236 :1 ◆rPvucTqN3Y :2008/11/25(火) 21:58:48 ID:bLjI/ytQ
メリーが来た次の日、俺は学校を休んだ。
サボったわけじゃない。体力的に無理だったからだ。
昨日の夜はメリーが家に来て、近くのコンビニで夕飯買ってあげたりしたら十二時を回っていたり、
そのあと寝ようとしてメリー用に布団を出してあげたら俺に抱きついて「一緒の布団がいい…」って言ってきて、
そのあと一緒に寝るのはいいとして執拗に俺に抱きついてきて結局ものすごい勢いで俺の心臓が脈を打って、
結局一睡もできなかった。しかもかなり寿命が縮まった気がする。
「陸久、大丈夫?」
昨日すやすや眠っていたメリーが俺の顔を見て言った。
「ごめん…今日は休む…」
「うん…昨日はごめんね?」
「大丈夫…気にしてないから」
そういうなり俺はベッドに突っ伏した。
ああ、布団が気持ちいい…。
五分も経たずに俺は眠った。
サボったわけじゃない。体力的に無理だったからだ。
昨日の夜はメリーが家に来て、近くのコンビニで夕飯買ってあげたりしたら十二時を回っていたり、
そのあと寝ようとしてメリー用に布団を出してあげたら俺に抱きついて「一緒の布団がいい…」って言ってきて、
そのあと一緒に寝るのはいいとして執拗に俺に抱きついてきて結局ものすごい勢いで俺の心臓が脈を打って、
結局一睡もできなかった。しかもかなり寿命が縮まった気がする。
「陸久、大丈夫?」
昨日すやすや眠っていたメリーが俺の顔を見て言った。
「ごめん…今日は休む…」
「うん…昨日はごめんね?」
「大丈夫…気にしてないから」
そういうなり俺はベッドに突っ伏した。
ああ、布団が気持ちいい…。
五分も経たずに俺は眠った。
「ふぁぁぁあ…ゲッ!?」
起きたらもう五時を回っていた。
(早く夕飯の支度とかしなきゃ…)
ガバっと起き上がってベッドに両手を置く。
……やわらかい感触があった。
(…まさか…)
恐る恐る手を置いたところを見る。
そこにはやはりメリーが寝ていた。ネグリジェで。
しかも俺の手はメリーの胸の上に、ちょうどわしづかみしているような形で置いてあった。
「ん~…あ、陸久起きたんだ。おはよ~」
などとのんきに言うメリー。俺の額からは汗がダラダラ流れてくる。
「うわあ!?」
バッとメリーの胸から手を取る。
俺の顔がまた熱い。
「ん?どうしたの?陸久、顔赤いよ?」
「どうしたって…胸、触られたんだよ?」
「うん。それがどうしたの~?」
「その…恥ずかしいとか、ないの?」
「ないよ~?」
どうやら気にしてないらしい。元人形だったからか?
「いや、気にしてないならいいんだ。それよりお腹すいてない?」
「うん。朝から食べてないからすごいお腹すいた」
やっぱり。
「なんか食べたいもの、ある?」
メリーは「んー」と言いながら少し考えた後、
「陸久の手料理が食べたい」
と言った。
「……は?」
「だから陸久が作ったものなら何でもいいよ?」
(俺何も作れないんだけど…)
などとは言わない。言ってはいけない。言ったら男が廃る。
「簡単なものでいいの?」
「うん、いいよ」
早速俺はカセットコンロを取り出して料理を始めた。
材料はさっきコンビニで買ってきたベーコンと卵とバター(総額およそ千円)。
「メリー、たくさん食べたい?」
「ん~、少なめでいいよ」
(じゃメリーは卵三つで俺四つかな…)
取り出したボウルに卵を三つ割って溶く。
卵を溶き終わった後はベーコンを四列ほど切ってフライパンに放り込む。
ジュゥゥといい音を立てながらベーコンが焼けていく。
その中にバターを放り込んで一気に揚げる。
ベーコンがカリカリに焼けたところでさっき解いた卵を一気にフライパンに流し込む。
卵の焼けるいい香りが部屋を満たす。
俺のそばからメリーがひょこっと顔を出してフライパンを覗く。
起きたらもう五時を回っていた。
(早く夕飯の支度とかしなきゃ…)
ガバっと起き上がってベッドに両手を置く。
……やわらかい感触があった。
(…まさか…)
恐る恐る手を置いたところを見る。
そこにはやはりメリーが寝ていた。ネグリジェで。
しかも俺の手はメリーの胸の上に、ちょうどわしづかみしているような形で置いてあった。
「ん~…あ、陸久起きたんだ。おはよ~」
などとのんきに言うメリー。俺の額からは汗がダラダラ流れてくる。
「うわあ!?」
バッとメリーの胸から手を取る。
俺の顔がまた熱い。
「ん?どうしたの?陸久、顔赤いよ?」
「どうしたって…胸、触られたんだよ?」
「うん。それがどうしたの~?」
「その…恥ずかしいとか、ないの?」
「ないよ~?」
どうやら気にしてないらしい。元人形だったからか?
