――南極点。
南極大陸上、自転軸と天体表面が交差する地点。
かつてノルウェーのロアルト・アムンゼンに発見されたそこは地球上で最も寒い場所と称されるに相応しく、
吹き荒れるブリザードに氷点下80度を下回る気温と真っ当な生物などとても生きていられない環境……のはずだった。
しかし、今は不思議と寒冷な気候はなんとか人間が生きていられる程度に抑えられ、吹雪も止んで南極にいることが嘘のように思えるような穏やかな気候だった。
そんな天気の穏やかさとは裏腹に、2人の人間が死闘を繰り広げていた。
いや、厳密に言うならば、「人間」と「人の形をした神」の闘いだった。
人間の方は赤く染まった膝丈まである軍服を着用し、攻撃を放つたびに電気を纏っている。
男は優勢に立つたびに勝ち誇った笑みを浮かべるものの、戦局を覆されると「Scheiße!(畜生め!)」と叫んでいる。
神の方は黒い甲冑と蛇腹剣を持つ女性で女神というには些か威圧的ではあったが、飛行しながら辺り一帯を瞬時に切り刻む姿は、
母性溢れる優しい女神というより北欧神話に登場する戦乙女『ヴァルキュリア』のような勇ましい印象を与えさせる。
実のところ、この女神の名はずばり『ヴァルキュリア』であった。
「終わりだっ!」
激しい死闘も、ついに終わりの時を告げる。
結果から言えば、勝利したのは人間の方であった。
男の手刀が音速もかくやというスピードで女神を突き抜け、続けてアッパーカットが女神の頭を顎から粉砕した。
衝撃で地響きが起こり、周囲に降り積もった雪が一瞬だけ飛び上がり、男の足元には微小ながらもクレバスが形成されていた。
山をも穿つ完全神殺――ベルクブレッヒャーがヴァルキュリアの身に炸裂した。
―――散華。
「フハハハハハ…フッハハハハハハハハ…!」
勝利を確信し、もう永久に動くことはない女神を見据えてここぞとばかりに男は高笑いをする。
その手には装備された電光機関から放たれる紫電の稲妻が輝いていた。
「お前が神なら俺はさしずめズーパーアドラーというところだ」
倒れ伏した女神を見下しおぞましい笑みを崩さぬまま、男は自身を『ズーパーアドラー』と称する。
アガルタの超科学技術の賜物「電光機関」を使う男の名はエルンスト・フォン・アドラー。
『転生の法』を用いて自らのクローンに転生し、『新聖堂騎士団』の擁する先史文明の技術を手に入れるべく動いていた男である。
「この先に超古代文明の遺産が眠っているという訳か…『虹の都』伝説も強ち嘘ではないようだ」
アドラーが女神――ヴァルキュリアの骸から目を離すと、雪原に地面から生えたように鎮座している巨大な建造物と地下から湧き上がるマグマの吹き出す異様な光景が広がっていた。
吹き出しているマグマは空を赤く染め上げており、南極にも関わらず妙に暖かく吹雪もないのはこれのおかげである。
巨大建造物は南極地下の永久凍土を突き破り地上に姿を現したもので、ところどころ押しのけられた土が見え隠れしている。
どうやら地下へとつながっているようで、超古代文明の遺産――女神の言うノイラントはそこを進んだ先にあるのだろう。
「ヴァルキュリア――俺は貴様ら神の英知を手に入れてやる」
アドラーは噴き出す灼熱のマグマを背に何処かへと消えた…。
◆◆◆◆
ここ最近、とある大手電機企業が一気に株を伸ばしていることが社会人、特に株売買を生業としている者の間ではよく話題に昇る。
その理由は単純で、国どころか世界のどこを探しても類を見ないまったく新しい技術を採用した新製品を開発し、世間の注目を大いに集めたからだ。
その技術とは、これまで数多の物理学者が実現に挑むも決して成し得なかった偉業中の偉業、永久機関である。
何故か特殊なスーツを着込む必要があるものの、無限に電気を生み出すことのできる夢のような技術が登場してからは、
世界中のエンジニア達の間でその応用性と将来性について日々議論されている。
「…フン、間抜けめ」
某所の豪邸のリビングにて、ソファに腰かけたアドラーは永久機関について報道するニュースの画面に向けて蔑みの言葉を投げかける。
