もっと!熱くなれよおおおおおおおおおおお!!!
最終更新:
Bot(ページ名リンク)
-
view
もっと!熱くなれよおおおおおおおおおおお!!!
「少し…顔を、洗って、きますね」
悪夢のような放送後、私は猛烈な吐き気と言い様もない不快感に襲われた。
常に冷静であることを意識している私だけれど、今回ばかりは動揺を隠しきれなかった。
とにかく気分が悪い。
常に冷静であることを意識している私だけれど、今回ばかりは動揺を隠しきれなかった。
とにかく気分が悪い。
「おい、一人で大丈夫か…?」
衛宮さんが心配そうに気遣ってくれる。
彼はすごく良い人だ。
11人も亡くなったというこんな状況でも、周りのことがちゃんと見えている。
一方私は、今だけはこんな顔を誰かに見られたくないという一心だった。
彼はすごく良い人だ。
11人も亡くなったというこんな状況でも、周りのことがちゃんと見えている。
一方私は、今だけはこんな顔を誰かに見られたくないという一心だった。
「お気になさらず。すぐに戻ってきますから…」
頭で放送内容を整理しながら、ふらつく足をなんとか前に進めていく。
足取りは、酷く重たいものだった。
足取りは、酷く重たいものだった。
◆
「はー、はー」
ここは女子トイレ。
明かりも点けず、薄暗いところで備え付けの鏡に向き合う。
呼吸が苦しい。それに頭痛も酷く、立ちくらみがする。
吐き気は割と治まったが、目の焦点が合わない。
未だに信じられないのだ。
明かりも点けず、薄暗いところで備え付けの鏡に向き合う。
呼吸が苦しい。それに頭痛も酷く、立ちくらみがする。
吐き気は割と治まったが、目の焦点が合わない。
未だに信じられないのだ。
真帆が、死んだ…?
「あれは嘘…よ。そんなわけ、ないのよ」
自分に何度もそう言い聞かせる。
そう、あの放送は誤りだ。人が死んだという、実感がない。
だから。
真帆は死んでいないし、真帆は死んでいない。
真帆は死んでいないし、真帆は……っ、
そう、あの放送は誤りだ。人が死んだという、実感がない。
だから。
真帆は死んでいないし、真帆は死んでいない。
真帆は死んでいないし、真帆は……っ、
「あ、あああああっ……!」
洗面台の鏡に皸が入る。
「何で、どうしてッ…!」
伸ばされた右腕の拳から赤い液体がどろりと流れ落ちる。
垂れた真紅の血は床に小さな水溜まりを作り出す。
垂れた真紅の血は床に小さな水溜まりを作り出す。
「痛い」
真帆が受けた痛みはきっとこんなものではないのだろう。
誰かに殺されたのだ。手段は勿論分からない。
しかし、人は簡単には死なないように出来ているという。
きっと、酷い事をされたに違いない。最悪の場合は…。
そう思うと、両目からは透明の液体が溢れ出す。
同時に、何かが切れた。
誰かに殺されたのだ。手段は勿論分からない。
しかし、人は簡単には死なないように出来ているという。
きっと、酷い事をされたに違いない。最悪の場合は…。
そう思うと、両目からは透明の液体が溢れ出す。
同時に、何かが切れた。
「バカ真帆!アンタはいつだってそうやって一人で勝手に進んで!
