おと(弟・乙)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 名詞 年下の者を表わす。
① きょうだいの関係にある者で年下の者。父母とも同じである必要はなく、また、男女にかかわらずいう。弟または妹。⇔兄(え)
※古事記(712)上「唯其の弟(おと)木花之佐久夜毘売(このはなのさくやびめ)のみを留めて」 弟・乙
② 長子でない子をいう。特に末子をいうことが多い。おとご ※幸若・和泉が城(室町末‐近世初)「五人はなむしにて乙はひめにてぞ候ひける」
③ 若い娘の通称。 ※虎明本狂言・枕物狂(室町末‐近世初)「『いひや、そのややがむすめに、おとといふてあるは』『扨はそのおとでござるか』」
④ =おとごぜ(乙御前)③
接頭辞 年若い者の意を表わす。
① 人を表わす語、または人名に付けて、年下の、末の、次の、などの意を表わす。
「おと叔父」「おとご(弟子)」
② (人名または人を表わす語の上に付けて) 美しい、または愛する、かわいいの意をそえる。 「おとたちばなひめ(弟橘媛)」「おとたなばた(弟棚機)」
広辞苑 名詞 (「落とす」「劣る」のオトと同源)
①同性の年下のきょうだい。おとうと、また、いもうと。古事記上「其の―木の花のさくや姫」↔ ()
弟・乙
②いちばん末の子。おとご
③「乙娘」「乙御前」から出た娘の通名。 狂言、枕物狂「其ややではなうて、ややが妹に―というて有るは」
④狂言面の一つ。若い醜女の面だが、(ふくべ)の神・(はまぐり)の精などにも用いる。
接頭辞 ①「末」「次」「幼い」などの意を表す。
②「愛らしい」「美しい」などの意を表す。
大言海 名詞 〔年劣る義、乙ノ字ヲモ用ヰルハ、甲乙ノ義ニテ、次ナル意カ〕
(一)男、又、女ノ、兄、姉ニ對シテ、後ニ生マレタルモノ。オトトイロドイロモオトウトイモウト
古事記、上 六十三 「姉、石長比賣、其(オト)、木花之佐久夜毘賣」
應神紀、二年三月「皇后(ノイロト) 弟姬 (オトヒメ)
萬葉集、九 三十三 、哀 弟死 ()作、長歌「箸ムカフ、(オト)(ミコト)ハ」
弟・乙
(二)年ノ若キコト。 弟棚機女 (オトタナバタツメ)」弟橘媛」弟 財郞女 (タカライラツメ)」乙姬」( 若帶 (ワカタラシ)比賣命、 若郞女 (ワキイラツメ)、同ジ)

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最終更新:2024年02月23日 22:25