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 先に紹介したように、就職の際にも、ボランティアが問題になることで分かるように、ボランティアは、人の評価にも関わってくる。学校の入試などにも、生徒会の役員をやったかどうかなどが加味されるようになって久しい。
 入試に有利なように生徒会に立候補する、などということが、新聞の投書欄でよく話題になる。最近では、生徒会などだけではなく、ボランティア一般に対象が広がっており、ボランティアを点数化して、入試の直接の材料にすることもある。
 93年2月28日の朝日の報道。

○ボランティア活動の「社会的評価」の例
◆宮崎県都城市は2年前から社会性のある人材を採用しようと、受験申込書に
活動歴を書かせ、選考に取り入れている。
◆文部省は5年前から「奉仕活動」などの経験を調査書に記入し、入学者選抜
の基準に取り入れるように各大学を指導。北海道教育大、信州大経済学部、流通
経済大などは推薦入試の募集要項に明記している。
◆岩手、岐阜、茨城などの県教委は入試要項で、県立高の推薦入学ではボラン
ティア活動の実績を評価するよう明記。文部省も業者テストの「禁止通知」で、
推薦入学では一定の定員枠を設けて、ボランティア活動歴での選考を実施するよ
う求めている。

 当然、本来のボランティアの精神とは離れており、批判的見解をもつ人も多い。
 先述した報道の後に、ボランティア活動の援助や国際交流をすすめる民間組織、日本青年奉仕協会事務局長の興梠(こうろき)寛さんの危惧が紹介されている。ボランティアの基本理念は、(1)自発性・自立性(2)無償性(3)公共性(4)先駆性であり、それを評価の材料にすることとは、基本的に矛盾すると述べている。西洋では、ボランティアとは市民が社会運営にかかわる権利とされ、それが評価の対象になると権利性が侵されると考えわけである。
 つまり、自発性を軸とするボランティアについて、その結果によって、採用されたり、されなかったりする判断材料とされてはならないという理念を重視する。
 もちろん、他方で、ボランティアがさかんでない状況を打開するためには、多少ボランティアの理念と矛盾しても、入試や企業の採用の参考となることはプラスであるとする意見もある。
 つまり、その動機がどうあれは、ボランティアをしないよりは、する方がましであり、最初の動機が不純であっても、ボランティアをする内に、本当にその大切さを理解する人もたくさんでてくる。そういう意味で、なかなかボランティアをしにくい環境にある以上、積極的にその人の評価に結び付け、ボランティアをすることが、自己のキャリアに有利であるような環境を整えることは、マイナスにはならないという判断であろう。

Q ボランティアを入試に結び付けることについてどう思うか。
 生徒会の役員経験が入試に有利であると考えられるようになって、生徒会は活発になったのだろうか、それとも不活発になったのだろうか。
最終更新:2008年08月06日 00:27