0183:チャクラ爆発!妖孤忍法帖!!の巻 ◆XksB4AwhxU





螺旋丸によって大きく破壊された壁の穴が外へ繋がり、生暖かい外気と朝陽が流れ込んでくる。
大穴を中心にして蜘蛛の糸状に走った亀裂は、ナルトのいた部屋だけに留まらずビル全体に破壊の爪痕を刻んでいた。
風で粉塵が舞い上がり視界が開ける。
――アイツはどこだ・・・!!
意識が重く、霞みがかかったような感覚の鈍り。
ナルトは、突如として自分の身体に起きた異常に悪寒を感じながら敵を捜した。
優先すべきは自分の身体より敵だ。攻撃されては元も子もない。
数は2人。否、もう1人。奇術師に殴られた時に聞こえた不思議な声。
何者かが強制的に自分の中の九尾を呼び起こしたのだ。
自分の意思――怒り以外の力で九尾のチャクラが引き出されたのは初めてであり、その事実に戦慄を覚えた。
銃創の痛み、激しく高鳴る鼓動がナルトの呼吸をおかしくする。
――早く・・・探さねえと・・・跡部が、危ねぇ・・・!クソッ、身体が・・・


「どうした少年。早く変身を解くがいい」
獣の臭い。ナルトの真後ろで、声がする。
――いつ・・・の・・・まに・・・

「人間の姿のままでは、本来の力は使えまい。何を躊躇することがあるのだ」
体内から溢れる獰猛なチャクラを抑えながら、ナルトは牙を剥き出し、声のほうへ振り向き、大きく瞳を開く。
「ば、化物・・・!!」
狐の面。人とも獣とも言い表せぬ、強大なチャクラに覆われた男が立っている。
「化物ではない。私の名は玉藻。貴様と同じ、妖孤だ」

ナルトの心臓の鼓動が大きく鳴る。
全身が自分の鼓動に揺さぶられるようにナルトの視界が震えた。
「オ、俺は妖孤なんかじゃない・・・!!身体に化物を飼っちゃいるが、俺は化物なんかじゃねえよ!」
「ならば何故、貴様の妖気は昂ぶっている。同族である私の妖気に呼応しているのではないか?」
「違う!これは・・・!!」
封印の九尾が玉藻の妖気を求めるように、漏れ出す赤いチャクラが増した。
ナルトは全神経を九尾を抑えるために使う、が、膝が震え立っていられなくなり、その場に崩れ落ちる。


玉藻は倒れたナルトの右腕についた赤い大きな服の染みを見とめ、巻きつけられた布を解く。
銃弾によって傷つけられた右腕の砕かれた骨や肉の修復が、高まる妖力により、すでに始まっていた。

「銃創か・・・人間にやられたのだな、我が眷属よ。
 真の力に目覚めなければ、この戦いに勝ち目はないぞ!」

玉藻は手を触れて患部に癒しの妖気を送り込んだ。直接流し込まれた気が九尾のチャクラと混ざり合う。
同様に自分の身体に微量に流れ始めた少年の妖気に、ふと違和感を覚え、思念を読んだ。

ドクン
           ―――・・・妙だな。これは那須野の一族のものとは違う。
ドクン
           ―――・・・妖孤であることは間違いないが、何かがおかしい。

玉藻は妖気を手繰り、精神を集中させて少年の身体を深く潜る。

体内の妖気は触れれば触れるほどに禍々しい強力さを増し、
玉藻は一層、神経を尖らせる。

ドクン

           ―――・・・これは封印か?強力な術が施されている。        
ドクン

違和感の正体。強大にして邪悪な熱量の塊。
玉藻はさらに潜る。
すでに危険を感じながら、その正体を確かめずにはいられなかった。

           ―――・・・お前は、なんなのだ・・・そこで一体何をしているのだ。
           ―――・・・答えろ。お前は、我が眷属の者か。
           ―――・・・何ゆえそんなところに封印されている。

ドクン
塊が蠢き、玉藻の意識を飲み込む。


    岩場に少年が倒れている。
    右腕の銃創から絶えず流れている血が少年の服を、顔を、手を、靴を濡らしていた。
    玉藻は血の臭いの充満するこの部屋が少年の中の最深部であることに気付く。
    ――やめろ、九尾。
    少年の悲痛な声が響いた。
    封印の檻に閉ざされた巨大な妖孤は、牙を剥き出し、笑った。



