Our Innocence
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Our Innocence
「んー」
水名月は図書館の悲惨な形状を見て少し呆れた。
一言で言い表すなら穴。
ドデカい穴が図書館の側面に開けられていたのだった。
一言で言い表すなら穴。
ドデカい穴が図書館の側面に開けられていたのだった。
「この手の建物を破壊していいのは物語の終盤から、ってフツー決まってるだろ…」
そんなメタいツッコミをするんじゃない、などとあの馬鹿な兄貴が言いそうな気がする。
あんな甘い性格だし、もしこの場に居たら即退場してだろうなと思った。
居なかっただけまぁ良しとしよう。別に死んで欲しくないだとかそういうんじゃないけど。
あんな甘い性格だし、もしこの場に居たら即退場してだろうなと思った。
居なかっただけまぁ良しとしよう。別に死んで欲しくないだとかそういうんじゃないけど。
水名月が建物の歪みで少々重くなった扉を開くと、血の気の引く光景が広がっていた。
●Scene1●
ガタッ
「!?」
(何か…いる。
魔女か使い魔か…それとも、もっと恐ろしい何かが)
魔女か使い魔か…それとも、もっと恐ろしい何かが)
これ以上ここの図書館に居てはならない。
それは得体の知れない恐怖に対する本能的なものなのかどうなのか。
只分かることは、何も起こらないままやり過ごす、そんなことは決して許されないことなのではないか―
そんなふうな身も蓋もない予想というのは、しばしば当たってしまうものである。
それは得体の知れない恐怖に対する本能的なものなのかどうなのか。
只分かることは、何も起こらないままやり過ごす、そんなことは決して許されないことなのではないか―
そんなふうな身も蓋もない予想というのは、しばしば当たってしまうものである。
「で、出たな!」
物音のした高い本棚の隙間から現れた化け物。
陳腐な形容であるが、それはまさしく人ならざるものであった。
身長、という表現をするのなら優に2mは超えている。
そしてその容姿が慄然とする。
青い全身、ぎょろっとした目玉。そして、大きな口。
しかも何故か頭はヒトデのような形をしていてますます不気味だ。
陳腐な形容であるが、それはまさしく人ならざるものであった。
身長、という表現をするのなら優に2mは超えている。
そしてその容姿が慄然とする。
青い全身、ぎょろっとした目玉。そして、大きな口。
しかも何故か頭はヒトデのような形をしていてますます不気味だ。
と、これまでの経緯を読んで頂いた読者の御察しの通り、星を依り代にした青鬼が新たに誕生していたのだ。
青鬼は獲物を見つけ、嬉しいのかどうかを読み取ることは出来ないが、その獲物に接近をしかけた。
対する獲物、佐倉杏子は瞬く間に魔法少女へと姿を変え、多節棍の槍を構える。
節の増えた棍棒は、青鬼を絡め取るように拘束し、動きを封じる。
対する獲物、佐倉杏子は瞬く間に魔法少女へと姿を変え、多節棍の槍を構える。
節の増えた棍棒は、青鬼を絡め取るように拘束し、動きを封じる。
「へっ、大したこと…なっ!?」
しかし青鬼は豪腕を振るい多節棍の拘束から逃れる為、それを引き千切ると再び杏子目掛けて歩を進める。
杏子は飛び上がり、高い本棚に乗ることで対処するが、青鬼は本棚に手を掛けるとそれを難なく押し倒す。
倒れた本棚から、幾多もの本が散らばった。
杏子は飛び上がり、高い本棚に乗ることで対処するが、青鬼は本棚に手を掛けるとそれを難なく押し倒す。
倒れた本棚から、幾多もの本が散らばった。
「チッ、馬鹿力だけは認めてやるさ…」
杏子は手ごわい相手だ、と舌打ちしながら考える。
弱い魔女であれば苦戦することはないのだが、そもそも結界が出来ていないことから魔女でないと判断できる。
使い魔クラスでここまで強いとなると、いざ魔女戦では苦戦すること間違い無しだ。
