さめ(小雨)

広辞苑
辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 語素 雨(あめ)。複合語の後項として用いられる。「春さめ」「秋さめ」「小さめ」「むらさめ」など。 〔名語記(1275)〕
[語誌]( 1 )母音ではじまる「あめ」が熟合する際、母音の連続を避けて子音sが挿入された形と見る説が一般的であるが、ほかには「いね」が「うましね」になるくらいで、子音の挿入される例はほとんどなく、「さめ」は「あめ」の古形だという説もある。
( 2 )「はやさめ(早雨)」「はるさめ(春雨)」「こさめ(小雨)」に対しては、「はやさあめ」「はるさあめ」「こさあめ」という形も平安時代に見える。このことからすると、サメの元の形はサアメだとも考えられるが、もしサアメ→サメだとすると、このサの説明がつきにくい。右の実例からは、サの前に立つのは、名詞、形容詞語幹、接頭語とさまざまだが、そのようなサという語は知られていない(「高さ」「早さ」などのサは形容詞語幹にのみ付くもので、別語と考えられる)。サメ→サアメという変化をしたものか。
( 3 )「伎・牡丹平家譚(重盛諫言)‐大詰」の「言ふ声さへも汐ぐもり、袖に涙の雨やさめ」のような表現もあるが、謡いものとしての特殊な例であろう。
大言海 名詞 〔さあめノ約、さハ、發語ナリ、はやさあめノ條ヲ見ヨ〕
(アメ)ト云フニ同ジ、熟語ニノミ用ヰラル。
「春さめ」小さめ」(ムラ)さめ」()さめ」 小雨

検索用附箋:名詞天文
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附箋:名詞 天文 語素

最終更新:2024年09月16日 21:38