【名前】
【スペック】
【能力・所持品】
理想送り(ワールドリジェクター)
「新たな天地を望むか?」
『願望の重複』を持ち、右手の影に接触している対象に、上記の口上を述べることで、『新天地』へと追放する能力。
「追放」は範囲内に対して同時に作用するわけではなく、右手の影に吸い込まれるように、表層から深層へと順番に機能していく。この追放の処理は痛みを伴わず、むしろ対象は幸福感に包み込まれる。
対象は人間や『魔神』等に限らず、「『願望の重複』を持つ者が作った物や現象」等も含まれる。作中では、石鹸の泡、風力発電のプロペラ、グラウンドの土砂、『A.A.A.』及びそれを用いた攻撃、『位相』等を追放している。
この他、体全体ではなく首や胸などに範囲を絞って飛ばすことで、不死や再生能力を持たない相手であれば即死させることもできる。
なお『理想送り』は、上条当麻が『魔神』全体を救う道から外れて
オティヌス個人の『理解者』となったことから、「『幻想殺し』にすがり続けても安心は得られない」と無意識下で思った魔術師(実質的に『魔神』)の願いが、横から溢れる形で凝縮され世界に反映されたことによって生まれた能力である。
この性質から「『魔神』の自殺願望の結晶」とも言える能力であり、弱体化の有無を問わず『魔神』は抗えない。
以下に、上述した3つの発動条件及び『新天地』の詳細を記載する。
『願望の重複』とは、相反する2つ以上の願望を持つ、つまり「今の世界に執着しながら別の世界を求めている」状態を指す。また、常にそういうわけではなく「一時的な気の迷い」や「価値観の変化」によって僅かに意思が揺らいだ場合であっても、その条件は満たされる。
例えば、「恋人と幸せになりたい、でもハーレムは崩したくない」、「自分の命を犠牲にしてでも大切な人を助けたい、でもできれば死にたくはない」といった思想が当てはまる。なお、『魔神』は全員が「自分達の存在や行動によって世界に迷惑をかけたくない、でも世界で自由に生きたい(今の世界を捨て、理想の世界に旅立ちたい)」という『願望の重複』を持つため、対象に含まれる。
逆に、「恋人と幸せになれるのならハーレムはいらない」、「大切な人を助けられるのなら自分の命も惜しくない」等、願望が一本化されていて一切のブレがない場合は効果を受けない。作中では、パトリシア、木原脳幹、上里勢力はそういった「一本化された揺るぎない意思」を持っていたため、『理想送り』を受けなかった。
攻撃範囲は「右手の影」である。このため、『幻想殺し』と違い直接触れる必要はなく、懐中電灯を使う等、光量や光源の角度を変化させて影を調整することで、範囲や射程をコントロールできる。
例えば、対象が5m程離れていても射程内に収めることができる。また密着部分には影が生じるため、直接触れることでも範囲内とすることができる。
逆に、真っ暗で光源がない場合等、影が存在しない状況では使用できない。
条件を満たし「新たな天地を望むか?」という口上を述べることで発動するが、これは必ずしも直接声に出す必要はなく、心の声であっても問題ない。
また、一度宣言すれば、対象が同一である限り適用され続けるため、その都度宣言する必要はない。
その他、対象が同一であれば、その対象が作った物や攻撃の種類が異なっていても例外なく追放できる。
『新天地』とは、作中における現実世界の「同一時間軸上の余剰領域」である。なお、平行世界・パラレルワールド・『位相』とは厳密に異なる。
表面上は現実世界と全く同じ世界となっており、気温・気圧・自身の五感等も同じように作用する。
ただし、「午前0時に、この世界での全ての変化が修正され、その日の現実世界を基準とした世界が創造される」という特徴を持つ。
「何も残せない世界」とも言われており、『新天地』では何をどう破壊しても自動的に修復される反面、自分から世界に変化を促すことはできず、仮に現実世界が破滅に向かっている状況だった場合でも、ただ1日毎の変化を眺めることしかできない。
また、『理想送り』等によって他の世界から来た者以外の、「生物が存在しない」という特徴も持つ。このため、修正されるのは『新天地』のみで、そこにいる生物に起きた変化は含まれない。
懐中電灯
シンプルな手持ちの懐中電灯。主に右手の影の光源として使用し、影絵の要領で向きや大きさ等を調節することで、『理想送り』の効果範囲をサポートする。
伸縮式の特殊警棒
伸縮式の特殊警棒。素手よりは強力な武器であり、『理想送り』が効かない相手への攻撃手段となる。
【短所】
- 『願望の重複』を持たない相手には『理想送り』の効果がない点。ただし僅かな気の迷いも許されないため、難易度自体は高い。
- 上里自身も、『願望の重複』を持った瞬間に追放される点。例えば、戦闘中に相手の能力等で気の迷い等を引き起こされた場合は、自滅してしまう。
- 『理想送り』の「右手の影」という攻撃範囲。より具体的には、以下のような対策が挙げられる。
障害物を置く等、影を遮断して身代わりにする
右手の影のみでカバーできないように、多方向から攻撃する
右手の影に接触しないように、高速で動く
光源を破壊し、真っ暗にする
- 最初に使用する際の口上は必須である点。心の中で宣言するとしても、ラグ自体は生じてしまう。
- 効果が均一ではなく表層から深層へと段階がある点。このため発動できても僅かながらラグが存在し、「『幻想殺し』+その奥の『何か』」等の「座標が重なっている存在」に対しては、『理想送り』の追放処理中に行動を許してしまう。
【戦法】
- 理想送りによって相手を新天地に追放する。帰ってこれる相手であれば、範囲を限定して追放することで、即死させたり行動不能にする。効かない相手であれば、特殊警棒を用いる等して接近戦を行う。
【備考】
- 懐中電灯と特殊警棒を所持して参戦。
- 『理想送り』を考慮すると、各ランクにおける勝率が激しくバラつきランク付けが困難となるため、除外。
※例えば、全盛期の『魔神』には勝てるが、去鳴には勝てない等。
最終更新:2022年09月19日 23:18