くる(暮)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 自動詞 ( 「くらし(暗)」と同源 )
① 太陽が沈んであたりが暗くなる。昼が終わって夜になる。
万葉集(8C後)四・四八五「昼は 日の久流留(クルル)まで 夜は 夜の明くるきはみ」
平家物語(13C前)三「日もくるれ共、あやしの臥どへも帰らず」
② 季節や年月などが終わりに近づく。時節が過ぎ去っていこうとする。 古今和歌集(905‐914)秋下・三一二「ゆふづくよ小倉の山に鳴く鹿の声のうちにや秋はくるらん〈紀貫之〉」
③ 人生の終わりに近づく。老年になる。 日本霊異記(810‐824)上「所以(このゆゑ)に晩(ク)れにし年四十余才を以て、更に巖窟に居り。〈興福寺本訓釈 晩 久礼仁之〉」
広辞苑 自動詞 (暗くなる意)
①日が没して夜になる。
万葉集17「日の―・れ行けば家をしそ思ふ」。
「明けても―・れても」
暮る
②時期・季節などが終りになる。 源氏物語末摘花「かのわたりにはいとおぼつかなくて秋―・れはてぬ」。
「長い一日が―・れる」「あと一〇日で今年も―・れる」「毎日が練習で―・れる」
③一生の終り方になる。老境に入る。 徒然草「一生は雑事の小節にさへられて空しく―・れなん」
()れる」3に同じ。
大言海 自動詞 前條ノ語ニ同ジ、晝ノ日影ノ()るる意〕
(一)日、傾キ()テテ、夜ニナル。
伊勢物語、第九段「ハヤ舟ニ乘レ、日モくれヌト」
源、十二、須磨 十二 「くるるホドニ、カヘリタマヒヌ」
(二)轉ジテ、時、過グ。年、()ツ。 源、六、末摘花 廿一 「カノワタリニハ、イトオボツカナクテ、秋、くれハテヌ」
古今集、六、冬「雪降リテ、年ノくれヌル、時ニコソ、ツヒニ 紅葉 (モミ)ヂヌ、松モ見エケレ」
動詞活用表
未然形 くれ ず、らゆ、らる、む、じ、さす、しむ、まほし
連用形 くれ たり、き、つ、ぬ、つつ、たし、ても
終止形 くる べし、らし、らむ、ましじ、まじ
連体形 くるる も、かも、こと、とき
已然形 くるれ ども
命令形 くれよ

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附箋:下二段 自動詞

最終更新:2024年06月23日 17:15