何度でも言うが、獣耳衆(ケモミミスタ)はテロ組織である。
 本人達の意向はさておくとして、ラジオのジャックだの集会の襲撃だのを繰り返している彼らをそう呼ぶことはおかしくあるまい。
 そしてこの学園都市には独自の治安維持組織が日夜平和を守っていのであり、であれば彼らに対してその矛先が向くのは当然であるといえよう。

 * * * *

 そういうわけで。
 まあ、いつものように彼らはテロ活動に勤しんでいた。

「はーっはっはっは!獣耳衆頭領『黒猫』推参っ!今日は貴様らにネコミ……じゃない、ケモミミの素晴らしさを説きに参ったぞ!」
「というわけで、いくぜ野郎ども!ウサミ……ケモミミの素晴らしさをその身に叩きこんでやれ!」

 とある学区で行われた集会にて、颯爽と現れて大音声で宣言する二人。
 言うまでもなく黒井と宇佐美である。
 2大派閥の長たる二人の声を皮切りに、集会の参加者の間で悲鳴が起こる。
 見れば参加者の一部が懐からケモミミカチューシャを取り出し、近隣の人々に装着しているではないか。
 そう、すでに獣耳衆は紛れ込んでおり、二人がわざわざ叫んだのも人々の注意を自分達に集めることで、メンバーが動きやすくなるようにしているのである。
 ……つくづく無駄に統率がとれた組織だ。
 しかし、学園の平和の守護者たる者達とて、今までこの蛮行を座視していたわけではない。彼らが今まで現れた集会のパターンの整理、これまでの襲撃におけるその襲撃方法等、様々な視点からその対策をしているのだ。

 ――即ち、この集会に彼らが現れることは予測されており、ここは獣達を捕えるための狩場なのである。

「奴らだ!獣耳衆だ!総員、戦闘配備!」
「了解!」
「今回は近隣の風紀委員(ジャッジメント)との共同作戦となる!ガキ共は基本的に戦闘には参加させない予定だが、向こうの高位能力者には協力してあたれ!」
「了解!」
「それじゃいくぞ野郎ども!片端からクソガキ共をブタ箱にぶち込んでやれ!」
「応!」

 警備員(アンチスキル)
 学園都市における警察機構の一つであり、武装した教員によって構成される。
 テロリストを相手取るともなれば高位能力者との戦闘に耐えうる数々の装備が支給されているはずだが、彼らの装備は標準的な警備員のそれだ。流石に「ケモミミ装着犯」に対して余り強力な武装は許されなかったのだろう。
 そんな彼らは、集会場からやや離れた地点に停められた偽装トラック内から飛び出してゆく。
 ちなみに彼らの中には現地の警備をしている者もいるのだが、テロリストたちに怪しまれないためにと通常の警備を超える人数は回されていない。ここにいるのは追加人員であり、装備がダメなら作戦と人数で攻めれば良いのだという考えである。

 そして、彼らの口から出たもう一つの組織――風紀委員。
 教師でなく学生によって構成される治安維持組織。
 警備員と違い本来は学内の問題に対応する集団ではあるが、今回は近くに位置する支部が学外のテロ組織の拿捕に協力する予定のようだ。
 そんな彼らは今回、主に一般人の避難誘導をしたり、あくまでも警備員と協力して高位能力者の撃退にあたる予定だ。

 警備員と風紀委員。本来は管轄を分けて活動する2つの組織が共に1つのテロ組織を取り締まらんとする。
 状況は盤石。彼奴らはすでに蜘蛛糸にかかった蝶でしかない。近辺の路地や建物の上にも武闘派の警備員や風紀委員を配置しており、お得意のアクロバティック逃走も通じない。
 そう、まさに今、彼らは勝利を確信していた。

 ――しかし往々にして、現実は想定を超えるものである。
 例えば、獣耳衆なんて間抜けな組織にに恐ろしく知恵の回る指揮官がいたりするのだ、何故か。
 そう、いろいろな意味で常識外の組織である獣耳衆にとって、自分達の動きが予想されていることなど既に分かりきっていたことなのだ。

