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ポンッ - (2007/03/19 (月) 07:00:26) の1つ前との変更点

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  お外にお散歩。   今日は、マスターのお部屋で……面白い物、拾った。   引っ張ると、ぽんってなる。面白い。   でも、これなんなんだろ。 「イインダヨー」 「ぐりーんだよー?」   虎眼姉様。   聞いてみよう……。 「これ、なぁに?」 「ん……」   虎眼姉様が、ぽんってなるのを見ている。 「……卒業証書入れる筒」 「そつぎょ……筒?」 「うん」   そつぎょ……んー? 「引っ張ると、ぽんっ」 「うん」 「……面白いよ」 「うん」   虎眼姉様もうなずく。みんな面白い、嬉しい。 「おっ、虎ちゃんと電ちゃんやー。こんなとこで何しとん?」   化石姉様……。 「ぽんっ」 「ポンッ」 「ぽ……それがどないしたの?」   ぽんってなるの、化石姉様にも。 「ん、卒業証書の筒やな」 「引っ張ると、ぽんっ」 「おぉ、いい音やー」 「……面白い?」 「面白いなー」   化石姉様も面白い。嬉しい。 「うちにもあるやろか。帰ったらマスタに聞いてみよっ」 「……私は、自作するか」 「ぽんっ」   みんなでぽんっ……面白くて、楽しい。 「あ、皆さんおそろいでどうしたんですか?」 「おっ、黒曜ちゃんっ。電ちゃんがなー、面白いモン持ってきてるンやー」     ◇    ◇    ◇    ◇ 「ぽんっ」 「いい音だねー、お姉様」 「だからといって、主様の部屋から勝手に持ち出すのはどうかと……」   なにやら居間で三人が会話している。何かあったのかな。 「何かあったの……あれ、何で僕の卒業証書持ってるの? しかも中学校の時のとか、ずいぶん古い……」 「ぽんってなる」 「え、うん。そうだけど」 「面白い」   ……面白い、のかなぁ?     ◇    ◇    ◇    ◇   月長石の場合 「ねーねー、卒業証書入れる筒ある?」 「……」 「? どーかした?」 「う、ううん、別に。たぶん押し入れのどこかにあったはずだけど……探そうか?」 「……すぐ出ないならいいや。それと……ゴメンね、考えなしにこんなこと言って」 「え? あぁ、いいよ気にしなくて。まぁそんな奥のほうじゃなかったから、たぶんすぐ出せるし。ちょっと待ってて」 「あったよ。でもこれどうするの?」 「んー、これをね……」   ぽんっ 「ってやるのがなんか流行ってるらしいの」 「ふーん……でもなんかいい音出るからついやっちゃうよね」     ◇    ◇    ◇    ◇   ポンッ。 「……ふふふ」   ポンッ。 「……えへへ」   ポンッ。 「なぁ、その音何なんだ?」 「ひゃっ!」   リビングに戻ろうと思った矢先のことだ。   さっきからドアの向こうで変な音が鳴っていて……。   気になって入ってみたら黒曜石が。 「それ、俺の卒業証書入ってるやつだよな」 「あうぅ……す、すみません」 「いや、謝らなくてもいいけどさ……何というか、楽しいか?」 「うぅ~……」   顔を真っ赤にして俯く黒曜石。   なんというか、これでは俺が悪者みたいじゃないか。 「いい音が鳴るので、ついその……」 「それはまぁ同意するけど。で、ずっとやってたのか?」 「……つい」   なるほど、黒曜石はエアクッション潰すのに没頭するタイプのようだ。   まぁ気持ちは分からんでもないけど。     ◇    ◇    ◇    ◇   天河石の場合 「マスター、卒業ってしたことある?」 「……おまえ、それ俺をバカにしてんのか?」 「わわっ!? ち、ちがうよっ! ただ、マスターはあの筒持ってるかって……聞こうと……ふぇ……」 「だーっ! わかったから泣くな! な? 怒ってない、怒ってないぞー」 「ほんと……? マスター大好きっ!」 「ちょ、こら、いきなり抱きつくな!」 「……で。なんでそんな筒欲しかったんだ?」 「うんとね、これをこうして……」   ボンッ 「……で?」 「え!? えと、だから……」   ボンッ 「……そんな満面の笑みで見つめられても」 「え……マスターはこの音好きじゃない?」 「いや、わりと好きだけど……まさかそれを聞くためだけに?」 「うんっ! ……あれ? マスターそんな顔してどうしたの?」 「この顔は生まれつきだ! ……何でもない」 ----
