かれ(故)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 接続詞 (「か(斯)」に動詞「あり」の已然形「あれ」の付いた「かあれ」から転じたもの)
① 先行の事柄の当然の結果として、後行の事柄が起こることを示す。こういうわけで。ゆえに。かかれば。
※古事記(712)上「『〈略〉還り降りて改め言へ』とのりたまひき。故(かれ)爾(ここ)に反り降りまして、更に其の天の御柱を先の如く往き廻(めぐ)りたまひき」
② 段落などの初めにおいて、事柄を説き起こすことを示す。さて。そこで。ここに。 ※古事記(712)上「故(かれ)、避追(やら)はえて、出雲の国の肥上の河上に在る鳥髪の地(ところ)に降りましき」
広辞苑 接続詞 (カ(此)アレ(有リの已然形)の約、「かあれば」の意)
①(前段を承けて)こういうわけで。ゆえに
因明論疏四相違略註釈天永点「二他を通して用せらるとい、(かれ)今臥具を以て」
②(段落の初めにおいて)さて。そこで。 古事記上「―此の大国主神の 兄弟 (あにおと) 八十 (やそ)()しき」
大言海 接続詞 (カク)あればノ約ナル、かかればノ約略、此ノ如キばノナキコト、古語ニ多シ、萬葉集、五 三十一 長歌「(モロコシ)ノ、遠キ境ニ、遣ハサレ、 退 (マカ)リ伊麻勢(バ)、云云、諸ノ、大御神タチ、 船舳 (フナノヘ)ニ、導キ申シ」同、五 四十 長歌「タマキハル、(イノチ)絕エヌレ(バ)、立チ躍リ、足摺リ叫ビ」同、十七 十六 「アリサリテ、後モ逢ハムト、 於母倍 (オモヘ)(バ)コソ、露ノ命モ、ツギツツ渡レ」〕
(カク)レバ。此ノ故ニ。カルガユヱニ。
神代紀、上 廿七 「天照大神、云云、入天石窟、閉磐戶而幽居焉、(カレ)、六合之內常闇而、不晝夜之相代
欽明紀、十六年二月「請神往救、 所以 (カレ)社稷安寧」
齊明紀、六年九月「兵(兵器)盡前役(カレ)(ツカナギヲ)戰」

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最終更新:2024年05月06日 17:48