こうして取り返しのつかないことになって!いつもいつも………!!」
こうして取り返しのつかないことになって!いつもいつも………!!」
生まれた頃から幼馴染だった。
何かにつけてはいつも同じ、言い換えればライバル同士、お互いを競い合う中だった。
特にバスケのことでも、真帆に誘われなければ自ら進んでやることもなかっただろう。
無理やりにでも誘ってくれて本当に嬉しかった。
こんなに面白いスポーツに興味を持たせてくれて少しだけ感謝していた。
何かにつけてはいつも同じ、言い換えればライバル同士、お互いを競い合う中だった。
特にバスケのことでも、真帆に誘われなければ自ら進んでやることもなかっただろう。
無理やりにでも誘ってくれて本当に嬉しかった。
こんなに面白いスポーツに興味を持たせてくれて少しだけ感謝していた。
「もう、二度と会えないの…?真帆」
いつもたくさんの迷惑をかけられてばかり、そんな真帆はもういない。
このどこぞと知れないような場所で、帰らぬ人になってしまった。
このどこぞと知れないような場所で、帰らぬ人になってしまった。
「はっ」
不幸にも、私は恐ろしい想像をしてしまう。
名簿を思い出す。
アレには確か、真帆だけでなく慧心女バスのチーム全員、その上コーチの長谷川さんも居たはずだ。
もしかしたら、ここで皆が死ぬのではないかということを。
有り得ない話ではない。既に11人がここで死んでいるという異例の事態だ。
このペースなら、明日には殺し合いが完了していても可笑しくない話である。
アレには確か、真帆だけでなく慧心女バスのチーム全員、その上コーチの長谷川さんも居たはずだ。
もしかしたら、ここで皆が死ぬのではないかということを。
有り得ない話ではない。既に11人がここで死んでいるという異例の事態だ。
このペースなら、明日には殺し合いが完了していても可笑しくない話である。
「嫌、死にたくない…!」
頭を抱え、床にしゃがみ込む。
最早、冷静でいることなど出来ない。
始まってしまった殺し合いを、止めることは無理。
恐怖にただ怯え、殺される時を待つほかないのだ。
最早、冷静でいることなど出来ない。
始まってしまった殺し合いを、止めることは無理。
恐怖にただ怯え、殺される時を待つほかないのだ。
もう、成す術がない。
『方法ならあるよ!』
そんな絶望の最中に―
「だ、誰!?」
現れた―
『酷いなぁ。さっき話したじゃないか』
たった一つの―
「あなたは…」
最後の―
『やあ紗季、どうやらお困りのようだね。僕と契約する気になったかい?』
希望。
「キュゥべえ…!」
◆
「11人、か…」
「人殺ししてんじゃねーよ!」
「人殺ししてんじゃねーよ!」
士郎はあまりにも多い犠牲者の数に、主催への怒りを示した。
人を殺すことは悪であり、これは正義に反する行為だ。
だが、これは防ぎようのないことかもしれない。
単純に人殺しを愉しむ愉快犯は兎も角、自身や誰かを守るために人を殺すという可能性もある。
何より問題なのが、殺し合いを強制させる存在そのものなのだ。
奴らの存在さえ無ければ、11人が死ぬ必要はなかったのだ。
人を殺すことは悪であり、これは正義に反する行為だ。
だが、これは防ぎようのないことかもしれない。
単純に人殺しを愉しむ愉快犯は兎も角、自身や誰かを守るために人を殺すという可能性もある。
何より問題なのが、殺し合いを強制させる存在そのものなのだ。
奴らの存在さえ無ければ、11人が死ぬ必要はなかったのだ。
「絶対に許さねぇ…!」
「そうだ!俺は怒るよ…ふざけるな!」
「そうだ!俺は怒るよ…ふざけるな!」
士郎と修造は亡くなった11人に黙祷を捧げ、彼らの無念を晴らす為、打倒主催を心に誓った。
「ユー、何書いてるんだ?」
『秘密』
『秘密』
何か隠していることでもあるのかと士郎は思った。
とはいえ、女の子の隠し事に介入するのは野暮か、と深く追求はしなかった。
士郎たちは既に放送に関する情報交換は済ませた。
個人間の知り合いは生存、残すは紗季だけだが、残念ながらあの様子から見るとおそらく死者がいたと見える。
士郎はそう思うと心が痛む。身近な人が死ぬのは精神的に辛いものがある。
それに、紗季はまだ小学生だ。知人の死になど直面する機会は滅多にない。
さてどう励ますものか、と思っていたが元気づけなら適任者がいたなと目配せしつつ、今後の方針を考えていた。
とはいえ、女の子の隠し事に介入するのは野暮か、と深く追求はしなかった。
士郎たちは既に放送に関する情報交換は済ませた。
個人間の知り合いは生存、残すは紗季だけだが、残念ながらあの様子から見るとおそらく死者がいたと見える。
士郎はそう思うと心が痛む。身近な人が死ぬのは精神的に辛いものがある。
それに、紗季はまだ小学生だ。知人の死になど直面する機会は滅多にない。
さてどう励ますものか、と思っていたが元気づけなら適任者がいたなと目配せしつつ、今後の方針を考えていた。
「ひィ、ふゥ、みィ…3人か。まァ何人いよォと俺は構わねェけどなァ」
音もなく塔内に侵入してきた白髪の男。
肌は真っ白、それに簡単に折れそうな程腕は細い。
アルビノ、とでも称せばいいだろうか。
その印象から醸し出される雰囲気はどことなく異様。
武器は持っていないが、士郎とユーは警戒を怠らない。
肌は真っ白、それに簡単に折れそうな程腕は細い。
アルビノ、とでも称せばいいだろうか。
その印象から醸し出される雰囲気はどことなく異様。
武器は持っていないが、士郎とユーは警戒を怠らない。
「栄養不足だッ!!お米食べろ!!!」
修造は普段通りであったが。
「おいおい、招かれざる客ってかァ?落ち着けよ。
まずは少し話を聞くってのが筋ってもンだろ?違うか?」
「お前は…?」
まずは少し話を聞くってのが筋ってもンだろ?違うか?」
「お前は…?」
不穏な空気の中、士郎が絞り出した声で問う。
「俺は一方通行(アクセラレータ)ってンだ、よろしく」
「衛宮士郎だ」
「俺は!松岡!シューーーーーゾウッ!!こっちはユーだッ!!」
「オーケー。テメェら団体行動とってンぐらいだから、聞く意味はねェだろうが万に一つの可能性ってのもあるしなァ。
一応聞いておくぜ。オマエラは殺し合いに乗ってンのかァ?」
「衛宮士郎だ」
「俺は!松岡!シューーーーーゾウッ!!こっちはユーだッ!!」
「オーケー。テメェら団体行動とってンぐらいだから、聞く意味はねェだろうが万に一つの可能性ってのもあるしなァ。
一応聞いておくぜ。オマエラは殺し合いに乗ってンのかァ?」
回答次第では戦闘になるか、士郎はいつでも動けるように全神経を集中させる。
頬には、一筋の汗水が流れる。
頬には、一筋の汗水が流れる。
「違う!俺たちは殺し合い反対派だ!!
