【種別】
人名
【元ネタ】
長崎県佐世保市には、「神崎教会(こうざき-きょうかい)」という名の教会がある。
【初出】
一巻
【CV】
伊藤静
【概要】
【人物】
モデル顔負けのスタイルを持つ。
長い髪をポニーテールに括り、へそ出しになるよう裾を結んだTシャツに、片方の裾を根元までぶった切ったジーンズという露出度の高い格好をしている。
秋になってからはデニムのジャケットを羽織っているが、これも右袖を根元からカットしている。
腰のウエスタンベルトには愛刀の
七天七刀を吊り下げている。
この奇抜なファッションには「左右非対称のバランスが術式を組むのに有効」という理由があり、動きやすさも重視しているらしいが、
上条当麻に言わせれば「エロい」だけである。
ただし羞恥心がないわけではないため、
扇情的なだけのバカ衣装はさすがに苦手としている。
年齢は十八歳。……だが、上条曰く「結婚適齢期を過ぎているようにしか見えない」とか。
実年齢よりも高く見られがちな自覚はあるようで、日本人にしては高い背も相まって、本人も気にしているようだ。
好物は鯛茶漬け。和食を好むらしく、
寮の屋上で、天草式の歴史と技術の粋を込めた自家製の梅干を作成している。
曰く「市販品とは出来が違う」らしく、甘党の
アンジェレネが食した際には一撃でダウンさせていた。
魔術面では優秀な一方で科学関連の知識には疎く、携帯電話程度までなら何とかなるが、最新機器レベルになるとお手上げ。
科学技術全般に対して良いイメージを持っていないようだが、例外的に寮の
洗濯機のことは可愛がっている。
【性格】
一言で表すと、高潔で真面目な武人タイプ。
かなり義理堅く、受けた恩は決して忘れない。
聖人としての加護で並外れた幸運に恵まれてきたという生い立ちから、他人に手を差し伸べることを行動原理としている。
自分以外の誰かが傷つくのを激しく嫌っており、
「自身が幸福で守られているのならば、敢えてこの力は全て幸福でない万人のために振るう」「ほんの少しでも自分以外の誰かを幸せにしよう」という高潔さを持つ。
魔法名「
救われぬ者に救いの手を(Salvere000)」はこの志を表したもの。
また、この信念ゆえに彼女はどんな場合でも人を殺さない。
これはある意味では弱点でもあり、新約10巻で上条と敵対した際はこの点を逆手に取られ、
彼女が上条を助けることを織り込んだ自滅覚悟の作戦を取ったこともあった。
幸運に恵まれているということは、周囲の人間に不運を押し付けてしまうということでもあり、
かつてはそれに苦悩した末に天草式を出奔し、弱冠12歳で単身英国に渡った過去を持つ。
『必要悪の教会』に入ったのも、彼らが「不運」から身を守れるほど強かったためでもあった。
しかし裏を返せば、それは本来「仲間」であるはずの人間の強さを根本から信用していないということでもあった。
十六巻においてその事実と向き合い、再び天草式のトップに復帰した。
だが一方で、仲間の身も護る責任を抱えたことから、今まで以上に組織に縛られることになった。
元々が真面目気質であることも相まって彼女の描写は仕事一辺倒になる傾向が高まり、個人的行動はなりを潜めつつある。
土御門とは必要悪の教会に加入した際に通訳として色々世話を焼いてもらったこともあり、個人的に借りを感じているという。
土御門自身は大したことをしたつもりもなかったが、敢えてそれを神裂に対する貸しとすることで、度々無理難題を押し付けてオモチャにしているらしい。
一般人である上条を何度も事件に巻き込んでしまった事をかなり気にしている。
上条の生き方や在り方に強い憧れを抱いており、いつしか彼の存在が精神的支柱まで昇華してしまっていたことで、
第三次世界大戦以後は彼の生死不明の報により胸にぽっかりと穴が空いたような状態になっていた。
【能力・スキル】
聖人の力を肉体強化の
魔術で更に補強した白兵戦を得意とする。
文字通りケタ外れの身体能力を誇り、
- 銃撃を見てから避ける
- 音速を超え、一秒間に1000回もの行動ができる
- 視力は8.0もあり、双眼鏡等を使わずに600m先の人物が鮮明に見える
- 重さ数十トンの浮遊要塞を腕力だけで振り回す
- 長さ50mの壁を蹴り一発で崩落させる
- 霊装の補助があれば、大気圏外でも生身で活動できる
- 地球を生身で泳いで一周する肉体を持つ『騎士団』21名を、単騎で瞬殺する
など、白兵戦の戦闘能力は作中でもトップクラスに入る。
力任せな攻撃だけでなく攻撃精度も超一流で、
周囲を飛び交う大きさ1mm以下の金属片も静止して見え、その一つ一つに攻撃を当てることもできる。
