482 :二十三日目IF

パン!パン!パン!


破輩「しまった!銃か!?」

闇城「野郎!即発砲だと!?みんな怪我はないか!」

一善「カッカッカッ!コイツはケッサクだぜェ!アホどもがあああ!」

風紀委員一同「……………」

木原一派一同「……………」

シーン………

闇城「まさか…さっきの音は銃声じゃなくてクラッカーか!?」

イクゾ! ジュンビハイイカ! オウヨ!!

ハッピーバースデートゥーユー ハッピーバースデートゥーユー ハッピーバースデイ ディア・・・ヨアサク~ン! ハッピーバースデートゥーユー♪

オメデトー オメデトー ナカマルサン、オメデトウゴザイマス!

一善「見てわかんねェかァ?バカどもが。お誕生日会だョ」

風紀委員一同「」

一善「今日はちょうど、この中円の誕生日なんだョ。せっかくだから挨拶しとけや」ポンポン

中円「あっ、どうも。中円良朝です。今日は俺なんかのために、みんなありがとうございます」

中円(まさかこんな登場の仕方するとは俺自身も思わなかったっす………)

中円「風紀委員登場だなんてサプライズにしちゃ心臓に悪すぎっすよぉ~木原さ~ん………」ガクガクブルブル・・・

一派A「ハハハ、木原さんもドッキリにしちゃ冗談キツいっすよ~」

一派B「全くだ!風紀委員の連中にとってもサプライズドッキリな二重ドッキリなんてさすがは木原さんだ!マジパネェっすわ!」

一派C「ギャハハハ!木原さん見てくだせえよ。あいつらのマヌケ面!!」

一善「カッカッカッ!中円よォ~風紀委員の連中が出てきた時のテメーの驚き顔も実にケッサクだったぜェ~♪」

ロクガモバッチリダゼェ~ カンベンシテクダサイヨー、キハラサーン!

483 :二十三日目IF
闇城「ハハハ………要するに仲間内でバカ騒ぎしてただけってことか」

鉄枷「ぶっちゃけ人騒がせにも程があるぜ!」

湖后腹「奴らのことだから人体実験とか拉致監禁とか薬物の密売をやってるかと思っちまった」

一善「オイオイ、なにげにヒデェなお前。あんまそんなヤンチャをし過ぎると『裏の治安維持組織』に目を付けられちまうんでねェ。分はわきまえてるさ」

一厘「いいえ!今までも悪行を重ねてきた木原一派のことです!まだ何か隠し事があるハズです!!」

一善「クックックッ…だとしたらどうするゥ?世間知らずの常盤台のお嬢ちゃァァァン?」

一厘「このっ…」

破輩「安い挑発に乗るな一厘。私たちは私たちのやるべきことをやるだけだ」

破輩(おかしい。明らかに以前よりも木原一派の人数が少ない。まさかワナか?それとも………)

破輩「この場の全員に告ぐ!」


破輩が下す命令は?

1 「どんな事情があろうとも罪は罪。お前ら木原一派が今までしてきたことは悪だ。全員逮捕だ!」
2 「木原、とりあえずお前だけでも支部まで出頭してもらおうか」
3 「木原、お前のことだ。何か事情があってわざと私たちを引き入れたな?理由を話してくれないか?」
4 「郷に入っては郷に従え!私たちも参加するぞ!!」
5 その他(他の乱入者ありや、風紀委員間で意見が別れる場合もここで)

484 :■■■■
3

485 :二十三日目IF
破輩「………本来ならこの場で即戦闘だが、そうも言ってられないようだ」

破輩「(ただし相手はあの木原だ。みんな警戒は怠るな)」ボソッ

風紀委員一同「(了解!)」

破輩「木原、お前のことだ。何か事情があってわざと私たちを引き入れたな?理由を話してくれないか?」

一善「ほゥ、案外冷静じゃねえか破輩先輩よョ」

闇城(木原は平気で人をコケにする奴だが、あのバイトの時に俺に弁当を分けてくれたり、仲間の誕生日祝ったりする、人間味がある部分もまだ残ってる)

闇城(根っこまでは腐りきってなかったんだな………)

一善「このまま立ち話も何だ。まあ座れや」

闇城「おう」


ブッ!


