0086:Spearheads
道から少し逸れた公園のベンチに腰掛けて、キン肉マンと
たけしは長々と話し合っていた。
自分の世界のことやこのゲームのこと、そして、これからのこと…
「それじゃあたけすぃはこのゲームには乗っていないんだな?」
「当たり前だ!!それよりもこんなゲーム巻き込まれてしまった力ない人達の先頭に立って導いてやりたいさ!」
「同感だ。きっとゲームに乗らずに逃げている人や、抵抗しようとしている人達はたくさんいる。
彼らと手を組めばきっとこのゲームから抜け出せる!」
キン肉マンはベンチから立ち上がり、手を強く握りしめながら続けた。
「そしてあの主催者達をも倒せるだろう。確かにあの三人は恐ろしかった。だがそれでも完璧ではないはずだ。
完璧なものがあるとすればそれは私達の友情だ!!たけすぃ、一緒に来てくれるか?」
そこには駄目超人と蔑まれてきたいつかの彼の姿はない。
「もちろん!俺からもよろしくな!」
自分の目は正しかった。たけしはキン肉マンの話を聞いて心から嬉しそうな顔を浮かべ、ある種の感動を覚えていた。
一方キン肉マンも、このたけしという少年の人柄と自称ではあったがリーダーの資質を感じとっていた。
「ところでこの支給品に入っていたものだが…」
そういうとキン肉マンは袋からパチンコといくつかの玉を取り出した。
「私はこの肉体と素手での戦いを得意としている。よかったら使ってくれないか?」
「俺も素手で戦えるけど…これは便利そうだしもらおうかな。ありがとうさ!」
「たけすぃの支給品には何が入っていたのだ?」
「この羽なんだけど…」
「グムー…何なんだこの羽は?」
「説明書によると一度行ったことのある場所なら、行きたい場所を思い浮かべながら放るとその場所へ行けるらしいけど…」
「!!じゃあ元の世界へは!?」
「それは無理だとも書いてある。どっちにしろ首輪があるうちは…」
「そうか…しかしいずれは使えそうな代物だのう。大事にとっておこう。」
「とりあえずこれからどうする?」
パチンコの玉をチェックしながらたけしが問う。
「ゲームに乗っていない者と私達の仲間を探そう。」
「とすると…う~ん、頭を使うのは苦手だからなぁ…」
「私もだ。町に行けば人はいるだろうが…ここで少し体を休めながら考えて、明るくなったら動くとするか。」
「ああ。それより…」
「ん?」
「キン肉マンって俺の住む町にいるやつと似てるなぁ…」
【大分県西部、道路/黎明~早朝】
【キン肉スグル@キン肉マン】
[状態]健康
[装備]なし
[道具]支給品一式
[思考]1,どう動くか考える
2,仲間を探し友情をつくる
3,ゲームの脱出もしくは主催者の打倒
【たけし@世紀末リーダー伝たけし!】
[状態]健康
[装備]パチンコ(鉛星、タバスコ星、卵星)@ONE PIECE
キメラの翼@ダイの大冒険
[道具]支給品一式
[思考]1,どう動くか考える
2,仲間を探す
3,ゲームの脱出もしくは主催者の打倒
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最終更新:2023年11月19日 13:04