そんなことしなくてもいい!大丈夫、どうにかなるって!
Don't worry. Be happy!」
「そォかそォか。どォしてどいつもこいつも徒党を組んで馴れ合いをするンだろうなァ。
主催のクズどもに会うのは、やっぱり皆殺しにするのが最短じゃねェとは思わねェのか?」
そんなことしなくてもいい!大丈夫、どうにかなるって!
Don't worry. Be happy!」
「そォかそォか。どォしてどいつもこいつも徒党を組んで馴れ合いをするンだろうなァ。
主催のクズどもに会うのは、やっぱり皆殺しにするのが最短じゃねェとは思わねェのか?」
士郎たちは確信した。
一方通行が殺し合いに乗り、今まさに自分たちをターゲットに定めたということを。
戦闘は避けられない。勝てる見込みはあるか…。
一方通行が殺し合いに乗り、今まさに自分たちをターゲットに定めたということを。
戦闘は避けられない。勝てる見込みはあるか…。
「何が言いたい…!?」
「てめェは馬鹿か。お前らが殺し合いに乗ってンなら後回しにしようとしただけだよ。
それまで頭数を減らすっていう貢献をしてくれンだからよ。
だがもうそれは期待できねェみてェだし、とっとと死ンでくれませんかねェ!?」
「てめェは馬鹿か。お前らが殺し合いに乗ってンなら後回しにしようとしただけだよ。
それまで頭数を減らすっていう貢献をしてくれンだからよ。
だがもうそれは期待できねェみてェだし、とっとと死ンでくれませんかねェ!?」
一方通行は乱暴にそう言い放つと、右足で地面を大きく踏む。
それは、ある意味予想の斜め上を超えた攻撃だったといえよう。
士郎たちには、一方通行という人物を知らなすぎた。
学園都市が第一位、最強の超能力者"一方通行"という存在を。
それは、ある意味予想の斜め上を超えた攻撃だったといえよう。
士郎たちには、一方通行という人物を知らなすぎた。
学園都市が第一位、最強の超能力者"一方通行"という存在を。
◆
「あぶねぇ…ッ!」
「うおっと」
「うおっと」
士郎は寸前で右方に飛び出して、投石を回避する。
ほんのちょっぴりだけだが、戦闘なれしているお陰だった。
とはいっても、殆ど奇跡みたいなものであったが。
修造も、持ち前の運動センスを活かして回避に成功する。
ほんのちょっぴりだけだが、戦闘なれしているお陰だった。
とはいっても、殆ど奇跡みたいなものであったが。
修造も、持ち前の運動センスを活かして回避に成功する。
「…」
ユーも、普段からは想像もつかない軽やかな跳躍を披露して一方通行との距離を遠ざける。
一方通行はニタニタ笑いながら対峙する。
一方通行はニタニタ笑いながら対峙する。
「ハッ、やっぱ殺し合いってのはあっさり終わるンじゃあつまんねェよな」
一方通行は呟くとポケットからパチンコ玉を掌いっぱいに持ち上げる。
下品な笑い声を上げながら、最高のショーを始めようとしていた。
下品な笑い声を上げながら、最高のショーを始めようとしていた。
「精一杯かわしてみせろよ」
パチ玉の一つをもう片手の親指と人差し指で摘み、ピンと弾く。
それだけで十分だ。弾き出されたパチ玉は、ベクトル変換によって鋭い弾丸へと変化するのだから。
それだけで十分だ。弾き出されたパチ玉は、ベクトル変換によって鋭い弾丸へと変化するのだから。
「投影(トレース)―――」
イメージしろ。
意識を心象風景に。
意識を心象風景に。
「―――開始(オン)―――!」
「士郎!!」
「士郎!!」
士郎の心臓を貫く軌道だった弾丸は防がれ、あらぬ方向へと飛んでいく。
そう、士郎の手には存在しなかったはずの両手剣が握られていた。
それは干将・莫邪。陰陽の理を持つ夫婦剣。
アーチャーの愛用する、彼を象徴とする宝具の投影。
そう、士郎の手には存在しなかったはずの両手剣が握られていた。
それは干将・莫邪。陰陽の理を持つ夫婦剣。
アーチャーの愛用する、彼を象徴とする宝具の投影。
「まァ合格だな、よくできましたってか?
