アットウィキロゴ
宝石乙女まとめwiki
掲示板 掲示板 ページ検索 ページ検索 メニュー メニュー

宝石乙女まとめwiki

雪の前触れ

最終更新:

Bot(ページ名リンク)

- view
だれでも歓迎! 編集
  街中を、冷たい風が吹き抜ける。
  肌に風を感じる人、窓の外から舞う木の葉を見て感じる人。
  徐々に近づく冬を、人は五感を持って感じる。
  ……それは季節を感じるという事。
  石の肌では感じる事の出来なかった、時間の移ろい。
殺生石?」
「あら、だんな様。珍しく早いお帰りなのですね」
「うん。こんな寒いのにまた蛋白石達は狩りかぁ」
「あの子達が寒さで怖じ気づく訳ありませんよ」
「それもそっか」
  隣に座る、最愛の人。かけがえのない人。
  ……限られた時間の中でしか生きる事の出来ない、人間という存在。
「いやー、寒かったよぉ。近所の木もすっかり裸状態でね、これはもう冬だよ」
「そうですか」
「うん。そういえばうちの実家はもう雪降りそうなんだ」
  雪。
  わたくしはそれを一度たりとも見た事がない。
  だんな様の脳裏に移る雪は、どんな物なのでしょう。
「こっちもあと少しで雪も降るだろうね」
「あら、それは楽しみですね。わたくし、雪を見た事がないので」
「えっ? ちょっと意外だなぁ、それは……」
「長く生きていようとも、南方の地ばかりにいれば見る事など出来ませんから」
  それに……。
「そっかぁ。でも僕は雪勘弁して欲しいかな。歩いたりするのが大変になるから」
  こうして隣で笑ってくださるだんな様と、風景を共有できる。
  今まで雪を見なかった判断は正しいのだと、自己満足でもそう思える。
「ただいまーっ」
「おかえり?」
「あ、おかえりー。今日はたくさん獲れた?」
  玄関口へ、二人を出迎えに行くだんな様。
  ……後何度、この後ろ姿を見つめていられるのでしょうか。
「うわ、いつぞや捕まえた変なのがっ!」
(;^ω^)「うはwwwテラヤバスwwwww」
  ……やがてだんな様が、雪のように冷たくなってしまう頃。
  それまでは、こんな生活が続いて欲しいものです。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最近更新されたスレッド
ウィキ募集バナー