「いや、気にしてないならいいんだ。それよりお腹すいてない?」
「うん。朝から食べてないからすごいお腹すいた」
やっぱり。
「なんか食べたいもの、ある?」
メリーは「んー」と言いながら少し考えた後、
「陸久の手料理が食べたい」
と言った。
「……は?」
「だから陸久が作ったものなら何でもいいよ?」
(俺何も作れないんだけど…)
などとは言わない。言ってはいけない。言ったら男が廃る。
「簡単なものでいいの?」
「うん、いいよ」
早速俺はカセットコンロを取り出して料理を始めた。
材料はさっきコンビニで買ってきたベーコンと卵とバター(総額およそ千円)。
「メリー、たくさん食べたい?」
「ん~、少なめでいいよ」
(じゃメリーは卵三つで俺四つかな…)
取り出したボウルに卵を三つ割って溶く。
卵を溶き終わった後はベーコンを四列ほど切ってフライパンに放り込む。
ジュゥゥといい音を立てながらベーコンが焼けていく。
その中にバターを放り込んで一気に揚げる。
ベーコンがカリカリに焼けたところでさっき解いた卵を一気にフライパンに流し込む。
卵の焼けるいい香りが部屋を満たす。
俺のそばからメリーがひょこっと顔を出してフライパンを覗く。
237 :1 ◆rPvucTqN3Y :2008/11/25(火) 21:59:52 ID:bLjI/ytQ
「うわあ、すごくおいしそう!」
「うちの母さんがよく作ってくれたんだよ。中学の間習ったんだ」
焼けてきた卵を箸で端に寄せ、一気にひっくり返す。
またジュゥゥと卵の焼ける音が少しした後、俺は卵焼きを皿に置いた。
「よし、あとはご飯をっと」
先週買い溜めたパパッとライス(こしひかり100%)をレンジに突っ込みチンしてスペアの茶碗に突っ込んでメリーに渡した。
「さ、召し上がれ」
出来上がった卵焼きからホクホクと湯気が立ち上る。
メリーは少し驚いたような顔で俺を見る。
「料理できると思わなかった…」
「余計な御世話だ」
メリーがクスクス笑い出す。
俺もつられて微笑む。
なんだかんだで今晩も楽しくなりそうだ。
「うちの母さんがよく作ってくれたんだよ。中学の間習ったんだ」
焼けてきた卵を箸で端に寄せ、一気にひっくり返す。
またジュゥゥと卵の焼ける音が少しした後、俺は卵焼きを皿に置いた。
「よし、あとはご飯をっと」
先週買い溜めたパパッとライス(こしひかり100%)をレンジに突っ込みチンしてスペアの茶碗に突っ込んでメリーに渡した。
「さ、召し上がれ」
出来上がった卵焼きからホクホクと湯気が立ち上る。
メリーは少し驚いたような顔で俺を見る。
「料理できると思わなかった…」
「余計な御世話だ」
メリーがクスクス笑い出す。
俺もつられて微笑む。
なんだかんだで今晩も楽しくなりそうだ。
時間が七時を過ぎた。
俺とメリーは夕飯を食べ終えてこのあと何をするか考えていた。
とりあえず風呂に入ったので何もすることがない。
(しゃぁない。明日の予定でも考えるか…)
幸い明日は土曜日。藤沢あたりにでも買い物に行ける。
「メリー、明日さ…」
話を始めようとした時、俺の電話がいきなり鳴り始めた。
「あ、ちょっとごめん」
俺はメリーにそう言って電話に出た。
『よぅサボりクン』
清水だった。
「高校生活の五割以上が遅刻のやつに言われたかねーよ」
『別にさぼってねーからいーじゃん』
清水がヘラヘラ笑い出す。
「で、用件は?」
『あー、いや簡単な話。昨日女の子そっちに行った?』
メリーのことだろう。
「ああ、来たけど…」
『で?どうだった?』
「どうだったって何のことだよ」
『いや、だからヤッたのかヤッてないのか聞いてんだよ』
「初めて会う人とヤるわけねぇーだろうがこのアホッ!!」
衝動的に電話を床に叩きつけそうになったがなんとか堪える。
「…で?本当の要件は何だ」
『さすが植村。よく俺の言おうとしたことを察してくれた』
「だからなんだって聞いてんだよ」
『昨日の子、もしかしてお前匿ってる?』
少し考えてから答える。
「ああ…それが?」
『気をつけろよ…昨日、俺確かに彼女の背中に光るものが見えたんだ』
