さね(実(副詞))

広辞苑
辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 副詞 ① 自分の言うことに嘘偽りはないということを強めていう語。下に否定の語を伴う。本当に(…でない)。絶対に(…でない)。 催馬楽(7C後‐8C)桜人「言をこそ 明日ともいはめ 遠方(をちかた)に 妻ざる夫(せな)は 明日も左禰(サネ)来じや」
② 自分の言うことに嘘偽りはないということを、肯定的に強めていう語。必ず。まちがいなく。 源氏物語(1001‐14頃)薄雲「行きて見てあすもさね来むなかなかにをちかた人は心おくとも」
[補注]早くから歌語となったものらしく、散文に用いる例はまれである。
大言海 副詞 さね(核、實)ノ語原ヲ見ヨ〕
マコトニ。(ジツ)ニ。
萬葉集、九 三十一 「立チカハリ、月(カサナ)リテ、()ハネドモ、(サネ)忘ラエズ、面影ニシテ」
同、十五 三十四 「天地ノ、(ソコヒ)ノウラニ、我ガ如ク、君ニ戀フラム、人ハ左禰アラジ」
同卷 三十五 「サヌル夜ハ、多クアレドモ、物思ハズ、安ク寐ル夜ハ、佐禰無キモノヲ」

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最終更新:2024年09月14日 20:05