ところでテメェ何かの能力者か?」
「俺は魔術師だ」
「マジュツ?ハ、何だそりゃ?ンなこたあどうでもいい。
次はこれだ」
ところでテメェ何かの能力者か?」
「俺は魔術師だ」
「マジュツ?ハ、何だそりゃ?ンなこたあどうでもいい。
次はこれだ」
手の中にある鉛色の弾丸すべてを放り投げる。
玉は忽ち弾へと姿を変える。
ひとつひとつが先ほどの弾と同等の威力を持っている。
玉は忽ち弾へと姿を変える。
ひとつひとつが先ほどの弾と同等の威力を持っている。
「…クソッ!」
ユーはポケットからたけし城を引っ張り出し、士郎の方に投げて防御壁にする。
しかし所詮は木製の箪笥。打ち出された玉が次々に突き刺さり破壊する…。
しかし所詮は木製の箪笥。打ち出された玉が次々に突き刺さり破壊する…。
…はずだった。
「何だありゃあ…?」
士郎の使える魔術のうちの一つ、強化。
一時的に箪笥の強度を上げたことで、弾丸にも耐えうる硬さにすることに成功した。
一時的に箪笥の強度を上げたことで、弾丸にも耐えうる硬さにすることに成功した。
「助かった…」
だがそれも時間の問題。
ミシミシと不穏な音を立てる箪笥。
ミシミシと不穏な音を立てる箪笥。
「ぐッ…!?」
士郎に衝撃が走る。
突き破った一発の弾丸が、右胸を貫く。
反対側だったら死んでいたに違いない。
無意識に恐怖を感じていた。
突き破った一発の弾丸が、右胸を貫く。
反対側だったら死んでいたに違いない。
無意識に恐怖を感じていた。
対して修造も致命傷を受けていた。。
苦痛に塗れた呻き声を漏らし、弾丸の刺さった足と肩を押さえて転がりまわっている。
人並み外れて運動神経がいい彼であるが、今は現役を引退しており、全盛期ほど反応がよくなかった。
全ての弾丸をかわす程、器用な動きはできなかった。
苦痛に塗れた呻き声を漏らし、弾丸の刺さった足と肩を押さえて転がりまわっている。
人並み外れて運動神経がいい彼であるが、今は現役を引退しており、全盛期ほど反応がよくなかった。
全ての弾丸をかわす程、器用な動きはできなかった。
「く、修造…!」
「安心しな。ここで全員、あの世行きだからよォ」
「安心しな。ここで全員、あの世行きだからよォ」
一方通行はニヤニヤと嫌らしい笑みを浮かべる。
このままではまずい。
このままではまずい。
「ん?」
苦しくなる呼吸の中で、何気なく視線を巡らすと、箪笥に一枚のメモが張り付いていた。
何故かこのメモには見覚えがあるのは気のせいか。
何故かこのメモには見覚えがあるのは気のせいか。
「『耳を塞げ』。なんでさ…」
そう達筆で書かれたメモを見て、罠か何かかと思ったものの、ひとまずこれに従う。
解決の糸口になる可能性を秘めたものであれば何でも使う。
さもなくば死ぬかどちらかだ。
解決の糸口になる可能性を秘めたものであれば何でも使う。
さもなくば死ぬかどちらかだ。
数秒後、士郎は驚くべき光景を見ることになる。
◆
「グアアアアアアッ、てめ、グガッッ!!」
一方通行が全身から血を吹き出して暴れていた。
耳を塞いでいる以上、何が起きていて、何を言っているのかは分からない。
先程までの余裕っぷりから比較すればありえない光景だった。
一体何が、と士郎は首を傾げる。
しかし、そんな疑問を抱いたのも束の間、一人の人物を思い出す。
耳を塞いでいる以上、何が起きていて、何を言っているのかは分からない。
先程までの余裕っぷりから比較すればありえない光景だった。
一体何が、と士郎は首を傾げる。
しかし、そんな疑問を抱いたのも束の間、一人の人物を思い出す。
一言も発さない、謎の少女。
(ユー…なのか?)