 * * * *

『頭領~。警備員及び風紀委員、共に予測パターンC。増援が来ます』
「む、屋布か。うむ、分かった。そろそろ脱出だな――皆の者、パターンC、撤退せよ!」
『了解!』

 黒井が後方支援の屋布から連絡を受け、その場の構成員に伝達する。
 即座に彼らは対応し、脱兎のごとく(ウサミミ派の面子など文字通りだが)逃走を開始する。
 彼らは主として運動能力に特化した能力者集団であり、罠と分かっている場所に逃走が不得手な者は連れてこないし、よしんば連れてくるとしても何らかの手段で逃走のサポートが可能な者のみとなる。

 例えば獣耳衆副頭領にしてキツネミミ長である貴常野宮
 彼女の運動能力は決して常人の域を超えるものではないが、彼女の能力である『頭脳強化(ブレインブースト)』によって手懐けた小動物による撹乱は強力である。
 まあ彼女の場合その場にいる必要はないため、今回は動物たちを派遣しているのみだが。

『彼らは現在、会場周囲のビル屋上及びビル間の路地に人員を振り分けています。とはいえ殆どは気にしなくて良いでしょう。回避不能な攻撃が可能な能力者の場所を連絡しますので、そこは避けて下さい。』

 その場に居るわけでもない屋布による指示は、まるで盤上を見やる指し手のように告げられる。否、まさにその通りの状況であった。
 警備員・風紀委員達の配置は、町のどこにいてもおかしくない鳥達や猫等に装着された小型カメラによって、バックヤードの面子に伝わっている。
 であるならば獣耳衆ゾウミミ長、極めて優れた指揮の才を持つ屋布笑治にとってこの状況を打破することなど容易い。
 ちなみに、「毛が無い」という一点において彼らゾウミミ派は異端たる地位にあるが、他の面子に邪険にされているということはない。というよりむしろ、長の指揮能力の高さ故に重用されている派閥でもある。
 無論、そうでなくとも疎まれることなど無いだろうが。繰り返すが彼らの理念はケモミミ皆兄弟である。人間風の耳でなければなんでも良いのだ。ブレない連中である。

「うむ、理解した。となると、ふむ。あのビルを選ぶべきであろうな」
「どうすんだ頭領。バラけて逃げるのか?」

 呟く黒井と応ずる宇佐美。彼らの視線の先には他よりもやや高いビルがある。他より高いということは向こうが登り降りするのに苦労するわけで、それ故に驚異的な身体能力をもつ黒井と宇佐美にとっては格好の逃走経路だ。

「いや、固まったほうが良いであろうな。俺と貴様はともかく、独楽田と吉田は運動能力は高いが身体系の能力者ではない。多数の本職相手に逃走するには向かぬだろう」

 今回は運動能力に優れた面子のみ――黒井、宇佐美、イヌミミ派の独楽田に吉田の4人――で来ているため、逃げようと思えば様々なルートが有るが、黒井や宇佐美の能力を考えるならそちらを選ぶのがベターだろう。
 勿論能力を使って攻撃することも出来るだろうが、向こうも強能力者の相手が出来ぬほどの連中ではないだろう、と黒井は続ける。

「オーケー。で?あのビルには誰が配置されてるんだ?他にも同レベルのルートはあるだろうにわざわざ選んだんだ。何かあんだろ?」
「うむ。あそこには有名な風紀委員が居るのだ。其奴の戦闘力が高いからか警備員の数も少ない。あわよくばミミをつけて広告塔になってもらえればとな」
「ああ、成る程。ウサミミだよな?」
「ネコミミだ戯け」
「あ?」
「ほう?」

