い(胆)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 名詞 胆嚢(たんのう)。きも ※霊異記(810‐824)上「小子部栖軽は、〈略〉雄略天皇〈大泊瀬稚武の天皇と謂す〉の随身、肺脯(しふ)の侍者なり〈興福寺本訓釈 肺脯 上音之反訓支毛 下普音反訓伊〉」
※大智度論天安二年点(858)六〇「諸天子其れが胆(イ)の力を益す」
[語誌](1)「い(胆)」は古くからもっぱら辞書・訓点資料の和訓として用いられていた。
(2)中世末以降、一般作品では「くまのい(熊胆)」などの複合語の形で残存する。この時期、内臓は字音で呼ぶ傾向にあったことや、一般語として浸透しつつあった「い(胃)」との同音衝突により、衰退していったと考えられる。
広辞苑 名詞 胆嚢 (たんのう) 〈倭名類聚鈔3〉。「熊の―」
大言海 名詞 きもト云フ、きも(フト)し、(大膽)前條ヲ見ヨ、醫術、支那ヨリ傳來ノ後、(タン)ノ字ニ附シタル訓ナリ、語原、詳ナラズ、强ヒテ言ハバ、()るノ語根ニテ、膽汁ヲ、胃ニ 沃懸 (イカ)クル意ニモアラムカ、サレド、此說ハ、西洋醫學ニ因リテ傳ヘタルコトト思ヘバ、古言ニハ合ハヌカ〕
動物、腹中ノ機關ノ一。右ノ脇、 肝臟 (カンザウ)ノ下ニアリ、圓長ナル(フクロ)ノ如シ、因リテ 膽囊 (タンナウ)ト云フ、肝臟ノ分泌物、卽チ、 膽汁 (タンジフ)ヲ受ケテ貯フ、膽汁ハ胃中ニ入リテ、食物消化ノ用ヲナス。
齊明紀、五年三月「 膽振鉏 (イフリサヘノ)蝦夷」註「()()()()()」(地名ナリ)
天治字鏡、一 十三 「膽、伊」(倭名抄、同ジ)
和漢三才圖會(正德)十一、經絡「膽、和名、伊、云云、爲淸淨ノ府、受水之氣
說文「膽、連肝之府」

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最終更新:2024年05月06日 20:15