・装うもの
本編から3年前に、ある銀行の賭場を瞬く間に荒らし回り、あっという間に潰して消えたという伝説のギャンブラー。
彼に敗れた者は口を揃えて「鏡の中に自分が見えた」と言ったことから、おとぎ話の怪物に擬えて付けられた異名。
作中では真経津がそうではないかという疑いが掛けられている。
由来はフランス語で変装を表す『déguisement』
・カラス銀行
日本の銀行において第3位の市銀で本作の舞台となる場所。
作中ではカラス銀行だけでなく各銀行が秘密裏に賭場を開いており、そちらが本業という扱いになっている。
簡単な勝負なら銀行内で行うが、大掛かりな装置を使う1/2ライフのゲームからは隣接している系列ホテルの中で勝負が行われる。
・ランク
作中でのギャンブラーの格付けで、それぞれ以下のようにランク付けされている。
『5スロット』
残高5000万円未満のいわゆる一般人はここになる最下層のランクだが、賭金は下限が100万円、上限は4999万円までとのこと。
『4リンク』
四体満足と称されるランクで本格的にギャンブラーとして扱われるのはここから。説明時のイメージ図から見るに、最悪の場合は身体のどこかの機能が使えなくなるゲームと思われる。
『1/2ライフ』
このランクからギャンブラーそれぞれに担当が付くことになる。作中のゲーム内容や、「1/2ライフでは済まない」という説明から推測するに、ゲームがどういう推移を辿ろうと最低でも必ず半殺しになる者が出てしまうゲームと思われる。
『1ヘッド』
ギャンブラーの内、トップの50人だけがなれる最高ランク。
恐らくは『動く頭が一つ分だけ残る』というような意味合いで、どちらかが確実に死ぬことが条件のデスゲームと思われる。
という4つのランクに分かれている。
銀行内には『ラダー』と呼ばれるランキングとマッチング形式が用意されているため、両方のプレイヤーが同ランクでなければ勝負することは出来ない。
この各ランクにより危険度が変わり、上に行けば行くほど儲かる金額が増えると同時に、身体欠損の可能性や命を落とす危険度も増していく。
・口座
賭場のゲームに勝利することでのみ入金されるギャンブラーが持つ口座で、4リンクになった時に作られる。
口座の残高による現在のランクが決まるため、上に進みたければゲームで勝ち続ける必要がある。
だが出金自体はこの口座からも問題なく行えるので、自分からあえてランクを下げることも可能。
獅子神と村雨は、それぞれの理由で金を使い込んで下位のランクに留まっていた。
また、ゲームの結果により残高がマイナスになってしまった場合は特別融資が強制的に実行されることになる。
・特別融資
ギャンブラーの口座の残高がマイナスになったり、あるいは当人からの申し出があった場合に特別審査課の者が査定を行い、それに見合った金額を貸し付ける。
利息は一切ないが、24時間以内に返済出来ない場合は身柄を強制的に差し押さえられる。
ちなみに査定額は真経津が2000万円、関谷が2200万円だった。
・オークション送り
特別融資を受けた者が期限内に返済出来なかった場合は問答無用でオークションに掛けられ、変態思考の金持ちやギャンブラーに買われることになる。
末路は大抵人間扱いされないどころか殺されるのも当たり前の所業を受けるのでどれもこれも最悪の一言に尽きる。
自分で負かしたギャンブラーを買い上げ、部屋で這い蹲らせるだけで済ます獅子神さんは救世主ではなかろうか?
なお、この処遇は銀行員であっても同じであり、キャリアがマイナスになったら容赦なくオークションに送られてしまう。
特別業務部
・特別債権管理課
通称『0課』と呼ばれる課で、宇佐美曰く「特別業務部最悪の課」とのこと。
いわゆるオークション送りになってしまった人材を輸送する運び屋に当たり、円滑な輸送の際に20%までは商品を破棄すること つまり単刀直入に言ってしまえば全額の内の20%以内の被害に収まるのなら、彼等は何をしても許されるということである。
作中では言い訳を並べ立てて輸送の遅延を発生させた債務者を見せしめとしてあっさり殺している。
・特別企画管理課
通称『特2』と呼ばれる課で、作中のギャンブルを行うゲームを作っている。
他の課からは『ギーク』と呼ばれて笑いものにされているが、金持ちという真の顧客を呼び寄せる銀行にとってなくてはならない最も大事な課でもあり、他の課の主任ですら特2の人数も把握してないという。
その証拠に単行本7巻現在のプロフィール紹介欄でも極秘扱いになっているのは、特2主任の朔だけである。
・特別事務課
通称『特三』と呼ばれる課。
詳細は不明。
・特別審査課
通称『特四』と呼ばれる賭博関係の課。
実績として『キャリア』と呼ばれる勤続日数を通貨として取り扱っており、それを譲渡したり奪い取ったりすることでより大きな権利を買うことが出来る。
全部で6班に分かれ、お互いのやり方でそれぞれがキャリアのやり取りを行う、ここに配属された銀行員がギャンブラーの担当として付くことになる。
例としていくつかの権利を書いておくと
・喫煙権(電子タバコのみ)は1年、紙タバコは2年で購入可
・自転車通勤権は3年で購入可
・辞職権は3年で購入可
・普通課転属権は5年で購入可
特四に入った時点で1年分のキャリアが特別融資されるがこれは返済不可。
辞めたかったらどうにかして辞職権購入分となる3年分のキャリアを稼がなくてはならないうえに、キャリアがマイナスになった時点で身柄は差し押さえとなり、前述のオークション送りとなる。
キャリアは毎日消費されていくため、特四に配属されたら常にキャリアを稼ぎ続ける必要があり、何もせずに安穏と過ごす無能はいつか必ず処分されてしまうということである。
なお6班の内、過半数である4名の主任から推薦を受けることで特四を束ねる『課長』となり、銀行内の賭博内容さえも好きに出来る絶大な権利を持つことが出来る。
つまり他の班の主任の座を奪い取って自分の部下を据えて推薦させてしまうのが最も手っ取り早いのだが、その為には最低でも『主任解任権(キャリア100年)』を購入すると同時に、他班からの挑戦を一度だけ拒否する『交戦棄却権(キャリア150年)』を買えない状態に追い込む必要がある。
伊東班のように積極的に戦って潰しに来るタイプなら前者だけで済むが、もしも交戦棄却権が購入する度に効果を発揮するタイプならば、相手のキャリア次第では何度もこれを購入してのらりくらりと交戦を躱され続ける可能性もある。
というか、主任解任権と交戦棄却権は互いの使用を前提にした権利なので、どちらも複数回購入する前提になっているはずである。
・特別営業課
通称『特5』と呼ばれる課で、ギャンブラーの勝負を見に来た金持ちという銀行の真の顧客をもてなすサービスを行い、客が喜ぶのなら合法非合法を問わず何でもやる連中とのこと。
特四におけるキャリアの代わりに『貢献値』というものを集めることに注力しており、金持ちに媚びる力が如何に優れているかで彼等の序列は決まる。
最終更新:2022年06月15日 19:38