尤も、今はそのことを気にしている場合ではない。
実は、忘れかけていたあることを思い出していたのだった。
弱い魔女であれば苦戦することはないのだが、そもそも結界が出来ていないことから魔女でないと判断できる。
使い魔クラスでここまで強いとなると、いざ魔女戦では苦戦すること間違い無しだ。
尤も、今はそのことを気にしている場合ではない。
実は、忘れかけていたあることを思い出していたのだった。
「きょうこ、どうしたのー?」
目をこすりながら、ソファの上に現れた姿が一つ。
そう、…ひなたの存在だ。
本棚の倒れる大きな衝動が、寝ていたひなたの睡眠を妨げていたのだ。
そのとき青鬼が、ひなたの姿を捉えた。
そう、…ひなたの存在だ。
本棚の倒れる大きな衝動が、寝ていたひなたの睡眠を妨げていたのだ。
そのとき青鬼が、ひなたの姿を捉えた。
「バカ、出てくるな!」
「?」
「?」
杏子の必死の叫びには理由がある。
あちらの獲物の方が楽だと思ったのか、青鬼がターゲットを変更し、ひなたのいる方向へ進んでいったのだ。
ひなたはイマイチ状況を理解できていない上、青鬼の目的は分からない。が、大体予想がつく。
少なくとも、こちらにとって有益となる行動であるとは信じがたい。
あちらの獲物の方が楽だと思ったのか、青鬼がターゲットを変更し、ひなたのいる方向へ進んでいったのだ。
ひなたはイマイチ状況を理解できていない上、青鬼の目的は分からない。が、大体予想がつく。
少なくとも、こちらにとって有益となる行動であるとは信じがたい。
「くそ…っ!」
そして運悪く、場所も悪かった。
今や杏子と青鬼とひなたの位置は一直線上にある。
杏子が青鬼を貫く槍の攻撃を放ったとして、その余波はひなたにも届いてしまうのだ。
また、ひなたが吹き飛んだ青鬼に潰されてしまう構図が杏子の脳裏に浮かぶ。
今や杏子と青鬼とひなたの位置は一直線上にある。
杏子が青鬼を貫く槍の攻撃を放ったとして、その余波はひなたにも届いてしまうのだ。
また、ひなたが吹き飛んだ青鬼に潰されてしまう構図が杏子の脳裏に浮かぶ。
かといって先回りできる距離ではない。
ならばどうするか。
間に、合わない。
攻撃、できない。
今の杏子に、ひなたを救いつつ青鬼を撃退する、という最善の方法が思い浮かばなかった。
「うああああああああっ!!」
無我夢中で、槍を放った。
●Scene2●
どんがらがっしゃん。
まさにこの光景のありさまを言う、良い言葉だ。
杏子の放った槍に吹き飛んだ青鬼は、向かいの本棚に激突。
結果として、本棚2つに押しつぶされる形になった。
まさにこの光景のありさまを言う、良い言葉だ。
杏子の放った槍に吹き飛んだ青鬼は、向かいの本棚に激突。
結果として、本棚2つに押しつぶされる形になった。
「な…」
一方、杏子の目線は上に向いていた。
そこには嬉しそうにはしゃぐひなたの姿があった。
そこには嬉しそうにはしゃぐひなたの姿があった。
「悪い、邪魔したか?」
血だらけの服を着た水名月は血の鞭で持ち上げていたひなたをそっと降ろす。
紐状の細い血は耳の中へと収納されていく。
紐状の細い血は耳の中へと収納されていく。
各々が簡単な自己紹介を済ませる。
少なくとも杏子には、水名月がさほど悪い人物では無いように見えた。
少なくとも杏子には、水名月がさほど悪い人物では無いように見えた。
◆
すんでのところで図書館に入館にした水名月は開幕で青鬼の姿を見た。
(うわあ、すっげえキモい。キモすぎておかしくなっちゃいそう!
で、女が二人…。このキモいのが襲った…そう考えるのが妥当ってとこかな。
別に私が入り込む余地はなさそうだし、関係なさそうだわ。
って!?な、何だあのちっちゃいののキラキラオーラは…ッ!
あんなの見たら……放っとけないわ。…むしろ助けたくなっちゃうでしょう!!?
つか、こっちは相変わらずキモいわ。死んでホルマリン漬けにでもなってたわけ?)