その髪からは色が抜け落ちており、異様に白い。実際の年よりも一段と老けて見える。
「奴らは電光機関のリスクにあとどれくらいで気付くのであろうな」
無限に発電できる永久機関…すなわち電光機関のノウハウ(古代文明アガルタの超科学技術)をあの電機企業に売り渡したのは他ならぬアドラーである。
その内容を元に電機企業は、アドラーの知る試作型――陸軍高級技官アカツキの所持していた着脱可能な電光機関と仕様がほぼ同じものを開発してそれを世間に公表したのだ。
しかし、アドラーがその企業に教授した情報には嘘が含まれていた。
まず第一に、電光機関が永久機関であることは真っ赤な嘘で、実際はその電力は人間を始めとする生物から供給される生体エネルギー――言うなれば、寿命を変換させたものだ。
ゆえに、使い続けた者は死んでしまうという致命的なリスクを抱えているのだが、アドラーはそれを伝えていない。
つまり、とあるエンジニアがテレビの中で永久機関を試用している今も、彼の寿命はゴリゴリと削られているのだ。
「技術を売ったおかげで金に困ることはなくなったが…この役割がある以上、資金面はそこまで気にする必要はなかったか。
まあ――そのおかげでより大量の資材を手配できる上にあの企業の電光機関を使って自滅するマスターがいれば一石二鳥だな」
アドラーは口の端を釣り上げて醜悪な笑みを浮かべる。
売り払った技術と引き換えに一般人では一生かかっても到底稼げないような莫大な資金を手に入れた上、
聖杯戦争の参加者となったアドラーに与えられた役割は、富豪。
元々ユンカー(貴族軍人)であったため、聖杯に与えられた地位もそれに準じて貴族といって差支えないものだった。
それだけで世界有数のスポーツ選手長者を軽々と抜いてしまうような額の資金がアドラーの元に集まっていた。
何よりも大きかったのが、富豪であるゆえに外部とのコネクションが豊富であること。
先ほどアドラーが口にしたように、貿易会社の重鎮に依頼してありったけの燃料と鋼材を手配していた。
では、なぜ燃料と鋼材が必要なのか。それはアドラーのサーヴァントが主な理由だ。
アドラーの傍に、突如1人の少女が床から顔を出した。まるで海から陸へ上がるようにして床に手をつき、這い上がる。
床が少女の動きに従って、水のように波紋を形成してゆらゆらと震えていた。
ミニスカートの付いているウェットスーツで身を包んでいる、白金の髪をした少女だった。
「ユー、戻りました…」
「……アサシンか。どうだ、港への最短経路は確保できたか?」
「Ja(はい)…傷を受けたら、いつでも港へ向かえます…」
「フン…日本の猿共に明け渡された艦にしては大した成果だな。これから損傷を受けることがあれば、港へ向かえ。コネクションを通じて燃料と鋼材の手配をしておいた」
「…だ、Danke…」
マスターとなったアドラーにあてがわれたサーヴァントは
U-511、アサシンのクラスのサーヴァントであった。
この事実に、アドラーは不満を隠せなかった。
なぜヴァルキュリアを倒し、ズーパーアドラーたる自分のサーヴァントがよりにもよって海軍の、しかも碌な技術もない日本の無能海軍共に無償で送られたただのウーボートなのか。
おまけにその能力はアサシンらしく最弱に等しいそれときた。
戦神テュールや、ドイツ海軍に限定するならば戦艦ビスマルクといった強力な英霊は自分のようなあらゆる英知を受け継ぐ者にこそ相応しいというのに。
…だが、それを嘆いてもいられない。
サーヴァントが死ねば半日の猶予の後に自分も消滅する
ルールは既に頭に叩き込まれていたため、アドラーは仕方なく金にモノを言わせて下準備をしているのだ。
アドラーから言わせてみれば、U-511は基本的なステータスこそ貧弱だが全く利用価値がないというわけではない。
U-511は元が潜水艦であるため、アサシンは燃料と鋼材を使って自己修理ができる。
その上、改造して貧弱な能力を補強でき、燃料と鋼材があれば聖杯戦争において非常に有利になる。
