農業プラント
設定文
「いやはや、壮観だね。藩国技術もここまできたか」
「いつまで見惚れてるの、さっさと作業するわよ」
「いつまで見惚れてるの、さっさと作業するわよ」
今回ゴロネコ藩国は、新たに農業プラントを宇宙に建設した。森国民の永遠の課題とも言える食糧増産、その問題を解決するために最新技術を結集して造られたのがこのプラントである。
外見は円筒状のドックを基本とした接続式の構造で、両翼にはソーラーシステムを接続、内部電力をまかなっている。衛星軌道を周回しており、ソーラーパネルは自動的に太陽を追うように設定されているため、いつでもエネルギー供給を得ることができるのだ。
外見は円筒状のドックを基本とした接続式の構造で、両翼にはソーラーシステムを接続、内部電力をまかなっている。衛星軌道を周回しており、ソーラーパネルは自動的に太陽を追うように設定されているため、いつでもエネルギー供給を得ることができるのだ。
「これ、どこにもっていけばいいー?」
機材を持ってふよふよ漂うクルー達。栽培用カプセルやろ過機を抱えて、配置をチーフに確認している。
「えっと、それは栽培ドック。そっちのは循環。……あ、それはここに置いといて」
機材を持ってふよふよ漂うクルー達。栽培用カプセルやろ過機を抱えて、配置をチーフに確認している。
「えっと、それは栽培ドック。そっちのは循環。……あ、それはここに置いといて」
それぞれの登録番号をチェックし、的確かつ迅速に指示を与えていく。その間にもどんどんと機材が運び込まれ、ドックに配置されていく。
内部は栽培ドック・滞在ドック・システム管理ドック・循環ドックなどに分かれ、それぞれの機能に適応した設計がされている。
例えばプラント管理の要となるシステム管理ドックでは、各ドックの環境制御・生命維持システムにより、気圧・温度・湿度・大気組成の管理・維持をリアルタイム計測。それらのデータは一日ごとにセキュリティ保護をかけられたあと保存され、定期的に藩国のデータベースにバックアップされる。バックアップデータは必要に応じて公開され、各研究の発展に活用されるのだ。
例えばプラント管理の要となるシステム管理ドックでは、各ドックの環境制御・生命維持システムにより、気圧・温度・湿度・大気組成の管理・維持をリアルタイム計測。それらのデータは一日ごとにセキュリティ保護をかけられたあと保存され、定期的に藩国のデータベースにバックアップされる。バックアップデータは必要に応じて公開され、各研究の発展に活用されるのだ。
またこの宇宙プラントの主目的とも言える栽培ドックでは、土も水もない宇宙での培地や養分の供給を主な対策とした。まず、土壌の代わりにスポンジやセラミックを使用して植物を固定、ポンプで養液を循環させることで培地と養分を確保するという水耕栽培型を採用。さらに日光の代替として赤色光を使うことで、省スペース・省エネルギーを実現することに成功した。カプセルの空気はCO2濃度が高く設定され、植物の光合成効率を上昇するよう調整されている。ちなみに、カプセル内の環境調整も管理ドックで行われている。
「はっこぶよ、はっこぶよソラの上~」
「何さその歌」
「作詞作曲俺。題名は『宇宙の片隅で荷物を運ぶ』だ」
「うわ、だっさい名前……」
「なにおう?!」
「作詞作曲俺。題名は『宇宙の片隅で荷物を運ぶ』だ」
「うわ、だっさい名前……」
「なにおう?!」
「はいそこ、無駄口たたく暇があったらさっさと運ぶ。まだまだ残ってるんだから」
作業は順調に進み、機材が次々と搬入・固定されていく。この調子だと、予定よりも早く終わるかもしれない。そう思いながら機材を固定していると、ボルトが足りないことに気づいた。
――落としたのか。背中に冷や汗が浮かぶ。
万が一宇宙空間に出てデブリにでもなれば、重大な事故を招く要因になる。そ
の原因を排除するために、必要最低限の量でどんな小さなものにも番号登録して管理を徹底しているのだ。
――まずい、このままでは非常にまずい。このままでは、始末書+地獄のお説教がっ!
万が一宇宙空間に出てデブリにでもなれば、重大な事故を招く要因になる。そ
の原因を排除するために、必要最低限の量でどんな小さなものにも番号登録して管理を徹底しているのだ。
――まずい、このままでは非常にまずい。このままでは、始末書+地獄のお説教がっ!
あわてて作業着をまさぐり、ポケットの中を確認。ない。床は? 隙間に挟まっていないか?
気付かれてはいけない。気づかれた瞬間にあの鬼チーフが飛んでくる……! 慌てるな、遠くへはいっていないはずだ。探せ、一刻も早く見つけな――
気付かれてはいけない。気づかれた瞬間にあの鬼チーフが飛んでくる……! 慌てるな、遠くへはいっていないはずだ。探せ、一刻も早く見つけな――
「あれ? こんなとこにボルトが浮いてるよ? だーれのーかな~? ウフフ、あれだけきつく言ったのにねぇ~?」
――チーフの声だ。終わった。教訓、小さなものでも見落としてはいけません。
――チーフの声だ。終わった。教訓、小さなものでも見落としてはいけません。
「ふいー、疲れた。とりあえずこんなもんでしょう。休憩しますか~」
「「はーい」」
その後すべての機材が固定され、これといった問題もなく設置が完了した。このプラントが稼働すれば、藩国内の生産量は大きく伸びることになるだろう。不定期に襲ってくる食糧危機への対策にもなるため、国民を安心させられるかもしれない。