よくよく考えてみれば、士郎はユーのことを何も知らなかった。
いや、士郎だけではない。修造や紗季、一方通行も誰も、彼女のことを詳しく知る人物はいなかった。
いや、士郎だけではない。修造や紗季、一方通行も誰も、彼女のことを詳しく知る人物はいなかった。
凛とした表情で一方通行に対峙するユー。
紫のオーラを纏いしその姿はまるで魔術師。
それも、自分よりも遥か上位の魔力を備えているのが見て取れた。
紫のオーラを纏いしその姿はまるで魔術師。
それも、自分よりも遥か上位の魔力を備えているのが見て取れた。
「テメェェェェ、何、しやがったアアアアァァ!!」
『「死ね」とか「殺す」だとか軽々しく使うな
それはとても悲しく苦しいこと でもあなたを生かしておくわけにもいかない だから』
「死ね」
『「死ね」とか「殺す」だとか軽々しく使うな
それはとても悲しく苦しいこと でもあなたを生かしておくわけにもいかない だから』
「死ね」
「ガハッ…、ア、アアアア、グハァ――――」
さらに血を噴射し、身体を破壊させた一方通行は静かになった…。
「ユー、お前…?」
近づいてくるユーに対して士郎は明らかに狼狽えていた。
圧倒的だったはずの一方通行を一瞬で沈めた?
圧倒的だったはずの一方通行を一瞬で沈めた?
『怪我してる』
「ああ。けど大したことねぇよ」
「ああ。けど大したことねぇよ」
ユーが士郎の胸に触れると、みるみる傷口が塞がっていく。
参加者の中でも上位に位置する実力を持つ彼女には、強い制限が課されているのだったが、軽い傷ならほぼ完治できた。
参加者の中でも上位に位置する実力を持つ彼女には、強い制限が課されているのだったが、軽い傷ならほぼ完治できた。
『私の手には治す能力 血液には不老の力がある』
「そうなのか。でも俺より修造を頼むよ。俺は紗季を探してくるからさ」
『分かった』
「ところで、さ。一方通行は…その、死んだのか?」
『多分 でも』
「そうなのか。でも俺より修造を頼むよ。俺は紗季を探してくるからさ」
『分かった』
「ところで、さ。一方通行は…その、死んだのか?」
『多分 でも』
『ドラえもんが私の能力に干渉しているから 分からない』
修造のイキイキするぞ!という声を聞きながら、士郎は紗季を探しに―
妙な感覚に囚われた。
それも青天の霹靂のことであった。
腹部に不可解な衝撃、そして激しい痛み。
視界がぐるんと一回転し、ある一点だけを見つめるしかできなくなった。
それも青天の霹靂のことであった。
腹部に不可解な衝撃、そして激しい痛み。
視界がぐるんと一回転し、ある一点だけを見つめるしかできなくなった。
(おい、嘘、だろ…?)
そこには真っ赤になった人影、それを最後に見て、士郎は意識を完全に失ったのだった。
「はァ~い、まずは一人ってことだ」
「士郎ッ!!お前ッ!!!」
「士郎ッ!!お前ッ!!!」
修造が怒気をはらんだ声とともに一方通行を睨みつける。
ユーは表情に出さないこそすれ、内心では動揺していた。それを無理矢理抑える。
ユーは表情に出さないこそすれ、内心では動揺していた。それを無理矢理抑える。
一方通行が発射したのはエアライドマシン・ウイングスター。
運動量のベクトルを操作し、質量・速度ともにまさにミサイル。
尖った先端が士郎の身体を真っ二つに引き裂いたのだ。
運動量のベクトルを操作し、質量・速度ともにまさにミサイル。
尖った先端が士郎の身体を真っ二つに引き裂いたのだ。
まだ手を触れれば助かる―そう見込んだユーが士郎のところへ駆けつける。
―が、ぐらりと急な頭痛に足がもつれ倒れ込んでしまう。
能力からくる制限が思いの外強かったらしい。
その隙を一方通行は見逃さない。
右手を振り上げ、ユーの命を摘み取るべく飛び上がる。
―が、ぐらりと急な頭痛に足がもつれ倒れ込んでしまう。
能力からくる制限が思いの外強かったらしい。
その隙を一方通行は見逃さない。
右手を振り上げ、ユーの命を摘み取るべく飛び上がる。
『あなたは何者?』
鮮血。
ユー自身の血の池に身体をうずめた。
ユー自身の血の池に身体をうずめた。
「一方通行アアアアアア!!!!」
修造が拳を握り、殴りかかる。
顔を涙で濡らしながら。
顔を涙で濡らしながら。
「ザコが」
転がっていたパチンコ玉を適当に投げる。
対象を、見てすらいなかった。
対象を、見てすらいなかった。
「うっ」
その死の塊は、修造の心臓を貫き、無機質な音を立てて転がった。
その玉の色は、赤色に変わっていた。
仰向けに倒れた修造は動かない。
その玉の色は、赤色に変わっていた。
仰向けに倒れた修造は動かない。
宣言通り、一方通行は三人全員を殺してみせた。
◆
一方通行にはベクトル操作能力がある。