木原一派「ギャハハハ!くっせー!!」

風紀委員一同「うわぁ………」

一善「カッカッカッ!バーカ!!あっさり引っかかりやがったョ!テメェ臭せえなオイ!」

闇城「野郎…ブーブークッションとかいう古典的な手を使いやがって………あ~だりい!」

闇城(やっぱコイツ腐ってるかもしんない)ピキピキ

486 :二十三日目IF


一派B「と、いうわけで全員席について話し合いモードになりました」

闇城「って何でお前が解説してるの!?しかも一派Aとかならともかく中途半端なアルファベットの奴が!」

一派B「ちなみに一派Aは誕生日会の片付け中ッス。ケーキもアイツが作りました」

一派C「最近のカツアゲ金もだいたいこの誕生日会に使いやした」

闇城「いや、そういう裏事情はいいから!」

一善「チッうっせーな。とっとと話進めさせろやこの臭城(クサジョウ)が」

闇城「とんがりコーン!テメェは後で覚えてろよ!」

一善「アァン?やんのかコラァ?」

中円「木原さんも臭城さんも落ち着いてください」

臭城「お前らのせいだろうが!変な渾名つけんなーーー!って名称まで!?」

破輩「そうだな。私たちをわざと引き入れた事情を話してくれないか」

闇城「名称は戻ったけど華麗にスルー!?」

487 :二十三日目IF
一善「テメェら風紀委員をこの場に引き入れたのは他でもねェ。単刀直入に言う。一時的にだが手を組まねェか?」

バン!!

鉄枷「ぶっちゃけ今さら何言ってやがる!お前らが何をしてきたか忘れたのか!!」

一厘「今まであれだけ悪事を働いておいて手を組め?ふざけんじゃないわよ!」

一善「オーオー、何にも知らねェいい子ちゃんどもがピーピーうるせえぜ」

中円「皆さん落ち着いてください!まずは話を進めさせてください!」

闇城「ソイツの言うとおりだ。落ち着け熱血リア充コンビ。話を聞いてからでもいいだろう」

鉄枷「ねっ、熱血………///」

一厘「リア充コンビ………///」カァァ・・・

湖后腹「ようやく話が進むな………」

488 :二十三日目IF
一善「オイ中円。この調子じゃさっさと本題出しちまった方がよさそうだなァ」

中円「そうですね。実は木原さんの調査によって我々にとっても、あなたたち風紀委員にとっても厄介な敵がいることがわかりました」

破輩「厄介な敵?両方の敵に当たると言えば坂東将生率いる坂東一派か?」

一善「あのアホ程度だったらテメェらと組もうなんて話は出さねえョ。相手はもっと大物だ。ソイツとやり合うために坂東のアホとも組まざる負えない状況だ」

湖后腹「木原一派と坂東一派双方にとって敵である我々風紀委員を懐柔しようってことじゃないだろうな」

一善「ケッケッケッ、さあ?どうだろうなァ~?」

中円「木原さん!また話が停滞しますよ!」

破輩「………ならば『ペイント』か」

一善「確かに大狗部のブタ野郎をはじめとする半数以上のメンバーが『ペイント』に引き抜かれやがった」

中円「鞍替えはしなかったものの、病院でいまだに生死の境をさまよっているメンバーもいます」

中円(黒丹羽君もその『ペイント』のメンバーに………)ギリッ・・・

闇城「『ペイント』………どこまでも腐った奴らだぜ」

一善「クックックッ………」


次に一善が放った台詞とは?


