ひょんなことから女の子
◆wjOmYNm0Aw 1-10
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hyon
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251 : ◆wjOmYNm0Aw :2007/02/21(水) 23:01:06.82 ID:xvEE3WGO0
第10章:絶望と偽り
第一話
朝の目覚めは、今日も最悪だった
優は今日までしか生きられない。そのことが僕を苦しめた
学校へ行く途中、優が入院している病院へ寄った。優に荷物を渡すためだ
病室に入ったら優が出迎えしてくれた。心配かけてごめんと、笑顔で言っていた
…優の笑顔が、僕を更に苦しめた
今日で全てが終わる
今日の夜、病室で優に全てを話す
そして・・・優の最期を・・・きちんと見届ける
明日から・・・幸せのない生活を送る
けど・・・僕はこれ以上ない幸せをもう手に入れたんだ
もしかしたら・・・優の後を追うかもしれない・・・
252 : ◆wjOmYNm0Aw :2007/02/21(水) 23:01:30.95 ID:xvEE3WGO0
学校へ着いた。誰も話しかけてこないよう、いつもの様に机に伏せて寝る
それから・・・授業を受けて、放課後を待つ
放課後になったら・・・一回家に帰ってすぐ病院へ向かおう
今日のスケジュールが決まった。
けど・・・
勇人「ずっと・・・今日が終わらなければいいのに・・・」
そんな願いが叶うはずもなく、非情にもすぐに昼休みになってしまった
トモ「よっ、飯食おうぜ」
そう言ってトモが前の席に座る
勇人「・・・うん」
返事をする。けど、何も食べたくない
トモ「なぁ、昨日お前が事故にあったって聞いたんだけど・・・本当なのか?」
勇人「何処でそれを・・・」
トモが昨日の事故を知っているとは思わなかった
トモ「友達に聞いたんだ。それで・・・お前、大丈夫なのか?」
253 : ◆wjOmYNm0Aw :2007/02/21(水) 23:01:48.43 ID:xvEE3WGO0
勇人「僕は・・・優が守ってくれたから大丈夫だった」
トモ「え!じゃあ優さんは!?」
勇人「大丈夫だよ。左腕骨折しただけで、他に問題はない」
トモ「そうか。・・・よかった。本当によかった」
トモが優に思い入れがあるのか。違うだろう。トモもあの時のことを思い出したに違いない
トモ「よかったな・・・優さんまで死んだら」
そこまで言ってトモは口を抑えた。それから申し訳なさそうに
トモ「ごめん・・・」
謝った
勇人「いや・・・大丈夫」
僕はそう返事した。それ以降、会話は続かなかった
放課後になった。一度家へ帰ってから病院に寄ることにしていた
けど・・・優のいない家に帰るって思うと・・・帰りたくなかった
一昨日からあまり寝てなかったから眠くなった。だから、ちょっと寝ることにした
258 : ◆wjOmYNm0Aw :2007/02/21(水) 23:20:23.16 ID:xvEE3WGO0
第二話
目が覚める。周りを見ると暗くなっていた
勇人「しまった!」
急いで時計を見る。午後5時40分。学校からは、午後6時までに完全下校しないといけない
勇人「まだ・・・少し時間はあるか」
家に帰ることにした。そして・・・病院に言って・・・優に全てを話さないと
最期のときが迫ってくる・・・
覚悟のときが迫ってくる・・・
僕は優の存在を・・・一生忘れないと心に誓った
家に着く
相変わらず味気のない部屋・・・これが毎日続くとなると、やっぱり耐えられそうになかった
荷物を片付けて、病院へ向かう用意をする
用意が終わったとき、ふと電話に目を向けると
勇人「・・・誰からだ?」
259 : ◆wjOmYNm0Aw :2007/02/21(水) 23:20:44.90 ID:xvEE3WGO0
家の電話に伝言メッセージが残っていた。早速再生してみる
―――優「あ、もしもし。勇人?あのさ、クローゼットの中にある服の左から3番目の服の胸ポケットの手紙読んだら僕の病室まで来て」―――
というものだった
勇人「クローゼットの左から3番目の服の胸ポケットに入ってる手紙?」
クローゼットを開けて、左から3番目の服・・・そして胸ポケットに入ってる手紙を見る
そこにはこう書いてあった
―――HKOK症候群に関する新情報、僕に黙ってるなんて酷いなぁ。話したいことがあるから、○○デパートの屋上に来て。時間は6時半―――
勇人「!!」
この手紙・・・いつ入れた?