運動量・熱量・光・電気量などといった向きを観測し、触れただけで変換する能力。
血液の流れも勿論その例外ではない。
ユーの能力で殺されかけたとき、とっさの判断で血流操作を行った。
致死に当たる血液が外に出ていかないように内側に止めたのだ。
ユーに課された制限もあってか、ほぼ奇跡的に一命を取り留めることができた。
あとはもうゲージMAXの力を使い、流れた血を元に戻すだけ。
失敗のリスクはあったが、結果はこちらに傾いた。
つまり、運は一方通行を味方したのであった。
運動量・熱量・光・電気量などといった向きを観測し、触れただけで変換する能力。
血液の流れも勿論その例外ではない。
ユーの能力で殺されかけたとき、とっさの判断で血流操作を行った。
致死に当たる血液が外に出ていかないように内側に止めたのだ。
ユーに課された制限もあってか、ほぼ奇跡的に一命を取り留めることができた。
あとはもうゲージMAXの力を使い、流れた血を元に戻すだけ。
失敗のリスクはあったが、結果はこちらに傾いた。
つまり、運は一方通行を味方したのであった。
◆
「さて、これからどォしようかねェ」
これで3キル。このペースを維持できればすぐ終わる。
一回の放送ごとに三人、ってのをノルマにしていくか。
といったところで、今まで大人しくしていた腹の虫が喚きだした。
ここいらで朝食でも採って、どこかで休息でも取ることにしよう。
その前にこいつらの支給品でも奪うか。
一回の放送ごとに三人、ってのをノルマにしていくか。
といったところで、今まで大人しくしていた腹の虫が喚きだした。
ここいらで朝食でも採って、どこかで休息でも取ることにしよう。
その前にこいつらの支給品でも奪うか。
まず胴体が泣き別れになった男の支給品。確かマジュツシとか訳わからんことを言ってたな。
今となってはどうでもいいことだが。
持ってたものはベンチにドライバー、それと鉄パイプ。どれも武器ってわけにはいかなそうだ。
飛ばす分には使える。意外と悪くない。
次に鎧を着た女。一時は死ぬかと思ったがなんとかなった。
こいつは血の流れを逆向きにして爆発させたので確実に失血死しているはずだ。
念には念を、と心臓にさっきの鉄パイプを突き刺しておく。
支給品もメモ帳と録でもないものだったので放置しておいた。
最後に一般人の男。
今となってはどうでもいいことだが。
持ってたものはベンチにドライバー、それと鉄パイプ。どれも武器ってわけにはいかなそうだ。
飛ばす分には使える。意外と悪くない。
次に鎧を着た女。一時は死ぬかと思ったがなんとかなった。
こいつは血の流れを逆向きにして爆発させたので確実に失血死しているはずだ。
念には念を、と心臓にさっきの鉄パイプを突き刺しておく。
支給品もメモ帳と録でもないものだったので放置しておいた。
最後に一般人の男。
「…がァッ!?」
これこそまさに青天の霹靂。
なんで俺の左腕が宙に舞っていやがる!?
なんで俺の左腕が宙に舞っていやがる!?
「ははは、これは俺の怒りだ」
手に輝くナイフを持ち、乾いた声でそう言い放つ男。
松岡修造であった。
松岡修造であった。
…馬鹿な!?
コイツは死んでいたはずでは…。
コイツは死んでいたはずでは…。
「ハッ、いいぜ。テメェもこの女と同じ運命にしてやるぜ」
◆
呆気ない幕切れだった。
相当に虫の息だったのだろう。
ナイフを砕き、血流操作をしただけで修造は動かなくなった。
何故生きていたのか疑問なぐらい、一瞬でカタがついた。
また、修造のポケットには服があった。
青を基調とした西洋風の服であり、少々気に食わないが血まみれの服よりマシだろう。
腕の回復にも時間がかかる。
予定通り、どこか安息の場所を探すとするか。
相当に虫の息だったのだろう。
ナイフを砕き、血流操作をしただけで修造は動かなくなった。
何故生きていたのか疑問なぐらい、一瞬でカタがついた。
また、修造のポケットには服があった。
青を基調とした西洋風の服であり、少々気に食わないが血まみれの服よりマシだろう。
腕の回復にも時間がかかる。
予定通り、どこか安息の場所を探すとするか。
それと、コーヒーがあるとありがたいんだが。
【B-5/1日目・朝】
【一方通行@とある魔術の禁書目録】
[状態]:疲労(大)、全身ダメージ(大)、左腕欠損、興奮、ゲージMAX、無垢なる魔性の餌食、アクセロリータ
[装備]:ゲジマユ@MUGEN、パチンコ玉@現実
[道具]:支給品*4、鉄パイプ@現地調達、精密ドライバーセット@現実、阿部さんのベンチ@くそみそテクニック、
トラウィスカルパンテクウトリの槍@とある魔術の禁書目録、囮用マルス王子の服@ファイアーエムブレム
[思考・状況]0:対主催だが優勝するのがてっとり早いかもしれねェ…!
