泡禍


【分類】
用語

【読み】
ほうか、バブル・ペリル

【初出】
断章のグリムI 灰かぶり

【解説】
神の悪夢によって引き起こされる怪現象の総称。
マリシャス・テイルの詩に準えて名付けられたものであり、実際に泡が浮かんでいるわけではない。
(ただし人魚姫の泡禍のように泡そのものが事件に絡んでくることはある)

神の悪夢は人間の意識に浮かび上がると急速にその人の持っている恐怖や悪意や狂気と混じり合い、怪現象を引き起こす。
衣川遊美に浮かんだ際は横恋慕しているという(思い込みの)後ろめたさから自罰の象徴として白い手が現れたり、
霧生比奈実に浮かんだ際は有賀美幸の自殺の原因を作ってしまった罪悪感から、
有賀美幸の姿をした異形が亡霊のように姿を見せるようになったりといった具合。

ただし、浮かび上がった泡が非常に大きなものだった場合、
その人個人の恐怖が大きな泡により希釈され、物語の原型に近くなるとされている。
この時の泡禍は昔話や童話のエピソードに(明示的、暗示的問わず)似たものになる。
これを泡禍の「童話化」と呼称する。

泡禍による怪現象は童話化するような規模の大きなものとなると非常に危険であり、
巻き込まれたら最後、大半の人間が死んでしまうようなものも少なくない。
作中でも赤ずきんの泡禍ではベッドタウンの住人が多数異形によって成り変わられ、
しあわせな王子の泡禍に至っては病院にいた百名近い人間が死亡する大惨事へと発展した。

また、泡禍は生き残った人間の心に傷と共に泡の欠片である断章を残していくことがある。


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最終更新:2011年07月05日 09:07