その瞬間、獣の咆哮が聞こえると共に封印の一部が解けた。
それは極小さい綻びだったが、玉藻は壁に叩きつけられ、意識を失った。



「ナルト!!」
―― 一輝!
ナルトの異変を察知し駆けつけた一輝の声が響いた。
反応したナルトが振り向く、同時に、自身の腕が一輝の方向へ突き出される。
「「!!?」」
腕の形を成したチャクラが猛烈な勢いで伸びる。
全く予期していなかったナルトの行動に一輝は思わず腕をとられた。
そのまま紙の様にビルの外壁に叩きつけられ、窓ガラスが吹き飛ぶように割れた。
ナルトは、呆気にとられた顔で道路に落下した一輝目掛けて二撃目を繰り出す。
鮮血のように赤いチャクラがアスファルトを裂いた。
――何、やって、んだ、俺は、

「なんだ、どうしたというんだ、ナルト!何があった!!」
ナルトの拳を受け止めながら、一輝が叫ぶ。
――違う!やったのは俺じゃない!違う!
ナルトが縋るように一輝を見る、同時にナルトの蹴りが一輝の顔面を襲う。
紙一重で避けるが、足を覆うチャクラが目標を捉え、嫌な衝撃がナルトの身体に伝わった。
ナルトは凍りつく。九尾が――九尾が攻撃しているのか。混濁する意識で九尾に呼びかける。

――やめろ!これ以上、一輝に攻撃しやがったらぶっ殺すぞ!!九尾ィ!!

九尾のチャクラが一輝を引き剥がそうと力を出し、ナルトが抵抗する。
混濁した意識のまま、ナルトは九尾と身体の主導権を争い、唸りを上げる。
暴れるナルトを一輝が羽交い絞めにした。
「ナルト、落ち着け!一体何があったんだ!?」
「ウゥ・・・!!」

「ナルト!力を抜け!跡部はどうした!?」
跡部は――ナルトは視界の隅に自分が壊した半壊の建物を見とめた。
つい先程まで自分達がいた、建物。記憶が所々抜け落ちていることに気付き、口から悲鳴が漏れる。

――俺は、俺は・・・仲間を・・・なんで・・・!
砕かれたガラスがナルトの姿を映し出す。
血のように赤いチャクラ。獣の目。獣の牙。引き裂く爪。九尾の尾。
「グウゥ・・・!!ウオオオオオオオオオ・・・!!」
ナルト!一輝の声が遠い。ナルトは一輝の腕を振り払い建物に向かって走り出した。

一輝を殺してしまう。

里を壊滅状態にし
イルカ先生の親を殺し
4代目火影を殺し
ただ人間を殺すために作られた殺戮の化物が自分の中にいると知ったら?

自分と仲間であり続けたいと思うだろうか?
自分は化物じゃないと叫んでも、この姿を見て、こんな仕打ちを受けて――

それでも仲間というだろうか?

かつて里で忌み嫌われていたように、きっと――


――アイツのせいで・・・俺は・・・俺は・・・!畜生ォォッ!!
ナルトの視界が怒りで赤く染まる。九尾のチャクラがナルトの破壊衝動に同調した。
殺す。殺してやる。あの化物を。
どうせ破壊するなら、屋上で襲ってきた男達も、銃を使った男もまとめて自分が殺してやる。
それが九尾の本願なら、気の済むまで1人で戦ってやる。



「・・・有り得ねェな・・・」
瓦礫の隙間から這い出てきた影がつぶやく。
「ナルトは・・・」

崩れた壁の合間からビルからビルへ飛び移る金髪の少年の姿が見えた。
敵を追っているのだろうか。
「あのバカ、怪我・・・」
立ち上がろうとして背や脚に鈍い痛みが走る。
身体が、屋上から落ちた衝撃や、何かの爆発に巻き込まれたせいで、打撲や擦過傷でボロボロになっていた。
「くそっ・・・ナルト・・・」
跡部はなんとか起き上がり、無残に開いた壁の穴から外を覗く。
ナルトの姿はすでに跡部のいる場所からは見えず、
跡部の落ちた階は大部分が無残に破壊されており、天井も壁もひび割れ隙間だらけとなっていた。
しかも、肝心の階下に行くための階段は瓦礫に埋もれどこにあるのかわからない状態だ。