で、女が二人…。このキモいのが襲った…そう考えるのが妥当ってとこかな。
別に私が入り込む余地はなさそうだし、関係なさそうだわ。
って!?な、何だあのちっちゃいののキラキラオーラは…ッ!
あんなの見たら……放っとけないわ。…むしろ助けたくなっちゃうでしょう!!?
つか、こっちは相変わらずキモいわ。死んでホルマリン漬けにでもなってたわけ?)
もともとアルマジロのキンチョを可愛がったりと、可愛いものに目がなかった性格が災いした。
あっさり無垢なる魔性の餌食となってしまった水名月は、青鬼の魔の手からひなたを救った。
それがかえって、ひなたの魔の手に襲われたことに気付いていないのだが。
だから杏子にはあまり興味を示さなかった。
あっさり無垢なる魔性の餌食となってしまった水名月は、青鬼の魔の手からひなたを救った。
それがかえって、ひなたの魔の手に襲われたことに気付いていないのだが。
だから杏子にはあまり興味を示さなかった。
「ところでその服、アンタの血なのか?」
疑問に思った杏子は訝しげに水名月に問う。
「さぁ?どうでしょうかねえ」
しかし安堵も束の間、本棚に押しつぶされていた青鬼が本を掻き分け脱出。
獲物の数が増えていることに不気味な笑みを浮かべた。
獲物の数が増えていることに不気味な笑みを浮かべた。
「おい、どうするんだ」
「攻撃は効くんだろ?だったら死ぬまで叩く。それでいいんじゃね?」
「攻撃は効くんだろ?だったら死ぬまで叩く。それでいいんじゃね?」
確かに殺すつもりで撃った槍の一撃で死んではいないが、傷口から青い液体が垂れている。
おそらくは人間で言う"血"にあたるものだろう。
おそらくは人間で言う"血"にあたるものだろう。
「血が出るなら、殺せるってわけか…」
「そうよ」
「そうよ」
そう短く言うと、水名月はウイップ・ウイングを展開させる。
続く杏子も、いつでも攻撃できるように再び槍を構える。
続く杏子も、いつでも攻撃できるように再び槍を構える。
「死ねぇ!」
先手を取ったのは水名月。
血の鞭が激しく青鬼を痛めつける。
それでもなお、前進を止める事はない。
血の鞭が激しく青鬼を痛めつける。
それでもなお、前進を止める事はない。
「はぁーーーーーっ!」
杏子はトドメとばかりに槍を、青鬼の心臓部分に狙いを定めて発射する。
その槍は、青鬼の体を貫いた。
その槍は、青鬼の体を貫いた。
…ように見えた。
●Scene3●
「!?」
杏子は絶句した。
水名月も絶句した。
心臓を一突きにしたはずの槍は、先端が少し刺さっただけで固まっていた。
これでは致命傷となるダメージにすら届かない。
水名月も絶句した。
心臓を一突きにしたはずの槍は、先端が少し刺さっただけで固まっていた。
これでは致命傷となるダメージにすら届かない。
しかしその驚愕もすぐに捨て去る。
青鬼が迫ってくるのは相変わらず不変の事実だ。
青鬼が迫ってくるのは相変わらず不変の事実だ。
「ッチィ」
一度天井に張り付き、天井を蹴っての勢いをつけた突撃。
急所がダメなら頭を砕くつもりで。
急所がダメなら頭を砕くつもりで。
「んなぁっ!?」
しかし青鬼も学習する。
単調な攻撃に見慣れた青鬼は、杏子の槍を片手で受け止めた。
そしてそのまま力を加えて槍を叩き割ると、もう一つの腕が拳となり、杏子を襲う。
単調な攻撃に見慣れた青鬼は、杏子の槍を片手で受け止めた。
そしてそのまま力を加えて槍を叩き割ると、もう一つの腕が拳となり、杏子を襲う。
「ッガア…!」
唖然とした杏子はかわすことができず、自らの肋骨の折れる音を聞いた。
図書館の柱へと無情にも叩きつけられ、衝撃に柱が負けた。
図書館の柱へと無情にも叩きつけられ、衝撃に柱が負けた。
「邪魔だ、どいてろ!」
「ん、がは…」
「ん、がは…」
重傷の杏子をよそに、水名月は髪の毛を罪の枝に変化させ、青鬼を囲う。
ゆらゆら揺れる血の鞭が、図書館のわずかな光を遮るほどに大きくなる。
ゆらゆら揺れる血の鞭が、図書館のわずかな光を遮るほどに大きくなる。