  お外にお散歩。   今日は、マスターのお部屋で……面白い物、拾った。   引っ張ると、ぽんってなる。面白い。   でも、これなんなんだろ。 「イインダヨー」 「ぐりーんだよー?」   虎眼姉様。   聞いてみよう……。 「これ、なぁに?」 「ん……」   虎眼姉様が、ぽんってなるのを見ている。 「……卒業証書入れる筒」 「そつぎょ……筒?」 「うん」   そつぎょ……んー? 「引っ張ると、ぽんっ」 「うん」 「……面白いよ」 「うん」   虎眼姉様もうなずく。みんな面白い、嬉しい。 「おっ、虎ちゃんと電ちゃんやー。こんなとこで何しとん?」   化石姉様……。 「ぽんっ」 「ポンッ」 「ぽ……それがどないしたの?」   ぽんってなるの、化石姉様にも。 「ん、卒業証書の筒やな」 「引っ張ると、ぽんっ」 「おぉ、いい音やー」 「……面白い?」 「面白いなー」   化石姉様も面白い。嬉しい。 「うちにもあるやろか。帰ったらマスタに聞いてみよっ」 「……私は、自作するか」 「ぽんっ」   みんなでぽんっ……面白くて、楽しい。 「あ、皆さんおそろいでどうしたんですか?」 「おっ、黒曜ちゃんっ。電ちゃんがなー、面白いモン持ってきてるンやー」     ◇    ◇    ◇    ◇ 「ぽんっ」 「いい音だねー、お姉様」 「だからといって、主様の部屋から勝手に持ち出すのはどうかと……」   なにやら居間で三人が会話している。何かあったのかな。 「何かあったの……あれ、何で僕の卒業証書持ってるの? しかも中学校の時のとか、ずいぶん古い……」 「ぽんってなる」 「え、うん。そうだけど」 「面白い」   ……面白い、のかなぁ?     ◇    ◇    ◇    ◇   月長石の場合 「ねーねー、卒業証書入れる筒ある?」 「……」 「? どーかした?」 「う、ううん、別に。たぶん押し入れのどこかにあったはずだけど……探そうか?」 「……すぐ出ないならいいや。それと……ゴメンね、考えなしにこんなこと言って」 「え? あぁ、いいよ気にしなくて。まぁそんな奥のほうじゃなかったから、たぶんすぐ出せるし。ちょっと待ってて」 「あったよ。でもこれどうするの?」 「んー、これをね……」   ぽんっ 「ってやるのがなんか流行ってるらしいの」 「ふーん……でもなんかいい音出るからついやっちゃうよね」     ◇    ◇    ◇    ◇   ポンッ。 「……ふふふ」   ポンッ。 「……えへへ」   ポンッ。 「なぁ、その音何なんだ?」 「ひゃっ!」   リビングに戻ろうと思った矢先のことだ。   さっきからドアの向こうで変な音が鳴っていて……。   気になって入ってみたら黒曜石が。 「それ、俺の卒業証書入ってるやつだよな」 「あうぅ……す、すみません」 「いや、謝らなくてもいいけどさ……何というか、楽しいか?」 「うぅ~……」   顔を真っ赤にして俯く黒曜石。   なんというか、これでは俺が悪者みたいじゃないか。 「いい音が鳴るので、ついその……」 「それはまぁ同意するけど。で、ずっとやってたのか?」 「……つい」   なるほど、黒曜石はエアクッション潰すのに没頭するタイプのようだ。   まぁ気持ちは分からんでもないけど。     ◇    ◇    ◇    ◇   天河石の場合 「マスター、卒業ってしたことある?」 「……おまえ、それ俺をバカにしてんのか?」 「わわっ!? ち、ちがうよっ! ただ、マスターはあの筒持ってるかって……聞こうと……ふぇ……」 「だーっ! わかったから泣くな! な? 怒ってない、怒ってないぞー」 「ほんと……? マスター大好きっ!」 「ちょ、こら、いきなり抱きつくな!」 「……で。なんでそんな筒欲しかったんだ?」 「うんとね、これをこうして……」   ボンッ 「……で?」 「え!? えと、だから……」   ボンッ 「……そんな満面の笑みで見つめられても」 「え……マスターはこの音好きじゃない?」 「いや、わりと好きだけど……まさかそれを聞くためだけに?」 「うんっ! ……あれ? マスターそんな顔してどうしたの?」 「この顔は生まれつきだ! ……何でもない」     ◇    ◇    ◇    ◇   鶏冠石の場合   ボンッ 「……」   ボンッ 「……」   ボンッ 「……」 「……ぷぷっ」 「! ま、マスター! いったいいつからそこにいらしたんですの!?」 ----

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