ひょんなことから女の子
『オオクラタイゾウ第2の人生』1
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55 名前: 長目 [BGM SEX MACHINEGUNS:とうちゃん] 投稿日: 2006/09/01(金) 02:19:08.90 ID:lqz5xgFT0
俺の名前はオオクラ・タイゾウ。
某商社に勤めて24年。現在課長。働き盛りの46歳だ。
一人娘は今年17で大学受験を来年に控えている。
家のローンは残り13年。
今が大事な時期だというのに……
俺の名前はオオクラ・タイゾウ。
某商社に勤めて24年。現在課長。働き盛りの46歳だ。
一人娘は今年17で大学受験を来年に控えている。
家のローンは残り13年。
今が大事な時期だというのに……
父「な、なんだこれは!」
朝、会社に出勤するために起きた俺は、
洗面台の鏡に映った姿に思わず叫んだ。
鏡に映るのは娘よりも小さな女の子。
洗面台の鏡に映った姿に思わず叫んだ。
鏡に映るのは娘よりも小さな女の子。
俺は、朝起きたら女の子になっていたのだ。
56 名前: 長目 投稿日: 2006/09/01(金) 02:20:46.84 ID:lqz5xgFT0
朝。
朝。
父「母さん、ちょっと起きてくれ!」
母「んん……なんですか?」
母「……どちらさまで?」
父「俺だよ俺。タイゾウ」
母「……はぁ?」
父「聞きたいんだが、今、俺の身体どうなってる?」
母「どうって、だからあなた誰なんですか?」
父「見知らぬ女の子になってないかって聞いてるんだよ!」
母「見知らぬ女の子だから誰ですかって聞いてるのよ!」
父「…………」
母「…………」
父「あ、こうしちゃいられん! 会社に遅れてしまう!」
父「スーツのサイズが合わないが……しょうがないか」
母「えっ、話はまだ……!」
父「母さん! その話は帰ってからする!」
父「じゃあ行ってきます!(どたどたどた、ガチャッ、バタン!)」
母「んん……なんですか?」
母「……どちらさまで?」
父「俺だよ俺。タイゾウ」
母「……はぁ?」
父「聞きたいんだが、今、俺の身体どうなってる?」
母「どうって、だからあなた誰なんですか?」
父「見知らぬ女の子になってないかって聞いてるんだよ!」
母「見知らぬ女の子だから誰ですかって聞いてるのよ!」
父「…………」
母「…………」
父「あ、こうしちゃいられん! 会社に遅れてしまう!」
父「スーツのサイズが合わないが……しょうがないか」
母「えっ、話はまだ……!」
父「母さん! その話は帰ってからする!」
父「じゃあ行ってきます!(どたどたどた、ガチャッ、バタン!)」
57 名前: 長目 投稿日: 2006/09/01(金) 02:22:16.20 ID:lqz5xgFT0
会社にて。
会社にて。
ざわざわざわざわ……。
部「……君はだれかね?」
父「部長、私です。オオクラです」
部「オオクラ君の娘さんかね?」
部「しかし、たしか娘さんは来年大学受験だと言っていたような」
部「君はどう見ても中学生かその下……」
父「いえ、部長。オオクラ本人です」
部「下らない冗談はやめたまえ。まったく、警備部は何をやっているんだ」
父「(ぼそっ)……『おれんじ』のあさみちゃん」
部「!」
父「せっかく仲を取り持ちましたのに」
部「……ななな、なぜそれを……!」
父「私もなぜこんな身体になったのか分かりません」
父「私自身、戸惑いを隠せません」
父「しかし、部長にまで信じてもらえないとなると……悲しいですな……」
父「あの話は私と部長だけの秘密でしたが、こうなっては奥さ」
部「分かった! オオクラ君! 認めよう! 君はオオクラ君なんだな!」
父「分かっていただけて幸いです部長!」
部「……君はだれかね?」
父「部長、私です。オオクラです」
部「オオクラ君の娘さんかね?」
部「しかし、たしか娘さんは来年大学受験だと言っていたような」
部「君はどう見ても中学生かその下……」
父「いえ、部長。オオクラ本人です」
部「下らない冗談はやめたまえ。まったく、警備部は何をやっているんだ」
父「(ぼそっ)……『おれんじ』のあさみちゃん」
部「!」
父「せっかく仲を取り持ちましたのに」
部「……ななな、なぜそれを……!」
父「私もなぜこんな身体になったのか分かりません」
父「私自身、戸惑いを隠せません」
父「しかし、部長にまで信じてもらえないとなると……悲しいですな……」
父「あの話は私と部長だけの秘密でしたが、こうなっては奥さ」
部「分かった! オオクラ君! 認めよう! 君はオオクラ君なんだな!」
父「分かっていただけて幸いです部長!」
58 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/09/01(金) 02:23:21.56 ID:lqz5xgFT0
帰りの電車にて。