1:休息を取る
2:マジュツ、ねェ…
3:コーヒーが欲しい
※ベクトル変換能力に制限が設けられていますが気付いていません。でもあんまり関係ないかもしれません。
※ゲジマユ化して狂キャラになりました。
※魔術について多少興味を持ちました。
※ウイングスター@カービィのエアライドは壊れました。
【一方通行@とある魔術の禁書目録】
[状態]:疲労(大)、全身ダメージ(大)、左腕欠損、興奮、ゲージMAX、無垢なる魔性の餌食、アクセロリータ
[装備]:ゲジマユ@MUGEN、パチンコ玉@現実
[道具]:支給品*4、鉄パイプ@現地調達、精密ドライバーセット@現実、阿部さんのベンチ@くそみそテクニック、
トラウィスカルパンテクウトリの槍@とある魔術の禁書目録、囮用マルス王子の服@ファイアーエムブレム
[思考・状況]0:対主催だが優勝するのがてっとり早いかもしれねェ…!
1:休息を取る
2:マジュツ、ねェ…
3:コーヒーが欲しい
※ベクトル変換能力に制限が設けられていますが気付いていません。でもあんまり関係ないかもしれません。
※ゲジマユ化して狂キャラになりました。
※魔術について多少興味を持ちました。
※ウイングスター@カービィのエアライドは壊れました。
◆
「ねぇキュゥべえ。さっきの音、何?」
私は明らかに狼狽えた声で問う。
返ってくる返答は大体予測できてはいたが、聞かずにはいられない。
返ってくる返答は大体予測できてはいたが、聞かずにはいられない。
『さあ。僕にはよくわからないけど、もしかしたら戦っているんじゃないかな?』
曖昧な回答。ただし、それは十分すぎるほどに的を得ている。
怖い。けど、私はそれでも戦う。
怖い。けど、私はそれでも戦う。
(この"魔法少女"になった力で、敵と戦う!)
しかし進む足は止められた。
先ほどの崩壊によって、上から降ってきた瓦礫に道が塞がってしまっていた。
このままでは通れないし、ここから出ることもできない。
先ほどの崩壊によって、上から降ってきた瓦礫に道が塞がってしまっていた。
このままでは通れないし、ここから出ることもできない。
「どうしよう…」
『今こそ魔法少女になってみるべきだと思うよ。さぁ、ソウルジェムを出して』
「う、うん」
『今こそ魔法少女になってみるべきだと思うよ。さぁ、ソウルジェムを出して』
「う、うん」
魔法少女。
そんな日曜の朝に放送するアニメじゃないんだから。
なんて、いつもの自分なら言うだろう。
そんな日曜の朝に放送するアニメじゃないんだから。
なんて、いつもの自分なら言うだろう。
でも今は違う。
私の、私だけの魔法少女!
私の、私だけの魔法少女!
