おも(母)

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日本国語大辞典 名詞 はは ※万葉(8C後)二〇・四四〇一「韓衣(からころむ)裾に取りつき泣く子らを置きてそ来ぬや意母(オモ)なしにして」
乳母(うば)。乳を飲ませる者。ちおもめのと ※万葉(8C後)一二・二九二五「緑児の為こそ乳母(おも)は求むと言へ乳(ち)飲めや君が於毛(ヲモ)求むらむ」
[語誌]上代語であり、中古以降は「おもとじ」など複合語の構成要素にのみ見られる。東国では「おも」「おもちち」とともに「あも」「あもしし」「あもとじ」の形が見える。
広辞苑 名詞 はは 万葉集3「―父に妻に子どもに」
乳母 (うば) 万葉集12「緑児のためこそ―は求むといへ」
大言海 名詞 〔おもト云ヒ、あもト云フ、共ニ、形容詞うまし、(旨)あまし(甘)ノ語根ニテ、( 薺蒿 (ウハギ)、おはぎ。 織衣 (オリギヌ)、ありぎぬ。(マツハ)る、もとほる)乳ノ味ニ就キテ云フ語ナリ、靈異記、中、第二緣、母、病兒ニ乳ヲ飮マシメ「子飮而歎之言、噫乎捨母甜乳而我死哉」乳ヲ、うまうまト云ヒ、更ニ約メテ、乳母ヲ、ままト云フ、母ハ、百濟語ニモ、おも、今ノ朝鮮語、おまに、沖繩ニテ、あんまあ、飜譯名義集、二、梵語「阿摩、此云女母」〕
(ハハ)ニ同ジ。阿母 (アモ)。(東詞ニ)カカサマ。但シ、おもハ、親母ニモアレ、()(オモ)ニモアレ、乳ヲ飮ムニ就キテ呼ブ語ナリト云フ。
神武紀「指其樹恩如 一レ 母、云云、母木邑、今云 飫悶廼奇 (オモノキ)
天武紀、下、八年五月「 一母同產 (ヒトツオモハラカラ)
萬葉集、十二(ミドリ)()ノ、(タメ)(ニ)コソ 乳母 (オモ)ハ、求ムト云ヘ、乳飮メ(バ)ヤ君ガ、於毛求ムラム」
同、二十 十三 「山田 御母 (ノミオモ)(孝謙天皇御乳母、山田比賣島)」

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最終更新:2024年05月08日 19:55