「おらおらとっとと消えろよ。気持ち悪ィんだよォクソ野郎」
前、後、右、左、上…あらゆる角度から仕掛ける不可避の連撃。
倒れた杏子は、水名月の攻撃が終わった後に残るのはミンチ肉だろうな、と想像した。
水名月も当然そう思って、もう二度と気色悪い化け物を見なくていい、と思い込んでいた。
倒れた杏子は、水名月の攻撃が終わった後に残るのはミンチ肉だろうな、と想像した。
水名月も当然そう思って、もう二度と気色悪い化け物を見なくていい、と思い込んでいた。
だから、目の前の光景が信じられなかった。
「「どういうことだおい…?」」
奇しくも、反応は同じだった。
いや、もしこの場にいれば誰でも同じ反応するだろう。
いや、もしこの場にいれば誰でも同じ反応するだろう。
「お?」
…ゴホン。ひなたちゃんはオールウェイズ天使なので例外として。
何故なら。
ミンチ肉になるはずの青鬼が、全くの無傷で何事もなかったかのようにこちらを目指しているのだから。
狙うは、無防備なひなた。
この場にいる誰もが危惧した。
攻撃が通用しなくなったのでは対処のしようがない。
狙うは、無防備なひなた。
この場にいる誰もが危惧した。
攻撃が通用しなくなったのでは対処のしようがない。
―このとき、三人は知らない。
青鬼の一度目の撃退の際、倒れこんだ青鬼の口の中にあるものが入り込んだ。
『アーマー化パッチ』。もともとは星の支給品だったものだ。
新たに誕生した青鬼が、残った星の死体を食べる際に偶々一緒に口に放り込んだポケット。
不運にも、ぶつかった衝撃で中身が口の中にこぼれることになったのだ。
そして、口の中でパッチが適用され、今に至ることになる。
青鬼の一度目の撃退の際、倒れこんだ青鬼の口の中にあるものが入り込んだ。
『アーマー化パッチ』。もともとは星の支給品だったものだ。
新たに誕生した青鬼が、残った星の死体を食べる際に偶々一緒に口に放り込んだポケット。
不運にも、ぶつかった衝撃で中身が口の中にこぼれることになったのだ。
そして、口の中でパッチが適用され、今に至ることになる。
つまり、青鬼はアーマーキャラになってしまったのだッ!
剥がそうにも、パッチは青鬼の武器となる口の中にある。
…つまり、どういうことかわかるな?
剥がそうにも、パッチは青鬼の武器となる口の中にある。
…つまり、どういうことかわかるな?
「おー。鬼ごっこ~」
「んな呑気なこと言ってる場合かよ!?早く逃げろ!!」
「クソッ…むり、だ…助からねぇよ…」
「んな呑気なこと言ってる場合かよ!?早く逃げろ!!」
「クソッ…むり、だ…助からねぇよ…」
青鬼は鋭くギザギザした歯を露にすると、ひなたを掴みあげようと手を伸ばす。
誰もが絶望した。ひなたは何も分かっていない様子だったが。
誰もが絶望した。ひなたは何も分かっていない様子だったが。
するとどこからかドアが勢いよく飛んできた。
アーマーのある青鬼に物理的攻撃は通用しない。
特に気にすることなく手を伸ばす…が、その行動は失敗に終わった。
アーマーのある青鬼に物理的攻撃は通用しない。
特に気にすることなく手を伸ばす…が、その行動は失敗に終わった。
そこには、腕の、手に当たる部分が切断され青い液体がドロドロと流れる青鬼の姿があった。
全員がドアのある方向に目線をやると、そこには片足を上げた少年の姿。
髪は白く、瞳は不気味に赤く光る。
髪は白く、瞳は不気味に赤く光る。
「掃除だ、クソ野郎」
学園都市最強の能力者、一方通行の登場はそれだった。
●Scene4●
「何だテメェは」
「あァ?俺様は一方通行(アクセラレータ)ってンだ。
オマエらガキの子守りもできねェのかァ?」
「あァ?俺様は一方通行(アクセラレータ)ってンだ。
オマエらガキの子守りもできねェのかァ?」
はぁ?ふざけんじゃねーよ。
こっちはもともと馴れ合うつもりなんてないっつーの。勘違いすんなやクソ白髪。
大体てめぇも私同様にひなたちゃんを守らなきゃいけないオーラに負けたんだろーが。
つか何?アクセロリータとでもいうつもり?
