くろ(黒)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 名詞 ① 色の名。木炭や墨のような色。白に対する。多く「黒髪」「黒馬」「黒土」のように熟して用いられる。→黒い 仮名草子・伊曾保物語(1639頃)下「たちまちびんひげのくろを抜ひて、白きを残せり」
② 黒色の馬。黒毛の馬。 源平盛衰記(14C前)三六「此の黒(クロ)は今度の上洛に、鎌倉殿より得給へり」
③ 碁の黒石。また、その石を持った方の者。 格五新譜(1844‐54頃か)布勢巻「三の手、黒中の筋を打てば、四と中筋にて対ゑる事定勢と心得べし」
④ 鍋、釜をいう女房詞。 婦人養草(1689)五「なべはくろと、かまはくろと」
⑤ 「くろじ(黒字)②」の略。
⑥ 「くろまく(黒幕)②」の略。
⑦ 容疑者に犯罪の事実があること、また、その人をいう俗語。⇔ 未完の告白(1948)〈川本不二雄〉「私はさいしょから平沢を〝黒〟と睨んでゐました」
⑧ 無政府主義、または無政府主義者の俗称。
⑨ 黒札(白に黒い字で記す自家用車の番号札)の略で、自家用車をいう。 〔新しい言葉の泉(1928)〕
⑩ 牛をいう沖言葉。 〔分類漁村語彙(1938)〕
⑪ 海苔(のり)養殖業者が、アサクサノリをさしていう語。
[語誌]色名としては「あか(赤)」と同じく複合語として用いられることが多い。赤が明るさについていうことから派生したように、「くらし(暗)」と同源で、本来は暗い状態を表わす語から発したと考えられる。
広辞苑 名詞 (「くら(暗)」と同源か。また、くり(涅)と同源とも)
①色の名。墨のような色。
②囲碁で、黒石の略。また、黒石を持つ方。↔
③犯罪容疑者が犯罪の事実ありと判定されること。また、その人。有罪。 「判決は―と出た」
大言海 名詞 (クラ)ト通ズ(はららぐ、ほろろぐ。(シロ)、しら)沖繩ニテ、くる〕
(一){色ノ名、 光明 (アカリ)、又、白ミノ、全ク無キ色。最モ暗キ色。
(二)碁ノ黑石。()(イシ)ノ條ヲ見ヨ。

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附箋:名詞 色名

最終更新:2024年06月23日 20:32