、タイムオーバーだ。

「知らねーよ」

と俺は適当におっさんの言い分を一蹴して、おっさんの顔に手を----やった。

瞬間。

おっさんの元々青くしていた顔が青や紫を通り越して、真っ白になった。
そりゃあそうさ。今回俺はいわゆるマイナス的な感情、感覚をフルに振り上げたんだから、発狂しねーわけがないんだよね、これがよ。
たとえば《痒み》。
たとえば《妬み》。
たとえば《恨み》。
たとえば《悔やみ》。
たとえば《罪悪感》。
たとえばーーーー《殺意》。

「あ……、  …あぁが……をぐぁ……」

奇声を上げるおっさん。
なるほどある程度の能力は使えるけれど、《自殺願望》に対しては使えないらしい。
感覚で理解した。とはいえどもここまで使えちゃあんま意味ねえ気もするがな。
その辺は適当に次の奴で見定めるとしよう。
と。
ぼんやりと考えていると、


「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」


と、狂気の声を上げたおっさんが、
何時までも掴んでいた俺の手を引き剥がしたかったのか、俺の胸を力強く、押した。

「ごほっ」

思わず咳き込んで俺は手を離してしまった。とは言いつつも何時までも掴んでおく理由もねえしな。
ほら見ろよ、おっさんは奇声を上げながら走り去っていった。
滑稽。
実に滑稽な光景だった。

そんなとき。


かちり。


脳の奥の奥の奥の奥ぐらいで音がした。
…………おい、まてよ。
まてまてまてまて。




「――――――――え?」




何で。
何で今俺はこんなことをした?
あの罪のねーおっさんを何で傷つけた?
他人のために尽くすのが、正しいだろ。
なにとち狂ってやがる。
沖崎翔。
おまえはこんなキャラじゃなかったろうが。
何故《間違い》にもっと早く気づけなかった。


――オレハイママデナニヤッテンダ?



落ち着け。落ち着け落ち着け。
《間違っている》《間違っている》《間違っている》
女を犯す? バカか。
殺人を犯す? アホか。
優勝する? 末期だな。

「えっ? は? はっ? はあ?」

どうしてこうなった。
何時から俺はこんな《おかしな》子になった。
違う。違う違う違う違う!

「…………違う」

こうじゃない。
こうあるべきではない。《狂っている》。
こんなのは――――《狂っている》。


――――やり直そう。
今からでも遅くはねえ。


沖崎翔という《人間》を始めよう。


リスタートだ。


まずはさっきのおっさんからだな。
すでに見失ってるが、とりあえず、追いかけるだけ追いかけよう。



【D-Ⅱ/平地/一日目/朝】


【沖崎翔@サイキッカーロワイアル】
[状態]:スタンス反転、精神疲労(小)
[服装]:特筆事項なし
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品×3
[思考]
基本:他人のために動く(反転中)
1:さっきのおっさん(心機一転)を追う。
2:今までの俺の行いは一体……?
3:…………………。
[備考]
※ロワ参加前からの参戦です
※能力には現段階では《自殺願望》を与えるのを禁止としています。
※心機一転の能力でスタンスが反転している最中です。


【心機一転@四字熟語ロワ】
[状態]:精神崩壊、発狂
[服装]:モノクロの服
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品×3
[思考]
基本:殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺。
1:ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!
[備考]
※死亡後からの参戦です
※沖崎翔の能力で様々な、曰くマイナス的な感覚が過剰とされました。


時系列順で読む


投下順で読む


GAME START 沖崎翔 040:たとえ死があったとしても
GAME START 心機一転 028:一寸先は闇

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2012年03月30日 10:56