タイとは東南アジアの王国である。


タイ南部のホテルで爆弾テロ 1人死亡(2013/05/18)

タイ南部、マレーシア国境近くのイスラム系住民が住む地域にあるHotel Asiaで爆弾が爆発、1人が死亡4人が負傷した。18日、タイの複数のテレビが報じた。爆発が起きたのは、ホテルの2階。

警察発表によれば、これは爆弾テロで、いくつかの武装グループを持つイスラム過激派戦闘員らの仕業。死傷者の国籍については、今のところ伝えられていない。

今年3月タイ政府は、独立イスラム国家創設を目指す反政府勢力の2つのグループの代表らと和平交渉を開始した。この9年間で、紛争の犠牲者は、およそ5400人を数えている。

タイ深南部、終わり見えぬテロ…独立運動が麻薬利権に変質(2012/06/22)

 マレー半島の中部、タイの「深南部」といわれる4県では、イスラム武装組織によるテロが連日のように起こっている。人口約220万人の9割がマレー系イスラム教徒のこの地域は、仏教徒が94%を占めるタイにあって異質な土地柄だ。深南部問題とテロの本質は、歴史に根ざす分離・独立問題にある。だが、テロは近年、麻薬密売など利権の維持を目的とするものへと変容している。非常事態宣言下の深南部から報告する。(タイ南部ヤラー 青木伸行)

 深南部の幹線道路には、随所に検問所がある。ヤラー市街の入り口では、黒い制服の陸軍レンジャー部隊が、小銃を手に車やバイクをチェックしていた。検問所内には50人のテロリストの手配写真と、爆弾テロに常用される盗難車の写真も見える。3月31日の同時爆弾テロ以降、警備は強化された。

 武装組織にはパタニー統一解放機構(PULO)、パタニー・マレー民族革命戦線(BRN)、パタニー・イスラム解放戦線(BIPP)などがある。

 ナラーティワート県のルーソは、BRNが1960年に結成された町である。銃撃された小学校の敷地内にある仏寺に、弾痕が残る。「やつらの居場所が分かっていれば、捕まえに行っている」とは自警団員だ。

 ■タイ深南部での今年の主なテロ

 2月 9日 パッターニー県で自動車爆弾テロ。13人死傷

 3月31日 ヤラー県ヤラー市、ソンクラー県ハジャイ市のホテルで同時爆弾テロ。540人以上死傷

 4月12日 パッターニー県でバスが銃撃され、8人負傷

 5月28日 同県で自動車爆弾テロ。陸軍兵士ら7人死傷

 6月 7日 同県で小学校が放火され、校舎が全焼

【用語解説】深南部問題の起源 

 タイ深南部は、マレーシアとの国境付近のパッターニー、ヤラー、ナラーティワート3県と、ソンクラー県のうちの4郡を指す。これにマレーシアのクランタン、トレンガヌ州を含む地域はかつて、14世紀後半に成立しイスラム化した「パタニー王国」だった。

 この王国を交易拠点とするアユタヤ朝(タイ)が、朝貢国として支配し、何度も反乱を押さえ込んだ。1909年、英国とタイとのバコク条約でマレーシアとの国境線が引かれ、現在の深南部はタイに残る。50年代末の政府の国民統合政策に反発し、多くの分離・独立派組織が結成され、テロ組織化していった。

タイ暫定政府:南部イスラム武装勢力と和平交渉開始へ(2006/10/05)

 【バンコク浦松丈二】タイの暫定政府と南部イスラム武装勢力の間で、初の和平交渉が来月上旬にも開かれる見通しになった。タイ国軍高官が5日明らかにした。強硬な南部政策を続けていたタクシン前政権がクーデターで崩壊したことを受けた動きとみられる。

 南部の分離・独立を目指すイスラム系武装組織「パタニ統一解放機構」(PULO)と、別の諸勢力同盟「ベルサト」の2グループから国軍側に和平交渉の打診があったという。国軍は2グループを南部イスラム勢力の主流派とみなしている。

 しかし、タイ南部では2グループ以外にも多くの武装組織が活動しているといわれ、交渉の実効性を疑問視する見方もある。タイ南部では04年初めからイスラム武装勢力のテロが相次いだため、タクシン前政権が強権的な治安対策を取り、これまで約1700人が死亡したとされる。

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最終更新:2013年05月28日 15:09