跡部はデイパックにロープがあったことを思い出した。
が、実際取り出してみるも、瓦礫ばかりでいまいち固定できる箇所が見当たらず、
さらに、ロープを使って降りるには11階は高すぎた。
跡部は悪態をつき、ロープを肩にかけると、別の部屋に移動する。


「人間か・・・こんな所で何をしている」
大穴の開いた部屋で、振り向きもせず―――狐の面の化物が尋ねる。
「・・・・・・・・・チッ」
衝撃貝を構え、跡部はこの世界にやって来て何度したかわからない舌打ちをする。
「お~~っと!動くなよ、動きゃテメェの身体に風穴が開くぜ・・・!」
跡部は余裕を装う。衝撃貝は相手の身体に密着させて打たなければ効果がない。
弱点を悟られれば、交渉は終わり。有無を言わさず狐の男は自分を殺すだろう。

だが、支給武器の存在を知っている以上、相手は未知の道具に対しての警戒は解くまい。
ハッタリは有効な筈だ。

――たとえ、相手が化物でもな。クソッ。
自分の不運を呪いながら、跡部は痛む足でゆっくりと様子を窺いながら近づいた。
落盤した屋上の瓦礫のせいで進路を塞がれた狐面と自分の距離は約3m弱。
大股で突っ込めば届く!跡部は荒い息を整え、タイミングを計る。

衝撃貝のおかげで大きな致命傷は辛うじて免れてきたものの、
無傷とは言い難い身体の跡部が、屋上のような接近戦に持ち込まれれば致命的、絶望的だ。

――クソッ、それでも相当な量の衝撃は溜まったはずだぜ・・・!
  このまま近づいてブチかましてやるよ、この化物野郎!

壁の割れ目から漏れる眩しい朝陽を逆光に狐面の男が振り向いた。
「・・・!!?」
跡部は一瞬、呆気に取られ、男の顔を凝視した。
狐面の化物は消え、金色の長い髪を持つ人間の男がいた――
瞬間、跡部の背後から獣の臭いが現れる。跡部は咄嗟に衝撃貝を装着した右手で殴りかかる。
腕は空を切り、跡部はバランスを失って転倒した。

「・・・人間よ、答えろ。貴様も主催者の甘言に乗り、殺し合いに参加するか」

獣に似つかわしくないほどの、堂々たる低音。粉塵で澱んだ場に大きく響く。
跡部はすでに呼吸が乱れ、その度に吸い込んでしまうチリに喉を痛めていた。
平静を装うにも限界がある。跡部は観念して起き上がり――衝撃貝を構え――答える。

「・・・苛つくぜ・・・なんなんだお前らはよ・・・化物が・・・」
「答えよ。人間」
「何をほざいてやがる・・・お前は、ナルトと俺を襲いやがった奴の仲間だろうが!!」

「・・・・・・・!!!」
ドクン――ッ。
玉藻の強力な妖気が圧力となり、跡部の心臓を圧迫する。

「貴様は、あの少年の仲間か。」
「・・・・・・化物め・・・・・・おれの、次は、ナルトかよ・・・
 残、念、だった、な・・・アイツは足が速いんだ・・・テメェが、今更・・・追いつける、かよ」
跡部は口の端をゆがめて笑う。
笑っている場合ではないのだが、こうも現実味のない展開が続けば自嘲したくもなる。
そのくせ、目の覚めるような痛みだけは鮮明で言葉を繋ぐのが精一杯だ。
狐の面の男はしばし考え込み、言った。
「・・・仲間を逃がすために私の前に立ったのか?」
「・・・・・・・・・・・・・ーカ」
痛みと圧力で意識が途切れ始めている跡部は、淀みなく、一気に捲くし立てるつもりで言った。
――あの単純バカのためじゃねえ。屋上での借りがあるけどよ、そんなんじゃねえよ。クソッ。
  それより、ナルトはもう逃げたぜ。そこで悔しがってろ!バーカ。ああ、喉が痛え!