1 「と、言う訳だ。『ペイント』の連中を潰すまではせいぜい仲良くしようや」
2 「その『ペイント』をも利用している奴がいるとしたら?」
3 「まァ信じるか信じないかはテメェらの勝手だがョ」
4 「全部ウソだよ!バーカ!!」
5 「とりあえず一時的にでも手を組むんだ。お前らも中円の誕生日会に参加しろや」
6 その他(他に登場人物が出てくる場合もここで)

489 :■■■■
2

490 :二十三日目IF
一善「クックックッ………」

一善「その『ペイント』をも利用している奴がいるとしたら?」

湖后腹「なんだと!?」

一善「そもそも俺らとテメェらがぶつかる様に仕向けたクソ野郎がいやがる」

鉄枷「ぶっちゃけ誰だ!そんなことができるのは!?」

一善「ちったぁ、ない知恵絞って考えろよバーカ。テメェら風紀委員をアゴで使えんのは誰ョ?」

破輩「まさか………」

一厘「考えもしなかった………いや、そんな考えをすること自体が許されなかった…考えてはいけなかった存在………」

湖后腹「もしそうなら、俺らは何のために………」ギリッ・・・

一善「ケケケ、ようやく気づいたみてえだな。良い子ちゃんどもが」

一善「そう。風輪学園の校長センセーこと風輪縁暫だョ」

秋園「ええーーーっ!?そうだったんですか!?」

一善「コイツは普通に気づいてなかったのかョ!?」

一厘「ゴメン、その娘はちょっと頭が弱いから除外しといて」

一善「学園の生徒全体を駒と考えて学園全体を実験場って考えてやがるんだから、俺ら不良なんかより遥かにタチが悪い人種だぜ」

一善「なんせあのクソ校長は学園全体で蠱毒(こどく)を行おうとしてるんだからよォ!」

闇城「……………………」

491 :二十三日目IF
破輩「蠱毒………器の中に多数の虫を入れて互いに食い合わせ、最後に生き残った最も生命力の強い一匹を用いて人殺しに使う方法と聞く」

湖后腹「つまり風輪学園におけるレベル4の序列も、風紀委員と不良の対立も、全ては校長の盤上の『計画通りのこと』だった訳か!」

鉄枷「ぶっちゃけ許せねえぜ!」

破輩「だが、仮に今の話が全て真実だとしても、現時点では対策手段も証拠もない。間違っても校長室に特攻とかはするなよ」

鉄枷&闇城「ハッ、ハイ…」←やりそうな人たち

一善「まァ、現状はそういうこったな」

秋園「……………あの」

一厘「どうしたの雛菊?難しい話ばっかりでついてこれなかった?」

秋園「こどく?校長先生は一人ぼっちってことですかー?」

一厘「ゴメン雛菊。今は真面目な話してるからちょっと黙ってて」

秋園「あう………」

湖后腹「それはそれで酷くないか!?」

鉄枷「でもぶっちゃけ秋園の言うことも当てはまるかもしれねえ。そんなことやってる校長は………一人ぼっちだ」

闇城「仮に今までの話が全て本当だとすると、自分以外は全て駒としか見ることができない孤独で哀れなオッサンだな」

一善「まァ、信じるか信じねェかはテメェらの勝手ョ?」

中円「このようなことをすぐには決断できないでしょう。一度引き揚げて検討してみては?」

破輩「………そうだな。いったん引き揚げるぞ。だがその『厄介な敵』が消えた時は………」

一善「クックックッ………さーてどうなるかねェ~?」ニヤリ

一善「まァせいぜい今後の身の振り方でも考えとけや。アバヨ」

492 :二十三日目IF

一善(ぶっちゃけ学園都市全体がそういう蠱毒の箱庭かもしんねェがよ)

一善(あのクソ校長はもともと目障りだったし、俺ら『木原』にとっても邪魔な存在であることは変わらねェ)

一善(だったら風紀委員のクソども利用してでも『ペイント』もクソ校長も潰しておいた方がいいよなァ~)

一善「テメェらみてえな良い子ちゃんと違って悪知恵なら俺様の方が一枚も二枚も上手ョ」

493 :二十三日目IF
中円「意外でしたね」

一善「アァン?何がョ?」

中円「人質や脅しや罠を行って風紀委員たちを従えると思ったら、話し合いの場を設けて穏便に交渉を行うとは正直思いませんでしたよ」

一善「………ケッ、んなモン俺様の勝手だろうがョ」

中円「そうですね」

一善(………チッ、俺様もヤキが回りやがったかァ~?あの闇城って野郎がいなけりゃ武力行使してたかもしれねェな………)