勇人「昨日の帰りから今まではずっと入院してるから無理だ・・・」
ということは・・・外出する前・・・昨日の朝か!
勇人「あいつ・・・。自分が死ぬって分かってたのに・・・あんなに楽しそうにしてたのかよ・・・」
それに比べて僕は・・・いつまでも泣いてばかりで・・・
260 : ◆wjOmYNm0Aw :2007/02/21(水) 23:21:11.61 ID:xvEE3WGO0
勇人「病室まで来てと言ってたよな・・・」
そうか、入院中だからデパートには行けない。だから病室まで来いということか
しかし、ここから病院まで早くても30分。今は6時5分。間に合いそうに無い
勇人「それでも・・・それでも、行かないと!」
そう言って家を飛び出す。病院に向かって全力疾走した
走っていると、携帯が鳴った。相手はトモだった
勇人「もしもし!」
トモ「勇人どうした?そんなに大きな声を出して」
勇人「いいから要件は!」
トモ「あ、いや。今日お前ちょっと暗かったからさ。ちょっとした冗談で元気にさせてやろうと思って」
何でこんなときに・・・
トモ「俺さ、今日左の頬腫れてたじゃん?」
勇人「それで!」
トモ「それさ、優さんにやられたんだよね。日曜に。お前が外出したとき優さんがシャワー浴びるって言ってて、ちょっと冒険したら」
勇人「それだけか!下らないことで電話するな!もう切る・・・」
261 : ◆wjOmYNm0Aw :2007/02/21(水) 23:21:36.32 ID:xvEE3WGO0
…!
トモ「おい、勇人?どうした?」
勇人「トモ・・・」
トモ「ん、何だ?」
勇人「・・・有難う」
トモ「え?何が?どういう」
電話を切った。
もしかしたら・・・もしかしたら・・・
僕の脳に1つの仮説が生まれる。そして、その仮説から新しい仮説が生まれる。・・・けど
勇人「まだ・・・分からない。」
全力疾走しながら、僕の頭は1つの仮説を事実にする努力をしていた
264 : ◆wjOmYNm0Aw :2007/02/21(水) 23:40:09.31 ID:xvEE3WGO0
第三話
病院に着く。現在時刻6時35分。もう5分オーバーだ。けど、全力で優の病室に向かった
優の病室に入る。けど、誰もいなかった。本来いるはずの優も、ベッドから姿を消していた
その代わり、ベッドの上に手紙が置いてあった
そこにはこう書かれていた
―――この病院の屋上で待ってます。屋上は、この部屋を出てすぐ左の階段からどうぞ―――
僕はすぐに部屋を出て、すぐ左の階段を全力で駆け上がった
勇人「あそこか!」
屋上行きと思われる扉がある。本来なら閉まっているはずだが、開いていた
扉を開ける。結構広い。そして・・・いた、優だ。
勇人「悪い・・・ちょっと遅れた」
優「5分くらいオーバーしたかな?こんな寒い中女性を待たせるなんて」
優がそんな冗談を言う。けど僕は至って真面目な表情をしている
勇人「それで・・・HKOK症候群に関する話って?」
優「うん。勇人酷いなぁ。新しい情報を見つけたら僕に言うって言ってたのに」
265 : ◆wjOmYNm0Aw :2007/02/21(水) 23:44:35.44 ID:/TjOResWO
勇人「ごめん・・・」
今度のごめんは・・・隠し事をしていたことに対するごめんだ
勇人「それで・・・いつHKOK症候群について知ったんだ?」
優「土曜日。僕がシャワーから上がったあと。勇人の様子が変だったから、履歴調べたら案の定ね・・・」
勇人「・・・」
優「隠し事出来ないもんね、僕たち。すぐ分かっちゃったよ」
勇人「それで・・・お前は怖くなかったのか?自分が死んでしまうことが、怖くなかったのか?」
優「もちろん怖かったよ・・・でも、ドッペルゲンガーについて調べたら・・・怖くなくなった」
勇人「ドッペルゲンガーについて?どういうことだ?」
優「実は・・・HKOK症候群に関することだけじゃなくて・・・ドッペルゲンガーについても情報を得たんだ、あの時に」
勇人「それは・・・どういう情報だったんだ?」
優「うん・・・それについてだけど・・・」
優は一瞬、間を置いて・・・それからはっきり言った
優「僕が知った全てのことを話すよ」