玉藻は、答弁の途中で気絶した少年を背負うと、崩れた壁を蹴って外へ飛んだ。

玉藻は考える。
奴はどこから来たのか?
地獄界か。霊界か。あの少年の中にあった魔獣の正体。
鬼に匹敵する力を持ちながら過去の文献に記録がないのは明らかにおかしいのだ。
まして妖孤の一派ならば玉藻が知らないはずがない。

気を失った、少年の仲間を見る。
人間の中には妖怪を友と呼び、妖怪を妻に娶る珍妙な者もいる。
――鵺野先生を探すか。彼なら、あるいは・・・
鵺野なら兵庫にいるはずだ。随分と距離が離れてしまったが、玉藻の脚なら数時間で着く。
除霊に関することなら彼のほうが場数が上だ。
鬼の手を封印し、さらに覇鬼と和解までした彼なら、どんな対処をとるか興味もあった。
帰らせる場所がなければ、殺すか、少年の身体に再度封印するしかない。

何故、少年に憑依し、封印されたのか。玉藻の疑問は尽きなかったが、考える時間はなかった。
空気が震え、再び、あの荒々しい妖気が迫るのを感じる。
玉藻は気絶した跡部を背中から降ろし、その周囲に小さな結界を張る。

「来たか・・・」
玉藻は妖孤の姿に戻り、術を練った。
狙うは接近戦。幻視の術で撹乱させ、その隙をつく。
少年の身体に、直接自分の妖気を流し込み、魔獣の妖気を牽制しつつ、封印術を施す。
玉藻は走り、少年の姿を見止めると、身構えた。

「魔獣よ・・・その少年から離れよ。断るなら、二度と出てこられぬよう封印する!!」
ビルの合間を飛び、獣となった少年が突っ込んでくる。
「ガアアアアアアッ!!!」
ナルトが叫ぶ。
雄叫びが衝撃波となって、幻視の術により現れた玉藻の残像を全てすり抜け、後ろのビルを破壊した。
「な、なんだと!?」
玉藻は壁に叩きつけられ、それにより全ての幻覚が消えた。
ナルトは牙を剥き出し、さらに突進する。
「火輪尾の術!!」
玉藻は炎を使い、少年の身体を拘束する。
手足は血のように赤い妖気に分厚く覆われ、その鎧は玉藻の放出する紅蓮の炎を拡散させた。
人間の動きを超えるスピードと力。体内から泉のように湧き出るチャクラがナルトの身体能力を何倍も向上させていた。
禍々しい殺気を含み、腕の形に伸びた妖気が玉藻の腕を掴む。
腕の骨が軋みを上げ、玉藻は地面に叩きつけられた。

接近すれば衝撃波で押されてしまう。
攻撃すれば霊媒である少年が危ない。
強大な妖気に人間である少年の身体がついていかないのだ。
一見すれば、妖気の鎧で肉体が防護され、自己修復と合わせれば無敵の状態に見える。
だが所詮、人は骨と肉でできた脆い器だ。限度を超えれば簡単に壊れてしまう。
たとえ、この戦いで肉体を失う危険があったとしても、魔獣は別の新しい肉体を捜せば済む事である。

鵺野によって左手に封印されていた鬼のように。

――やはり・・・再度封印するか、引き剥がして殺すかしなければ少年の身が危ない。

――だが、この状況下で、そこまでして救う価値が、この人間にあるのか。

少年が叫ぶ。人間性を失った獣のように。
――・・・
玉藻は首を振った。
――私ともあろうものが随分弱気になったものだ。
――いま一度、貴様を人間に戻してやる!

赤いチャクラが膨れ上がり、炎の捕縛を吹き飛ばす。
ナルトは3発目の螺旋丸の構えをとった。
合わせた両手の隙間に高密度のエネルギーが収束し丸い渦を形作る。回転が加速し、熱を帯びた光を放つ。
玉藻は呪文を続けナルトの両腕を拘束しようと妖気を強めた。
ナルトの両腕に蛇の舌の様な火が這う。火は縄のように腕に絡み、ナルトの手と手を引き剥がそうとする。

ナルトの憎しみの目は玉藻を捉え、玉藻の目はナルトの体力の消耗を見ていた。

――封印の上により強力な封印術を施す。
――鵺野先生、貴方なら、違う方法をとったかもしれませんが・・・
  今の状態ではこの方法しかない!!

