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奈落の花

奈落の花 ◆/mnV9HOTlc



廃村に吹く、冷たい風。
そこには一体のお人形がいた。

「どうして…」

殺し合いなんて言われて嫌だった。
だから、反抗した。

決して悪いことではない。
普通の事をしたまでであった。

なのにどうして…どうして自分の妹が死んでしまうのか?

普通ならあの女は自分の首輪を爆破するはずだった。
それなのに実際は自分ではなく、蒼星石の首輪が爆破された。

愛する妹の死を目の当たりにした翠星石。
しかも自分のせいで彼女は死んでしまったのだから、その分ショックも大きい。

そんな彼女にはもう何もやる事がおきなかった。

最後の人になるまでに他の人を殺し、蒼星石を蘇生させる事も。
蒼星石を殺した主催者を他の参加者たちと協力し、倒す事も。

翠星石は主催者を多少は憎んではいたが、なによりも憎んでいた者がいた。
それは、自分。
自分のせいで、妹が死んだ事に絶望しているのだ。

「もういいです…私なんて生きている価値がないです…。」
「だったら殺してあげようか?」

声をかけてきたのは緑髪の少女。
彼女は怖い目をしながら木刀を構えていた。

「死にさらせぇ!」

そして、詩音は翠星石に木刀を振りかざす。
ただ、彼女はそれを避けようとしない。
なぜなら彼女は…愛する妹のところへ行こうとしていたのだから。

これでいいんです…。
私はこれでいいんです…。

詩音が振りかざした木刀が翠星石を直撃する

…はずだったのだが、それは阻止された。
剣を持っていたある人物に。

「お前!邪魔すんじゃねえええ!」
「そうです! 私は死ぬべきなんです! だから…」
「私は死ぬべきなんです? 冗談じゃねえ…!
 俺がそんな暗い幻想をぶっ殺してやるよ!」

剣で詩音の木刀を防ぎながら、上条当麻は叫ぶ。

「そしてお前! なんで人なんて殺すんだよ!」
「う、うるさいうるさいうるさいッ!
 お前らなんかに…私の何がわかるんだよ!」
「わからねえよ!」
「わからねえならわからしてやるよ!」

詩音は木刀を持ちながら、当麻の腹を蹴った。
それにより彼は剣を落とし、無防備状態になってしまった。

「この野郎…」
「何とでも言うがいいさ! ぐげげげげげげげげ。
 さっさとお前も死にやがれ!」

彼女は木刀を当麻に振りかざす。

「冗談じゃねえ…! 死ぬとか死ねなんて平気で言うんじゃねえよ!」

そんな上条はポケットから丸いある物体を出し、地面へと投げつけた。
すると、その丸いある物体からは白い煙が上がっていった。
詩音がそれに混乱し、煙がなくなった頃にはすでに二人の姿はなかった。

「あの野郎! せっかくの獲物を逃がしやがって!!!
また会ったら殺してやる!
 なんとしても悟史君を生き返らせないといけないんだ!
 だから…みんな殺してやるんだ!
 ぐげげげげげげげげげげげげげ」

廃村に木霊する詩音の声。
それは愛する人のために殺し合いをしようとしている鬼の姿そのものであった。

【H-3 廃村/1日目・深夜】
【園崎詩音@ひぐらしのなく頃に】
[状態]:雛見沢症候群発症
[装備]:逢坂大河の木刀@とらドラ!
[道具]:支給品一式、不明支給品0~2
[思考・状況]
基本:優勝して北条悟史を生き返す。
1 皆殺しにする。
2 上条当麻と翠星石はいつか殺す。

【逢坂大河の木刀@とらドラ!】 
逢坂大河が用いている木刀。
竜児の家を襲撃した際に使っていた。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

彼の支給品、煙幕を使い何とか逃げ出した二人はとにかく走っていた。
廃村を抜け出し、追ってこない事を確認すると、二人は近くの木に腰を下ろした。

「なんで…なんで助けたんです?」
「そりゃあ決まっているだろ。
 お前に生きてほしいからだよ。」
「なんでですか!? あんたも見たですよね?
私がさっき反抗して、妹を殺された瞬間を!
 そんな私をなぜ庇うんですか!?」
「俺はあいつらのやった事は許さねえ!
 罪のない人間を3人殺したんだ。
 当然お前の妹が殺されたのも見ていた。
 だけどな、お前の妹はそんな事を望んでいるのか!?
 お前のかわりに死んでいった妹はお前に死んでほしかったのかよ!?」
「…」
「確かお前の妹は蒼星石って言ってたな。
 実は俺のデイパックにこんなものがあったんだ。」

当麻はデイパックからあるものを取り出す。
それは翠星石にとってものすごく見覚えのあるものであった。

「そ…それは…」
「これは俺に支給されていた『庭師の鋏』というものなんだ。
 説明書にはお前の妹の蒼星石の武器だと書いてあった。
 どうせ俺にはこれは扱えないからお前にやるよ。」

彼は翠星石にそれを渡す。

「ここからはお前の自由だ。
 もし戦う気があるなら俺について来い。
 戦う気がないならここで別れよう。
 さあ、どうするよ?」

「私は…行くです。
 蒼星石のためにもあいつらに敵を討つです。」

「そうか…ならよろしくな。」

1輪の奈落の花が彼女の心に咲いたのであった。

【G-3 森/1日目・深夜】
【翠星石@ローゼンメイデン】
[状態]:自分にへの絶望感
[装備]:庭師の鋏@ローゼンメイデン
[道具]:支給品一式、不明支給品1~3
[思考・状況]
基本:主催者に妹の敵を討つ。
1 当麻についていく。
2 蒼星石…

【上条当麻@とある魔術の禁書目録】
[状態]:健康
[装備]:デルフリンガー@ゼロの使い魔
[道具]:支給品一式、煙幕数個@現実
[思考・状況]
基本:こんなふざけた殺し合いをやるという幻想をぶち殺す
1 翠星石と行動する。
2 インデックスやビリビリと会う。

【備考】
※デルフリンガーはしゃべることができますが、まだ当麻にはしゃべっていません。

【庭師の鋏@ローゼンメイデン】
「心の樹」の成長を妨げる雑草を取り除く事ができる。
蒼星石の武器。

【デルフリンガー@ゼロの使い魔】
才人が愛用する片刃の長剣で、意思を持つ魔剣「インテリジェンスソード」。
刃の根本の金具をカチカチ動かして喋ることが出来る。
柄まで含めると150センチ余りあり、腰に下げるには長すぎるため、才人は背中に携えている。
6千年も生きており、かつての「ガンダールヴ」が使っていた伝説の剣であるという。

【煙幕@現実】
地面に投げつけると煙が出るというもの。
昔は忍者などが使っていた。

04:ハヤテはお嬢様のためなら、鬼にも悪魔にもなれる 時系列順 06:The Joy of Haruhi Suzumiya
04:ハヤテはお嬢様のためなら、鬼にも悪魔にもなれる 投下順 06:The Joy of Haruhi Suzumiya
00:オープニング 翠星石 35:Quo Vadis
園崎詩音 40:揺れる想い
上条当麻 35:Quo Vadis


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最終更新:2009年10月03日 15:05