 暢気に睨み合いながら会話を続ける二人。この間にイヌミミ派の二人も集まる。

「争ってる場合ではありませんよ教祖様!イヌミミ希望ですワン!」
「そうっスよふたりとも!やっぱわんこっスよね!?」

 争いを諌めようとしてるのかしてないのか分からないが、とにかく彼らは集合した。
 既に参加者達の混乱も収まり始め、これ以上時間が経てば逃走は難しくなる。
 ……故に、彼らの決定は迅速であった。

「よし、こうしようではないか。付けた者勝ちだ!」
『異議なし!』

 彼らは一団となって眼前のビルに向かってかけ出すのであった。
 ……繰り返すが、一応彼らはテロ組織である。

 * * * *

「ったく。何だってこんな下らねえ騒ぎを起こしやがるんだ」

 馬鹿共の視線の先。件のビルの屋上で、神谷稜は呟いた。
 映倫中学校の3年、風紀委員一七六支部のエースと呼ばれる彼は今、一人の同僚及び少数の警備員と共にテロリストを待っていた。
 当然ながら眼下の馬鹿騒ぎもよく見えており、余りにも下らない騒ぎで駆りだされたことにやや不快感を感じる。
 いや、正確に言えば騒ぎの鎮圧に駆りだされたことは良いのだ。それが仕事だし、文句はない。単に下らない騒ぎを起こす連中が不愉快なだけである。

 そうごちている彼に応える声。

「……趣味?」

 声の主は姫空香染。幼さの残る容姿だがこれでも風紀委員であり、逮捕術の腕前には優れている。
 口数の少ない彼女の内心を推し量るのは難しいが、少なくとも彼女にとって眼下の騒ぎは趣味の一言で片付くらしい。
 なお、彼らは二人共大能力者(レベル4)であり、軍隊においても実践的な価値が認められるレベルの存在である。

「ちっ。趣味で駆りだされる身にもなれっての」
「……我慢」

 姫空にとっても状況は面白いものではないが、いくら正義感の強い彼女にしても、この状況は命令を無視して介入したい程のものではない。なにせ実害ときたらケモミミを付けられるだけであり、怪我人などが出ているわけでもない。
 神谷もそれは同様であり、一七六支部のやや暴走しがちな面子でも暴走してまで助けるべきだと思わない状況なのであった。無論向こうから来たら精々鬱憤を晴らすつもりだが。
 ちなみに彼らがここに配置されている理由はいくつかあるが、主な理由は単純で、遠距離攻撃が可能だが威力調節が効かない姫空を低所に配置するわけにはいかず、かつ彼女のみでは容易く無力化されるだろうことが分かっているからである。
 エースである神谷は護衛ということになるが、そもそも警備員たちは風紀委員たちを余り戦わせたくないと考えている。そのため他の武闘派な風紀委員もそういった「事件への対処は可能だが前線ではない」場所に配置されている。

「奴らだ!奴らが来たぞ!総員戦闘配置に付け!」
「何い!なんでわざわざこっち選びやがった!?……了解!戦闘配置につく!」

 にわかに慌ただしくなる空気。ここは他より高いビルであり、おまけに高位能力者まで居るというのにテロリストの逃走経路に選ばれたようだ。
 屋上の端、柵の向こうは空中でありその下には壁があるのみだというのに近づく足音と高笑い。

「ふはははは!獣耳衆頭領兼ネコミミ長『黒猫』推参!一七六支部エース、神谷稜!大人しくこのネコミミを付けるが良い!」
「同じくウサミミ長参上!時代はウサミミだ!さあこのウサミミを受け取れ!」
「教祖様には悪いですが、ここは譲れません!イヌミミ長の名にかけて、お前にはイヌミミをつけてもらうワン!」
「そうっスよ!時代はわんこっス!そっちの女の子も、レッツイヌミミ!」

「……は?」

 馬鹿襲来。もとい、件のテロリストが飛び上がり、警備員達からやや離れた地点に着地する。そして唐突にケモミミを勧められた神谷は思わず呆気に取られてしまった。
 見る限り、どうもビルの壁面を登ってきたようである。いくら身体系の能力者とはいえ、人外じみてると言わざるを得まい。
 彼らは一名除いて長身かつ筋肉質であり、その戦闘力が並々ならぬだろうことは容易く見受けられる。

