どれ(何)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 代名詞 不定称。限定できない場所、人、事柄などについていうことば。
① 場所をさす。どこ
義経記(室町中か)三「比叡の山はどれより」
② 人をさす。だれ 六物図抄(1508)「天人でもあれ仙人化人でもあれ、どれが説とも化教とは云べし」
狂言記・人馬(1730)「とれぞこしもと衆の内をひとり馬にして」
③ 限られた範囲の中からあるものを選択していう語。いずれ。 梁塵秘抄(1179頃)二「熊野へ参るには、紀路と伊勢路のどれ近し、どれ遠し」
感動詞 ① 状況に応じて、改めて行動をおこすときなどに発する語。 虎明本狂言・若市(室町末‐近世初)「どれおこせひ」
狂言記・末広がり(1660)「どれ、見せさっしゃれ」
② =どうれ 咄本・軽口御前男(1703)四「『物もう』『どれ』」
広辞苑 代名詞 (イヅレの転)いくつかのうちから、これと特定できない物または事を指す語。不定・疑問を表す。
いずれどちら
狂言、吟じ聟「大昔・中昔・当風というて三段おぢやるが、―を習やるぞ」
どこ 狂言、秀句大名「―から―へ行く人ぞ」
だれ 狂言、人馬「―ぞ腰元衆の中を、ひとり、馬にして」
④(あとに「でも」「より」などを伴う)考えうる範囲内の任意の物または事。 「―でも好きなのを選びなさい」「この方法は―よりもうまくいく」
感動詞 思いたって事をする時、また、相手に動作を促す時に発する語。いざ。いで。どら。 狂言、末広がり「―見せさつしやれ」
大言海 代名詞 〔いづれノいガ省カレテ、づガどニ轉ジタルナリ。(いまだ、まだ。いでる、でる。しづけなし、しどけなし。おづおづ、おどおど)れハ添ハリタルモノ。これ(是)ノ語原ヲ見ヨ〕
(一)不定ノ物事ヲ指シテ云フ語。 ()れ(何)ニ同ジ。
狂言記、靫猿「どれヘゾ、野遊山ニ出ウト存ズル」
(二)どこ(何處)ニ同ジ。イヅコ。 狂言記、文相撲「ソナタハ、どれカラドコヘ行ク人ゾ、私ハ奉公ガ望ミデ、都ヘ上リマス」

検索用附箋:代名詞不定称
検索用附箋:感動詞

附箋:不定称 代名詞 感動詞

最終更新:2025年08月24日 18:38