だからこそ、アドラーはコネクションを利用してでも、なるべく早くそしてできるだけ多くの資材を手に入れる必要があった。
「まったく…貴様が『潜水艦だから水にしか潜れない』というような役立たずであればサーヴァントの乗り換えを前提に動いていたところだぞ」
「…ごめん、なさい」
アドラーからの突き刺さるような視線に、U-511は立ちすくんでよくわからないまま謝る。
U-511の最大の強みは『地中にも潜ることができる』ことだ。
当たり前だが潜水艦は本来、水にしか潜れない。それなのに、U-511はそれを可能とする。
その潜水艦の限界を凌駕した能力は宝具『独逸の類なき儀形』の効果だった。
それはU-511自身であり、潜水艦であり、第三帝国(ドイツ)からヤーパン(日本)へと身を移していった存在の具現。
聖杯に潜水艦の『下に潜み敵を撃沈する』という在り方が強く具現化された結果、地面にも潜れるようになったのだ。
「更なる遺産が俺を待っていると知りここへ来てみれば…幕開けから失望させてくれる。だが…これしきでは折れんぞ。この先に聖杯が待っているのならばな!」
アドラーが聖杯戦争へと足を踏み入れるすべての発端は南極の超古代文明の遺産を擁した建造物だった。
姿を消してから内部へと入り、現代水準をはるかに超える超科学に舌を巻きながら探索していたアドラーだったが、
その過程で聖杯――つまり、この疑似的な電脳空間を舞台に行われる聖遺物の争奪戦について知り、この世界へ降り立ったのだ。
更なる遺産、それもあらゆる望みを叶える願望機が手に入るとなれば、アドラーが食いつかない理由はなかった。
「俺は聖杯を取り、神をも超える英知を手に入れてやる。そして全世界…いや、全宇宙を支配する」
願望機を自らのために利用し、野望を成就させんがためにエルンスト・フォン・アドラーは再び動き出す。
幸い、電光機関は当然として、『転生の法』も多少の制限があるとはいえ使えるようだ。
疑似的な不老不死がある分、アドラーは他より数段上にいるとみていいだろう。
アドラーはソファから立ち上がり、傍らに立つU-511に目線を移す。
「アサシン…サーヴァントならば当然だが、貴様は俺の駒だ。まさか自分の願いのために変な気は起こすことはないな?」
それに対しU-511は首を横に振り、否定する。
「…いいえ。ユーは、第三帝国に仕えていた身です。だから、ユーは、マイスターに従います。同じく第三帝国にいた、マイスターに」
U-511はアドラーに従い、その願いのために戦うことを選んだ。
かつてナチスドイツで生まれた彼女にとって、同じ国に仕える上官に従うのは当たり前のことだった。
【クラス】
アサシン
【真名】
(改造により可変)
U-511@艦隊これくしょん
さつき1号@艦隊これくしょん
呂500@艦隊これくしょん
【パラメータ】
(改造により可変)
U-511:筋力E 耐久D 敏捷D 魔力D 幸運C 宝具D
さつき1号:筋力E 耐久C 敏捷B 魔力C 幸運B 宝具D
呂500:筋力D 耐久C 敏捷A 魔力B 幸運A+ 宝具B
【属性】
秩序・中庸
【クラス別スキル】
気配遮断:B+
水中及び地中に潜ることでサーヴァントとしての気配を絶つ。
完全に気配を絶てばサーヴァントでも発見することは難しい。
自らが攻撃態勢に移ると気配遮断のランクは大きく落ちるが、日没後に限ってはそのデメリットは無効化される。
【保有スキル】
艦娘:A
実在の艦船が擬人化されて現界した英霊であることを示すスキル。
燃料及び鋼材を消費することにより魔力の補充、損傷や武装の修復が可能となる。
元は潜水艦であるので息継ぎを必要とせず、いつまでも潜水できる。
また、宝具の影響で地中に潜ることも可能であり、こちらも息継ぎを必要としない。
夜戦:A
日没後に行われる戦闘。
アサシンの前身である潜水艦は暗闇に紛れており、夜戦中は昼戦以上に発見が困難であった。
