うみ(海)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 名詞 ① 広く水をたたえているところ。古くは海洋の他、大きな湖や沼をも指した。
(イ) 地球上、陸地以外の部分で塩水をたたえている所。地球表面積の四分の三弱を占め、三億六千万平方キロメートルに及ぶ。しおうみ。
※古事記(712)中・歌謡「神風(かむかぜ)の 伊勢の宇美(ウミ)の」
(ロ) 大きな沼や湖。特に琵琶湖をさすことが多い。 ※古事記(712)中・歌謡「鳰(にほ)鳥の 淡海(あふみ)の宇美(ウミ)に 潜(かづ)きせなわ」
② (比喩として、多く「…の海」の形で用いて) 多くの事物が集まっているところ。液体が多いことや、ある状態が一面に広く、また深くゆきわたっているさまなどを表わす。 ※浜松中納言(11C中)一「誰により涙のうみに身を沈めしほるるあまとなりぬとか知る」
③ 硯(すずり)の水を入れる部分。⇔陸(おか) ※俳諧・犬子集(1633)六「海の有故か千鳥のすずり箱〈長吉〉」
④ 鞍の一部分の名。鞍の前後輪の山形に沿って、表面を低くそらせている部分。鰐口(わにぐち)の上を高くした磯に対する呼称。 ※風呂記(16C後‐17C前か)「鞍の名所、前後の山形、〈略〉前後海」
⑤ 月や火星など他の天体の、比較的平坦な地形の呼び名として使われる。 「静かの海」
広辞苑 名詞 ①地球上の陸地以外の部分で、塩水をたたえた所。地球表面積の約7割を占め、その面積3億6000万平方キロメートル。平均深度3800メートル。↔(りく) 允恭紀「いさな取り―の浜藻の寄る時時を」。
「―の幸」
②湖など広々と水をたたえた所。 新古今和歌集秋「にほの―や月の光のうつろへば」
③あたり一面にひろがったもの、また、無数に多く集まっているさまにたとえていう。 「火の―」「言葉の―」
④硯のほりくぼめて水を貯える所。↔ (おか)
大言海 名詞 大水 (オホミ)ノ約轉、う(大)ノ條ヲ見ヨ、禮記、月令篇「(スズメ)大水蛤」註「大水、海也」〕
(一){湖、海、スベテ、大イニ水ヲ湛フル處。
古事記、上 五十五 「科 野國 ()之洲 羽海 ()
同、中(仲哀) 六十五 長歌「鳰鳥ノ、近江ノ宇美ニ」
萬葉集、三 十三 「大君ハ、神ニシマセバ、眞木ノ立ツ、荒山中ニ、海ヲ成スカモ」
淡海 (アハウミ)」蘆ノ(ウミ)
(二){地球ノ面ニテ、廣大ニ鹹水ヲ湛フル所。卽チ、 內海 (ウチウミ) 大洋 (オホウミ)、等ノ總稱。アマワタワタツミ 倭名抄、一「海、云云、百川所歸也、宇三」
(三)水ノ溜レルヲ、海ニ(ナゾラ)ヘテ云フ語。 「淚ノ海」袖ノ海」硯ノ海」

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最終更新:2024年06月13日 17:00