ひょんなことから女の子
ビターPart6
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637 名前: カタカナ ◆iqP3HuSAqU 投稿日: 2006/08/22(火) 01:01:59.65 ID:biqCCKLd0
翌日。ゲーセンにて。
翌日。ゲーセンにて。
トモ「……メール、驚いた」
オレ「ゴメンな……呼び出したりして」
オレ「ゴメンな……呼び出したりして」
今日はオレがゲームをやっていた。
トモ「いや、……会ってくれて嬉しい」
オレ「……ゴメン、ちょっと、このままでいいか?」
オレ「……ゴメン、ちょっと、このままでいいか?」
ゲームの音が会話を邪魔するなか、オレはトモに背を向けていた。
トモ「文句言える立場じゃないし……」
オレ「……言えよ」
トモ「言えないって」
オレ「言えるよ」
トモ「ああ、礼ならな」
オレ「……なんのだよ?」
トモ「俺が選んだ服、着てくれてるじゃん」
オレ「…………」
トモ「……それでさ、話ってなんだ?」
オレ「これからのこととか」
トモ「俺はお前に近寄らないし話もしないよ。なんなら視界にも入らないように努力する」
オレ「…………」
トモ「…………」
オレ「……オレの話を聞いて欲しいんだ」
オレ「……言えよ」
トモ「言えないって」
オレ「言えるよ」
トモ「ああ、礼ならな」
オレ「……なんのだよ?」
トモ「俺が選んだ服、着てくれてるじゃん」
オレ「…………」
トモ「……それでさ、話ってなんだ?」
オレ「これからのこととか」
トモ「俺はお前に近寄らないし話もしないよ。なんなら視界にも入らないように努力する」
オレ「…………」
トモ「…………」
オレ「……オレの話を聞いて欲しいんだ」
638 名前: カタカナ ◆iqP3HuSAqU 投稿日: 2006/08/22(火) 01:02:39.14 ID:biqCCKLd0
オレ「まずは、その……このあいだは少し言い過ぎた、ゴメン」
トモ「なんで謝るんだよ……俺が悪いんだ。普通なら訴えられてるトコなのに」
オレ「拘束衣なんか着て二人っきりになるオレが悪いんだ」
トモ「……お前」
オレ「そんなのさ、『ヤッてください』って言ってるようなもんだもんな」
トモ「…………」
オレ「オレがお前と同じ状況でも多分襲ってた。だって生殺しだぜ?」
トモ「…………」
オレ「だからさ、オレ、これからはちゃんと自覚するよ」
トモ「……何を?」
オレ「オレとお前はさ、昔っから、今も友達だけどさ……これからは、男と女でもあるってこと」
トモ「俺は友達同士プロレスやったり裸の付き合いしたりしたいけど……」
オレ「あん?」
トモ「……ゴメンナサイ」
オレ「とにかく、これからは襲うのもキスすんのも抱き締めるのも禁止だ」
トモ「えぇー」
オレ「いや……ォ、オレが、その、許した時は、えっと……アレだ、良いけど……ょ///」
トモ「マジで?」
オレ「男……もとい、女に二言はないっ」
トモ「それはさ、俺とラブな関係になる可能性もあるってことでFA?」
オレ「なっ!?……う、うるさいっ!!そんな詮索はいいんだよっ!」
トモ「……答えとして受け取っておこう」
オレ「まずは、その……このあいだは少し言い過ぎた、ゴメン」
トモ「なんで謝るんだよ……俺が悪いんだ。普通なら訴えられてるトコなのに」
オレ「拘束衣なんか着て二人っきりになるオレが悪いんだ」
トモ「……お前」
オレ「そんなのさ、『ヤッてください』って言ってるようなもんだもんな」
トモ「…………」
オレ「オレがお前と同じ状況でも多分襲ってた。だって生殺しだぜ?」
トモ「…………」
オレ「だからさ、オレ、これからはちゃんと自覚するよ」
トモ「……何を?」
オレ「オレとお前はさ、昔っから、今も友達だけどさ……これからは、男と女でもあるってこと」
トモ「俺は友達同士プロレスやったり裸の付き合いしたりしたいけど……」
オレ「あん?」
トモ「……ゴメンナサイ」
オレ「とにかく、これからは襲うのもキスすんのも抱き締めるのも禁止だ」
トモ「えぇー」
オレ「いや……ォ、オレが、その、許した時は、えっと……アレだ、良いけど……ょ///」
トモ「マジで?」
オレ「男……もとい、女に二言はないっ」
トモ「それはさ、俺とラブな関係になる可能性もあるってことでFA?」
オレ「なっ!?……う、うるさいっ!!そんな詮索はいいんだよっ!」
トモ「……答えとして受け取っておこう」
639 名前: カタカナ ◆iqP3HuSAqU 投稿日: 2006/08/22(火) 01:03:43.70 ID:biqCCKLd0
オレ「……お前のせいで失敗したじゃないか」
オレ「……お前のせいで失敗したじゃないか」
画面にゲームオーバーと表示される。