帰りの電車にて。
(さわ)
父「…………」
(さわさわ)
父「……ふん!」
男「(ガシッ)あ、痛ててててて!」
父「痴漢か」
男「な、なんだよ」
父「良い歳した若い男が痴漢など、嘆かわしい!」
男「う、うるせぇ! てめえこそ変な格好しやがって!」
父「うるさい! ちょっと来い! その性根を叩き直してやる!」
父「…………」
(さわさわ)
父「……ふん!」
男「(ガシッ)あ、痛ててててて!」
父「痴漢か」
男「な、なんだよ」
父「良い歳した若い男が痴漢など、嘆かわしい!」
男「う、うるせぇ! てめえこそ変な格好しやがって!」
父「うるさい! ちょっと来い! その性根を叩き直してやる!」
駅員「痴漢ですか?」
父「ああ、それで」
駅員「はい。じゃあ、こちらで通報と届け出をしますので。ほら、こっちに来い!」
男「痛てっ! 放せよ!」
父「あ、いや、俺が直々にこいつを」
駅員「ありがとうございました」
父「あー……はい」
父「ああ、それで」
駅員「はい。じゃあ、こちらで通報と届け出をしますので。ほら、こっちに来い!」
男「痛てっ! 放せよ!」
父「あ、いや、俺が直々にこいつを」
駅員「ありがとうございました」
父「あー……はい」
59 名前: 長目 投稿日: 2006/09/01(金) 02:25:05.01 ID:lqz5xgFT0
帰宅。
帰宅。
父「ただいまー」
母「あ……」
娘「え、ママが言ってたのこの人?」
父「どうした、二人揃って」
娘「あなた、パパなの?」
父「そうだよ。お前まで信じてくれないのか?」
娘「そんなこと言われたって……」
父「とりあえず、明日は休みだし病院に行ってくる」
父「母さん、保険証を出しておいてくれ」
母「いやですよ。保険証なんて渡せる訳ないでしょう?」
母「それより、お父さんはどこへ行ったんです?」
父「だから俺だって。オオクラタイゾウ46歳会社員家のローンは残り13年」
母「で、でも……」
父「それも明日医者に行けばはっきりするだろ? 疑うならついてくればいい」
父「ほら、母さん晩ごはんにしよう」
母「え、ええ……」
母「あ……」
娘「え、ママが言ってたのこの人?」
父「どうした、二人揃って」
娘「あなた、パパなの?」
父「そうだよ。お前まで信じてくれないのか?」
娘「そんなこと言われたって……」
父「とりあえず、明日は休みだし病院に行ってくる」
父「母さん、保険証を出しておいてくれ」
母「いやですよ。保険証なんて渡せる訳ないでしょう?」
母「それより、お父さんはどこへ行ったんです?」
父「だから俺だって。オオクラタイゾウ46歳会社員家のローンは残り13年」
母「で、でも……」
父「それも明日医者に行けばはっきりするだろ? 疑うならついてくればいい」
父「ほら、母さん晩ごはんにしよう」
母「え、ええ……」
60 名前: 長目 投稿日: 2006/09/01(金) 02:26:23.82 ID:lqz5xgFT0
翌日、病院にて。
翌日、病院にて。
医「これは、HKOK症候群ですね」
母「は? なんておっしゃいました?」
医「日本語でいうと突発性女性化症候群。最近多いんですよ」
母「そう、なんですか……」
医「あなたの場合は心因性だと思いますから、ある日突然治ったりしますよ」
父「そういうもんなんですか」
医「そういうもんです」
医「一応、精神安定剤とビタミン剤出しておきますね」
医「診断書出しておきますから、必要なら会社や役所に出して下さい」
父「ありがとうございます」
母「は? なんておっしゃいました?」
医「日本語でいうと突発性女性化症候群。最近多いんですよ」
母「そう、なんですか……」
医「あなたの場合は心因性だと思いますから、ある日突然治ったりしますよ」
父「そういうもんなんですか」
医「そういうもんです」
医「一応、精神安定剤とビタミン剤出しておきますね」
医「診断書出しておきますから、必要なら会社や役所に出して下さい」
父「ありがとうございます」
医「ああそれと、次から内科に行って下さい」
医「ここ、精神科ですから」
医「ここ、精神科ですから」
61 名前: 長目 投稿日: 2006/09/01(金) 02:30:18.05 ID:lqz5xgFT0
父「どうだ、信じてくれたか?」
母「ええ、でもそんな……」
父「まあいいじゃないか。なってしまったものはしょうがない」
母「……タフですね」
父「なるようになるさ。はっはっは」
父「どうだ、信じてくれたか?」
母「ええ、でもそんな……」
父「まあいいじゃないか。なってしまったものはしょうがない」
母「……タフですね」
父「なるようになるさ。はっはっは」
大きくなってしまった服の袖を振りながら笑う。
いや、人生は何が起こるか分からないものだ。
いや、人生は何が起こるか分からないものだ。
――こうして俺の奇妙な第2の人生は始まったのだった。
『オオクラタイゾウ 第2の人生』