ハッ、ちゃんちゃらおかしいわ。馬鹿でしょ。
こっちはもともと馴れ合うつもりなんてないっつーの。勘違いすんなやクソ白髪。
大体てめぇも私同様にひなたちゃんを守らなきゃいけないオーラに負けたんだろーが。
つか何?アクセロリータとでもいうつもり?
ハッ、ちゃんちゃらおかしいわ。馬鹿でしょ。
怒りを露にすることはせず、簡単な自己紹介だけを済ます。
化け物は手を失って少し動きを止めていたが、悲しみに浸る時間もそう長くなかった。
化け物は手を失って少し動きを止めていたが、悲しみに浸る時間もそう長くなかった。
「チッ、せーな。
加勢するつもりってなら、さっさと"アレ"、何とかしろよ」
「ケッ、それがものを人様に頼むときの態度ですかァ?雑魚どもは大人しく引っ込ンでろ」
加勢するつもりってなら、さっさと"アレ"、何とかしろよ」
「ケッ、それがものを人様に頼むときの態度ですかァ?雑魚どもは大人しく引っ込ンでろ」
そう吐き捨てるように言うと、アクセラレータは散らばった本を数冊手に取ると、それを化け物に向かって投げた。
そんなのでどうにかなってたら苦戦なんてしないっつーの。
そんなのでどうにかなってたら苦戦なんてしないっつーの。
…しかし次に見たのはそうも思えなくなった光景だった。
「な…!?」
放たれた本はもはや本ではなかった。
肉眼では到底捉えることの出来ないほどの速度で飛んでいく本は、青鬼の体に次々と突き刺さる。
貫通こそしないものの、肉片らしきものがブチブチと吹き飛んでいく様はやはり恐怖でしかない。
肉眼では到底捉えることの出来ないほどの速度で飛んでいく本は、青鬼の体に次々と突き刺さる。
貫通こそしないものの、肉片らしきものがブチブチと吹き飛んでいく様はやはり恐怖でしかない。
「ギャハハハハ!!ざまァないですねェ化け物さン!!」
私はとんでもない人物を目の前にしている。
杏子とか言ったっけ、あいつと手を組んだとしても勝てる気がしねぇ。
強さの次元ってのがまず違う。
もしも、こいつが敵だったら…?
杏子とか言ったっけ、あいつと手を組んだとしても勝てる気がしねぇ。
強さの次元ってのがまず違う。
もしも、こいつが敵だったら…?
「おらおら!もう終わりかァ!?」
数多もの本が突き刺さり、本の怪物みたいになってた化け物は意外にもまだ生きていた。
ひょっとしたら死なないんじゃね?と疑問符が浮かぶぐらいに不思議な光景だった。
ひょっとしたら死なないんじゃね?と疑問符が浮かぶぐらいに不思議な光景だった。
「鬼さんどうなっちゃうの?」
「…あんまり見ないほうがいいぞ」
「…あんまり見ないほうがいいぞ」
ここまで凄惨だともはや同情の気すら湧いて来る。
このスクラップはとてもじゃないが見ていて気持ちの良いものではない。
このスクラップはとてもじゃないが見ていて気持ちの良いものではない。
「あァ?」
気付けばアクセラレータがおかしい。
さっきまであれほどハイテンションだったくせに、意気消沈してやがる。
さっきまであれほどハイテンションだったくせに、意気消沈してやがる。
「おい何やってんだ。トドメ忘れてるぞ」
「時間制限だバァカ」
「時間制限だバァカ」
エネルギー切れ?