「で、お前はそれが包丁だと思ったのか?」
『うん』
「早とちりしすぎだバカ。他にも光るものがあるだろうが」
写真立てとか鉄とか。
『だから少し考えてから電話したんだけどな。思い違いならいいんだ』
「ああそうかい。じゃ切るぞ」
『あ、そうだ。今度そっち行くから紹介してお』
「却下」
そして電話を切った。
「メリー、明日何かやりたいことある?」
俺達が寝る直前に聞いてみた。
「私?ん~…」
少し長めに考えてからメリーが口を開いた。
「ちょっと外の世界が見てみたいな…お昼ぐらいのが」
ビンゴ。
俺とメリーは夕飯を食べ終えてこのあと何をするか考えていた。
とりあえず風呂に入ったので何もすることがない。
(しゃぁない。明日の予定でも考えるか…)
幸い明日は土曜日。藤沢あたりにでも買い物に行ける。
「メリー、明日さ…」
話を始めようとした時、俺の電話がいきなり鳴り始めた。
「あ、ちょっとごめん」
俺はメリーにそう言って電話に出た。
『よぅサボりクン』
清水だった。
「高校生活の五割以上が遅刻のやつに言われたかねーよ」
『別にさぼってねーからいーじゃん』
清水がヘラヘラ笑い出す。
「で、用件は?」
『あー、いや簡単な話。昨日女の子そっちに行った?』
メリーのことだろう。
「ああ、来たけど…」
『で?どうだった?』
「どうだったって何のことだよ」
『いや、だからヤッたのかヤッてないのか聞いてんだよ』
「初めて会う人とヤるわけねぇーだろうがこのアホッ!!」
衝動的に電話を床に叩きつけそうになったがなんとか堪える。
「…で?本当の要件は何だ」
『さすが植村。よく俺の言おうとしたことを察してくれた』
「だからなんだって聞いてんだよ」
『昨日の子、もしかしてお前匿ってる?』
少し考えてから答える。
「ああ…それが?」
『気をつけろよ…昨日、俺確かに彼女の背中に光るものが見えたんだ』
「で、お前はそれが包丁だと思ったのか?」
『うん』
「早とちりしすぎだバカ。他にも光るものがあるだろうが」
写真立てとか鉄とか。
『だから少し考えてから電話したんだけどな。思い違いならいいんだ』
「ああそうかい。じゃ切るぞ」
『あ、そうだ。今度そっち行くから紹介してお』
「却下」
そして電話を切った。
「メリー、明日何かやりたいことある?」
俺達が寝る直前に聞いてみた。
「私?ん~…」
少し長めに考えてからメリーが口を開いた。
「ちょっと外の世界が見てみたいな…お昼ぐらいのが」
ビンゴ。
238 :1 ◆rPvucTqN3Y :2008/11/25(火) 22:00:23 ID:bLjI/ytQ
「んじゃ明日買い物にでも行こうか。土曜日だし」
「本当に!?」
子供のようにはしゃぎながら抱きついてくるメリー。
「ホントホント。俺はあまり嘘つかないよ」
メリーの頭をなでながら言う。
「お金は大丈夫なの?」
「大丈夫、四十万ぐらいはある」
高校の時からバイトで貯めた金だった。
とりあえず使う予定もなかったし、彼女のために使うなら本望だ。
「とりあえず今日はもう寝よう、な?たぶん明日走り回ることになるし…」
「うん!じゃお休み!」
メリーが俺をベッドの上に押し倒しながら寝転がった。
どかそうと一瞬思ったが、メリーの幸せそうな顔が目に入った。
(やれやれ…かわいいやつだな、もう…)
とりあえず俺はメリーに抱きつかないように仰向けになって寝た。
「本当に!?」
子供のようにはしゃぎながら抱きついてくるメリー。
「ホントホント。俺はあまり嘘つかないよ」
メリーの頭をなでながら言う。
「お金は大丈夫なの?」
「大丈夫、四十万ぐらいはある」
高校の時からバイトで貯めた金だった。
とりあえず使う予定もなかったし、彼女のために使うなら本望だ。
「とりあえず今日はもう寝よう、な?たぶん明日走り回ることになるし…」
「うん!じゃお休み!」
メリーが俺をベッドの上に押し倒しながら寝転がった。
どかそうと一瞬思ったが、メリーの幸せそうな顔が目に入った。
(やれやれ…かわいいやつだな、もう…)
とりあえず俺はメリーに抱きつかないように仰向けになって寝た。