辞書 | 品詞 | 解説 | 例文 | 漢字 |
---|---|---|---|---|
日本国語大辞典 | 他動詞 | ( サ変動詞の未然形「せ」に使役の助動詞「させる(さす)」の付いた「せさせる(せさす)」の意に用いた語 ) 人に、ある動作をするようにしむける。 |
宇津保物語(970‐999頃)国譲下「おまへの朽木に生ひたるくさびらどもあついものにさせ、苦竹など調じて」 吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉二「もしもの変が起った時取り乱さない位の覚悟をさせるのも」 |
|
広辞苑 | 他動詞 |
(サ変動詞スの未然形セに助動詞サスの付いたセサスが約まってサスとなったもの。助動詞サスと同様に、下二段活用から時代を降るにつれて四段・下一段活用へと転ずる傾向を示す) ①(使役の意)するようにしむける。することを許す。 ㋐(下二段活用の例) |
宇津保物語国譲下「御前の朽木に生ひたる 古文真宝抄「人を及第―・する時不心得事が有」。 論語鈔「くらう(苦労)を―・すれども」 |
|
㋑(四段活用の例) |
浄瑠璃、奥州安達原「そんなら人をびくびく―・さんがよい」。 歌舞伎、好色伝受「色噺を―・しましよと存じ」。 浄瑠璃、今宮心中「三田へつれて帰りて嫁入―・すとの申分」 |
|||
㋒(下一段活用の例) |
歌舞伎、日本月蓋長者「今夜婿入りを―・せる」。 「勉強を―・せる」「子供の好きなように―・せる」 |
|||
②(尊敬の意)なさる。 |
三人法師「とても罪作るならば、少しも得のあるやうには―・せ給はで」。 平家物語(天草本)「さればとて帝王に対せられて御合戦を―・せられうずるでもなし」 |
|||
大言海 | 助動詞 |
〔 |
宇津保物語、嵯峨院
三十六
「御前ノ朽木ニ生ヒタル 枕草子、二、十八段「ヨキ男ノ、車 同、四、四十三段「袖ヲトラヘテ、東西ヲさせズ、請ヒ取リ、モテ 狂言記、暇の袋「サリナガラ、主命ヂャ、參ラズバナルマイ、誠ニ、孫子ニ傳ヘテ、さすマイモノハ、宮仕ヘヂャ」 |
令爲 |
動詞活用表 | ||
---|---|---|
未然形 | させ | ず、らゆ、らる、む、じ、さす、しむ、まほし |
連用形 | させ | たり、き、つ、ぬ、つつ、たし、ても |
終止形 | さす | べし、らし、らむ、ましじ、まじ |
連体形 | さする | も、かも、こと、とき |
已然形 | さすれ | ども |
命令形 | させよ |
検索用附箋:他動詞下二段
検索用附箋:助動詞