一善(俺様は『木原』だぞ。そんな俺様に普通に接してきやがるとは闇城降魔……………底抜けにお人よしな馬鹿か、それとも………)

一善「クックックッ……………」

中円「木原さん?」

一善「アァ?何でもねえョ。テメェら!今日は解散だ!」

木原一派一同「はい!」

494 :二十三日目IF

風紀委員159支部

厳原「………まさかそんなことがあったなんてね」

佐野「にわかには信じられませんね。ですが、これほどいろいろなできごとがあっては、一度戻って練り直すのが得策だったと私も思います」

佐野「木原一派の話を信じる信じないに関わらず、以前介入してきた『ペイント』の存在も気になるところですしね」

闇城「俺は一度『ペイント』に捕まってリーダーとも会った。そして今日の出来事もあって、わかったんだ」

破輩「闇城?」

闇城「一善の野郎は確かに不良だ。他人をゴミのようにも考えている。だが今日の出来事でアイツにも『人の心』がわずかだが残っていた」

闇城「だが『ペイント』のリーダー苛句沙凛萄は『人の心』を全く感じなかった」

闇城「他人を不幸に陥れることしか考えていない、風輪の校長と同じ種類の人間だった」

湖后腹「木原の話を真に受けているのか?事情はどうあれヨソの学校の校長先生を悪く言うのは………」

破輩「待て湖后腹。実は私も以前から校長、あるいはその周辺はキナ臭いと思っていたんだ」

破輩「しかし校長まで相手取るとなると、今まで以上に慎重かつ確実な捜査が必要となるぞ」

一同「……………」ゴクリッ

破輩「お前たち、覚悟はいいか?今までにない『闇』に迫る覚悟ができない者は今すぐに帰ってくれ」

破輩「私は決してそれを責めたりはしない。その者は今まで通りの業務を今まで通りにこなしてくれればいい」

破輩「特に他校生である闇城。お前はもともとウチの事件とは無関係の人間だ。退くなら今だ。それを皆責めたりはしないさ。どうする?」

闇城「………俺は………」


1 帰る
2 帰らない

495 :■■■■
2で

496 :二十三日目IF

闇城「帰らない!最後まで戦うぜ!」

一同「!?」

破輩「本当だな?今回は相手が相手なだけに、もう後戻りはできないぞ」

闇城「今さら何言ってやがるんスか先輩殿。俺は既に以前『ペイント』の連中に拉致監禁されちまった」

闇城「そんな何の関係もない人を自分だけの勝手な理由で不幸に陥れようとする『ペイント』の連中を野放しになんかできるか!」

闇城「それを裏で糸を引いている野郎がいるならソイツも止めないとな」

鉄枷「手伝ってくれるのはぶっちゃけ嬉しいが、お前がそこまでしなくても………」

一厘「それにウチにはいないけど風紀委員の中には、風紀委員以外が治安維持活動を行うことを良く思っていない者もいるわ」

佐野「それでも手伝ってくれるというのですか?」

闇城「当たり前だ!!」

破輩「わかった。なら事件解決まで闇城、お前の夏休みはないと思え!!」

闇城「ええぇ~!あ~だりい!」

破輩「いきなりソレか!!」

闇城「ハハハ、冗談ッスよ。みんなのためにも俺のためにも、俺はやってやるぜ!!」


こうして俺、闇城降魔は改めて風紀委員159支部の手伝いを本格的にすることとなった。
今までとは違って本腰を入れて159支部を手伝うことになるだろう。
どうやら不良どもをぶっ飛ばしてハイ終わり、という単純な問題ではなかったようだ。
夏休み残りの日全て………いや、夏休み後にも『ペイント』やキナ臭い風輪校長、
そしていずれ決着をつけなければならない木原一善率いる木原一派。
全員ぶっ飛ばしてハッピーエンドを迎えるために、闇城降魔は戦うぜ!

そして破輩先輩√確保のためにな!!

二十三日目IF――見えてきた『本当の敵』と闇城の決意――完

※一応こっちは完結ですが、続きを書いてくださる方がいれば使ってくださってもOKです。

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最終更新:2015年11月18日 01:22