近藤武巳
【読み】
こんどうたけみ
【初出】
Missing 神隠しの物語
稜子ほどではないものの、社交性は高く、友人関係は広い。寮生組であり、同室の
沖本範幸は親友の間柄。
文芸部らしく純文学の趣味があるものの、その実態は難解な小説を読みその難解さに感嘆するというズレたものである。
凡人であるが故に怪奇現象に対しては無力であることが多く、
呪いの物語の終盤では亜紀の元へ向かう空目達から
機関の目を遠ざけるための囮役にされたり、
稜子と共に事件の被害者に付き添いを担当するなど能力的な面ではあまり期待されない。
とはいえ、
神野影之から渡された
鈴を持つが故に何かを探す事に関してはめっぽう強い。
稜子はあくまで仲のいい友達と認識していたが、
首くくりの物語にて稜子が秘めていた恋心を知ってからは稜子を強く意識するようになる。
同時にその内に封じられた
小崎摩津方の記憶に触れてしまわないようにと距離を置いていた。
生贄の物語にて空目、
あやめ、
俊也、
亜紀が
三塚の策略に嵌った際、
空目が「最悪の場合には武巳を生かすために稜子を見殺しにする」腹積もりであることに気づいてしまう。
そしてどんなことがあろうとも稜子だけは守りきるという決意の元、紆余曲折を経て空目達と決別。
摩津方に利用されているのを自覚しつつも、稜子を守るために1人で行動を開始する。
その決意は固く、稜子の体から摩津方を引き離すために
木村圭子を犠牲にし、
阻止しようとする俊也を執念で食い止め、摩津方の儀式を成功させたほど。
チャネリングの際には摩津方と共に神野影之と対峙。
魔呪の釘で摩津方のサポートを任されたが、人知を超えた摩津方と神野の攻防に気圧されてしまう。
その隙を突いた神野の反撃により摩津方は致命傷を負いそのまま絶命。
摩津方の死に様の最後の言葉、そして神野への恐怖から
東屋まで逃走したが、
東屋で首を吊って死んでいた
空目の母の死体を見てついに限界に達し、そのまま意識を失う。
そして、病院で目を覚ました時には全てが終わっていた。
その後武巳は
都市伝説に興味を持つようになる。本人曰く「トラウマのようなもの」。
彼が今までの事件を「追憶」し、ある2つの都市伝説が紹介されることでMissingの物語は幕を下ろした。
最終更新:2011年11月17日 23:58