夜間においては潜水及び潜地中は回避判定で圧倒的に有利な判定を得ることができ、あらゆる攻撃をノーダメージ、あるいはかすり傷程度で掻い潜ることができる。
また、攻撃態勢に移っても気配遮断のランクが落ちない。
ただし、地上に身体を出している場合や、宝具で因果の逆転などを起こされた場合はこのスキルは意味を成さない。
単独行動:D
マスター不在・魔力供給なしでも長時間現界していられる能力。
アサシンは潜水艦として非常に優れた航続力を誇っていたため、このスキルを有する。
Dランクならば半日程度の現界が可能。
対日本:B
戦前ドイツから日本に譲渡されたアサシンを日本の技術では再現できなかったエピソードに基づくスキル。
日本人、及び日本出身のサーヴァント相手にあらゆる判定で有利になり、攻撃を見切られにくくなる。
被虐体質:C-
集団戦闘において、敵の標的になる確率が増すスキル。
地中及び水中へ攻撃可能な敵にのみ有効。
マイナススキルのように思われがちだが、
強固な守りを持つサーヴァントがこのスキルを持っていると優れた護衛役として機能する。
【宝具】
『独逸の類なき儀形(ウーボート・アウス・フロインドリヒェンラント)』
ランク:E+++ 種別:対軍宝具 レンジ:1 最大捕捉:30人
ナチスドイツから日本へ譲渡されたⅨC型Uボートが生まれ変わった存在であるアサシン自身が宝具。
水中に身を隠し、見つけられることなく一方的に数々の艦船を撃沈していった潜水艦は当時非常に恐れられていた。
アサシンのクラスで召喚され、『(海面)下に潜み敵を撃沈する』という在り方が色濃く具現化された結果、
水中のみならず地中にも潜ることができ、敵への肉薄が可能になっている。
ただし、地中に潜っている間は周囲が見えず、顔を出すなどして敵の位置を確認しなければならない。
また、ドイツから日本に譲渡され、その名を変えたエピソードから、魔力と資材を消費してアサシンを改造することも可能。
2段階に分けての改造となり、改造するたびに真名がU-511→さつき1号→呂500へと変化していく。
改造する際は戦闘で受けた傷を全回復し、パラメータも上述のように変わる。呂500へと改造すると性格と外見も変わる。使用できる宝具も追加され、大きく強化される。
『WG42(ヴルフゲレート・ツヴァイウントフィアツィヒ)』
ランク:D 種別:対地宝具 レンジ:1~25 最大捕捉:1~3人
ドイツで開発された対地対艦攻撃用の艦載ロケットランチャー装備。水中、地中から発射可能で、敵をロケット弾で爆撃する。
対地攻撃に有効であったという逸話から、地上にいる敵にはさらに大きなダメージを与える。
ただし、水面、または地下10m程度くらいの浅い深度からでないと発射できない上、
誘導性がなく照準の正確性に欠けるため、命中精度には難がある。
『試製FaT仕様九五式酸素魚雷改』
ランク:B 種別:対艦宝具 レンジ:1~50 最大捕捉:1~10人
呂500へ改造することで使用解禁される宝具。
ドイツで開発されていた、ジャイロ機構によって自動変針と直線航行を繰り返し行い、
グネグネと蛇行しながら航走する魚雷で敵艦を攻撃する「Fat航走パターン」仕様を実装した試製潜水艦搭載用酸素魚雷。
史実では実現しなかった、ドイツ開発の仕様を日本海軍の九五式酸素魚雷へ実装した当時の日独技術の融合。
こちらも水中、地中で発射可能。破壊力は酸素魚雷だけあって非常に高い。
蛇行しながら航走するという特性上、複数の標的のうちどれかひとつに当たりやすい反面、
特定の対象を狙い撃ちすることには向いておらず、味方にも当たる可能性があるため、団体戦闘には不向き。
【weapon】
『WG42』、『試製FaT仕様九五式酸素魚雷改』
【人物背景】
ⅨC型Uボートの内の1隻だった潜水艦娘。ナチスドイツが日本にインド洋の通商破壊作戦を行わせるため、
通商破壊用潜水艦のモデルシップとして無償譲渡されることになった。
日本海軍籍になったはいいものの、ドイツの潜水艦は日本の技術では複製不可能で、
