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古泉一樹の誤算 NG プロローグ
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そろそろ本格的な夏がはじまりそうな七月中旬の、政府推進の省エネ週間なんかがはじまりそうな憂鬱な月曜日の出勤。職場のドアの前でなんとなく異様な雰囲気を感じてノブを回す手をピタと止めた。いつもならどんなに気温が高くてもクリーニング屋並に湿度が高くても、ハルヒのおっはよう!だけは狼の雄叫びのようにわんわんと響くはずだった。
恐る恐るドアを開けてみると二つの人影がくっつきあっている。
「はあー、癒されるわ」
「……」
ハルヒと長門がしんみりと抱き合っていた。
「うわあああお前らなにやってんだ!!」
すまん、お前らがそういう間柄だったとは今まで気が付かなかった俺が悪かった。しかしここでカミングアウトしたからには二人で末永く幸せに暮らせ。ダダダッ。
「なにいってんの、暑いから抱き合ってんじゃないの」
いや、ふつー暑いときに抱き合ったりすればさらに暑苦しくなると思うぞ。
「わたしも混ぜてもらっていいかしら」
って朝比奈さんまでなに抱きついてんですか。過去で恋愛ができないもんだからとうとう血迷ってしまったんですか。
「……いい」
長門、お前もこの異様な風景に平然とするな。女三人が抱きついてるのは見てるだけで暑苦しい。
「……体温を二十度下げた。寒冷化を促進する」
って古泉と張り合ってんのか。十六度って爬虫類だろ、人間だったら死んでるぞ。
「こう暑いと冷たいものが欲しくなるわ。将来はもっと温暖化して……あ、禁則事項でした」
「キョンもほら、有希を抱いてみなさい」
言われなくてもいつもそうしてるし、だいたい長門を抱きしめられるのは俺だけだぞ。あ、ほんとにひんやりして冷たい。はぁ……心まで癒される。
「おはようございます。うわ、なんですかこれ。今日はがまん大会の日でしたっけ」
耐えに耐えている俺にしちゃ、ある意味がまん大会だが。
「古泉くん、来て来て。有希の体ひんやりして冷たいのよ」
「なるほど。僕も混ぜてもらっていいですか」
古泉、お前は冷蔵庫でも抱いてろ。
恐る恐るドアを開けてみると二つの人影がくっつきあっている。
「はあー、癒されるわ」
「……」
ハルヒと長門がしんみりと抱き合っていた。
「うわあああお前らなにやってんだ!!」
すまん、お前らがそういう間柄だったとは今まで気が付かなかった俺が悪かった。しかしここでカミングアウトしたからには二人で末永く幸せに暮らせ。ダダダッ。
「なにいってんの、暑いから抱き合ってんじゃないの」
いや、ふつー暑いときに抱き合ったりすればさらに暑苦しくなると思うぞ。
「わたしも混ぜてもらっていいかしら」
って朝比奈さんまでなに抱きついてんですか。過去で恋愛ができないもんだからとうとう血迷ってしまったんですか。
「……いい」
長門、お前もこの異様な風景に平然とするな。女三人が抱きついてるのは見てるだけで暑苦しい。
「……体温を二十度下げた。寒冷化を促進する」
って古泉と張り合ってんのか。十六度って爬虫類だろ、人間だったら死んでるぞ。
「こう暑いと冷たいものが欲しくなるわ。将来はもっと温暖化して……あ、禁則事項でした」
「キョンもほら、有希を抱いてみなさい」
言われなくてもいつもそうしてるし、だいたい長門を抱きしめられるのは俺だけだぞ。あ、ほんとにひんやりして冷たい。はぁ……心まで癒される。
「おはようございます。うわ、なんですかこれ。今日はがまん大会の日でしたっけ」
耐えに耐えている俺にしちゃ、ある意味がまん大会だが。
「古泉くん、来て来て。有希の体ひんやりして冷たいのよ」
「なるほど。僕も混ぜてもらっていいですか」
古泉、お前は冷蔵庫でも抱いてろ。