【名前】ラーマ
【性別】男
【所属】魔術/
革命者の王冠
【能力】猿猴の従者(ハヌマーン)
【能力説明】
古代インドの大叙事詩『ラーマーヤナ』の英雄ラーマに付き随ったヴァラナ(猿族)の名を冠する霊装、あるいは魔術生命体。
霊装としてはサンサーラ家に伝わる五つの聖具の内の一つ。しかし魔術生命体としての側面が強く、ラーマも戦いの道具としてではなく戦友として接している。
インド地方に生息するサル・ハヌマンラングールが全身に黄金の外殻を纏った姿で、長い尻尾の先には火が付いている(魔術的な炎であり普通の水では消えない)。
内部のサルは本物ではなく、生贄に捧げたサルの霊魂を核にしたテレズマの集合体。黄金の外殻部分が霊装に相当し、一種の記憶・演算装置としての機能を持つ。
これにより人語を解する事や複雑な思考も可能であり、古から蓄積した知識と合わせて主であるラーマよりも思慮深く、助言をする事もしばしば。
ハヌマーンはインド神話の風神ヴァーユの子であるため風を操る事ができ、空を飛ぶ事も可能。通常は低空を高速飛行して「地上を走行している」と誤魔化している。
大空を飛翔する際の撃墜術式対策として、魔術生命体・霊装両方の性質を持つが故に『対人用』と『対物用』の矛先を外す事で不発とさせるが、同時に狙われれば流石に墜落してしまう。
他にも尻尾の炎を振り回して広範囲を焼却したり、小柄に似合わず怪力で全長5mまで巨大化したり、不死の伝承から自己再生機能を持つなどバラエティーに富んだ能力を持つ。
奥の手として術者であるラーマと合体する事ができる。人呼んで『獣人合体・ラーマチャンドラ』、ラーマの真の姿・所謂本気モードという設定だとか。
この状態では巨大化以外の能力をラーマの意思で発現する事が可能だが、長時間テレズマを纏う事は危険なため合体していられるのは3分間だけで、一日一回が限度のようだ。
主従のコンビネーションで相手を攪乱する戦法と、合体して術者の隙を無くし一気に攻める戦法、その二つを戦況に応じて使い分けている。
ハヌマーンは聖具であるため魔力をリンクさせている間他の魔術を行使する事はできないので、回復魔術や身体強化などの汎用魔術は味方に頼る必要がある。
【概要】
魔術結社『
革命者の王冠』に所属する15歳の魔術師。若年ながら遊撃や錯乱を務める『第二新緑遊撃部隊』の
千人長として部隊を率いている。
性格は勝気で自信家、誰でも気さくに触れ合うが裏を返せば馴れ馴れしく、一言で纏めるとまだお子様。それと言うのも歳の割に世間知らずな点が理由として挙げられる。
インドの僻地に暮らす一族サンサーラ家の出身で、英雄ラーマのアヴァターラ。ラーマを名乗っているが勿論偽名であり、本名はクマーラ=サンサーラ。
一族の掟に従い修行に明け暮れる日々を送っていたが、
アルジュナと
クリシュナの出奔事件が起きてから程なくして外の世界への憧れが爆発し、後先考える事なく郷を飛び出す。
その後しばらく世界を巡っていたが、ふと故郷が恋しくなりインドに戻ってみると一族の族長候補になった
カルナがアルジュナ粛清を唱えており、「捕まったら自分もお仕置きされるかも」と帰るに帰れなくなってしまった。
仕方なくハヌマーンの猿芸で路銀を賄っていた所、『シルク・ド・ラ・クローヌ』というサーカス団の
団長にその腕前を見込まれてスカウトされる。
後にサーカス団の正体が魔術結社『革命者の王冠』だと分かり、魔術師としても正式に参加した。当初の理由はホームシックから来る寂しさを紛らわしたいが為だった。
加入直後から『第二新緑遊撃部隊』の千人長に抜擢される程の手練れだが、自信家故に今の地位に満足しておらず、本心では第一戦力である『第一紅蓮騎士部隊』の千人長を希望している。
そんな訳で
ヘラクリーズにはしょっちゅう勝負を申し込んでいるが、お互い本気になる前に首領殿の仲裁(喧嘩両成敗)が入るためいつも決着はお預けになっている。
実際個人の戦闘力では『騎士部隊』に所属するのが妥当であり、幹部になるという手もあるが「誰かの下に付くのは性に合わない」ので却下らしい。首領には頭が上がらないようだが。
戦闘では相棒のハヌマーンとの抜群のコンビネーションで相手を攪乱し、合体による一気呵成で勝負を決する事を得意とする。棍を用いた素の戦闘能力も高い。
しかし部隊を率いる指揮官としてはまだまだ未熟であり、今の所はハヌマーンの助言に頼り切りになっている。ティアは今後の成長を見越した上での配置だと嘯くが、これを疑問視する部下も少なくはない。
組織の裏の信条についてはうすうす勘付いているが、興味がないのでそれ以上の詮索をする気はないらしい。何時までこの組織に留まるのかは不明だが、何時かは故郷に帰りたいと思っている。
【特徴】
本人も気にしているがチビ。コンプレックスになっており、言われるとキレる。一五〇はあると豪語するが、非常に怪しい。
褐色の肌に金髪のソフトモヒカン、英雄ラーマと同じ薔薇色の瞳が特徴的な少年。体付きは引き締まっており、割れた腹筋を見せ付けるように前をはだける癖がある。
服装は黒のカーゴパンツに迷彩柄のノースリーブレザージャケット、頭の輪っかに代表されるゴールドのアクセサリーという組み合わせで現代風の孫悟空のような出で立ち。
『ラーマチャンドラ』モードではハヌマーン(テレズマ体)の中に入り、黄金の外殻を装甲のように纏った姿となり、どこからともなく真紅のマントが生じる。デフォルトで2mの巨体を誇る。
【台詞】
人称は「おれ」「おまえ」「あいつ」等。年功序列に関係なく、誰に対しても基本的に呼び捨て。が、団長は例外で「お嬢」と呼ぶ。
「おっす。おれの名はラーマ、『緑』の頭張ってる者だ。ま、いずれはヘラクリーズのオッサンをブッ飛ばして『赤』の頭になる訳だがな! だっはっはっはっは!!」
「ななな、
スザクよぉ。おまえさ、もうちょいおれらに心開く気ねぇのかよ? おまえ見てっとあいつを思い出すんだよ……。そんなまんまじゃ、いつか独りぼっちになっちまうぞ」
「はぁ……いつまでこうしてるつもりなんだろ、おれ。父ちゃん、母ちゃん……みんな元気かな。怒ってるんだろうなぁ……。心配……してくれてるのかなぁ? それはないか、俺強いし。……はぁ。
!? い!? お、お嬢! いつからそこに!? い、いやなんでもないっす、ハイ! それよかちょっと相談なんスけど、最近なんか部下の連中にナメられてる気がするんスけど、ちょっとシメていいっすかね!?」
「行くぜハヌマーン! 一気に決めるぞ!! とうっ! 主従の絆、今一筋の光となって真なる姿を現さん。ハァァアアアアアッッ! 獣・人・合・体! ラァァァマァ、ッチャンドラァァァアアアアアアアアア!!」