まぁあれほど馬鹿みたいに暴れてりゃそうなるだろうな。
しかしコイツにはアレ、倒してもらう必要があるし…どうしようかしら。
あ、そういえばいいものがあったわ。
まぁあれほど馬鹿みたいに暴れてりゃそうなるだろうな。
しかしコイツにはアレ、倒してもらう必要があるし…どうしようかしら。
あ、そういえばいいものがあったわ。
「おい、アクセラレータ。これでもつけとけ」
「はァ?一体何処の誰がふざけたものつけ…ってオイ、人の話を聞きやがれ」
「はァ?一体何処の誰がふざけたものつけ…ってオイ、人の話を聞きやがれ」
アクセラレータにゲジマユとかいう支給品を無理矢理貼り付けた。
汚くて賤しいウサギを殺して奪い取ったものだ。
なんでも、パワーゲージを満タンにするとかなんとか。
汚くて賤しいウサギを殺して奪い取ったものだ。
なんでも、パワーゲージを満タンにするとかなんとか。
「お、意外に似合ってるじゃねぇか」
ホント最高。
そのアホみたいな面が。
そのアホみたいな面が。
「テメェ…いい気になってるとブチ殺すぞ…」
「はい?」
「はい?」
やっぱりアクセラレータがおかしい。
私はてっきり、エネルギー満タンになって気力取り戻すと思ってたんだけど。
私はてっきり、エネルギー満タンになって気力取り戻すと思ってたんだけど。
「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォ!!!」
何度でも言うわよ。アクセラレータがおかしい。
これってさ、ちょっとエネルギー取り戻しすぎじゃない…?
なんか雄叫びみたいなのしてるし、さっきと様子違うじゃん。
おかしい、という表現も危ういわ。狂ってる!!
これってさ、ちょっとエネルギー取り戻しすぎじゃない…?
なんか雄叫びみたいなのしてるし、さっきと様子違うじゃん。
おかしい、という表現も危ういわ。狂ってる!!
「ヒャハハ!!!テメェら全員スクラップの時間だぜェーーーーッ!!
「水名月!」
「水名月!」
杏子が呼ぶ。目的は言わずとも大体分かる。
ここにいてはいけない。
ここにいてはいけない。
「おォら!!」
アクセラレータが床を一踏みする。
瞬く間に床が地割れを引き起こし、図書館が大きく傾き、倒壊を始める。
瞬く間に床が地割れを引き起こし、図書館が大きく傾き、倒壊を始める。
…いやいや、シャレになんないでしょ。
あのゲジマユとかいうの、相当ヤバかったってこと?着けなくて良かったわ。
あのゲジマユとかいうの、相当ヤバかったってこと?着けなくて良かったわ。
「化けモンは化けモンらしく、元の居場所に引き返しやがれェーーーッ!!」
水名月と杏子とひなたは、逃げる最中、一方通行が化け物を殴りつけている構図を見た。
それまで攻撃にビクともしていなかった化け物は、図書館の壁を突き破り遠くへ吹っ飛んでいった。
また、その時の衝撃がいけなかった。
元より崩壊寸前だった図書館に限界が訪れた。
それまで攻撃にビクともしていなかった化け物は、図書館の壁を突き破り遠くへ吹っ飛んでいった。
また、その時の衝撃がいけなかった。
元より崩壊寸前だった図書館に限界が訪れた。
二箇所出来た穴を塞ぐように、本格的に崩れ始めたのだ。
「なぁ、水名月。オマエ何したんだ?」
「知るか。ゲジマユとかいう支給品を与えたんだよ。フルパワーになるとかいう」
「おー。ひなもフルパワーに、なりたいな」
「知るか。ゲジマユとかいう支給品を与えたんだよ。フルパワーになるとかいう」
「おー。ひなもフルパワーに、なりたいな」
兎に角ここから離れよう。
さもなくば、一方通行に殺される。
さもなくば、一方通行に殺される。
「さて、こっから先は別行動だ。
まとめてお陀仏なんて嫌だし、そもそも私は馴れ合いなんてするガラじゃねぇからな。
杏子!ひなたを死なせたりしたらぶっ殺すからな!覚えとけよ!