トモ「責任転嫁はよくないぞ」
オレ「……うるさい」
トモ「……とりあえずさ、一昨日のことは許してくれたんだよな?」
オレ「……うん」
トモ「……それでも」
オレ「…………」
トモ「俺の顔、見てくれないんだな……」
オレ「……うるさい」
トモ「……とりあえずさ、一昨日のことは許してくれたんだよな?」
オレ「……うん」
トモ「……それでも」
オレ「…………」
トモ「俺の顔、見てくれないんだな……」
オレはゲームオーバーの文字を見つめたまま、振り向こうとしなかった。
オレ「…………ホント、ゴメン」
正直、怖かった。
あの時は平気だった。全然怖くなかった。
なのに思い出すと涙が出てくる。金縛りのように体が動かなくなる。
あの時は平気だった。全然怖くなかった。
なのに思い出すと涙が出てくる。金縛りのように体が動かなくなる。
トモ「俺、取り返しのつかないことしちゃったんだな……」
オレ「そんなことないっ!」
トモ「無理すんなよっ!正直に、ハッキリ言ってくれよっ!!」
オレ「…………」
トモ「……お前、泣いてんじゃんかよ」
オレ「そんなことないっ!」
トモ「無理すんなよっ!正直に、ハッキリ言ってくれよっ!!」
オレ「…………」
トモ「……お前、泣いてんじゃんかよ」
自分でも気付かないうちに涙がこぼれていた。
トモ「女を泣かせて悪くないなんてことあるかよ…………正直に、言ってくれよ……」
640 名前: カタカナ ◆iqP3HuSAqU 投稿日: 2006/08/22(火) 01:04:41.14 ID:biqCCKLd0
オレ「……正直に言うと、お前の顔は見たくない」
トモ「…………」
オレ「声だって聞きたくない」
トモ「…………」
オレ「お前が怖い」
トモ「…………じゃあ」
オレ「でも…………友達を失うのも怖いんだ」
トモ「え……」
オレ「怖いんだよ……」
トモ「…………」
オレ「怖いよぉ……」
オレ「……正直に言うと、お前の顔は見たくない」
トモ「…………」
オレ「声だって聞きたくない」
トモ「…………」
オレ「お前が怖い」
トモ「…………じゃあ」
オレ「でも…………友達を失うのも怖いんだ」
トモ「え……」
オレ「怖いんだよ……」
トモ「…………」
オレ「怖いよぉ……」
涙が止まらない。ダムが決壊したかのように涙が流れ続ける。
オレ「……っ!?」
気がつくと、後ろから抱き締められていた。
トモ「ホントにゴメン……」
オレ「…………」
トモ「あんなことしたんだし、俺のこと怖いかもしれない……」
オレ「…………」
トモ「だけど、俺にはこんなことしか出来ないから」
オレ「…………トモ」
トモ「お前が泣きやむまで、ずっとこうしてる」
オレ「……抱き締めて良いなんて、誰が言った?」
トモ「……いきなり約束破ってゴメン」
オレ「…………お前、あったかいな」
トモ「そうか?」
オレ「うん……」
オレ「…………」
トモ「あんなことしたんだし、俺のこと怖いかもしれない……」
オレ「…………」
トモ「だけど、俺にはこんなことしか出来ないから」
オレ「…………トモ」
トモ「お前が泣きやむまで、ずっとこうしてる」
オレ「……抱き締めて良いなんて、誰が言った?」
トモ「……いきなり約束破ってゴメン」
オレ「…………お前、あったかいな」
トモ「そうか?」
オレ「うん……」
641 名前: カタカナ ◆iqP3HuSAqU 投稿日: 2006/08/22(火) 01:05:46.73 ID:biqCCKLd0
オレ「今はさ、まだ怖いけど……オレ、お前のことが嫌いなわけじゃないから」
トモ「わかってるよ」
オレ「……もう一日だけ待ってくれないか?」
トモ「待つに決まってるじゃん」
オレ「……明日、登校日だろ?」
トモ「…………学校、来るのか?」
オレ「……うん。だから早い時間から学校にいてほしいんだ」
トモ「……了解」
オレ「ゴメン」
トモ「いいって」
オレ「……わがままだけど、先に帰ってくれるか?」
トモ「ああ。……色々とさ、気にすんなよ」
オレ「ありがと……」
オレ「今はさ、まだ怖いけど……オレ、お前のことが嫌いなわけじゃないから」
トモ「わかってるよ」
オレ「……もう一日だけ待ってくれないか?」
トモ「待つに決まってるじゃん」
オレ「……明日、登校日だろ?」
トモ「…………学校、来るのか?」
オレ「……うん。だから早い時間から学校にいてほしいんだ」
トモ「……了解」
オレ「ゴメン」
トモ「いいって」
オレ「……わがままだけど、先に帰ってくれるか?」
トモ「ああ。……色々とさ、気にすんなよ」
オレ「ありがと……」
トモの手が離れ、背中から温もりが消えた。
そのあと、オレはもう一回だけゲームをやってから帰った。
そのあと、オレはもう一回だけゲームをやってから帰った。