通商破壊用の潜水艦を量産する計画が頓挫したというエピソードを持つ。
薄い白金色のセミロングの髪に翡翠色の瞳を持ち、その肌は透き通るように白く、全体的に儚げな印象が目立つ。
拙い日本語を話し、時々ドイツ語を織り交ぜる。一人称は「ユー」。マスターのことを「マイスター」と呼ぶ。
日本の呉軍港へ着くと仮称として「さつき一号」と名付けられ、その1ヵ月後に正式に日本海軍籍となり、「呂500」となった。
アサシンは改造を進めて呂500になると、容姿と性格が別人と言っていいほど変わる。
スクール水着にの上に丈の短いセーラー服を身に着けており、日焼けしている。一人称は「ろーちゃん」。
性格も以前に比べて明るくなっており、「~ですって!」「~って!」を口癖にするようになる。
U-511に馴染んでいるマスターは呂500を見て印象ががらりと変わるであろう。
それと同時にU-511と同じようにいかなくなるという危険性も孕んでいる。
【サーヴァントとしての願い】
マスターに従う。
だが、呂500に改造されて性格が変わると、その願いを変えるかもしれない。
【マスターとしての願い】
聖杯という大いなる遺産を継承する。
ズーパーアドラーに、俺はなる!
【参戦方法】
超古代文明の遺産から聖杯戦争を知り、参戦のヒントを得た。
【weapon】
アドラーの身に着けている電光被服に装着されている特殊機関。
装備することで無尽蔵に電気を生み出すことができる。
チベットの秘境で発掘された古代文明アガルタの超科学技術を元に開発された。
強力な電力で敵の装甲を溶かし、発生する電磁波により電子兵器を一切無効化する。
他にも高圧な電気を弾にして飛ばしたり、敵へ反撃する攻守一体の攻性防禦など、様々な応用が可能。
しかし、電光機関の電気は生体エネルギー(ATP)を変換して得られるものであり、
使い続けた者は死んでしまうという欠点を持つ。
アドラーは転生することでこれを克服している。
電光機関と組み合わせ電力を供給することで、使用者に超人的な身体能力を与える装備。
【能力・技能】
謎の多い電光機関について、自力でその原理を解明したり、転生の法を独自にいち早く習得してそれを利用するなど、
非常に頭の切れる人物である。
アドラーが独自に習得した秘蹟。
たとえアドラーが死んでも別の肉体が存在する限り、
他人の身体に魂を移し変え、精神を乗っ取って復活することができる。
聖杯からの制限により、サーヴァントと『契約しているマスター』を乗っ取ることはできない。
令呪・魔力供給パスも同時に受け継がれる。
NPCも乗っ取ることは可能だが、通常のマスターより肉体が脆弱で、電光機関による消耗がかなり速い。
それを克服するにはサーヴァントを失ったマスターに転生するしかない。
【人物背景】
秘密結社ゲゼルシャフトの武装親衛隊長。
クローン兵士エレクトロゾルダートのオリジナルであり、また上司にあたる。
過去の戦時の人間で貴族軍人(ユンカー)だが、冬眠制御によって現在まで生き延びた。
かつてはナチスドイツの組織「アーネンエルベ」の士官として、チベットの古代遺跡の発掘に従事していた。
その際に発見した古代都市「アガルタ」の超科学技術(つまり電光機関)を独占し、己の野望に利用せんがために行動を開始する。
性格は野心家。
常に自分以外の全ての人間を見下したような言動をし、それは立場が上であるムラクモやミュカレが相手であっても変わらない。
己の分身のゾルダートたちに対してさえ「出来の悪い木偶」と蔑むほど。
冷酷で自信過剰で常に他人を見下したような態度を取る困った人間だが、それ相応の実力を持つ。
また、謎の多い電光機関について、自力でその原理を解明してしまうほどの頭脳も持ち合わせている。
この聖杯戦争においては、舞台の大手電機会社に電光機関の技術を売り、莫大な資金を得ている。
また、それで得た資金と富豪としての蓄えを使って、外部から資材を手配している。
【方針】
聖杯狙い。
最終更新:2015年12月11日 05:22