「やかましいわ!毎度のことながら何が黒猫だこのアホ!お前の猫要素なんざ耳と尻尾しかねえだろがボケ!」
「相変わらず理解のない者だな貴様!ミミと尻尾があれば十分であろうが!」

 そして始まる警備員と黒井との罵り合い。
 割と因縁のような関係がなきにしもあらずなのだが、ここではさっくり割愛する。

「ふ、貴様ら警備員共に用はない!俺の目的はただひとつ、一七六支部のエースとして有名な貴様だ、神谷稜!」
「……面倒くせえし獣耳なんぞに興味もねぇ。まとめて務所にぶち込んでやるから覚悟しとけ」
「……私は猫派」
「ワン……だと……」
「ほう、中々見る目があるな、少女!名乗るがいい!」
「おい、何言ってんだ姫そ――」
「……姫空香染」
「――いや、いいけどよ。いい加減逮捕していいんだよな?」

 混迷を極めた場において、同僚さえもアホの仲間入りしたような気分になった神谷は強引に話を進める。
 警備員たちも既に準備完了であり、神谷の手にはその能力である閃光真剣(ライトブレード)が現れ、姫空はゴーグルを装着する。

「ふ、無論だ。貴様にはこの俺手ずからネコミミをつけてやろう!」
「だからいらねえっての……」

 やる気が著しく下がる神谷。真剣なのは分かるのだが、どうしても馬鹿馬鹿しいという思いが捨てきれない。
 そんな神谷をよそに、周囲を見渡した黒井が口を開く。

「だがその前に……邪魔者には眠っていてもらおう!」
「何?何を――」

 頭部の耳に栓をした上でたたみ、すう、と息を吸い込む黒井。彼のそばを離れ、ミミに、ではなく耳に栓をする獣耳衆の面々。
 何かを感じたのか、警備員達が一斉に取り押さえにかかる。

「■■■■――――!!」

 咆哮。強化された心肺機能によって吐き出された呼気が、破壊的とさえ言える程の音を轟かせる。

「がっ――!?」

 まるで脳が揺さぶられるかのような感覚が神谷を襲い、彼の聴覚は重い不調を訴える。
 5m程離れていた地点にいる神谷にさえこれだけの影響を及ぼす程の大音声。神谷より更に離れた位置にいる姫空も、痛みからか頭を抑えている。

(――確か、肉体的な苦痛を感じる限界の騒音が130dB。仮に俺でそのレベルだとするなら、至近距離にいた警備員は――)

 ふらつく頭で考える神谷。大能力者である彼の頭脳は当然ながら優れており、この程度の計算なら即座に答えを導き出す。
 だがその必要は無かったと言えよう。答えなど、目を向ければすぐに分かるのだから。

「他愛ないな。俺とて自身を強化せねば耐えられぬのだから無理もないが」
「――ちっ」

 5m離れた自分で130dBとすれば、至近距離にいた警備員たちにはスタングレネードに迫る150dB程の騒音が1秒以上に渡って叩きこまれている。
 彼らの殆どは気絶して倒れており、そうでなくても戦闘続行が可能なレベルの意識状態ではない。さらには意識のあるものも宇佐美たちによって気絶させられている。

「さて、邪魔者も眠ったことだ。――ネコミミ、付けさせてもらうぞ」
「……だから、いらねえって……」

 2対4。獣耳衆は格闘向きの大能力者を筆頭に近接戦闘に優れたものが4人。
 対して風紀委員は2人。万全の神谷なら黒井を下すことも不可能ではないだろうが、姫空の身体能力では身体系の強能力者(レベル3)・大能力者である黒井や宇佐美を抑えることは不可能だ。
 また姫空の能力は殺傷力が高すぎるため、この程度の犯罪者相手に撃つことはできない。
 更に、風紀委員側は先程の音響攻撃の影響から抜けきってはおらず、演算の乱れが致命的である閃光真剣や正確な照準が必要となる光子照射(フォトンレーザー)の使用は難しい。
 となると――。

