さで

辞書	品詞	解説	例文	漢字
日本国語大辞典	名詞	掬網(すくいあみ)の一つ。交差させた竹や木に網を張ったもの。また、細い竹や木で輪を作り、平たく網を張って柄を付けたもの。さであみ。すくいあみ。	万葉集（８Ｃ後）九・一七一七「三川(みつかは)の淵瀬もおちず左提(サデ)さすに衣手濡れぬ干す児は無しに」	叉手・小網
広辞苑	名詞	叉手網 (さであみ)に同じ。	万葉集1「下つ瀬に―さし渡す」	叉手・小網
大言海	名詞	〔さ 手 (デ) 網 (アミ)ト云フガ、成語ナルベク、ソレヲ下略シテ云フナルベシ（ 吿說言 (ノリトキゴト)、 祝詞 (ノリト)。 赤服 (アカバトリ)、あかば）さハ、 發語 (ホツゴ)ナリ（さ 衣 (ゴロモ)、さ 筵 (ムシロ)）手網ト云フ、手ハ、 柄 (エ)ノ義、後世、 四手網 (ヨツデアミ)ト云フモノ、此類ナリ、刺すト云フハ、水中ニ指し入ルル意ニモアルカ〕 （一）｛水中ニ 下 (オロ)シオキテ、魚ヲ入ルヲ窺ヒ、 掬 (スク)ヒアゲテ捕ル具。二本ノ竹、又ハ、木ヲ交叉シテ、本ヲ 括 (クク)リ、 兩尖 (リヤウサキ)ヲ開キ、三角形トシ、其三角ノ部ニ、網ヲ張リ、其下部ヲ、囊ノ如ク垂ラシタルモノ、形、略、箕ノ如シ、本ヲ柄トシテ用ヰル。又、さであみ。杈網 コレヲ用ヰルヲ、さすト云フ。今モ、東京灣內、隅田川ノ下流ニテ、春季ニ、白魚ヲ捕ルニ用ヰル網、此類ナリ。	倭名抄、十五 四 漁釣具「纔、網如 二 箕形 一 、狹 レ 後廣 レ 前者也、佐天」 萬葉集、一 十九 長歌「芳野川、云云、 上瀨 (カミツセ)ニ、鵜川ヲ立テ、 下瀨 (シモツセ)ニ、 小網 (サデ) 刺 (サシ)渡シ」 同、九 十四 「 三河 (ミツカハ)ニ、淵瀨モ落チズ、 左提刺 (サデサ)すニ、衣手 濕 (ヌ)レヌ、乾ス兒ハ無シニ」（落ちずハ、 漏 (モ)レズナリ） 神樂歌、 薦枕 (コモマクラ)「コモマクラ、高瀨ノ淀ニヤ、云云、網 下 (オロ)シ、 佐傳 (サデ) 指上 (サシノボ)ル」 新六帖、三「加茂川ノ、 後瀨 (ノチセ)シヅケミ、さでさしテ、鮎伏ス淵ヲ、ネルハ誰ガ子ゾ」 倭訓栞、さで「萬葉集ニ見ユ、云云、三才圖會ニ、杈網ト見エタリ、小手ノ義ナルベシ、手ニ持テ、魚ヲ捕ルモノナリ、梁塵鈔ニ、小網ナリト云ヘリ」 俚言集覽、さであみ「さでニ同ジ」	小網
		（二）又、細ソキ木、又ハ、竹ヲ 綰 (ワガ)ネテ、輪ヲ作リ、其中ニ、網ヲ平ラニ張リ、長キ柄ヲツケタルモノ。生簀ノ金魚ナドヲ掬ヒアゲテ取ルニ用ヰル。スクヒアミ。スクヒダマ。ダモ。

検索用附箋：名詞物品

附箋：名詞 物品