かま(鎌)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 名詞 ① 草、柴などを刈るのに用いる道具。三日月形で、内に向いて刃がある。柄をつけて内側に引くようにして刈る。 ※万葉(8C後)一六・三八三〇・題詞「詠玉掃、鎌、天木香、棗歌」
② ①の形の武器。鎌鑓、鎖鎌など。また、鎌の刃の形に曲がっている刃。 〔文明本節用集(室町中)〕
※狂言記・文蔵(1660)「さすまたかかまか棒か十文字か、わきびきか臑当か、頬当に聞きまがうて」
③ 火打鎌をいう。 ※滑稽本・和合人(1823‐44)初「石はあるが燧(カマ)が見えぬ」
④ (鎌は先が曲がっているところから) 心が曲がっていること。また、その人。 ※浄瑠璃・卯月の紅葉(1706頃)上「けふは河内へいかふかとこぼり口迄いったれば、おやじとかまのゐまめとが是も在所へ行ふうで」
⑤ 紋所の名。鎌を一個、または、数個組み合わせて図案化したもの。一つ鎌、入違い鎌、四つ鎌角、四つ鎌車などがある。
⑥ 「かまつぎ(鎌継)」の略。
⑦ 「かま(鎌)を掛ける」の略。 〔改正増補和英語林集成(1886)〕
うそほら ※洒落本・くたまき綱目(1761)「久しく流布して、鎌(カマ)と名付しに、いつよりか鉄砲とかはる浮世アゑんしょくさいぞ」
⑨ 男根をいう。 ※雑俳・神の胞衣(1730)「鎌はあれど砥なきがごとし男後家」
⑩ (①の形に似ているところから) 魚の鰓(えら)の下の、胸びれの付いているところ。
広辞苑 名詞 ①草・柴などを刈るのに用いる道具。三日月形の刃に木の柄をつけたもの。 神楽歌、賤家の小菅「 賤家 (しずや)の小菅―もて刈らば」
鎖鎌 (くさりがま)の略。
鎌槍 (かまやり)の略。
④1のように曲がった刃。
⑤根性がねじけていること。口やかましいこと。また、そういう人。 浄瑠璃、女殺油地獄「サア母の―がわせた」。
「― 親父 (おやじ)
⑥紋所の名。1にかたどり、また取り合わせたもの。
鎌継 (かまつぎ)の略。
大言海 名詞 (カリ)()ノ略轉ト云フ、(信濃漫錄)かりごと、かごと。(假言)みつまよつま、みつばよつば(三閒四閒)〕
(一){草、柴、ヲ刈ルニ用ヰル具。頭、鐵製ニテ、新月ノ形ヲナシテ、內ニ向ヒテ()アリ、柄アリ、內ヘ引ク如クシテ刈ル。カママロ
字鏡 四十 「鎌、加万」
倭名抄、十五「鎌、賀末」
(二)()ニ、枝アルモノ。橫刃 「鎌槍」
(三)蟷螂 (カマキリ)ノ前ノ二足。其條ヲ見ヨ。

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最終更新:2024年04月17日 20:10