肉弾戦中心であるため
上条にとっては相性が悪く、彼女が最初に上条と対峙した際には、
鋼糸を使った小技『
七閃』だけで魔術を一切使わずに難なく打ち勝った。
白兵戦のみならず、繰り出す魔術も強力無比であり、これを参考にしようとした
ステイルはあまりの次元の違いに断念したほど。
鋼糸を使って空気中に三次元的な
魔法陣を描き、
アックアの水の魔術と相殺できるほどの炎や氷の魔術攻撃を連射することが可能。
結界のような精密な魔術は苦手らしいが、それでも防御結界を周囲3キロもの規模で展開するなどしており、特に弱点になっている様子はない。
聖人の身体能力と魔術を無駄なく組み合わせた奥義『
唯閃』使用時には、
不完全な出現であったとはいえ、
大天使「
神の力」とも一時的に渡り合ってみせた。
ただしこれは神の力が
神戮の準備中であったということもあり、実際は天使との間には明確な格の違いが存在する。
このようにあまりにも戦闘力が高く、普通の敵では相手にならないため、
劇中では聖人でも対抗できない規格外の敵と戦う展開が多く、設定上の強さに比べると黒星が多い。
【作中での行動】
初登場は1巻。当初は敵として登場した。
ステイルと共にインデックスを追って学園都市へと潜入し、圧倒的な強さで上条を倒すが、彼の説得で一旦退却を受け入れる。
3日後、再びインデックスの記憶を消しに現れたが、「
自動書記」を発動させたインデックスに対抗して上条を援護した。
9月8日に自らの古巣・
天草式が起こした『
法の書』事件では、彼らの真意を知るため独断で来日。
天草式を殲滅するために派遣された『
騎士派』の面々を瞬殺した。
劇場版では、
鳴護アリサの「聖人判定」のために学園都市に潜入していた。
その後、土御門の指示で
バリスティック・スライダーに「武器」として搭乗し、上条の援護のため生身で宇宙空間に出撃。
エンデュミオンから放たれたミサイルを『唯閃』で破壊した後、そのまま大気圏に再突入して帰還していった。
11巻では、土御門から送られてきた
堕天使メイドセットに困惑する姿が描かれた。
10月中旬の
後方のアックアの襲撃時には、窮地に陥った天草式を救うために学園都市に潜入。
アックアの圧倒的な力を目の当たりにして追い詰められるが、天草式を離れたのは仲間の力を信用しなかった自分の我侭であったと理解し、天草式に援護を要請して共闘する。
さらには駆け付けた上条と共にアックア撃破に貢献し、再び天草式の女教皇の座に就いた。
その後、堕天使メイドの進化版たる
堕天使エロメイドセットをついに着用。
残念なことに詳細は明かされていないが、その姿は直視した上条が(五和も)今後も悩まされ続ける程のモノだったらしい。
見たい人ははいむらきよたか氏公式サイトへ。
11月初頭、
ラジオゾンデ要塞の調査・解体のため、再び生身で大気圏外に派遣される。
そこで『
投擲の槌』と交戦し、要塞を太平洋に着水させた。
新約8巻での『
グレムリン』対策のためアメリカで開かれた国家間会議では、騎士団長に代わり
英国女王の護衛を務めた。
新約10巻でのボスラッシュでは、キャーリサ、騎士団長、アックアと共に上条を確保するが、
自身の特性を逆手に取った上条から「オティヌスを殺さずに無力化できる可能性」を教えられ、不本意ながら上条を守るべく他3名を食い止めた。
12月、
クロウリーズ・ハザードによるイギリス襲撃時には、
コロンゾンの手で
クリファパズル545を憑依させられていた。
この際、クリファパズルの影響で他人の死を許容するようになっており、天草式がカンタベリーで壊滅したと噂されながらも、それを放置してロンドン市内の防衛に当たっていた。
アレイスターを騎士団長と共に迎撃するが、術式が通用せず敗北。その後、アレイスターの一撃でクリファパズルから解放される。
ウィンザー城での祝勝会では、『
心理掌握』に対する「
自動切断」で意識を失っている間にインデックスや天草式を「
神浄討魔」に人質に取られ、上条と敵対することになる。
侵入した上条をステイルと共に迎え撃つも、人殺しの側に回る事を嫌ってあえてボロボロになるような戦い方をした。
駆けつけた
ダイアン=フォーチュンとも一時は互角に戦うが、ブラフで揺さぶられ敗北する。
【口調】
敬語を使った非常に丁寧な口調。滅多に口を荒げることもない。
しかし一旦キレると
「―――うるっせぇんだよ、ド素人が!!」
「やかましいこのド素人が!!」
となってしまう。
怒ったときの口調の変貌は鎌池和馬作品ではよくあることだが、むしろこっちが素である可能性も?
最終更新:2025年10月22日 22:00