「――詰み、か」

 そう。今回の戦いにおいては黒井の咆哮をさせてしまった、あるいはその対策をしていなかった時点で詰みなのである。
 警備員側の作戦ミスとも言えるが、彼らにしても咆哮などという攻撃は見たことがない。責めるのは酷というものだろう。

「その通りだ。それでは大人しく――」
「いや」
「――ほう?」
「それでも、だ。この街でくだらねえ騒ぎを起こす奴は俺が務所にぶち込んでやる。三下じみた物言いは気に食わねえが――」

「覚えてろ、このクソ野郎」

「……良かろう。覚えておこうではないか神谷稜。そしてさらばだ、風紀委員たちよ。ネコミミの下で安らかに眠るがいい」
「いや、ここはウサミミだ。頭領が相手でも譲る気は無いぜ」
「いいや、イヌミミですワン」
「やっぱわんこ!わんこっスよ!」

「だから嫌だって言ってるだろうが――」
「……どうせなら、猫」

 跳びかかる獣耳。反撃する風紀委員。
 増援が到着する頃には、戦闘は終結していた。

 * * * *

 数時間後、獣耳衆のアジトの一つにて。

「それでは、『第26回ケモミミ布教作戦~罠が何だ!食い破ってやらぁ!~』の成功を祝して」
『かんぱーい!』

 いつもの様にパーティが開かれていた。

「しかし、うむ。今回も順調にいったな。宇佐美に彼奴を取られたのは惜しかったが」
「同じ手は二度は通用しないだろうがな。この調子で最大派閥になってやるよ」
「そうなんですよね~。頭領のアレって外で使ったの初めてですし~」

 アレ、とは言うまでもなく咆哮である。今回の作戦のためだけに黒井が編み出した……というよりは思いついた技であり、至近距離における対多数の制圧には向いている。
 しかし結局のところスタングレネードに迫る程度の音量であるため、正しく対策をしておけば恐れるには足りないのだ。遠距離には届かないので、何なら遠距離からのゴム弾等による制圧でもすればいい。

「しかしまあ、一発限りの技を使ったかいもあるというものだ。なあ野宮」
「ええ、しっかり撮影したわ。サイトに写真も載せておいたし」

 彼女の端末の画面には「新たなるケモミミの愛好者たち」とポップ調に書かれたページが映っており、ケモミミの布教を受けた愛好者(ひがいしゃ)達の写真が載っている。
 一応目に線は入っているが、見るものが見れば誰だか瞭然であろう。そのページの一番上に、「K谷R君:ウサミミ」「H空K染ちゃん:ネコミミ」と題された写真がでかでかと表示されている。
 言うまでもないが神谷と姫空だ。気絶させられている間に撮ったのか、二人共眠ったような顔である。

「むー、ボクも参加したかったなー。次は絶対だからね!」
「俺も次こそは……一七八支部が出てきた時が奴の最後だ!頑張りますよ師匠!」
「何、安心せよ。当然そのつもりだからな、というよりも今回は特別だ。罠とわかった上でやってるわけだしな」

 それを見てか、俺も私もと不参加だった者達が名乗りを上げる。黒井は鷹揚に笑い、なだめるように言う。
 宴は始まったばかりであり、彼らは楽しみながら次の計画を練り始めるのであった。

 * * * *

 そして同時刻、風紀委員一七六支部にて。

「いい加減機嫌直しなさいよ……稜」
「そうですよ神谷さん。次会った時に捕まえればいいじゃないですか」
「……分かってる。次は総員がかりでも逮捕してやる」

「……ネコミミ」
「いや、姫っちそれでいいの?可愛いけどさ」
「ねえねえ、連中の中にイケメンいた?……え、いかつい男前?うーん……」

 彼らもまた、次なる戦いに向けての闘志を燃やす……?のであった。

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最終更新:2013年02月28日 20:24