「ラジオゾンデ要塞」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

ラジオゾンデ要塞 - (2011/08/23 (火) 13:52:42) の編集履歴(バックアップ)


【種別】
要塞

【元ネタ】
ゴム気球を用いて飛ばされる、無線機付き気象観測機。
Wikipedia - ラジオゾンデ

【初出】
新約二巻

【解説】
謎の組織『グレムリン』がアイスランドより浮上させた大型施設。
縦横の長さがおよそ20kmに及ぶ巨大な十字架型をしており、
高度5万2000mを浮遊しながら移動する。
空気の薄さから揚力を得る事の出来ない飛行機や、
接舷手段を持たないロケット等の科学的な手法では到達できず、
魔術的手法では『撃墜術式』の存在があるため干渉が難しい、非常に厄介な存在。
学園都市からこの超高空に到達することのできる存在として『中間圏ラジオゾンデ』が提示されたため、
対策を練っていたイギリス清教からは、便宜的にラジオゾンデ要塞と呼称されている。

浮遊能力は要塞下面に200~300個ほど設置されたガスタンク状の球体によって賄われているが、
このサイズ、この数のタンクで必要な浮力を発生させるガスは学園都市においても見当が付いていない。
技術や設計思想に、単純な『科学』・『魔術』の分類が見出せず、
敵の正体が判然とせずにイギリス清教の面々も困惑している。
外観や内装は『建築様式の違う、複数の聖堂や神殿をかき集めて作られた』様に見えるが、
実際には新たに用意した石材等を『そういう形』に似せているだけである。
形状や材質、スケール感、空中に浮遊する性質などから、
その存在を知るものには『ベツレヘムの星』を想起させる。

打ち上げに際しての犯行声明やがない事や、
『落下の危機』以外の明確な攻撃行動がないまま航行を続ける事に神裂火織達は疑念を覚えたが、
その真の目的は「生還した上条当麻の所在確認」の一点のみである。
故に要塞本体には迎撃のための兵装や術式はなく、
配置された戦力も、浮力を制御するバルーンの管理を行う魔術師投擲の槌(未編集)』しかいない。
第三次世界大戦を止めた上条の行方を『グレムリン』としても把握しておきたいが為の行動だが、
『上条当麻を追っている』という事実を可能な限り伏せるため、
要塞の落下という『惑星レベルの危機』の方へ世界の注目を集めようとしていた。

上条の探知には『幻想殺し』の特性を利用している。
地脈や龍脈に流れる力を『幻想殺し』が削り取り、それが補充される』というサイクルに干渉し、
およそ50km感覚で地中に発信器が自動製造されるように仕掛けを施す事で、
世界中を隈無く捜索する事を可能とした。
また、修復サイクルに干渉するため、惑星全土に対して、
「望む変化を地脈や龍脈に与えるため、規則的に山や川を破壊する」という風水的な手法を取っている。
発信器の範囲内に『幻想殺し』が居れば更に精密誘導を、居なければ次の発信器へ……を繰り返し、
出発点のアイスランドからユーラシア大陸を横切り、日本の学園都市上空まで辿り着いた。
もちろん『グレムリン』も万能ではなく、発信器の製造も無限にされるわけではないが、
最後の発信器が学園都市になるように仕向ける事で、
例え上条の捜索に失敗しても学園都市に対して落下するように設定されている。

成層圏のロケットから『飛び降りて』乗り込んだ神裂の奮戦と、
学園都市に設置された最後の発信器を駆除するために共闘した上条・浜面一方通行達によって落下は免れ、
無事に太平洋へと着水した。
今回の事件の犯人達へ至るヒントを得るため要塞内の探索を行った神裂は、
その一角で壁一面に真っ赤なスプレー塗料で書かれたメッセージを発見する。

 おかえりなさい、ヒーロー      グレムリンより
 「 Welcomehome,hero. 」    「 From“GREMLIN”」

そして、今回の事件が一人の少年の為に起こされた事を覚るのだった。