じゃあな、ひなた」
「おー。みなつき、いい人。げんきでね」
「素直になれねーやつだな…。別に一緒にいてもいいんだぞ」
「やめとけよ。
だって私は既に一人殺してるし。モララーとかいう白いのをな」
「なんだと」
まとめてお陀仏なんて嫌だし、そもそも私は馴れ合いなんてするガラじゃねぇからな。
杏子!ひなたを死なせたりしたらぶっ殺すからな!覚えとけよ!
じゃあな、ひなた」
「おー。みなつき、いい人。げんきでね」
「素直になれねーやつだな…。別に一緒にいてもいいんだぞ」
「やめとけよ。
だって私は既に一人殺してるし。モララーとかいう白いのをな」
「なんだと」
そういうと足早に立ち去った。
◆
一方通行は倒壊する図書館の瓦礫を、全て苦もなく反射し払い除ける。
そして、図書館は原形を留めることなく完全に瓦礫の山と化した。
そして、図書館は原形を留めることなく完全に瓦礫の山と化した。
「何だ何だよ何ですかァ!?この溢れる無限の力はァ!?
これなら優勝するほうが早く主催に会えるンじゃねェか!?」
これなら優勝するほうが早く主催に会えるンじゃねェか!?」
一方通行は激しく興奮している。
能力を全開で使用しているが、制限どころかスタミナ消費もない。
能力を全開で使用しているが、制限どころかスタミナ消費もない。
とどのつまり、常にベクトルを操作できる状態でいれるのだ。
こうなってしまえば主催ですら超えうるチカラがあると言っても過言ではない。
こうなってしまえば主催ですら超えうるチカラがあると言っても過言ではない。
敢えてMUGEN的表現をするとすれば、狂ランク。
狂っているから、狂。
そもそも狂キャラというのは、所謂凶キャラに対する溝はかなり深いものだとされている。
狂っているから、狂。
そもそも狂キャラというのは、所謂凶キャラに対する溝はかなり深いものだとされている。
そういうわけで、並な、強な、凶な参加者は狂キャラと化した一方通行に敵うのだろうか!?
「し、知ーらないっ。知らないんだからな!」
そんなふうにした張本人は、全く責任を感じていないようだ。
【C-6/1日目・早朝】
【袴田ひなた@ロウきゅーぶ!】
[状態]:無垢なる魔性(イノセント・チャーム)
[装備]:グルメテーブルかけ(残り8回)@ドラえもん
[道具]:支給品、不明0~2
[思考・状況]0:元の世界に帰る
1:おー。いろいろあった
2:きょうこと行動
3:ケーキが美味しかった
4:みなつきとあくせられーたはどうしてるかな?
※星の死体に気付きませんでした。青鬼が星であることは知りません。
※水名月をいい人だと思っています。
【袴田ひなた@ロウきゅーぶ!】
[状態]:無垢なる魔性(イノセント・チャーム)
[装備]:グルメテーブルかけ(残り8回)@ドラえもん
[道具]:支給品、不明0~2
[思考・状況]0:元の世界に帰る
1:おー。いろいろあった
2:きょうこと行動
3:ケーキが美味しかった
4:みなつきとあくせられーたはどうしてるかな?
※星の死体に気付きませんでした。青鬼が星であることは知りません。
※水名月をいい人だと思っています。
【佐倉杏子@魔法少女まどか☆マギカ】
[状態]:魔力消費(中)、疲労(大)、無垢なる魔性の餌食、肋骨骨折
[装備]:佐倉杏子のソウルジェム(濁り:中)@魔法少女まどか☆マギカ
[道具]:支給品、阪本さん@日常、星の首輪
[思考・状況]0:人殺しはしないつもり
1:一方通行はヤバい
2:ひなたを守る
3:死体の埋葬をする…つもりだったのだが…あれは一体なんだったんだ…?
4:阿部から距離を置く。最悪の場合は殺害。
5:水名月はいい奴…?
※図書館で何かが起きたと思っています。
※青鬼の硬化に疑問を持っています。
※一方通行を警戒、水名月を完全に信用していません。
[状態]:魔力消費(中)、疲労(大)、無垢なる魔性の餌食、肋骨骨折
[装備]:佐倉杏子のソウルジェム(濁り:中)@魔法少女まどか☆マギカ
[道具]:支給品、阪本さん@日常、星の首輪
[思考・状況]0:人殺しはしないつもり
1:一方通行はヤバい
2:ひなたを守る
3:死体の埋葬をする…つもりだったのだが…あれは一体なんだったんだ…?