水色を中心に、メイド服を象った派手な衣装。
髪はサイドに軽く纏める。
手に持つ武器は、細長い鎌。
髪はサイドに軽く纏める。
手に持つ武器は、細長い鎌。
新たな魔法少女、永塚紗季の誕生である。
「で、これを叩っ斬ればいいのね」
目の前の岩の塊を見る。
本当にこれを壊すことができるのか、という一抹の不安を持ちつつも、そんなことはないとかき消す。
使い慣れない鎌を真っ直ぐに構え、垂直に振り下ろす。
本当にこれを壊すことができるのか、という一抹の不安を持ちつつも、そんなことはないとかき消す。
使い慣れない鎌を真っ直ぐに構え、垂直に振り下ろす。
「はっ!」
割れた。
切れ口は非常に綺麗に、パックリと岩肌が顕になる。
切れ口は非常に綺麗に、パックリと岩肌が顕になる。
「やった!」
魔法少女っていいものだわ、と興奮気味にはしゃぐと、いざホールへと入っていく。
そこで見たものは、絶望の地獄だった。
そこで見たものは、絶望の地獄だった。
「嫌あああああああああああああああああっ!!!」
いずれも、赤黒く染まり、生臭い血の臭いを放っていた。
見て瞬時に理解した、それは既に死んでいると。
込み上げてくる吐き気に、抑えが効かず盛大に吐き出してしまう。
幸い、何も口にしていなかった分胃液を吐き出すだけだった。
それでも、苦しい胸焼けが私を襲った。
見て瞬時に理解した、それは既に死んでいると。
込み上げてくる吐き気に、抑えが効かず盛大に吐き出してしまう。
幸い、何も口にしていなかった分胃液を吐き出すだけだった。
それでも、苦しい胸焼けが私を襲った。
「そんな…どうしてこんなこと……」
生まれて十数年、死体なんてものを見たことがない。
トラウマを植え付けるには十分すぎた。
トラウマを植え付けるには十分すぎた。
「さ、き…」
「え!?」
「え!?」
するはずのない声。声の主は、血だらけの松岡修造だった。
出血が夥しい。生きているのが不思議なくらいだ。
きあいのハチマキの効果で、皮一枚の状態で耐えているのだ。
出血が夥しい。生きているのが不思議なくらいだ。
きあいのハチマキの効果で、皮一枚の状態で耐えているのだ。
「修造さん!」
「よか、た。無事だったんだな」
「私より修造さんです!何があったんですか!!」
「よか、た。無事だったんだな」
「私より修造さんです!何があったんですか!!」
絶え絶えになる声を搾り出す修造。
私は理解してしまった。彼はもう助からないと。
修造の手を両手でしっかりと握る。
私は理解してしまった。彼はもう助からないと。
修造の手を両手でしっかりと握る。
「アクセラ、レータ。そいつが俺たちを…。
まだ近くにいる、早く逃げ、ろ…」
「嫌です。逃げるなら修造さんも!」
「紗季。俺はいい。自分を、もっと自分を大切にしろ!」
まだ近くにいる、早く逃げ、ろ…」
「嫌です。逃げるなら修造さんも!」
「紗季。俺はいい。自分を、もっと自分を大切にしろ!」
私は泣いていた。
会ったばかりで、まだ親交を深めている途中だった。
私は修造さんを尊敬していた。すごく熱い人で、素晴らしい人だと思った。
だから、だから…。
会ったばかりで、まだ親交を深めている途中だった。
私は修造さんを尊敬していた。すごく熱い人で、素晴らしい人だと思った。
だから、だから…。
「もっと熱くなれよ…」
握った手が急に重たくなった。
【衛宮士郎@Fate stay/night 死亡】
【ユークリウッド・ヘルサイズ@これはゾンビですか? 死亡】
【松岡修造@現実 死亡】
【残り 45人】
【ユークリウッド・ヘルサイズ@これはゾンビですか? 死亡】
【松岡修造@現実 死亡】
【残り 45人】
【B-5/1日目・朝】
【永塚紗季@ロウきゅーぶ!】
[状態]:絶望、恐怖、悲しみ
[装備]:永塚紗季のソウルジェム
[道具]:支給品、キュゥべえ@魔法少女まどか☆マギカ
[思考・状況]0:みんなで帰り、またバスケをする
1:…
2:殺し合いを止める
※魔法少女になりました。詳しいことをキュゥべえから聞いていません。
※塔での出来事を知りません。
【永塚紗季@ロウきゅーぶ!】
[状態]:絶望、恐怖、悲しみ
[装備]:永塚紗季のソウルジェム
[道具]:支給品、キュゥべえ@魔法少女まどか☆マギカ
[思考・状況]0:みんなで帰り、またバスケをする
1:…
2:殺し合いを止める
※魔法少女になりました。詳しいことをキュゥべえから聞いていません。
※塔での出来事を知りません。
※B-5塔が半壊しました。
※B-5塔内に、三人の死体があります。
※ユーの死体の傍にメモ帳があります。
※松岡修造の死体に、きあいのハチマキ@ポケットモンスターがあります。
※たけし城@青鬼は壊れました。
※B-5塔内に、三人の死体があります。
※ユーの死体の傍にメモ帳があります。
※松岡修造の死体に、きあいのハチマキ@ポケットモンスターがあります。
※たけし城@青鬼は壊れました。
| No.065:時既に時間切れ | 時系列順 | No.067:[[]] |
| No.051:Our Innocence | 一方通行 | |
| No.040:もっと強くなりたいあなたに | 衛宮士郎 | GAME OVER |
| No.040:もっと強くなりたいあなたに | 永塚紗季 | |
| No.040:もっと強くなりたいあなたに | 松岡修造 | GAME OVER |
| No.040:もっと強くなりたいあなたに | ユークリウッド・ヘルサイズ | GAME OVER |