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雪合戦

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  雪を積んだ防壁にいくつも雪球が当たっては砕ける。その防壁の裏に虎眼と置石がいた。
「……厳しいな。長期戦になるとこちらが有利だと思ってたけど」
「どうすんのよ~!」
  キンと雪球から出たピンをはずし、虎眼はそれを放り投げた。
「伏せて」
  ドンと乾いた爆破音が響く。一瞬の静寂の後、また雪球が壁に叩きつけられる。
「……仕方ない。もうこの防護壁も保たない。置石、ミニミ貸すから、南方から回り込んで」
「わ、分かった。虎眼は?」
「私は北から回り込んで、コイツで一気に叩く」
「おっけー」

「……まったく、火器はいけないとあれほど……」
「第壱拾弐破、くるよ!」
「むっ!」
  ぼやく珊瑚に金剛石が警告を発する。雪球が雪の上を転がり、爆発……はせずに、大量の煙を吐いた。そこから置石が右のほうへ走り抜け、ミニミを乱射する。
「ってぇ!!」
「全弾発射!」
  雪球の雨が置石に降り注ぐ。まもなく置石が雪だるまになろうというころ、逆側から虎眼が遊撃に出る。
「陽動作戦か!!」
  左手に一つの雪球と右手にコルト・ディフェンダーを構えた虎眼が珊瑚陣へ突入する。珊瑚、金剛石から放たれた雪球をほとんど打ち落とし、さらに接近する。
「珊瑚ぉぉ!!!」
「虎眼殿ぉぉ!!!!」
  珊瑚が斧を構えて前方へ走りこむ。ガキンッ! 斧で銃が手から弾かれ、雪の上へ落ちる。虎眼の首筋に冷たいものが当てられる。虎眼の左手から雪球が落ちる。
「……負けたよ」
「某の勝ちだ」
  金剛石のサブマリン投法で投げられた雪球がまっすぐ虎眼に飛んでくる。
「ヴぁ」
  顔面に直撃。虎眼石はそのまま後ろに倒れた。

「……あの、もうそろそろ晩御飯ですけど、虎眼ちゃんも置石ちゃんも食べていきますよね? 手を洗って、うがいをして部屋に入ってくださいね。あと、あんまり痛いことはめっ! ですよ」
「「「「はーい」」」」
  黒曜石の声に、みんないっせいに返事をした。

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