次第に輪郭を失った螺旋は、拡散しようと膨張を始める。
ナルトはなんとか構えを保とうと炎に拘束された腕に力を込めた。
玉藻はその隙を突き地面を蹴った。ナルトに接近し、チャクラで覆われた手首を掴む。
恐ろしい量の攻撃的な妖気に玉藻の爪がヒビ割れた。

同族と見紛うほど似ている気。
人間界に厄災と仇をなす。それが本来の妖孤の姿のはずだ。
ここで対峙する妖孤を止める理由など玉藻にあるはずがない。だが――

玉藻はナルトの腕を押さえながら、同時に自らの妖力で螺旋の拡散を押さえつける。
ナルトが掴まれた腕を振り払おうと動かし、恐ろしい質量の塊がナルトと玉藻に挟まれ蠢いている。
螺旋丸は相手に直接ぶつけ、対象物を破壊する技である。
九尾の力で赤く染まった塊は屋上で使用した何倍もの威力を秘めていた。



   貧 狼    巨 門    隷 大    文 曲   廉 貞   武 曲 



眼前の少年は牙を剥き出し、玉藻の腕に噛み付いた。
獰猛な憎しみの妖気と共に、螺旋丸の渦の威力が高まる。
吹き出す血が噛み付いたままの顔にかかる。人間の表情ではない。
玉藻は少年の内部に向かって叫んだ。
―――人間よ、意識があるなら私の話を聞け!この魔獣を今一度お前の肉体に封印する!
   一瞬でいい、内側からお前の霊力で魔獣の力を抑えろ!
   化物でないのなら、その証明をしてみせろ!  

唸りを上げてナルトは腕の肉を喰いちぎった。
―――駄目か・・・!?

「ナルト――!!」
一輝が呼ぶ。
ナルトの目が、一瞬、大きくゆがんだ。
すかさず玉藻が、不安定に揺れる螺旋丸を地面に叩きつける。
叩きつけると共に地面が割れ、周囲が陥没し、2人は地下街の通路に落ちた。
ナルトを抱え、瓦礫と粉塵の中、玉藻は再び呪文を続けた。

周囲の建物が揺れ、割れたガラスが雨の様に降った。
一輝は気絶していた跡部を背負ったままナルトの元へ飛び降りる。

玉藻は九尾のチャクラをナルトの身体に渾身の力を持って抑え込み、封印を施した。
九尾の気配は次第に薄まり、ナルトはその場に倒れた。
玉藻は放心し、膝をつく。


ナルトの生存を確認すると、玉藻も力尽きたように、そのまま倒れた。
地上から射す朝陽が、廃墟と、人間とも獣ともとれない、2人を照らしている。





【福岡県(市街地)/午前】

【うずまきナルト@NARUTO】
【状態】気絶、空腹、体力チャクラ消耗大、九尾封印
【装備】無し
【道具】支給品一式(1日分の食料と水を消費済み)
    ゴールドフェザー&シルバーフェザー(各5本ずつ)@ダイの大冒険
    フォーク5本、ソーイングセット、ロープ、半透明ゴミ袋10枚入り1パック
【思考】1、気絶。玉藻に憎しみ。
    2、サクラ、シカマルを探す
    3、主催者をやっつける

【玉藻京介@地獄先生ぬ~べ~】
 [状態]:気絶、妖孤形態、中程度のダメージ、腕から出血、体力妖力消耗大
 [装備]:なし
 [道具]:荷物一式、石ころ数個
 [思考]:1、ナルトから九尾を引き剥がし、退治する。又は、完全に封印。
     2、伊達から首さすまたを取り戻す
     3、可能なら鵺野と合流 (ナルトの九尾除霊の相談のため)

【一輝@聖闘士星矢】
 [状態]:健康
 [装備]:無し
 [道具]:荷物一式
 [思考]:1、ナルトの救出
     2、ハーデスを倒す

【跡部景吾@テニスの王子様】
【状態】気絶、右肩痺れ、全身に打ち身、骨にヒビ、擦過傷、疲労、出血(止血済み)
【装備】衝撃貝(インパクトダイアル)の仕込まれた篭手@ONE PIECE
【道具】荷物一式(少量の水を消費済み)、アバンのしるし@ダイの大冒険
    フォーク5本、ソーイングセット、ノートとペン、ロープ、半透明ゴミ袋10枚入り1パック
【思考】1、気絶
    2、ナルトに助太刀
    3、乾と越前を捜す


時系列順に読む


投下順に読む

Back:182:モルモット Next:184:人間の超越

179:歯車は常に絡み合い… 一輝 211:すっぱい15
175:Lie!Lie!Lie! 跡部景吾 211:すっぱい15
175:Lie!Lie!Lie! うずまきナルト 211:すっぱい15
175:Lie!Lie!Lie! 玉藻 211:すっぱい15

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最終更新:2024年03月08日 00:55