4:阿部から距離を置く。最悪の場合は殺害。
5:水名月はいい奴…?
※図書館で何かが起きたと思っています。
※青鬼の硬化に疑問を持っています。
※一方通行を警戒、水名月を完全に信用していません。
【鷹見水名月@デッドマン・ワンダーランド】
[状態]:健康、返り血、無垢なる魔性の餌食
[装備]:なし
[道具]:支給品*2、コルトパイソン@現実、モララーの首輪、不明1~3
[思考・状況]0:誰も信じない
1:生き残る上で邪魔者は殺す
2:一方通行はヤバい
3:杏子とひなたは…後でいいか
※青鬼の硬化に疑問を持っています。
※一方通行を警戒しています。
[状態]:健康、返り血、無垢なる魔性の餌食
[装備]:なし
[道具]:支給品*2、コルトパイソン@現実、モララーの首輪、不明1~3
[思考・状況]0:誰も信じない
1:生き残る上で邪魔者は殺す
2:一方通行はヤバい
3:杏子とひなたは…後でいいか
※青鬼の硬化に疑問を持っています。
※一方通行を警戒しています。
【一方通行@とある魔術の禁書目録】
[状態]:興奮、ゲージMAX、無垢なる魔性の餌食、アクセロリータ
[装備]:ゲジマユ@MUGEN、パチンコ玉@現実
[道具]:支給品、ウイングスター@星のカービィ
[思考・状況]0:対主催だが優勝するのがてっとり早いかもしれねェ…!
1:???
※ベクトル変換能力に制限が設けられていますが気付いていません。でもあんまり関係ないかもしれません。
※ゲジマユ化して狂キャラになりました。
※図書館が全壊しました。
[状態]:興奮、ゲージMAX、無垢なる魔性の餌食、アクセロリータ
[装備]:ゲジマユ@MUGEN、パチンコ玉@現実
[道具]:支給品、ウイングスター@星のカービィ
[思考・状況]0:対主催だが優勝するのがてっとり早いかもしれねェ…!
1:???
※ベクトル変換能力に制限が設けられていますが気付いていません。でもあんまり関係ないかもしれません。
※ゲジマユ化して狂キャラになりました。
※図書館が全壊しました。
ある高校のグラウンドに、青い汁が付着した図書館の本が落ちた。
太く大きく青々とした丸太のような足は、その本を踏みつけた。
ヒトデのような顔の青鬼は、あれほどフルボッコにされてなお、執念深く生命を保っていた。
それは、アーマー化した為、いくらか防御力が上がっていたこと、そして致命傷が少なかったこと。
様々な要因が幸運して、…いや災いして、生き延びる結果となってしまったのである。
青鬼が次に目指すのは何処なのか、神のみぞ知る。
【青鬼(星)@青鬼】
[状態]:星みたいな形、全身にダメージ(大)
[装備]:アーマー化パッチ@MUGEN
[道具]:???
[思考・状況]0:???
1:???
※星を依り代にしました。更に新しく誕生できるかは不明。
[状態]:星みたいな形、全身にダメージ(大)
[装備]:アーマー化パッチ@MUGEN
[道具]:???
[思考・状況]0:???
1:???
※星を依り代にしました。更に新しく誕生できるかは不明。
【アーマー化パッチ@MUGEN】
常時ハイパーアーマーになることができるパッチ。
相性にもよるが、アーマー化すると手が付けられなくなることも。
常時ハイパーアーマーになることができるパッチ。
相性にもよるが、アーマー化すると手が付けられなくなることも。
| No.050:あおいあくま | 時系列順 | No.052:正義の味方 |
| No.023:狩り | 鷹見水名月 | No.062:救済 |
| No.043:謎の黄色い布の正体とは!? | 佐倉杏子 | |
| No.043:謎の黄色い布の正体とは!? | 袴田ひなた | |
| START | 青鬼(星) | |
| No.020:Joker | 一方通行 | No.066:もっと!熱くなれよおおおおおおおおおおお!!! |